お通夜のマナー完全ガイド|香典や焼香の基本作法、服装・持ち物・会場での流れを解説
急な訃報でお通夜に参列する際、服装や香典のマナーに不安を感じていませんか。本記事では、お通夜にふさわしい服装・持ち物や香典の金額相場、数珠の扱い方、宗派による焼香の基本作法を分かりやすく解説します。さらに、受付から通夜振る舞いまでの当日の流れや、遺族に失礼にならない振る舞い方も網羅しました。突然の参列でも慌てず、大人のたしなみとして正しいマナーを実践できるようになる完全ガイドです。
お通夜の基本マナー
初めてお通夜に参列する方は、どんな作法や注意点があるのか分からない人も多いでしょう。最初に押さえておくとよいお通夜の基本について紹介します。
お通夜に参列すべきかの判断基準
お通夜に参列できるかどうかは、葬儀の形式によって異なります。一般葬であれば、広く参列者を募集しているため基本的にどなたでも参列できます。しかし、家族葬や密葬の場合、身内のほかは、ご遺族から案内があった人のみが参列するのが一般的です。
参列の案内がないのに無理に参列すると、ご遺族の負担になる可能性があるため控えましょう。また、一日葬や火葬式ではそもそもお通夜が行われないため、事前にどのような形式でお葬式が行われるのか確認しておくことが大切です。
香典に関するマナー
香典とは、お悔やみの気持ちを込めてお花や抹香の代わりに御霊前に備える金銭のことです。香典を包む金額や不祝儀袋の書き方など、いくつか気をつけたいポイントや注意点があるため確認しておくとよいでしょう。
金額は故人との関係で変わる
香典で渡す金額は、故人との関係によって異なります。香典を用意する際は、故人や遺族への弔意を示す気持ちが大切です。
香典の金額相場は以下の通りです。
| 香典の金額相場 | |||
|---|---|---|---|
| 両親 | 5〜10万円程度 | ||
| 兄弟・姉妹 | 3〜5万円程度 | ||
| 祖父母 | 1〜3万円程度 | ||
| 友人 | 5千円〜1万円程度 | ||
| 叔父・叔母 | 1〜3万円程度 | ||
| 会社の同僚 | 5千円〜1万円程度 | ||
| 遠い親戚 | 5千円〜1万円程度 | ||
| 隣近所の方 | 3〜5千円程度 | ||
香典の書き方
香典袋の外袋には、香典を送る名目である「表書き」を書きます。表書きの書き方は、故人がどの宗教を信仰していたかによって異なるため、確認しておきましょう。
| 表書きの書き方 | |||
|---|---|---|---|
| 仏式(仏教) | 御霊前 | ||
| 神式(神道) | 御神前・御玉串料・御榊料 | ||
| キリスト教(プロテスタント) | 御花料・献花料・弔慰料 | ||
| キリスト教(カトリック) | 御花料・御ミサ料 | ||
| 故人の宗教が分からない・無宗教 | 御霊前・御香典 | ||
表書きの下には、自分の名前をフルネームで記載します。夫婦で香典を出す場合は、夫のフルネームの左隣に妻の名前のみを書きます。複数名で香典を出すときは、3名までなら会社名または団体名と全員の名前を記載します。
4名以上になる場合は「職場(団体名)一同」と記載するか、右から「職場(団体名)、代表者名、他一同」と書くのが一般的です。ボールペンや鉛筆などは適していないため使わず、薄墨の筆や筆ペンなどを使って書きましょう。
香典の金額は、旧字体の漢数字で書くのが適切とされています。例えば、5千円を包んだ場合は「伍仟圓」、1万円の場合は「壱萬圓」と書きましょう。ただし、横書きで金額を書く欄が設けられている袋の場合は、算用数字で金額を書いても構いません。
香典の入れ方
香典のお札は、肖像画が見えないように裏向きにしてから袋に入れてください。このとき、新札を包むと「死を予想していた」「前もって準備していた」と捉えられてしまうため、折り目のついたお札を使うのが一般的とされています。
袋の上包みは、まず下部を折り曲げてから上部を被せ、水引きをかけましょう。
偶数や縁起の悪い数字は避ける
