十三回忌のお布施の金額相場は?書き方や渡し方、法要でのマナーを解説
十三回忌法要を控えているものの、お布施の金額に迷っていませんか。相場である1万円~5万円を目安に、お車代や御膳料といった費用、封筒の書き方や渡し方、宗派による違いも網羅しました。当日に向けて知っておきたい十三回忌のお金と作法を詳しく解説します。
十三回忌とは
十三回忌とは、故人が亡くなってから満12年(13年目)の祥月命日に行う年忌法要のことです。仏教では「3」や「7」の数字が重要視されており、関連した周期で法要が行われます。一周忌以降は三回忌・七回忌・十三回忌・十七回忌・二十三回忌・二十七回忌と続き、三十三回忌か五十回忌まで行われることが多いです。
年忌法要は正式には命日に行うものですが、平日では参列者が集まりにくいため、命日より前の土日や家族の都合のつきやすい日に前倒しして行われることも多いです。命日よりも後にするのは好ましくないとされています。
十三回忌の参列者に決まりはありませんが、一般的に七回忌以降は、故人の家族や限られた親族のみで行われます。ただし、トラブルを避けるために、どの範囲まで招待するかは親族と話し合って決めるのがよいでしょう。
十三回忌法要の流れと必要な持ち物
十三回忌の法要を行う際は、事前に当日のスケジュールや用意すべきものを把握しておくと安心です。
ここでは、法要の一般的な進行手順と、施主として準備しておくべき持ち物について解説します。
十三回忌法要の一般的な流れ
- 十三回忌法要の進行は、一周忌や三回忌などの法要とほとんど同じ
- まず僧侶が入場して所定の席に座り、施主による挨拶が行われる
- その後、僧侶による読経が始まり、読経の途中で参列者が順番に焼香を行う
- 読経が終わると僧侶からの法話があり、僧侶が退場して法要の儀式は終了となる
法要の後には、参列者全員でお墓参りを行い、続いて会食の席を設けるのが一般的な流れです。
十三回忌法要で必要な持ち物
- 施主として十三回忌の法要を執り行う際は、当日に向けてさまざまな品を準備する必要がある
- 僧侶へお渡しするお布施や御膳料、お車代のほか、お供え物、参列者へお渡しする返礼品などは必須
- さらに、数珠、遺影、位牌、ロウソク、線香なども忘れずに用意する
参列者や僧侶への感謝の気持ちを伝える場でもあるため、当日に慌てることがないよう、早めに準備を進めておくと安心です。
十三回忌のお布施の金額相場
十三回忌でもほかの年忌法要と同様、僧侶に対するお布施が必要になります。しかし、どの程度の金額を包めばよいか迷ってしまうこともあるでしょう。ここでは、十三回忌のお布施の金額相場を紹介します。
1万円~5万円が一般的
十三回忌のお布施は、読経してくださる僧侶や寺院への感謝の気持ちを表すもののため、明確な金額は決まっていませんが、一般的に1万円~5万円程度が相場です。僧侶が複数人来る場合は人数分の金額を包みます。
法要のお布施の相場は、一周忌や三回忌までと比較して、七回忌や十三回忌の方が金額が低くなる傾向があります。ただし、寺院との関係やそれまで法要で納めた金額によっても、相場が異なる場合もあるため注意しましょう。
迷ったときは、菩提寺に直接尋ねてみても失礼にあたりません。その際は「十三回忌に皆さんはいくらくらい包まれていますか?」と聞くと具体的な金額を教えてもらいやすいでしょう。
地域によって相場は異なる
十三回忌のお布施の相場は、地域や寺院や宗派によって異なる場合があります。そのため、十三回忌を行う前に、菩提寺が同じ檀家に「いくらくらいのお布施をすればよいか」を確認しておくと安心でしょう。
宗派によってお布施の金額は異なる?
