閉じる メニュー
葬儀を知る

葬儀の意味とは?告別式・お通夜との違いもあわせて解説

葬儀の意味とは?告別式・お通夜との違いもあわせて解説

人が亡くなると葬儀が行われますが、そもそも葬儀を行う意味とは何なのでしょうか。本記事では、葬儀を行う理由や葬儀と混同しやすいお通夜や告別式といった言葉との比較を通して、葬儀の意味を深堀りします。「家族葬」や「自由葬」といった昨今多様化する葬儀の種類も紹介するため、ぜひ最後までご覧ください。

東京博善のお葬式 0120-506-044 24時間365日・通話無料 お気軽にお問い合わせください 事前相談・お急ぎの方もこちらから!

葬儀とは

「葬儀」は広義と狭義の二つの意味があります。広義の「葬儀」は、葬送儀礼全体を指す言葉です。「葬送儀礼」とは、臨終した人を看取り、お通夜や告別式を経て、一周忌を迎えるまでの一連の流れのことです。

狭義の「葬儀」は、お通夜の翌日に行う「葬儀式」のことです。家族や親族が集まって僧侶にお経をあげてもらい、故人を見送ります。

葬儀を行う意味

人が亡くなった後、葬儀を行うことには、多くの意味があります。それぞれの意味について詳しく見ていきましょう。

物理的な意味

葬儀の物理的な意味とは、遺体を適切に処理し、清潔な環境を保つことです。

遺体は時間と共に腐敗が進行し、衛生的な問題が生じる恐れがあります。そこで必要となるのが、葬儀です。土葬や火葬などを行い遺体を埋葬することで、遺族や周囲の人々の健康を守れます。

また、遺体に適切な処置を施すことは、死者の尊厳を保つためにも重要です。遺体を丁寧に扱うことで、故人への最後の敬意を示します。

宗教的な意味

葬儀の宗教的な意味とは、故人の魂を慰め、成仏させることです。宗教によって考え方や儀式の方法は異なりますが、故人の魂が安心して次の世界に旅立つための道しるべとなる点は共通しています。

例えば、読経や焼香を行い、故人が安らかに成仏して極楽浄土に行けるように祈るのが仏教です。キリスト教では、故人の魂が天国に迎えられるよう祈り、献花を行い賛美歌を歌います。神道の葬儀で行われるのは、死者の霊を鎮めるための祈祷やお清めです。

心理的な意味

葬儀の心理的な意味とは、遺族や友人が故人と最後のお別れをし、故人が亡くなったという現実を受け入れて悲しみを和らげることです。

例えば、故人の生前の思い出を語り合うことで、悲しみを整理できます。また、親族や友人が集まり、互いに支え合うことで、孤独感を和らげられるでしょう。さらに、故人への感謝の言葉や祈りを捧げることで故人との絆を確認し、存在を心に刻めるのです。

社会的な意味

葬儀の社会的な意味とは、社会に故人の死や後継者を知らせることです。人は生まれてからさまざまな人間関係を構築しますが、亡くなると社会的役割を果たせなくなるため、葬儀を通じて関係者に伝える必要があります。また、遺族が葬儀の喪主になったり、位牌を持ったりすることで、会葬者へ後継者を披露するという意味もあります。

教育的な意味

葬儀の教育的な意味とは、子供たちに死の意味や命の大切さを教えることです。葬儀を通じて死の現実を学び、生死に対する考え方や態度を形成します。

例えば、祖父母の葬儀に参加すると、子供たちは命が有限であることや大切な人とお別れする方法を学べるでしょう。また、葬儀での作法を通じて、文化や伝統について学ぶこともできます。さらに、葬儀は感謝の気持ちや思いやりの精神を養う場としても重要です。

葬儀とお通夜・告別式・お葬式との違い

葬儀、お通夜、告別式、お葬式は、それぞれ異なる意味を持ちます。ここでは、それぞれの違いについて詳しく解説します。なお、本項目における「葬儀」とは狭義の意味である告別式や火葬の前に行われる葬儀式のことを指します。

お通夜とは

お通夜とは、葬儀・火葬の前夜に遺族や親族が集まり、故人と最後の夜を共に過ごす儀式です。元々は遺族が夜通し灯明と線香を絶やさずに故人の遺体を見守ったり、確実に死亡したことを確かめたりするなどの目的がありました。

現代のお通夜は、1〜2時間程度の「半通夜」と呼ばれるものが一般的です。故人と関係の深い人が集まって思い出を共有したり、葬儀に参列できない人が故人に別れを告げたりする場となっています。

▶お通夜でのマナーを詳しく知りたい方はこちら

葬儀とお通夜の違い

葬儀とお通夜の違いの一つが、時間帯です。お通夜は葬儀の前日の夕方に行われますが、一般的な葬儀が執り行われるのはお通夜の翌日の日中です。お通夜は元々遺族が行う儀式でしたが平日の日中に働く人でも集まりやすいため、次第に葬儀へ参列できない人が来るようになりました。

また、葬儀とお通夜は目的も違います。葬儀は故人を見送るための儀式ですが、お通夜は送り出す準備をする場です。お通夜に訪れた人と故人の思い出を語らい、葬儀で故人を正式に見送ります。