香典に包むお札の枚数は、偶数や縁起の悪い数字は避けるようにしましょう。偶数は割り切れる数字のため、「亡くなった人との縁が切れる」と解釈できてしまい、不適切です。
なるべく奇数枚で用意するように注意してください。香典を包む際は、「4」や「9」といった縁起の悪い数字も避けましょう。4は「死ぬ」、9は「苦しむ」を連想させてしまうため、失礼だと捉えられてしまう可能性が高いです。
香典は袱紗(ふくさ)に包んで渡す
香典を渡すときは、袱紗(ふくさ)に包むのが一般的です。袱紗には慶事用と弔事用があり、暖色系のものは慶事、寒色系は弔事用となります。ただし、紫だけは慶事でも弔事でも利用可能です。袋状になっている袱紗は香典をそのまま入れるだけでよいですが、風呂敷型は包み方にルールがあるため注意しましょう。
袱紗の包み方
- つめの部分を左側にして、袱紗の右側に香典を置きます。
- 袱紗を右、下、上、左の順番に折りたたみます。
- 最後につめをかけて留めます。
数珠を持参する
数珠はお通夜のお焼香の際に使用するため、持参するのが一般的です。数珠には自分の宗派に合わせた本格的な「本式数珠(宗派別数珠)」と、宗派に関係なく使える「略式数珠(片手数珠)」の2種類があります。故人の宗派に数珠を合わせる必要はありません。持っている数珠を持参しましょう。
数珠は自分自身の分身とされており、ひとり一つが適切です。そのため数珠の貸し借りはルール違反になるため注意してください。もし数珠を忘れてしまった場合は、そのまま数珠を持たずに参列した方がよいでしょう。
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通夜振る舞いは断らずいただく
お通夜の焼香が終わった後、通夜振る舞いを勧められた場合は断らずにいただくのが望ましいでしょう。通夜振る舞いとは、ご喪家が弔問客や僧侶に感謝を示したり、故人を偲んだりするために行われる食事会のことです。
通夜振る舞いに口をつけることが故人への供養になると考えられているため、全く口をつけずに席を立つのは不適切です。食欲がなくても食べ物を取り分けて少し箸をつけたり、飲み物を一口いただいたりしましょう。
お通夜が始まる15分前に到着する
会場には、故人の親族の場合はお通夜が始まる1時間前、一般参列者の場合は30分前を目安に到着するようにしましょう。早く着きすぎると会場の準備が整っておらず、ご遺族に配慮が必要となる場合があります。
また、やむを得ない事情で遅れてしまう場合は、遅れる時間に応じて対応が異なります。1時間程度の遅れであれば、連絡せずに向かっても問題ありません。2時間以上遅れる場合は、故人との関係を考慮し、ご遺族に連絡を入れることを検討してください。
忌み言葉を使わないように注意する
忌み言葉とは、不幸が続くことをイメージさせてしまう縁起の悪い言葉のことで、お通夜や葬儀では使用すべきでないとされています。日々の会話でよく使われる忌み言葉も多く、注意しないと無意識のうちに使ってしまうこともあります。
受付での挨拶や弔辞、ご遺族との会話などでは忌み言葉を使わないよう注意を払いましょう。
| お通夜・葬儀で避けたい忌み言葉の例 | |||
|---|---|---|---|
| 忌み言葉 | 言い換え表現 | ||
| また、次に | これからも、その後、別の機会に | ||
| 死ぬ、死亡 | 亡くなる、ご逝去 | ||
| 生きていたころ | ご生前、お元気でいらしたころ | ||
| 続いて、追って | 後ほど、同様に | ||
お通夜の服装に関するマナー
お通夜に参列する際は、服装にも注意しなくてはいけません。お通夜にそぐわない服装だとご遺族や故人に失礼になってしまうため、十分気をつけましょう。
男女共通の基本的なマナー
喪服を着用するのが一般的
お通夜では、男女ともに喪服を着用するのが一般的です。ひと昔前には、「お通夜は普段着でもよい」「喪服だと準備していたように思えて不適切だ」という考え方もありました。しかし、現在では、お通夜が故人との別れの場になる場合も多いため、喪服を着用するのが一般的になっています。
