お坊さんに渡すお菓子は何を選ぶべき?渡すタイミングやのし紙についても細かく説明
法事・法要の後やお寺に挨拶に行くときなどには、お坊さんにお菓子を渡すことも多いものです。その際にどのような種類のお菓子を選ぶべきなのか悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、お坊さんに渡すお菓子の選び方や渡し方などのマナーを解説していきます。
お菓子を渡す意味や必要性とは?
四十九日や一周忌などの法要の際は、お寺のお坊さんに読経や焼香などを依頼します。その際にお菓子を渡すのは、当日に読経や焼香をしてもらうことへのお礼という意味が込められているのです。また、読経の前後でお坊さんにお菓子と一緒にお茶を出し、喉を潤してもらうこともあります。
お坊さんに渡すお菓子の選び方
法事・法要の際、お坊さんにどのようなお菓子を出すべきなのか分からないと悩む方が多いのではないでしょうか。ここからは、お坊さんに渡すお菓子の選び方について解説していきます。
日持ちするものを選ぶ
お坊さんに渡すお菓子には、日持ちするものを選ぶのがマナーです。渡したお菓子をお坊さんがすぐに食べるとは限りません。日持ちしないお菓子だと、お坊さんがお菓子を食べるときに賞味期限が切れてしまっている恐れがあります。そのため、傷みやすい生菓子などは避けて、クッキーやせんべいなどの焼き菓子を選びましょう。
個包装のものがおすすめ
お坊さんに渡すお菓子には、個包装のものを選ぶのがおすすめです。これは、個包装されているお菓子であれば、お坊さんがお寺に持ち帰って他の方に配ることが可能であるためです。その場ですぐに食べられるという点も、個包装されているお菓子のメリットです。
また、1種類だけではなく、数種類のお菓子を渡すとなおよいでしょう。お坊さんが口をつけやすいよう、一口サイズのものを選ぶのもよいでしょう。
個数が多いものを選ぶ
お坊さんに渡すお菓子を選ぶ際は、個数が多いものがおすすめです。お坊さんがお菓子を持ち帰って他の方に配ることを考え、なるべく個数が多いものを選びましょう。なお、弔事では偶数を避けるべきとされていますが、お坊さんに渡すお菓子の数は偶数でも問題ありません。
洋菓子・和菓子どちらでもよい
お坊さんに渡すお菓子の種類に決まりはなく、洋菓子でも和菓子でも構いません。洋菓子であればクッキーやマドレーヌ、フィナンシェなどを選ぶとよいでしょう。和菓子であれば、羊羹やせんべい、最中、饅頭などがおすすめです。複数のお菓子の詰め合わせセットなども喜ばれるでしょう。
お坊さんにお菓子を渡すタイミング
お坊さんにお菓子を用意したものの、どのタイミングで渡せばよいのでしょうか?ここからは、お坊さんにお菓子を渡すタイミングを3パターンご紹介します。
1.読経後
お坊さんにお菓子を渡すタイミングとしておすすめなのは、読経が終わった後です。お経を読んだ後は喉が渇いたり汗をかいたりするため、お坊さんを労うためにお茶出しをします。お茶を出すのと同時に、お菓子を渡すとスムーズでしょう。
2.僧侶が到着したとき
お坊さんにお菓子を渡すタイミングとして、僧侶が到着したときもおすすめです。お坊さんが法要を行う会場に到着したら、施主は僧侶用の控室まで案内します。このタイミングで、「本日はよろしくお願いします」といった挨拶と共に、お菓子を渡すとよいでしょう。
3.お布施と一緒に渡す
お坊さんにお布施を渡すタイミングで、一緒にお菓子を渡すのもおすすめです。お菓子は紙袋などから取り出し、お坊さんからのし紙の表書きが読める向きで渡します。また、お菓子とお布施を同時に渡す場合は、お菓子の上に切手盆を乗せ、お盆の上にお布施を乗せて渡すのがマナーです。
お坊さんに渡すお菓子ののし紙
お坊さんに渡すお菓子には、のし紙(かけ紙)をかけるのがマナーとなっています。どのようなのし紙を選べばよいのか、表書きはどうすればよいのかなど、マナーが分からない方もいるのではないでしょうか。ここからは、お坊さんに渡すお菓子ののし紙について解説していきます。
外のし
のし紙には内のしと外のしがありますが、お坊さんに渡すお菓子ののし紙は外のしにするのが一般的です。外のしとは、包装紙をかけた品物にのし紙をかける方法です。品物にのし紙をかけてから包装紙をかける内のしとは異なり、表書きや氏名がすぐに分かります。
水引の種類
お坊さんに渡すお菓子ののし紙は、基本的に白黒か黄白の水引を選びます。水引の本数は5本、形状は結び切りにするのがマナーです。
のし紙と表書き
読経をお願いしたお坊さんへ渡す場合
読経をお願いしたお坊さんに渡すお菓子は、感謝の気持ちや好意を伝えるものです。そのため、この場合は表書きが「志」または「御礼」となっているかけ紙を使用します。
法要のお願いに行く場合
法要のお願いに寺院に行き、そこでお菓子を渡す場合は「御伺」という表書きのかけ紙を使用します。御伺は目上の人に渡す品物に使用される表書きで、挨拶やお見舞いなどさまざなシーンで使用されます。
開眼供養のお礼
開眼供養を依頼した場合に渡すお菓子には、紅白蝶結びの水引が使われている、のしのついていないかけ紙を選びます。あまり見ないかけ紙ですので、間違いのないよう注意してください。ただし、開眼供養と納骨式を同時に執り行う場合は、白黒結び切りの水引がついたものを選びましょう。
お彼岸やお盆の挨拶
お彼岸やお盆の挨拶で渡すお菓子には紅白蝶結びの水引がついており、のしがついたのし紙を使用します。表書きは「御供」や「御挨拶」「御伺」などを使用しましょう。
お坊さんへの感謝を込めて、お菓子を選びましょう
この記事のまとめ
- お坊さんに渡すお菓子には、読経や焼香をしてもらうことへのお礼という意味がある
- お坊さんに渡すお菓子には、日持ちするもの・個包装で個数が多いものを選ぶとよい
- 洋菓子と和菓子のどちらを渡しても問題ない
- 読経後か僧侶が到着した後、またはお布施を渡すときにお菓子を渡すことが多い
- お菓子にかけるのし紙は外のしにする
お坊さんに渡すお菓子には、法事を執り行う僧侶へのお礼という意味が込められています。お菓子の選び方や渡し方、のしの種類などさまざまなマナーがあるため、間違いのないよう注意が必要です。お坊さんに謝意が伝わるよう、今回紹介したマナーを参考にお菓子を選びましょう。