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葬儀を知る

水引とは?込められた意味や由来から用途に合わせた結び方まで解説

水引とは?込められた意味や由来から用途に合わせた結び方まで解説

香典やご祝儀などにかける飾り紐の「水引」には、どのような意味が込められているかご存知ですか。本記事では、水引をかける意味や用途に応じた水引の選び方を紹介します。水引の色や本数には意味がありますので、この機会に水引の知識を深めておきましょう。

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水引とは?

水引とは、弔事や慶事でお渡しする贈答品にかける飾り紐のことです。祝儀袋や不祝儀袋、贈答品の包み紙などに用います。ここでは、贈答品に水引をかける意味や由来を解説します。水引とのし(熨斗)とは何が違うのかについても解説するため、基本的な概念を理解したい方はぜひチェックしてください。

水引を付ける意味

水引はただの装飾ではなく、品物を送る相手に配慮をしたさまざまな意味が込められています。水引に込められている一つ目の意味は、品物が未開封であることを証明することです。水引がかかっている状態であれば、第三者に開封されていないと判断できます。

二つ目の意味は、水引が魔除けの役割をしていることです。贈り物に不吉なものが憑かないようにという配慮から、魔除けを意味する水引をかけています。

三つ目の意味は、人と人とを結ぶことです。水引は簡単に解くことができないため、人との絆を強固に結ぶことを連想させます。

そのほかにも、水引の結び方や本数によっても意味が異なることを理解しておきましょう。それぞれの意味は、のちほど解説します。

水引の由来

水引とは、飛鳥時代に隋国から持ち帰った贈答品が由来です。隋国からの贈り物に紅白の紐がかけられていたことから、日本の朝廷への贈り物にも紅白の紐が結ばれるようになり、平安時代には水引と呼ばれるようになりました。古来からの伝統が、現代でも受け継がれています。

水引とのしの違いは

水引とのしには、どのような違いがあるのか分からない方も多いのではないでしょうか。のしとは、祝儀袋や贈答品の包み紙の右上に付いた飾りのことを指します。あわび貝を薄くして干したものが由来となっており、縁起物の象徴とされてきました。

現在では慶事における贈り物で、のしが用いられています。のし紙とは、水引とのしが印刷された包み紙のことを指しています。

▶お供え物の"のし"のマナーはこちら

用途に合わせた水引の結び方

水引には、どのような結び方があるのかご存知でしょうか。さまざまな結び方がありますが、それぞれ意味が異なります。贈り物をする時は、水引の種類と意味を理解しておきましょう。ここからは、水引の結び方や用途に合わせた水引の選び方を紹介します。

水引の結び方の種類

贈答品でよく用いられる水引の結び方を紹介します。

水引の結び方の種類

  • 結び切り
  • あわじ結び
  • 蝶結び
  • 梅結び

冠婚葬祭で多く用いられているのが、結び切りです。結び切りとは、中央で固く結ばれており、紐の先端が八の字で開いている結び方を指します。簡単には解けない性質上、一度きりであってほしい事柄が起きた際に使用します。

結び切りと同様の意味を持つ結び方として、あわじ結びも存在します。あわじ結びとは、中央が二つの輪になっている結び方です。こちらも一度結ぶと簡単には解けないため、繰り返さない方がよい事柄が起きた時に使用します。

そのほかには、蝶結びという結び方も存在します。蝶結びは花結びとも呼ばれ、リボンのように結んだものです。何度も結び直せる性質上、何度あってもよいお祝い事で用いられます。

また、あわじ結びを応用した結び方で、梅結びも存在します。梅結びとは、中央に梅の花のような形をした結び目ができる結び方で、おめでたい印象から慶事で多く用いられます。

葬儀の場合

葬儀で多く用いられる水引の結び方は、あわじ結びと結び切りです。いずれも簡単には解けないため、「同じことが繰り返されないように」という意味が込められています。また、あわじ結びには「これからも末永くお付き合いしたい」という意味も込められています。

反対に、蝶結びは同じことが繰り返される意味を持っているため、葬儀には不適切です。葬儀では、あわじ結びか結び切りのいずれかを選びましょう。

結婚式の場合

結婚式も葬儀と同様に、一度きりであってほしいお祝い事です。そのため水引は、結び切りやあわじ結びを選ぶのが適切です。葬儀との違いは、のしを付けることです。お祝い事ではのしを付けて縁起を担ぐ慣習があるため、水引と合わせてのしを付けましょう。

また、結婚式では蝶結びの水引は相応しくありません。蝶結びは結婚が何度も重なることを連想させてしまうため、一度きりが望ましい結婚式では用いないようにしましょう。

出産・入学祝いの場合

出産・入学祝いは、人生の中で何度あってもよいお祝い事です。そのため、水引の結び方の種類は蝶結びが多く用いられます。蝶結びは、何度もほどいて結び直すことが可能なため、出産や入学など何度あっても嬉しいお祝い事に適しています。その他にも、梅の花をモチーフにした梅結びも出産や入学式にふさわしいです。

一方、結び切りやあわじ結びは、同じことが重ならないようにするという意味合いから「出産や入学は一度きりでよい」といった消極的なイメージを与えてしまいます。出産・入学祝いでは用いないようにしましょう。

