塔婆料とは?袋の書き方や渡し方の基本|包み方や相場・法事のマナーも徹底解説
一周忌などの法要で、塔婆料の金額相場や封筒の書き方にお悩みですか。本記事では、塔婆料の相場(2千円〜1万円)や封筒の選び方・表書きの基本、お布施との根本的な違いを分かりやすく解説します。さらにお札の包み方から、当日に失礼にならない渡し方の作法まで網羅しました。なぜ塔婆料を準備するのかという理由も含め、施主として知っておきたいマナーのすべてが丸わかりになる完全ガイドです。
塔婆供養とは?
塔婆(読み方:とうば)とは、お墓の脇や後ろに供える木の板で、卒塔婆(そとうば・そとば)と呼ばれることもあります。塔婆供養とは、追善供養の意味があり、法事法要やお墓参りの際に立てることで故人の冥福を祈る役割があります。
ここからは、塔婆って何?と不思議に思われた方に塔婆の必要性や塔婆に書かれていることなどを詳しく解説します。
塔婆に書かれていること
塔婆にはさまざまな文字の漢字や数字が記されていますが、具体的にどんな内容が書かれているのか分からない方も多いでしょう。一般的に塔婆には、下記の内容が記されています。
塔婆に書かれていること
- 戒名…仏弟子になったしるしとして授けられた名前
- 命日…故人が亡くなった日付
- 経文…仏教の教えを表すお経
- 梵字…空、風、火、水、地に関連する1文字
- 施主名…塔婆を依頼した人の名前
- 法要の実施日…法要を行った日付
宗派によって内容が一部変わることもありますが、基本的には上記の内容が記されています。
塔婆を立てるタイミングはいつ?
塔婆は回忌法要などの節目となるタイミングで立てることが多く、最初に塔婆を立てるタイミングは納骨式が一般的です。遺骨をお墓に納めるタイミングで、新しい塔婆を立てて故人の冥福を祈ります。
そのほかには、四十九日や一周忌、三回忌のタイミングで立てることも多いです。また、お盆やお彼岸といった季節の行事で用意するご家庭も少なくありません。塔婆を立てるタイミングについては、親族で話し合っておくとスムーズに準備できるでしょう。
塔婆作成を希望する場合は法事法要前に寺院へ連絡
塔婆の作成を希望する場合は、菩提寺に相談をしましょう。法事法要の約二週間前までに相談をすれば、法要当日までに塔婆を作成してもらえます。依頼のタイミングに関しては寺院によって差があるため、菩提寺のルールを確認してください。
申し込みは電話で受け付けてくれる場合もあれば、塔婆用の申込書が用意されている場合もあります。申し込み時に戒名や命日が確認できるものを用意しておくと、スムーズに依頼できるでしょう。
塔婆料とは?塔婆料とお布施の意味の違い
法要の際に準備するお金としてお布施と塔婆料がありますが、両者は持つ意味合いが異なります。お布施は、法要で読経をしていただいた僧侶に対する感謝の気持ちを表すものです。明確な金額の決まりはなく、対価として支払うものではありません。
一方、塔婆料は塔婆の板代や、僧侶に文字を書いてもらう手間に対する実費が含まれた対価という意味合いを持ちます。そのため、お布施と塔婆料とは一緒にせず、別々に用意するのが一般的です。
お布施とまとめることで、お寺側が塔婆料を受け取っていないと勘違いする恐れがあるため注意が必要です。それぞれのお金が持つ意味を正しく理解し、封筒を二種類用意して備えましょう。
塔婆料(塔婆代)はいくら包めばよいのか?