喪章はつけない
出先などで喪服が準備できなかった場合、平服に喪章をつけて参列すべきか迷う方もいるでしょう。しかし、喪章は遺族が身につけるものとされているため、お通夜への参列者はつけないのが適切です。
どうしても喪服が用意できなかった場合は、派手な服装は避けてなるべく落ち着いた平服でお通夜に参列しましょう。このとき、誤解を招かないように「突然のことで喪服が準備できなかった」という旨を伝えると安心です。
和服は避ける
参列者として、和服は避けた方が無難です。お通夜や葬儀では、「参列者がご遺族や親族よりも格式が上の喪服を着るべきではない」というルールがあります。近年では、遺族や喪主もブラックフォーマルやブラックスーツなどの準喪服を着ることが多いため、参列者が正式喪服になる和服を着ることはありません。
動物の殺生をイメージさせるものは避ける
動物の殺生をイメージさせるものを身につけるのはよくないとされています。革製、毛皮、動物柄の物は全般的に避けましょう。
ただし、革製は全て避けなければならないというわけではありませんが、殺生を強く想起させる毛皮のコートやファー、ワニやヘビなどの爬虫類の革製品、フェイクレザーのようなアイテムは避けましょう。
アクセサリーは基本的に身につけない
弔事の場では一般的に、結婚指輪以外のアクセサリーを着用しないことになっています。ただし、「涙の象徴」であるパールのネックレスだけは着用していても失礼になりませんが、二連のネックレスには「不幸が重なる」という意味があり、お通夜の場にはふさわしくないため気をつけましょう。パールのネックレスを身につけるなら、一連のものを選んでください。
男性の服装・身だしなみ(スーツ・ネクタイ・靴)
男性の服装は、白無地のワイシャツに黒のスーツ(ブラックフォーマル)を合わせるのが一般的です。光沢のある結婚式用の礼服ではなく、漆黒の喪服用のスーツを着用しましょう。
シャツは綿100パーセントの素材を選び、ドット柄やステッチ、色付きのボタンといった装飾のあるものは避けてください。襟の形はレギュラーカラーやワイドカラーが適切で、ボタンダウンのようなカジュアルなデザインは着用しないよう注意が必要です。
ネクタイは黒無地を選び、結び目にくぼみを作らないように整えます。ネクタイピンは、つけるのであれば目立たないデザインのものを選びましょう。
靴は紐で結ぶタイプの黒い革靴を合わせますが、光沢の強いエナメル素材は避けてください。マットな質感のものが好ましく、殺生を連想させるワニ革やスエード素材も避けるのが一般的です。
女性の服装・身だしなみ(髪型・メイク・ストッキング)
お通夜や葬儀の場では、肌の露出を極力避けるのが一般的です。喪服はアンサンブルやワンピースが望ましいですが、最近はパンツスーツも許容されています。スカートの丈はひざ下が適切です。光る素材や透ける素材、カジュアルすぎるものは避けましょう。
ストッキングは黒を着用し、素足や肌色のもの、タイツや靴下は避けましょう。メイクは落ち着いた色味で整え、ネイルや香水は控えることが大切です。
靴は黒のパンプスを選びます。ヒールは3㎝~5㎝程度で、リボンなどの装飾がないシンプルなデザインが好まれます。つま先が出るオープントゥ、サンダル、ブーツなどは弔事の場にふさわしくありません。髪型も清潔感を意識し、故人を偲ぶ場に適した控えめな身だしなみを心がけましょう。
子供・学生の服装・身だしなみ
中学生や高校生など、学生は喪服の代わりに学校の制服を着用するのが一般的です。制服は学生にとっての正装ですが、リボンやネクタイ、校章などに明るい色味が含まれる場合は、外すか地味なものに調整することを検討しましょう。
制服がない子供や大学生の場合は、グレーや紺、黒などの落ち着いた色合いの服装を選びます。具体的には、白いシャツに暗い色のズボンやスカート、ブレザーなどを合わせるとよいでしょう。
髪型については、特に厳しい決まりはありません。華美になりすぎないよう意識し、目にかからないようにまとめるなど、清潔感のある身だしなみを整えることで、ご遺族に対して失礼のない誠実な印象を与えられます。
