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葬儀を知る

取引先に渡す香典の相場は?金額に関する注意点や葬儀の参列マナーも解説

取引先に渡す香典の相場は?金額に関する注意点や葬儀の参列マナーも解説

取引先の葬儀に参列することになったものの、どの程度香典を渡すべきかわからない方は多いのではないでしょうか。本記事では、取引先に渡す香典の相場について解説します。金額に関する注意点や葬儀の参列マナーも合わせて紹介します。

監修者 SUPERVISOR
1級葬祭ディレクター 志岐 崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

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取引先の葬儀に香典は必要?

取引先への香典 手を合わせる女性

取引先の葬儀に参列する場合、香典は持参する必要があります。香典はお世話になった故人やご遺族への哀悼の気持ちを表すためのものです。香典を持参しないのは失礼に当たるため、必ず準備しておきましょう。

取引先に渡す香典の相場

取引先への香典 香典の計算をするイメージ画像

取引先への香典の相場は、故人との関係によって異なります。香典が多くても少なくても失礼に当たるため、きちんと相場を押さえておく必要があります。ここからは、取引先との関係性に応じた香典の相場を紹介します。

取引先の社員の葬儀で渡す場合

取引先の社員が亡くなった場合、香典の相場は1万円〜5万円ほどです。取引先の葬儀には、法人として参列する場合がほとんどです。取引先との関係性や取引の大きさなどによって包む金額が変わるため、香典の金額に開きがあります。会社の判断を仰がずに個人的に葬儀に参列するのは、トラブルの原因になるため避けてください。取引先の社員が亡くなったという知らせを聞いた場合は、上司や取引先と関係があった社員に相談して対応を検討しましょう。

法人としては葬儀に参列しないことになったものの、個人として参列したい場合もあるでしょう。この場合は、5千円〜1万円を目安に香典を包みます。

取引先の社長の葬儀で渡す場合

取引先の社長や経営者が亡くなった場合は、3万円〜10万円を目安に包みます。この場合も個人としてではなく、法人として葬儀に参列して代表者が香典を出すのが一般的です。個人的に葬儀に参列する場合は、1万円〜3万円を目安に香典を準備してください。

取引先の家族の葬儀で渡す場合

取引先の家族の葬儀に参列する場合は、5千円~1万円を目安に香典を包みます。ただし、相手が社長や経営者のご家族である場合は、3万円を目安に包むとよいでしょう。

取引先に渡す香典の書き方

取引先への香典 香典に名前を書くイメージ画像

取引先の葬儀に参列する際、香典袋の書き方にも気を配る必要があります。表書きや名前、中袋の書き方が間違っていると、故人やご遺族に対して失礼になるため十分注意しましょう。ここからは取引先に渡す香典袋の書き方を解説していきます。

▶香典の正しい入れ方、書き方はこちら

表書き

香典袋の表面には、金額の用途を表す「表書き」を記載します。仏教では「御香典」や「御霊前」を使うのが基本です。ただし浄土真宗では「御霊前」ではなく「御仏前」を使ってください。キリスト教の場合は「御霊前」や「御花料」「献花料」、神道では「御榊料」「御玉串料」を使用します。

▶宗教別の表書きの書き方はこちら

名前

香典袋の名前の書き方は、自身の立場によって変わります。ここからは、個人で香典を渡す場合や連名で渡す場合など、四つの場面ごとに名前の書き方を解説します。

会社として渡す場合

会社として取引先に香典を出す場合、香典を出す人の名前と合わせて社名と役職を記載します。社名は右側に書き、中央部分に役職名と氏名を書きます。役職名は、小さい文字で名前の上側に記載してください。役職と名前が一行に収まらないのであれば、役職名を右側、名前を左側に記載します。

連名で渡す場合

取引先への香典を連名で渡す場合、人数によって名前の書き方が異なります。三人以下の連名で出すのであれば、右から社内での立場が高い人の氏名を記載します。立場に違いがない場合は、五十音順で書くのが一般的です。

四人以上の連名で取引先への香典を包む場合、代表者の名前のみを表書きの下に書き、左側に「外一同」と添えます。表書きの下に、香典を出した人全員の名前を書かないよう注意してください。会社の部署として香典を出す場合、代表者の名前ではなく「〇〇社 〇〇部一同」と書くことも可能です。

また、四人以上の連名で香典を包んだ場合は、香典を出した全員の名前が書かれた紙を香典袋に包んで渡すこともあります。

代理で渡す場合

代理で葬儀に参列する場合、香典袋には代理を依頼した人の氏名を書きます。葬儀に出席した本人の氏名ではないため、注意が必要です。表書きや氏名の記載も名前を書いた下に「代」の文字を小さく書きましょう。会葬者名簿にも依頼者の名前を書き、代の文字を添えてください。

受付で自分は代理で参列していることを伝える必要もあります。

個人で渡す場合

個人として香典を包む場合は、通常の香典と同じように名前を書きます。宗旨に合わせた表書きの下に、少し小さめの文字で自分の名前をフルネームで記載しましょう。取引先の葬儀に参列する場合は「会社の社員である」といった意識を持つ方も多くいます。

