義理の兄弟の香典相場はいくら?お金の入れ方や表書きなどのマナーも解説
義理の兄弟が亡くなって葬儀に参列することになった場合、香典の相場がわからず迷う方は多いでしょう。本記事では、義理の兄弟への香典はいくらくらいなのか詳しく解説します。お金の入れ方や香典に関するマナーもまとめているため、ぜひ参考にしてください。
義理の兄弟の葬儀では香典を出すべき?
義理の兄弟の葬儀に参列することになったものの、香典を準備するべきかわからないという方もいるのではないでしょうか。そこでまずは、義理の兄弟の葬儀で香典を持参するべきなのか解説します。
義理の兄弟の葬儀では香典を用意する
義理の兄弟の葬儀では香典を用意するのが一般的です。香典は、故人との関係が近くなるほど高額になる傾向があります。自身の兄弟が亡くなったときと同様の金額を包むものだと考えておきましょう。
義理の兄弟の葬儀で香典を出さなくてよい場合
義理の兄弟の葬儀では香典を出すのが一般的ですが、香典を持参しなくてよい場合もあります。どのような場合に香典が不要になるのか、前もって確認しておくことをおすすめします。
香典を辞退された場合
ご遺族が香典を辞退した場合は、香典を出さないのが一般的です。家族葬や直葬など規模が小さい葬儀では、香典返しの手間を省くために香典を辞退する場合が多いです。このとき、無理に香典を渡すのは、喪主の負担になるため避けてください。香典を持参するか否か迷ったら、喪主に香典を辞退していないかをに確認すると安心でしょう。
義理の兄弟と同居していた場合
香典を持参する必要がないケースとして、義理の兄弟と同居していた場合が挙げられます。亡くなった故人と同じ家に住んでいた人は、遺族として参列者を招く立場となります。香典を受け取る側であるため、香典を用意する必要はありません。
配偶者が喪主を務める場合
配偶者が義理の兄弟の葬儀の喪主を務める場合は、香典を用意しません。喪主は葬儀を取り仕切る遺族の代表であるため、香典を渡すのではなくいただく側です。参列者からいただいた香典に香典返しを行う役割であるため、香典を包む必要がないのです。
義理の兄弟の香典の相場
ここからは、義理の兄弟の葬儀で出す香典の相場について解説します。どの程度の金額を包むべきか迷った際は、こちらの相場を参考にしてみてください。
年齢別の相場
年齢 |
金額 |
---|---|
20代 |
3万円~5万円 |
30代以上 |
5万円以上 |
義理の兄弟に包む香典の相場は、自身の年齢によって異なります。また、義理の兄弟は近しい関係であるため、3万円以上は包むようにしましょう。義理の兄弟と親しい間柄だった場合は、この相場よりも多めに香典を包むこともあります。ただし、義理の父母の葬儀で出した香典よりは少ない金額になるように注意してください。
連名で包む場合の相場
義理の兄弟の香典を連名で包む場合は、年齢別の相場の1.5〜2倍ほどの金額を用意するのが一般的です。例えば30代の友人同士が連名で香典を包む場合、2万円〜6万円ほどを目安に香典を包みましょう。ただし、夫婦連名の場合は一人のときと同額の金額を包みます。夫婦連名で包む場合は、香典袋の中央に夫の氏名を書き、左側に妻の名前を書きます。
義理の兄弟への香典袋の書き方
ここからは、義理の兄弟への香典袋の書き方を紹介します。表書きや中袋の書き方に迷ったら、ぜひこちらを参考にしてください。
表書き
香典袋の表面には、包んだ金額の用途を示す「表書き」を書きます。表書きは、義理の兄弟の宗教によって使える表現が異なるため注意が必要です。
宗教 |
表現 |
---|---|
仏教 |
御霊前、御仏前 |
神道 |
御榊料 |
カトリック |
御花料、御ミサ料、御霊前 |
プロテスタント |
献花料、忌慰料 |
葬儀の宗派がわからない場合や無宗教葬儀の場合は、どの宗教でも使える「御香料」を使うのがおすすめです。
中袋
中袋とは、香典袋についているお札を包むための白無地の封筒です。中袋には、包んだ金額や氏名、住所などを書きます。
表面
中袋の表面には、香典として包んだ金額を大きめの文字で記載します。この際、改ざんの恐れがある算用数字や漢数字は使用せず、壱(一)、弐(二)、参(三)、伍(五)、拾(十)、阡(千)、萬(万)を使います。
裏面
中袋の裏面には、自身の氏名と住所を記載します。中袋裏面の左側に、右から住所、氏名の順に書きましょう。住所や氏名の情報はご遺族が香典返しを用意する際に使用するため、読みやすいよう丁寧な字で書いてください。
薄墨を使用する
義理の兄弟の葬儀で使用する香典袋は、薄墨の筆や筆ペンを使って書くのがマナーとされています。薄墨には「急に訃報を受けたため墨をする時間がなかった」「故人を失って流した涙で墨が滲み、薄くなった」という意味があります。濃い墨ではなく薄墨を使うことでお悔やみの気持ちを表現でき、故人を悼むことに繋がるとされています。