コートなどの上着に関するマナー
寒い季節や雨の日に着用するコートなどの上着は、会場の入り口前で脱ぐのが一般的です。式場内にコートを着たまま入るのはよくないとされるため、脱いだ上着は会場の受付にクロークがあれば預け、なければきれいに畳んで腕にかけて持ち歩きます。
また、コートの素材も殺生を連想させる毛皮や革製品は避け、黒や濃紺などの落ち着いた色合いの布製やポリエステル製を選ぶようにしましょう。
ふさわしいバッグやハンカチの選び方
お通夜に参列する際の持ち物にも注意が必要です。バッグは黒の布製で、光沢のない小ぶりのフォーマルバッグを選ぶのが一般的です。金具が目立つものや、殺生を連想させる革製品、ワニ柄などは避けましょう。
また、お通夜の席で涙を拭くためのハンカチは、白無地のものが最も適しています。白がない場合は、黒やグレーといった落ち着いた色の無地であれば問題ありません。タオルハンカチや派手な柄物はカジュアルな印象を与えるため控えてください。
お通夜会場での流れと注意点
ここからは、お通夜会場での流れについて解説します。どのような流れでお通夜が進んでいくのか知っておけば、当日会場で慌てたり不安になったりすることがなくなるでしょう。
受付でお悔やみの言葉を述べる
葬儀場に到着したら、まず受付でお悔やみの言葉を述べます。一般的には「お悔やみ申し上げます」「この度はご愁傷様です」といった挨拶がよく使用されます。ただし、ご遺族の方にかける言葉は「〇〇さんには本当に良くしていただいて…」「急なことで驚きました」といった表現でもよいでしょう。
香典を渡し、芳名帳に記帳する
受付で挨拶をしたら香典を渡し、芳名帳に名前と住所を記帳します。夫婦で参列した場合の記帳方法は、会場によって求められる形式が異なる場合があります。夫婦それぞれの氏名と住所を記載する場合や、夫の氏名の隣に妻の下の名前を書き、住所は夫の欄に記載して妻の住所欄には「同上」を示す記号を記入する場合などがあります。
記帳方法に迷った場合は、受付で確認すると良いでしょう。「親族だから書かなくても分かるだろう」と芳名帳に記帳しない方もいますが、それではご遺族にとって不都合を招きかねません。親族でもきちんと芳名帳に名前を書くようにしましょう。
カード型の芳名帳の場合は、夫婦それぞれが1枚ずつ記入することが求められることもあります。
僧侶入場
お通夜が始まる時間の10分前になると、葬儀社のスタッフからの声掛けがあったら遺族や弔問客は着席し、僧侶の入場を待ちましょう。お通夜の席順は故人との関係や血縁の近さなどで決まり、祭壇から向かって右側に遺族、左側に仕事関係者や親しい友人が座るのが一般的です。その他の一般弔問客は後方の席に座るため、席順を間違えないように気をつけましょう。
僧侶による読経
全員が着席したら、僧侶による読経が始まります。読経の時間は宗派や僧侶の意向、法要の種類によって異なりますが、四十九日法要では約1時間から1時間半、一日葬の告別式では40〜60分程度が目安とされています。読経中は静かにお経を聞くことが大切です。小さい子が走り回ったり、携帯電話が鳴ったりしないように注意してください。
焼香を行う
僧侶による読経が終わったら、焼香を行います。仏式のお通夜は、一般的に「僧侶の読経」「ご遺族や親族の焼香」「一般参列者の焼香」の流れで行われます。まず喪主や遺族、ご親族が焼香を行い、続いて一般弔問客が焼香します。焼香には「立礼焼香」「座礼焼香」「回し焼香」の3種類があり、それぞれやり方が異なるため、しっかり確認しておきましょう。
焼香の作法・流れについては「お通夜の焼香の作法・流れ」で詳しく紹介しています。
立礼焼香
立礼焼香は、参列者が椅子に座る形式のお通夜で行われる種類です。自分の順番になって席を立つ際、大きな音が鳴らないように注意しましょう。
立礼焼香の作法
- 焼香の順番になったら祭壇に進み、ご遺族に一礼します。
- 焼香台の一歩手前まで歩き、祭壇やご遺族を見て合掌(または一礼)します。