水引の色

水引は、色によっても意味合いが異なります。慶事に適した色と弔事に適した色は異なるため、用途に応じて選びましょう。

慶事に適した水引の色

結婚式や出産祝い、入学祝いなどの慶事には、赤白の水引を使用するのが一般的です。赤白は縁起のいい色とされているるため、慶事に適しています。

そのほかには、結婚式や長寿祝いとして金銀の水引を用いられる場合があります。赤白よりも華やかな印象に見えるため、一生に一度のお祝い事では金銀の水引を選ぶのもおすすめです。

弔事に適した水引の色

お通夜や葬儀、法要などの弔事には、黒白の水引が適しています。黒白は弔事に由来する色であるため、香典や供物には黒白の水引を使用しましょう。

地域によっては、黄白、双銀などを用いる場合もあります。特に関西圏では一周忌以降の法要で黄白を用いられることが多いです。黒白以外の色を使いたい場合は、事前に地域の慣習を確認しましょう。

▶法事の香典袋の選び方はこちら

水引の本数

水引は、こより(紙縒り)を何本か束ねて結ばれています。この時、こよりを何本使用するかは用途によって異なります。「結婚式のご祝儀に適した本数とは?」「香典に相応しい水引の本数とは?」など疑問に思っている方は、ぜひ参考にしてください。

慶事に適した水引の本数

慶事における水引の本数には3本、5本、7本があり、基本的には5本が適しています。出産祝いや入学祝いでは、5本の水引を用いる場合が多いです。ただし、格式高いお祝い事や高価な贈り物の際には、7本の水引を用いる場合があります。

また、結婚祝いでは新郎新婦や両家が合わさるという意味を込めて5本の水引を2束にした10本の水引を用いることが多いです。

なお、「4」や「9」などの「死」や「苦」を連想させる本数は、縁起が悪いため使われることはありません。

弔事の適した水引の本数

弔事に適した水引の本数は、5本が一般的です。香典や供物には5本の水引を多く用います。また、お世話になった方には7本と、状況に応じて使い分ける場合もあります。

10万円以上の香典を包む時は10本の水引を使うこともありますが、地域によっては偶数はよくないと考えられていることもあるため、事前に確認すると安心です。

水引に関するよくあるQ&A

ここからは、水引に関するよくあるQ&Aを紹介します。「本物の水引と印刷された水引の使い分けとは?」「お布施にも水引は必要か?」など、上記では解説できなかった水引のマナーを紹介しますので、ぜひ目を通しておいてください。

本物の水引と印刷の水引はどのように使い分ける?

水引には、本物の飾り紐が付いたタイプと封筒や掛け紙に水引が印刷されたタイプが存在します。両者の使い分けはどのようにすればよいのか悩む人も多いでしょう。

本物と印刷は、包む金額に応じて使い分けます。香典袋の場合、1万円以下の少額を包んだ際には、印刷された水引を用います。一方、1万円より多く包んだ際には、本物の水引を用いるのが一般的です。なお、贈答品では掛け紙に水引が印刷されたタイプを使用することが多いです。

お布施にも水引は必要か?

お布施とは、法要の際にお坊さんに渡すお金のことです。読経してくれたことや戒名を授けていただいたことへの感謝の気持ちを込めてお布施をお渡しします。

基本的に、お布施には水引は必要ありません。水引は、お祝い事やお悔やみの際に付けるものであるため、感謝の気持ちを示すお布施には不要です。お布施をお渡しする場合は、白無地の封筒を使用しましょう。

ただし、地域によってお布施にも水引をかける場合があります。水引が必要かどうかの判断は、地域の慣習によっても変わりますので、事前に確認しておくことをおすすめします。

▶お布施の封筒の選び方やお札の包み方はこちら

仏教以外の葬儀でも水引は必要か?

水引は仏教以外の葬儀でも使用できるのかと気になっている方も多いでしょう。神道では水引がついた不祝儀袋を用いますが、キリスト教の葬儀では水引は不要です。キリスト教の葬儀に参列する場合は、百合の花や十字架の描かれた不祝儀袋を使用しましょう。

キリスト教専用の不祝儀袋が見つからない場合は、白無地の袋でも代用できます。宗教によって適した封筒の種類が異なるため、自分の参列する葬儀の形式も把握しておきましょう。

水引きとは何か理解し、用途に合わせて使い分けましょう

この記事のまとめ

  • 水引とは、ご祝儀や香典にかける飾り紐のこと
  • 水引は、未開封であることの証明や魔除けの意味を持っている
  • 葬儀や結婚式では、あわじ結びや結び切りの水引が適している
  • 出産や入学祝いでは、蝶結びの水引が適している
  • 水引の色や本数は、慶事と弔事で異なる

水引とは、封筒や贈答品にかける飾り紐で、慶事と弔事のどちらでも使用します。用途に応じて結び方や色、本数などが異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

また、本物の水引と印刷された水引は、包む金額に応じて使い分けるのが一般的です。少額の場合は印刷された水引、相場以上の場合は本物の水引を選んでください。水引とは何かを理解することで、正しいマナーに則った贈り物ができるでしょう。

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