十三回忌のお布施の相場は、宗派によっても多少の傾向があります。一般的に、浄土真宗、浄土宗、真言宗、日蓮宗、曹洞宗などの宗派では、1万円〜5万円程度の範囲に収まることが多いとされています。ただし、これらはあくまで一般的な傾向であり、実際はお寺との関係や地域によっても大きく異なります。
2人分の法要を併修する場合の相場
- 同じ年に2人の故人の法要が重なる場合、「併修(へいしゅう)」として一度に法要を執り行うことがある
- 併修によって2人分の十三回忌などの法要を一緒に行う場合、お布施は通常の相場の1.5倍程度を包むのが目安とされている
- 2人分だからといって金額を2倍にする必要はなく、お布施を包む封筒も1つにまとめて渡してかまわない
十三回忌のお布施以外にかかる費用
十三回忌の準備をする際は、お布施以外にかかる費用があることも理解しておきましょう。ここでは、お車代・御膳料・返礼品の相場について解説します。
お車代
お車代は十三回忌の法要を行う場所に、僧侶が自分で車を運転してきた場合や、電車やバス、タクシーなどで交通費がかかった場合に必要な費用です。足を運んでくれたことへの対価として、僧侶に渡します。
市内や近隣市外から来ていただく場合のお車代は、5千円~1万円が相場です。遠方から来ていただく場合は、新幹線などの実費を調べて相応の金額を用意してください。
家族や親族が送迎を行う場合や、家族が手配したタクシーを利用する場合は、お車代を用意する必要はありません。
御膳料
十三回忌の法要の際は、読経が行われた後に自宅やお寺、レストランなどで会食が行われるのが一般的な流れです。しかし、会食に僧侶が参加できない場合は、その食事代を御膳料として5千円~1万円をお渡しするのがよいでしょう。
僧侶が複数人来る場合は人数分の金額を包み、ひとつの袋にまとめて渡してください。ただし、法要後に会食を設けずお弁当を渡す場合は御膳料は必要ありません。
返礼品
十三回忌に参列者を招く場合は、返礼品が必要です。返礼品に関しては、ほかの年忌法要と同様に「消えもの」が望ましいとされています。
洗剤や石鹸のような消耗品、お茶やコーヒーといった飲み物、菓子や海苔といった食品が一般的です。高齢の方や遠方からの参列者がいる場合は、カタログギフトのように軽くて持ち運びしやすいものも喜ばれます。家族だけの身内で行う場合は返礼品は必要ありませんが、親族など近しい間柄の人を招く場合は返礼品が必要になるため、忘れず用意しましょう。
塔婆代
年忌法要の際は塔婆を建てるのが一般的で、十三回忌でも法要と合わせて建てることが多いです。塔婆代を決めていない寺院もありますが、多くの寺院では塔婆1本当たりの相場は、3千円~5千円程度に設定されています。
塔婆の本数に決まりはなく、宗派によっては塔婆を建てない場合もあります。塔婆を依頼してから受け取れるまでに2週間程度の期間を要する場合もあるため、菩提寺に十三回忌の法要をお願いする際に塔婆の手配をするのがよいでしょう。
十三回忌のお布施のマナー
十三回忌に僧侶にお布施を渡す際は、失礼のないように気を付けたい点を把握しておくことが大切です。ここでは、お布施の封筒の選び方から書き方や包み方、渡し方について詳しく解説します。
お布施の封筒の選び方
十三回忌のお布施を包む際は、奉書紙(ほうしょし、ほうしょがみ)を使用するのが最も丁寧な方法とされています。奉書紙とは室町時代の公文書に使われていたと言われる高級和紙のことです。
奉書紙がない場合は、無地の白封筒で構いません。その際は、郵便番号の欄がない一重封筒を選ぶのがよいでしょう。二重封筒は不幸が重なることを連想させるため、十三回忌のお布施に使用するのは避けてください。
また、一般的にお布施に水引は不要とされています。ただし、地域ごとの考え方により、十三回忌のお布施に水引をつける場合もあるため、心配な場合は周囲に確認してみてください。