ただし中袋の裏面に住所や電話番号を書く際は、筆の扱いに慣れていないと字が潰れてしまい読みにくくなるため、黒のボールペンや万年筆を使っても構いません。住所や電話番号は、ご遺族が香典返しを用意する際に使用する情報であるため、読みやすい字で書く必要があります。普段筆を使わない方は、読みやすさを重視して万年筆やボールペンを使うとよいでしょう。
義理の兄弟への香典の入れ方
香典の書き方だけでなく、お札の入れ方にもマナーがあることをご存知ですか?香典の入れ方が間違っていると、故人や義理の家族に対して失礼にあたるため注意が必要です。ここから紹介するお札の入れ方を参考に、義理の兄弟への香典を準備しましょう。
お札の向きを揃える
義理の兄弟への香典を包む際は、お札の向きを揃えます。お札の向きがバラバラになっていると、ご遺族が香典を確認する際に手間がかかります。ご遺族が紙幣を数えやすいよう、複数枚のお札を包む際は必ず向きを揃えて香典袋に入れましょう。
お札の肖像画を下向きにする
香典の入れ方として、お札の肖像画が下向きになるようにするということが挙げられます。香典袋の表面に対し、肖像画が裏・下側を向くようにしてお札を包みましょう。この包み方は「故人を亡くした悲しみで顔を伏せている」という意味になるため、弔事にふさわしいとされています。
お札の枚数が少なくなるように入れる
お札の枚数が少なくなるように入れるというのも、義理の兄弟への香典を包む際のマナーです。紙幣の枚数が多いと、ご遺族が金額を数える際の手間になる恐れがあります。例えば5万円を包む場合、全て千円札で用意したり5千円札と1万円札を包んだりするのはマナー違反です。紙幣の枚数が最小限になるように配慮しながら香典を準備しましょう。
古札を使用する
義理の兄弟の香典を包む際は、古札を使用するのがマナーです。新札を包むと「義理の兄弟が亡くなるのを予測していた」「前もって香典を準備していた」という印象を与えてしまいます。もし手元に新札しかない場合は、軽く折り目をつけてから使用しましょう。
中袋がない場合は香典袋に直接お札を入れる
香典袋の種類によっては、中袋がついていないものもあります。中袋がない香典袋を使う場合は、外袋に直接お札を入れましょう。お札を入れる向きや枚数などのマナーは、中袋があるときもないときも同じです。
義理の兄弟への香典に関するマナー
ここからは、お札の入れ方以外に気をつけるべきマナーを紹介します。香典袋の選び方や避けるべき金額などをまとめているので、マナーを押さえて香典を用意しましょう。
他の兄弟がいる場合は金額を合わせる
故人以外に義理の兄弟がいる場合は、その方と金額を合わせるのがよいでしょう。兄弟で包む金額が異なるとのちにトラブルになる恐れがあるため、前もって兄弟と相談してなるべく金額を揃えておくようにしましょう。
包む金額に合った香典袋を選ぶ
義理の兄弟への香典を包む際は、金額に合わせて香典袋を選びましょう。香典袋には、シンプルなデザインのものや大判のもの、水引が印刷されているものなど、さまざまな種類があります。香典袋の種類と金額が釣り合っていないと、ご遺族に対して失礼になるため注意しましょう。
例えば、1万円を包む場合はシンプルなデザインの香典袋に、5万円以上の香典は大判タイプの豪華な香典袋に包みます。
宗派ごとに使用できる香典袋が異なる
義理の兄弟の宗派によって、使用できる香典袋が異なります。例えば、仏教の場合は蓮の花が印刷されている香典袋が使えますが、神道やキリスト教では使えません。
一方、十字架や百合の花が描かれている香典袋は、キリスト教以外では使用できません。どの香典袋を使うべきか迷った際は、白無地のものを選んでおくと安心です。
4と9がつく数字は避ける
香典を準備する際、4と9がつく数字は避けるのがマナーです。4は「死」を、9は「苦しみ」をイメージさせるため、香典にはふさわしくないと考えられています。例えば、香典として9万円を包んだり、4枚のお札を包んだりするのは避けましょう。
相場やマナーを押さえた上で義理の兄弟への香典を準備しましょう
この記事のまとめ
- 義理の兄弟の葬儀でも香典を用意する
- 香典を辞退している葬儀や義理の兄弟と同居していた場合、配偶者が喪主を務める場合は、香典を出さなくてもよい
- 義理の兄弟に包む香典の相場は、3万円~5万円
- 香典袋の表書きは薄墨を使用して書く
- 香典袋にお札を入れる際は肖像画を裏向き・下向きにし、揃えて入れる
- 他の兄弟がいる場合はなるべく金額を合わせる
- 包む金額や宗派に合わせて香典袋を選ぶ
義理の兄弟の葬儀に参列する場合、香典を持参するのが一般的です。ただし、喪主が香典を辞退している場合や義理の兄弟と同居していた場合などは、香典を準備する必要はありません。
本記事で紹介したお札の入れ方や包み方、相場などを押さえた上で義理の兄弟への香典を準備しましょう。