塔婆料(卒塔婆料、塔婆代)は香典やお布施よりも馴染みが薄いため、いくら包めばよいのか分からない方も多いのではないでしょうか?これから塔婆を依頼する方は、あらかじめチェックしておきましょう。
塔婆料の金額相場を解説
塔婆料の料金相場は、一本あたり2千円~1万円です。地域や宗派によっても違いがありますが、3千円~5千円の範囲で包むご家庭が多いようです。
また、塔婆を複数依頼した場合は、依頼した本数分の金額を支払う必要があります。
塔婆料はお寺に尋ねても構わない
塔婆料が分からないときは、お寺に直接金額を尋ねても問題はありません。お寺に問い合わせることで具体的な料金を教えてくれる場合があります。お寺に尋ねる際には、「⚪︎月に法要を予定しておりますが、塔婆料に決まりごとはありますか?」と伝えるとスムーズに対応してもらえるでしょう。
具体的な塔婆料が分かっていれば、悩まずに塔婆料を用意できます。今後塔婆を準備する際の参考にもなるため、初めて塔婆を依頼する場合は直接尋ねてみてもよいでしょう。
塔婆料を入れる封筒・袋の書き方
ここからは、塔婆料を包む封筒の書き方やお金の入れ方などを解説します。
塔婆料は水引の付いていない白無地の封筒に包む
塔婆料は、水引の付いていない白無地の封筒に包むのが一般的です。茶封筒や郵便番号の枠が印字されている封筒は、避けるようにしましょう。また、あらかじめ「御塔婆料」と印字された封筒も市販されているため、そうした商品を活用しても便利です。
その他には、奉書紙にお金を包む方法もあります。奉書紙を使った包み方で注意したいのは、あらかじめお金を半紙や封筒で包んでから奉書紙で包むことです。また、弔事の際には奉書紙の上に中包みを置き、左→右→下→上の順番で包むのが一般的です。
お札の入れ方やお札の向き
塔婆料を封筒に入れる際は、お札の向きを揃えて入れましょう。お札の表面(肖像画がある方)を封筒の表側に向けて入れ、肖像画が封筒の上側にくるように配置します。これは、僧侶が封筒からお札を取り出した際に、すぐに肖像画が見えるようにするための配慮です。
香典では悲しみを表すために肖像画を裏側や下側にすることが一般的ですが、塔婆供養はあらかじめ予定された追善供養であるため、慶事と同様の入れ方をします。複数枚のお札を包む場合は、すべてのお札の向きがバラバラにならないよう丁寧に揃えてください。故人を偲ぶ大切な儀式なため、受け取る側への礼儀を尽くした準備を心がけることが大切です。
塔婆料の書き方
塔婆料を包む封筒には、表書き・中袋・裏書に名前や金額などを記載する必要があります。ここからは具体的な書き方について解説します。
表書きは「御塔婆料」か「塔婆料」など
塔婆料の表書きには、「御塔婆料」「卒塔婆料」「卒塔婆料」などを記載します。書き方は、封筒の表の上部に濃墨の筆で記載するのが一般的です。
「御塔婆料」と記載した下には、依頼者の名前を書きます。書き方はフルネームが一般的ですが、複数人で塔婆を立てる場合は⚪︎⚪︎家とまとめて記載しても問題ありません。
中袋
お金を直接入れる中袋には、塔婆料の金額を記載します。金額を書く位置は、中袋の表の上部です。書き方は以下の表のように「金⚪︎⚪︎圓也」と記載するのが一般的です。
これは、改ざんや捏造を防ぐために古くから使用されている大字(だいじ)といいます。忌み言葉を避けるために、4と9の付く金額は避けましょう。
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金額 |
大字を用いた表記 |
|---|---|
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2,000円 |
金弐阡圓 |
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3,000円 |
金参阡園 |
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5,000円 |
金伍阡園 |
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1万円 |
金壱萬圓 |
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1万2,000円 |