- 宗派ごとの作法に則り、抹香をつまんでください。
- 抹香を香炉の中に落とします。この動作を1〜3回繰り返します。
- 遺影に向かって合掌した後、一礼します。
- 遺影に顔を向けたまま3歩ほど下がり、ご遺族に向かって一礼します。
- 席に戻り、着席します。
座礼焼香
座礼焼香は、畳敷きで座って参列するタイプのお通夜で行われることが多い種類です。焼香台まで移動する際は、他の参列者の邪魔にならないよう、まっすぐ立たずに中腰で移動しましょう。
座礼焼香の作法
- 焼香の順番が来たら、低い姿勢で前に移動します。
- 焼香台の手前で正座し、ご遺族に一礼します。
- 祭壇の遺影に向かって一礼し、立ち上がらずに焼香台まで近づいて合掌します。
- 宗派ごとの作法に従い、抹香を摘んで香炉の中に落とします。
- 抹香をつまんで落とす動作を1〜3回繰り返します。
- 焼香が終わったら遺影に向かって合掌します。
- 祭壇前から下がり、ご遺族に一礼します。
- 低い姿勢で立ち上がり、自分の席に戻ります。
回し焼香
回し焼香は、比較的小さな式場で行われる種類の焼香です。自分で移動して焼香台に向かうのではなく、焼香炉を回すのが特徴です。
回し焼香の作法
- 焼香炉が自分のところに回って来たら、軽く一礼して受け取ります。
- 香炉を自分の前に置いて、祭壇に向かって合掌します。
- 宗派ごとの作法に従い、抹香をつまんで落とす動作を1〜3回繰り返します。
- 遺影に向かって合掌し、一礼します。
- 次の人に香炉を回します。
法話を聞く
焼香が終わった後に僧侶が法話を行うことがあるため、席についたまま聞きます。その後、僧侶が退場する際、参列者はお辞儀をしながら僧侶を見送ります。
喪主挨拶
僧侶が退場した後、喪主からの挨拶があります。故人逝去の報告、弔問客への謝意、翌日の葬儀の時間、通夜振る舞いの案内などが伝えられるため、着席したまま聞きましょう。
通夜振る舞いをいただく
喪主挨拶が終了したら、案内に従って通夜振る舞いの席に移動します。通夜振る舞いは「故人を供養する」という意味合いで行われるものです。故人に関係ない話は慎みましょう。食事だけでなくお酒も振る舞われますが、宴会ではありません。
大きな声で笑ったり大声を出したりするのは避けてください。また、故人と深い関係である場合を除き、あまり長居せず30分ほどを目安に退席するとよいでしょう。
お通夜に参列できない場合のマナー
どうしても外せない用事があったり、移動が間に合わなかったりしてお通夜に参列できない場合にも、気をつけるべき注意点があります。ここからは、お通夜に参列できない場合について紹介していきます。
お通夜に行けないことをすぐに連絡する
お通夜に行けない場合は、参列できないことをご遺族にすぐに伝えましょう。お通夜の時間が近づくと遺族は準備に追われるため、なるべく早めに連絡を入れましょう。参列できない理由について具体的に話す必要はなく、「一身上の都合のため」といった理由で問題ありません。
SNSやメールで連絡するときは注意が必要
お通夜に参列できない旨は電話で連絡するのがベストですが、電話するタイミングがない場合はSNSやメールで伝えてもよいです。
SNSのメッセージやメールで連絡する際は、たとえ故人やご遺族と親しい関係だったとしても、丁寧な言葉遣いを心がけましょう。また、後日改めてお悔やみの言葉を送るといったその後の対応も忘れないようにしてください。
弔電や供花を手配して弔意を伝える
どうしてもお通夜に参列できない場合は、連絡を入れるだけでなく、弔電や供花を手配して弔意を伝える方法があります。弔電はお通夜が始まる時間までに会場へ届くように手配しましょう。宛名は喪主にするのが一般的です。
供花を送る場合は、宗教や宗派によってふさわしい花の種類が異なるため、あらかじめ葬儀社やご遺族に確認してから手配すると安心です。香典を送りたい場合は、現金書留で郵送するか、後日改めてご自宅へ弔問に伺う際に直接お渡しします。
お通夜への参列に関するよくある質問(FAQ)