お布施の書き方
十三回忌のお布施の封筒の表書きは、中央上部に「お布施」と書き、中央下部にフルネームあるいは「〇〇家」と記入します。
葬儀の際の香典袋の表書きを記入する際には、悲しみの涙で墨が薄くなったことを表現するため「薄墨」を使用するのが一般的です。しかし、十三回忌のお布施は寺院や読経を行ってくれる僧侶に対する感謝の気持ちを表現するもののため、薄墨にする必要はありません。濃墨の筆や筆ペンを使って記入してください。
奉書紙の中包みの表面には、お布施の金額を記入します。表面の中央部分に、壱(一)、弐(二)、参(三)、伍(五)、拾(十)、阡(千)、萬(万)といった漢数字で金額を縦書きし、頭に「金」最後に「也」の文字を添えてください。中包みの裏面には、左下部分に郵便番号・住所・電話番号を記入します。
白封筒を使用する場合の書き方は、封筒の表面に記入せず、金額・郵便番号・住所・電話番号のすべてを、裏面の左下に記入してください。
お布施の包み方
十三回忌のお布施を奉書紙で包む際は、現金を半紙で包んで中包みを作り、その上から奉書紙で包みます。奉書紙はツルツルとしているのが表面で、ザラザラしているのが裏面になっているため、表裏を間違えないように注意しましょう。白封筒を使用する場合は、中包みや中袋は不要です。
お布施の入れ方は、開封したときにお札の肖像画が見えるように、上包みや中包みの表面になるように向きを揃えて入れてください。
また、お通夜や葬儀の香典は適度な使用感のある古札を入れるのが一般的ですが、十三回忌のお布施は感謝の気持ちを表すもののため、新札または使用感の少ないお札を使用するのがよいでしょう。
お布施の渡し方
十三回忌のお布施を僧侶へ渡す際は、切手盆を使用するのが丁寧なお布施の渡し方です。切手盆がない場合は、袱紗の上に乗せて渡しても構いません。
渡し方は切手盆または袱紗の上にお布施を乗せ、僧侶へお布施の正面を向けて差し出し、僧侶が受け取ったら切手盆または袱紗を下げるという流れです。
弔事の際に使用する袱紗の色は、暗い色がよいとされており、紺色・深緑色・灰青色などが適しています。紫色であれば弔事・慶事のどちらにも使用可能です。
お布施を渡すタイミング
お布施を渡すタイミングは、法要が始まる前か、すべての儀式が終わった後のいずれかになります。
最も一般的なのは、法要が始まる前に僧侶へ挨拶をするタイミングです。僧侶が到着し、控室などで挨拶を交わす際に「本日はよろしくお願いいたします」と言葉を添えてお渡しします。
法要の前にお渡しできなかった場合は、法要や会食がすべて終了した後に渡しても問題ありません。その際は「本日は丁寧な読経をいただき、ありがとうございました」と感謝の意を伝えて差し出しましょう。僧侶が会食に参加せずに帰宅される場合は、その見送りの際にお車代や御膳料とあわせてお渡しするのがスムーズです。
やむを得ずお布施を郵送する場合
遠方に住んでいたり、やむを得ない事情で十三回忌の法要に参加できず、僧侶へ直接お布施を渡せない場合は、郵送でお渡しすることも可能です。
ただし、事前にお寺へ連絡を入れ、郵送してもよいか了承を得る必要があります。郵送する際は、現金書留を利用します。
お布施を包んだ封筒を現金書留の封筒に入れ、お詫びと感謝の気持ちを伝える手紙を添えて送るとより丁寧です。
十三回忌法要の参列マナー
十三回忌法要は家族だけで行われることも増えていますが、招待された場合はどのようなことに気をつければよいのでしょうか。ここからは、十三回忌法要の参列の作法について解説します。
十三回忌法要の服装
十三回忌法要に参列する際の服装は、施主よりも格下にするのがふさわしいとされています。案内状に平服でよいと記載されている場合もありますが、カジュアルな服装は不適切になるため避けてください。