しかし、香典袋には社名を書く必要はありません。名前と共に会社の名前や、役職を書いてしまうと「会社の代表者として参列した」という印象を持たれるためです。自分が出す香典は会社の代表者としてではなく、接待費の一部でもないということを表すため、名前だけを書きましょう。

中袋

香典袋の中袋には、香典の金額と包んだ人の住所や氏名を記載します。中袋の表面に、壱(一)、弐(二)、参(三)、伍(五)、拾(十)、阡(千)、萬(万)などの漢数字で金額を記載しましょう。算用数字などを使用すると、金額を改ざんされる恐れがあるため使いません。取引先への香典として、1万円を包んだ場合は「金 壱萬圓也」と書きます。

中袋の裏面には、香典を包んだ本人の住所とフルネームを書きます。会社として香典を包む場合は、会社の住所と社名・役職名・氏名を書きます。

香典袋は薄墨の筆ペンもしくは毛筆を使用して書くのが一般的ですが、中袋の裏面はボールペンを使って書いても構わないとされています。毛筆の扱いに慣れていない方は、ボールペンを使って書くとよいでしょう。

取引先に渡す香典に関する注意点

取引先への香典 香典袋と数珠

取引先に香典を渡す際は、いくつかの点に注意しなくてはいけません。こちらで紹介する注意点を踏まえ、相手に失礼のないようにしましょう。

相場に合った香典袋を選ぶ

相場に合わせた香典袋を選ぶというのも、取引先へ香典を渡す際の注意点です。包んだ金額によって、適した香典袋の種類が異なります。例えば、水引が印刷されているものは3千円〜5千円が適切であるため、10万円ほどの香典を入れるのは失礼にあたります。

また、大判タイプの香典袋に10万円以下の香典を包むのも失礼になるため、注意してください。

4や9の数字に注意する

香典を包む際は、4と9の数字に注意が必要です。4は「死」、9は「苦しみ」を連想させるため、縁起が悪い数字と考えられています。4万円を包んだり、お札の枚数が9枚になったりしないよう、香典を準備する際は注意してください。

古札を包む

取引先への香典には、古札を準備しましょう。新札を包むのは「死を予想してあらかじめ香典を準備していた」と捉えられる恐れがあります。

ただし、汚れやシワがひどかったり、破れていたりする古札を使用するのは避けましょう。軽く折り目のついた、比較的綺麗な古札を包むのがおすすめです。もし古札が手元にない場合は、新札を折って折り目をつけてから香典袋に包みます。

お札の向きを揃えて入れる

お札の向きを揃えて入れるというのも、取引先に香典を渡す際の注意点です。お札の向きがバラバラだと、お金を数える際に手間がかかってしまうためです。遺族の負担を減らすためにも、きちんと向きを揃えて包みましょう。

袱紗に包んで持参する

香典袋は、袱紗に包んで持参するのが基本です。裸のまま香典袋を持ち歩くのは遺族に対して失礼になる上、袋が汚れたり破れたりする恐れがあるためです。

取引先の葬儀への参列マナー

取引先への香典 受付で香典を渡すイメージ画像

葬儀に参列する際は、香典だけでなく受付時や焼香時、服装や言動などのマナーをきちんと把握しておかなければいけません。ここからは、取引先の葬儀への参列マナーを紹介します。

受付でのマナー

葬儀に参列する際は、まず受付を済ませます。受付では、会葬名簿に自身の名前を書きます。その後、お悔やみの言葉を述べながら香典を渡します。香典袋を袱紗から取り出し、袱紗の上に香典袋を乗せて渡しましょう。

焼香でのマナー

葬儀の形式が仏式の場合、焼香が行われます。焼香は「抹香を右手の指でつまみ、香炉にくべる」という流れで行われますが、宗派によって作法が異なります。葬儀に参列する前に、葬儀の宗派と焼香の手順を確認しておきましょう。

服装のマナー

取引先の葬儀に参列する際、喪服を着用するのが一般的です。正喪服は喪主や故人の親族が身につけるものであるため、それよりも格式が低い略喪服を選びましょう。

言動に関するマナー

葬儀に参列する際は、言動にも注意が必要です。ご遺族に対して言葉をかける際は、縁起が悪いとされる忌み言葉や重ね言葉、死を直接表す表現などは避けましょう。また、会場で談笑したり大声を出したりするのもマナー違反となります。ご遺族は悲しみの中にいることを忘れず、場に合った振る舞いを心がけてください。

取引先の葬儀で香典を渡す場合は、相場や注意点を押さえておきましょう

取引先への香典 香典袋を持つようす

この記事のまとめ

  • 取引先の葬儀に参列する場合、香典を持参する必要がある
  • 取引先に渡す香典の相場は、故人との関係性によって異なる
  • 取引先の社員が亡くなった場合は1万円~5万円、社長の場合は3万円~10万円、取引先の家族の場合は5千円~3万円を包む
  • 香典袋の表書きは、葬儀の宗教・宗派に合わせて変える
  • 相場に合った香典袋に、向きを揃えて旧札を包む
  • 取引先の葬儀に参列する場合は、受付時や焼香時のマナー、服装や言動に気をつける

取引先の葬儀に参列する場合、香典を持参するのが一般的です。香典の金額は故人との関係性によって異なるため、相場を押さえておく必要があります。また、葬儀に参列する際のマナーや香典に関する注意点もしっかりと把握しておきましょう。

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