お通夜へ参列する際に生じる細かな疑問について、FAQ形式で解説します。
Q. お通夜に遅刻する際の連絡方法や会場への入り方、注意点は?
A. やむを得ず遅刻する場合は、まず会場である斎場へ電話で連絡を入れます。30分程度の遅れであれば、受付で香典を渡し、スタッフの指示に従って静かに後方の席へ着くことが可能です。ただし、読経や焼香が完全に終了している場合は、無理に入場せず受付でのお参りにとどめる配慮も必要です。
Q. 急なお通夜への参列で平服を着用する際のルールは?
A. 急報を受けて駆けつける場合、平服での参列も許容されますが、何でもよいわけではありません。男性はダークスーツ、女性は地味な色のスーツやワンピースなど、略喪服に近い落ち着いた装いを心がけ、派手な色や柄、露出は避けるようにします。
Q. 後日改めて弔問に伺う場合のマナーや注意点は?
A. お通夜に参列できず、後日ご自宅へ伺う場合は、必ず事前にご遺族の都合を確認します。葬儀直後の慌ただしい時期を避け、三日から一週間後を目安に訪問しましょう。長居はせず、お悔やみの言葉を述べて線香をあげさせていただくのが一般的です。
Q. 夏のお通夜への参列で服装やマナーは?
A. 夏場のお通夜であっても、喪服を着用するのが一般的です。暑さ対策として、会場に到着するまでは上着を脱いでいても問題ありませんが、受付を通る際や式の間は上着を着用しましょう。
男性は半袖のワイシャツを着用してもよいですが、ジャケットを羽織った際に袖口からシャツが見えないため、長袖の方がよりフォーマルな印象を与えます。女性の場合、五分袖や七分袖など露出を抑えたデザインのワンピースであれば、上着を脱いで参列できることもあります。
ただし、透け感の強い素材やノースリーブは避けてください。また、暑い時期でも素足は厳禁であり、必ず黒のストッキングを着用することが大切です。
Q. お通夜での手袋は良い?手袋を外すタイミングは?
A. お通夜において、手袋の着用は一般的に必須ではありません。仏式や神式では手袋をつける習慣はないとされており、キリスト教式においても、トークハットを着用する場合を除いては不要であるとされています。
手袋を着用する場合は、外すタイミングに注意が必要です。一般的には、会場に到着して受付を行う前が適切です。受付で香典を渡したり芳名帳に記帳したりする際は、素手で行うのが礼儀とされています。また、仏式での焼香や合掌の場面では手袋を外しましょう。数珠を手に持つ際も、手袋の上からではなく直接手に掛けるのが正しい作法です。
ただし、キリスト教式(西洋式)の葬儀においては、手袋を着用したままでいるのが適切とされている場合もあります。薄手のレース素材であっても、参列する葬儀の形式や地域の習慣に合わせて、適切に対応することが故人やご遺族に対する配慮につながります。
Q. お通夜でマスクはしていてもいい?色は?
A. お通夜に参列する際、マスクを着用することは不適切ではありません。現在は感染症対策だけでなく、花粉症や体調不良への配慮としてマスクを着用することが一般的になっています。
マスクの色は、黒や白、あるいはグレーなどの落ち着いた色を選ぶのが無難です。以前は白が主流でしたが、現在は喪服に合わせて黒を着用する方も増えており、弔事の場で失礼にあたることはありません。ただし、派手な色や柄物、キャラクターがデザインされたものは、厳粛な場にふさわしくないため避けるようにしましょう。
なお、焼香や合掌の際もマスクを着用したままで問題ありません。ただし、受付で挨拶をする際や、ご遺族と対面して言葉を交わす場面では、状況に応じて少しずらしたり、会釈を深くしたりするなど、相手に声が届きやすく誠実な印象を与える工夫をするとより丁寧です。
お通夜では作法を守って参列しましょう
この記事のまとめ
- 香典は故人との関係性に合った金額を包む
- 縁起の悪い数字や偶数枚のお札を包むのは避ける
- 数珠は必ず持参し、他人との貸し借りはしない
- 通夜振る舞いはいただくのがマナー
- お通夜ではブラックフォーマルやブラックスーツなどの喪服を着用する
- 学生は学校の制服を着用する
- お通夜に参列できない場合はすぐに連絡を入れる
お通夜で渡す香典や数珠、焼香などには、細かくルールが決まっているものです。もし適切ではない行動をとってしまうと、「失礼だ」と思われてしまう恐れがあるため気をつけましょう。今回紹介したお通夜に関する作法やルールをしっかり押さえて、お通夜に参列してください。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。