告別式とは

葬儀と告別式は、役割が違います。狭義の葬儀は近親者が集う宗教的な儀式であるのに対し、告別式は一般会葬者が参列して故人と別れを告げる社会的儀式です。したがって、家族や親しい友人は葬儀と告別式の両方に参加しますが、会社関係者や知人は告別式にのみ参列します。

ただし、昨今では葬儀と告別式をあまり区別せず、同時に行うことも少なくありません。「葬儀・告別式」のように並列表記される場合は、同時進行の可能性が高いです。事前に儀式の形式を確認し、同時進行の場合は一般参列者であっても葬儀から参列しましょう。

お葬式とは

お葬式とは、故人を送り出す一連の儀式全体を意味します。お葬式を行うのは、遺族や友人が心を整理し、故人への感謝と敬意を示すためです。

葬儀とお葬式の違い

狭義の葬儀とお葬式は「死者を葬る儀式」という点で共通し、ほぼ同じ意味で使われることがありますが、厳密には儀式の範囲に違いがあります。狭義の葬儀は近親者が集う告別式前の宗教的儀式であるのに対し、お葬式は葬儀と告別式を合わせた儀式の総称です。

以前は近親者が集まる葬儀と一般参列者向けの告別式が明確に区別されていましたが、現在は同日に続けて行われることが多くなったため、両者を合わせて「お葬式」と呼ぶことが増えています。

葬儀の種類

狭義の葬儀にはさまざまな種類がありますが、ここでは代表的な5種類を説明します。葬儀の種類によって異なる内容を把握し、葬儀についての理解を深めましょう。

一般葬

一般葬とは、参列者に制限がなく、お通夜から告別式までを省略せず二日間かけて行う葬儀のことです。いわゆる「昔ながらの葬儀」で、他の葬儀と区別するために「一般葬」と呼ばれるようになりました。というのも、近年の葬儀は非常に多様化しているためです。一般葬では故人と関わりのあったさまざまな方が集まるため、参列者を介して在りし日の故人の様子を共有できるよさがあります。一方で、参列者の人数が予想を超えて増える場合もあり、喪主や遺族の負担が大きくなることも少なくありません。

一日葬

一日葬とは、お通夜を行わず、葬儀・火葬を一日ですませる葬儀のことを意味します。一日葬が選ばれるのは、参列者の負担を軽減できるからです。昔と違い、現代では家族や親族が遠方にいることも珍しくありません。日程を一日にすると、参列への負担が少なくなります。

直葬

直葬は、お通夜・葬儀・告別式を行わず、火葬のみで終わる葬儀を意味します。直葬が選ばれる理由の一つが、経済的な負担の軽減です。

また、葬儀場から火葬場への移動もなく、高齢の参列者の身体的負担を軽減することも可能です。

ただし、親族の理解を得られずトラブルに発展する可能性があるため、事前に家族と話し合っておきましょう。お付き合いのあるお寺(菩提寺)に相談しないまま執り行うとご先祖の墓への納骨を拒否されたりすることがあります。

▶直葬のメリットや費用についてはこちら

家族葬

家族葬とは、家族や親しい友人などの限られた参列者に限定する少人数の葬儀を意味します。家族葬が選ばれる理由の一つは、時代の流れに伴う価値観の変化です。特に都心部では人との関わりが希薄化してきていることもあり、家族葬の割合が高い傾向にあります。

家族葬は和やかな雰囲気の中で故人とお別れできることや、葬儀費用を節約できることがメリットです。一方で、会社関係者や知人など参列できなかった方への心遣いが必要となったり、香典金額が少なくなることで遺族の費用負担が増えたりといったデメリットもあります。

自由葬

自由葬とは、宗教にとらわれない葬儀を意味し、無宗教葬とも呼ばれます。自由葬が選択される背景には価値観や宗教観の多様化などがあり、故人の意思を尊重しようとする現代の考え方があるといえるでしょう。

自由葬のメリットは、段取りや形式に決まりがないため、故人の個性を活かした葬儀を執り行えることです。例えば故人が好きだった音楽を流しながら葬儀を行うなど、その人らしさのある葬儀を行うことで、故人を近くに感じられるでしょう。

一方で、直葬と同様に周囲への理解を得ないまま進めると、トラブルになる可能性があります。自由葬は昨今注目されていますが、十分に理解が進んでいるわけではありません。親族や菩提寺、周囲の方々と話し合い、事前に考え方を共有しておきましょう。

▶無宗教葬儀の費用や実施例などはこちら

葬儀の意味を正しく理解して故人を見送りましょう

この記事のまとめ

  • 「葬儀」には、広義と狭義の二つの意味がある
  • 葬儀を行うことは、物理的・宗教的・心理的・社会的・教育的意味がある
  • お通夜は、葬儀前日の夕方以降に行われることが多い
  • 告別式は、一般会葬者が故人に別れを告げるための社会的儀式である
  • お葬式は、葬儀と告別式の総称である
  • 現代では、家族葬や直葬など葬儀の形式が多様化している

葬儀は、故人への感謝と敬意を示し、残された人が心の整理をするための大切な儀式です。葬儀の意味を理解して別れの時間を過ごすことで、故人の死と向き合うことができます。葬儀の本質を理解し、故人を尊重する気持ちで見送りましょう。

SHARE この記事をSNSでシェアする