金壱萬弐阡圓 |
裏書
塔婆料の裏書には、依頼者の名前と住所を記載します。個人で依頼した場合は、フルネームと自宅の住所を記載しましょう。
複数人で依頼する場合は、「⚪︎⚪︎家塔婆建立者」と記載するのが一般的です。そして封筒の中には、依頼者の名前を記したメモを入れておきましょう。メモを入れておくことで、お寺側も迷うことなく建立者名を書けます。
塔婆料の封筒への入れ方
塔婆料の入れ方で注意したいのは、お札の向きです。封筒や奉書紙に入れる際は、紙幣の表側を前にして、肖像画が上部に来るように入れましょう。香典の入れ方とは逆になるため注意してください。
また、塔婆料は新札でも旧札でも問題ありません。ただし、シワだらけのお札では見栄えが悪いため、できるだけ状態のよいお札を選びましょう。中袋にお金を入れたら、封筒の口に「〆」と記載して閉じてください。
塔婆料の渡し方
ここからは、塔婆料の渡し方を紹介します。菩提寺に失礼がないようにするためにも、あらかじめマナーを確認しておきましょう。
塔婆料を渡すタイミング
塔婆料は、いつ渡すのがよいのでしょうか?法要の当日に渡すのが一般的です。法要前にお坊さんに挨拶をするタイミングで、お布施と一緒にお渡しするとスムーズです。
また、法要はせずにお盆やお彼岸などのお墓参りで塔婆を立てる場合は、お寺に塔婆を取りに行くタイミングで塔婆料を渡しましょう。
塔婆料を渡すときの基本的なマナー
塔婆料をお坊さんに直接手渡しするのは避けましょう。切手盆と呼ばれる小さいお盆を用意して、お盆に乗せた状態で渡すようにしましょう。
切手盆を用意できない場合は、袱紗(ふくさ)の上に塔婆料を乗せて渡す方法でも構いません。いずれの渡し方でも、塔婆を作成していただいたことへの感謝の気持ちを伝えながらお渡ししましょう。
塔婆に関するよくある質問(FAQ)
ここからは、塔婆に関する質問をいくつか紹介します。塔婆料の渡し方や、法要後の扱いなどで疑問がある方は確認しておきましょう。
Q. 塔婆は本当に必要?
A. 塔婆は必ず準備しなければならないものではありません。必要性を感じなければ立てなくてもよいものです。
ただし、一周忌や三回忌のタイミングで塔婆を立てるご家庭が多いのも事実です。塔婆の必要性に関しては、あらかじめ親族で話し合いをしておきましょう。
Q. お布施と塔婆料は分けるべき?
A. 法要の際には塔婆料のほかに、読経していただいたことへの感謝を示すお布施をお渡しします。どちらもお寺に支払うお金のため、まとめてもよいのではと思うかもしれませんが、お布施と塔婆料は別々に包むのが望ましいです。
お布施と合わせた包み方をすることで、お寺側に塔婆料を受け取っていないと勘違いさせてしまう恐れがあります。封筒を2種類用意して、別々に包むようにしましょう。やむを得ず一緒に包む場合は、お渡しする際に「卒塔婆料とお布施です」と伝えると安心です。
Q. 塔婆料のお札は新札?
A. 塔婆料として包むお札は新札と古札のどちらを使用しても問題ありません。お通夜や葬儀の際に持参する香典では、あらかじめ不幸を予想して準備していたと思われるのを避けるため、新札を避ける慣習があります。
しかし、塔婆供養は法要やお墓参りなど、あらかじめ予定を立てて行う追善供養です。そのため、事前に準備をして新札を用意しても失礼にはあたりません。むしろ、僧侶への感謝の気持ちを表すという点では、手元にある程度きれいなお札を選んで包むのが望ましいです。
もし新札が手元にない場合は、汚れや破れが目立たないお札を選んで用意しましょう。大切なのは、故人を供養する儀式に対して丁寧に向き合う姿勢です。
Q. 塔婆料を包む封筒はコンビニでも買える?サイズは?
A. 塔婆料を包む白封筒は、コンビニエンスストアでも購入できます。文具コーナーなどで取り扱われている「白無地の封筒」を選んでください。ただし、茶封筒や郵便番号の枠が印字されているものは、法要などの弔事には相応しくないため避けるのが一般的です。
封筒のサイズは、お札を折らずに入れられる「長形4号」や「長形3号」が適しています。文具店などではあらかじめ「御塔婆料」と印字された専用の封筒が販売されていることも多いため、見つからない場合は店員に確認してみるとよいでしょう。