男性は、黒・グレー・紺などのダークスーツがおすすめです。ワイシャツは白で、ネクタイや靴下は地味な色、靴は黒がよいでしょう。
女性は、黒・グレー・濃紺のアンサンブルやスーツが適しています。ストッキングやバッグ、靴などは黒が無難です。アクセサリーを身に付けるなら光りもののような派手な印象を与えるものは避けて、パールやオニキスを選ぶのがよいでしょう。
十三回忌法要の香典
十三回忌法要に参列する際には、香典の準備も必要です。故人との関係や参列者の年齢、会食があるかどうかでも、香典の相場は異なります。
両親や兄弟の場合は1万円〜3万円、会食がある場合は2万円~5万円が相場です。祖父や祖母、親族の場合は5千円~1万円、会食がある場合は1万円~2万円を目安にするとよいでしょう。
香典袋の表書きは「御仏前」として現金を包むか、お供え物を持参する場合もあります。夫婦で参列する場合は連名にし、会食代が2人分になることを考慮して、香典の金額を増やしてください。
十三回忌法要のお供え物
十三回忌法要に参列する際は、香典とともにお供え物を持参するのが一般的です。
お供え物には、日持ちのするお菓子や果物、お茶などの食品、または供花を選ぶとよいでしょう。
お供え物にかけるのし紙は、黒白または黄白の結び切りの水引を選びます。
表書きには、濃い墨を使用して「御供物料」や「御供」と記入し、下段には自分の名前を書きます。
宗派による年忌法要の違い
同じ仏教であっても、宗派によって年忌法要に違いがあります。ここでは、真言宗・曹洞宗、臨済宗、浄土真宗・浄土宗などの宗派について解説します。
真言宗・曹洞宗
真言宗は大日如来を本尊とし、即身成仏(そくしんじょうぶつ)の教えを持つ密教です。年忌法要については、十七回忌まではほかの宗派と違いはありませんが、その後は二十五回忌に法要を行うのが一般的です。
曹洞宗は、仏教の開祖とされる釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)を本尊とする宗派です。年忌法要は真言宗と同様に、十七回忌の後は二十五回忌が行うのが一般的です。
そのため、二十三回忌や二十七回忌は行わず、二十五回忌の後は三十三回忌か五十回忌で全ての法要を終えたとする「弔い上げ」となるのが一般的です。
臨済宗
臨済宗は釈迦如来(しゃかにょらい)を本尊とする宗派で、曹洞宗や黄檗宗とともに日本三大禅宗と呼ばれています。年忌法要は十七回忌まではほかの宗派と同じです。
その後は、地域によって二十三回忌と二十七回忌を行う場合と、二十五回忌を行う場合に分かれます。弔い上げはほかの宗派同様、三十三回忌か五十回忌が一般的です。
浄土真宗・浄土宗
浄土真宗や浄土宗は阿弥陀如来を本尊とする宗派です。亡くなった後すぐに極楽浄土へ行くとされているため、追善供養の考えはありません。そのため、故人を偲ぶ意味で年忌法要が行われています。
ほかの宗派と同じ周期で行われることが多いですが、浄土真宗では年忌法要の回忌に特に定めはなく、五十回忌以降も勤められます。浄土宗においても、特定の回忌で法要を終えるといった明確な決まりはないとされています。
十三回忌は相場に合わせたお布施を準備しましょう
この記事のまとめ
- 十三回忌とは、故人が亡くなってから満12年の祥月命日に行う年忌法要のこと
- お布施の相場は1万円~5万円が一般的
- お布施以外にお車代・御膳料・返礼品が必要
- お布施は奉書紙か白封筒に包む
- お布施に使用するお札は、新札または使用感の少ないものにする
十三回忌のお布施の相場は1万円~5万円が一般的ですが、地域や宗派、寺院との関係によっても金額が異なります。迷った場合は直接寺院に尋ねたり、菩提寺が同じ檀家に聞いたりして、相場に合ったお布施を準備しましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。