塔婆料を入れる封筒を急ぎで入手したい場合は、郵便番号の枠がない真っ白な二重封筒、あるいは一重の和封筒を準備することをおすすめします。
Q. 塔婆料の表書きや裏書きは薄墨で書く?
A. 塔婆料の表書きや裏書きを記載する際は、通常の濃い黒色の墨を使用するのが一般的です。お通夜や葬儀の際に持参する香典では、「悲しみの涙で墨が薄まった」という意味を込めて薄墨を使う慣習がありますが、塔婆供養はあらかじめ予定されている法要やお墓参りの際に行う慶事寄りの追善供養であるため、薄墨を使う必要はありません。
僧侶が塔婆に文字を書く際も濃い墨を用いるため、合わせる意味でもはっきりと読みやすい濃墨で記載しましょう。毛筆ではなく、筆ペンを使用する場合も、慶事・弔事兼用の薄墨タイプではなく、一般的な黒色のものを選びます。故人を供養する前向きな儀式であることを踏まえ、丁寧に心を込めて記入することが大切です。
Q. 塔婆を必要としない宗派はあるの?
A. 多くの宗派では塔婆を立てるのが一般的ですが、塔婆を立てる必要がないと考えている宗派も存在します。その一つが浄土真宗です。浄土真宗では、亡くなった後はすぐに極楽浄土に導かれると考えられています。そのため、わざわざ塔婆を立てて追善供養する必要はありません。
塔婆の必要性について悩んだ際には、菩提寺に伺ってみるとよいでしょう。
Q. 施主以外でも塔婆を立てられるのか?
A. 塔婆は、施主以外でも立てることが可能です。塔婆は一つのお墓にいくつあっても問題ないとされているため、親戚や友人が準備しても構いません。施主のほかに、兄弟一同や友人一同で連名で立てる場合もあります。
ただし、準備や片付けの手間などもあるため、塔婆を立てる際はあらかじめ施主に伝えておくと安心です。
Q. 塔婆を処分したいときはどうすればよい?
A. 塔婆は法要当日のみ使用する場合が多く、法要が終わった後は処分します。塔婆の処分方法はお寺によっても異なりますが、霊園に塔婆の集積所が設けられている場合や持ち帰るように定められている場合があります。
持ち帰った場合は家庭ごみとして出すのではなく、別途お寺でのお焚き上げを依頼しましょう。もしくは専門の廃棄物処理業者へ依頼する方法もあります。
塔婆を立てられない墓地がある点に注意
近年増えている芝生墓地や樹木葬、室内にある納骨堂などの場合、塔婆を立てるスペースが設けられていないことがあります。
また、霊園や墓地の規則によって、景観の維持などを理由に塔婆立ての設置自体が禁止されている場合も少なくありません。塔婆を立てるには専用の塔婆立てが必要ですが、お墓に備わっていない場合はご自身で用意する必要があります。
もし法要で塔婆を依頼したいと考えているなら、事前にお墓の管理事務所や霊園の規則を確認してください。塔婆を立てられる環境かどうかを忘れずにチェックしておくことをおすすめします。立てられない場合は、お寺に相談して別の供養方法を検討してみてください。
塔婆料の相場や書き方・包み方をしっかりと把握しましょう
この記事のまとめ
- 塔婆は一周忌や三回忌といった節目のタイミングで立てる
- 塔婆料(卒塔婆料)の相場は2千円~1万円
- 塔婆の包み方は水引の付いていない無地の封筒に入れるのが一般的
- 塔婆料の表書きには「御塔婆料」「卒塔婆料」「卒塔婆料」のいずれかを記載する
- 塔婆料は法要当日に、切手盆や袱紗に乗せた状態で渡す
- 塔婆料とお布施は別々に包むのが望ましい
塔婆料の相場は2千円~1万円と幅がありますが、いくら包むべきか迷ったときは、お寺に直接確認しても構いません。塔婆料の書き方や包み方で迷ったときは、本記事で紹介した方法を参考にしてみてください。失礼のないよう準備を整え、安心して法要に臨みましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。