十三回忌の香典相場は?金額の注意点や表書きなどのマナーも解説
十三回忌法要に参列する際には、香典を用意するのが一般的です。故人が亡くなって10年以上後に行われる法要のため、なじみがない場合も多く、いくら包めばよいか分からないという方もいるでしょう。本記事では、十三回忌の香典相場や金額の注意点、表書きの書き方などについて分かりやすく解説します。
十三回忌とは
十三回忌法要は、四十九日や一周忌などと比べてあまりなじみのない年忌法要といえるでしょう。そこでまずは、十三回忌とはどういったものなのかを分かりやすく解説します。十三回忌に香典が必要かどうかについても説明しているため、参考にしてください。
十三回忌法要とは
十三回忌法要とは、故人が亡くなってから満12年後の祥月命日に行われる法要です。七回忌の次に行われる年忌法要であり、故人が亡くなって10年以上が経過していることから、家族や親族だけの小さな規模で行われることが多いです。
十三回忌では僧侶による読経や参列者による焼香、法要後に故人を偲びつつ会食を行うのが一般的で、内容はそのほかの年忌法要と大きな違いは特にありません。
十三回忌の次の年忌法要は十七回忌です。その後も二十三回忌、二十五回忌と続きますが、最近では十三回忌までで年忌法要を終える(弔い上げ)場合もあります。
十三回忌の法要に参列する場合には、最後の年忌法要となる可能性もあるため悔いのないように供養を行いましょう。
十三回忌法要に参列する場合には香典が必要
十三回忌の法要に参列する場合には、香典を持参するのが一般的です。一世帯につき、香典を一つ持参する必要があります。
ただし、施主が十三回忌法要の香典を辞退している場合や、同居家族のみで十三回忌法要を行う場合には香典は必要ありません。
十三回忌法要の香典相場
十三回忌法要は、四十九日や一周忌と比べて参列する機会の少ない法要です。そのため、香典の相場が分からないこともあるでしょう。十三回忌法要の香典の相場は以下の通りです。
なお、相場は故人との親交の深さや自分の年齢、地域によっても変わることがあるため、あくまで参考程度としてください。
十三回忌法要における香典の相場
- 故人が両親の場合…1万円~3万円
- 故人が兄弟姉妹の場合…1万円~3万円
- 故人が祖父母の場合…5千円~1万円
- 故人が叔父・叔母・そのほかの親族の場合…5千円~1万円
- 故人が友人・知人の場合…5千円~1万円
十三回忌法要は家族や親族が中心となって参列するため、夫婦で参列することもあります。香典は一世帯につき一つ用意するため、夫婦連名の香典の相場はひとり分の相場と変わらないと考えてよいでしょう。ただし会食が行われる場合には、会食代を二人分追加して香典を包みます。
十三回忌の香典における金額の注意点
十三回忌法要に香典を持参する際には、包む金額に注意が必要です。以下では、香典を用意するにあたって意識しておきたい、金額に関する注意点を紹介します。香典を用意する前にあらかじめ確認しておくと安心です。
相場より多く包みすぎない
十三回忌法要の香典は、相場よりも多く包みすぎないよう注意しましょう。
年忌法要は、回数を重ねるごとに香典相場が低くなるのが特徴です。したがって、十三回忌法要で高額の香典を渡してしまうと、施主やご遺族に気を遣わせてしまう可能性があります。
香典返しの負担も増えてしまうため、十三回忌法要の相場程度の香典を包みましょう。
高額の香典を包むことでお悔やみの気持ちを伝えたいと思う方もいるかもしれませんが、定期的にお墓参りに行ったり、故人の家を訪れて仏壇に手を合わせたりするなどといった別の方法で気持ちを伝えるのもおすすめです。
偶数や忌み数は避ける
十三回忌法要の香典を包む際には、金額が偶数や忌み数にならないよう注意してください。
偶数は2で割り切れることから「縁が切れる」ことを連想させてしまいます。忌み数(4・9)も「死」や「苦」を連想させてしまうため、避けられている数字です。
十三回忌法要の香典におけるお金の入れ方
ここからは、十三回忌法要の香典のお金の入れ方を解説します。十三回忌法要以外の法要の香典を包む際にも役立つ内容を紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
お札の向きを揃える
十三回忌の香典として複数枚のお札を包むときには、必ず全てのお札の向きを揃えて入れましょう。
あとから遺族がお札を数えやすいように配慮し、向きを確認して包みましょう。
肖像画を表向きにする
お札を包むときは、香典袋の表面に対して肖像画が表を向くように入れます。また、肖像画を表向きにするだけでなく下側になるように入れるのがマナーです。
新札を包む
香典に包むお札は新札にしましょう。十三回忌法要はお通夜やお葬式とは違い、事前にご遺族から案内があります。そのために新札を準備しておいても失礼ではないことから、新札をそのまま香典として包んでも問題ありません。
中袋がない場合は香典袋に直接お札を入れる
香典袋には外袋と中袋がついているものと中袋がないものがありますが、中袋がない場合には、香典袋に直接お札を入れます。
中袋がないからといって内側にもう一つ袋を用意してしまうと、二重封筒となり「不幸が重なる」ことを連想させてしまうため、かえって失礼になることもあります。中袋がない香典袋をそのまま使用しても問題ないため、安心して使用してください。
十三回忌法要における香典袋の書き方
十三回忌法要に参列する機会は多くないため、表書きの書き方が分からない方も多いでしょう。ここでは、十三回忌法要における香典袋の書き方について解説します。
外袋の書き方
外袋の表面中央には表書きとして「御仏前(御佛前)」「御香典」のいずれかを記載します。「御霊前」は四十九日よりも前に使う表書きとなるため、十三回忌法要では記載しないよう注意しましょう。
表面の下部中央には、香典を出す人の氏名を書きます。夫婦連名で十三回忌法要の香典を出す場合には、まず夫の氏名を書き、左隣に妻の名前のみを記載するのが一般的です。表書きと氏名は、水引のスペースを空けて、縦一列になるように書きます。
外袋は、濃墨の毛筆または筆ペンを使って書きます。香典というと薄墨の印象があるかもしれませんが、薄墨を使うのは葬儀の際に用意する香典とされているため、十三回忌法要の香典袋では濃墨を選ぶようにしましょう。
中袋の書き方
中袋の表面には、中央に十三回忌法要の香典として包んだ金額を記載します。金額は「金壱萬圓也」のように最初に「金」、最後に「也」の文字をつけ、漢数字は、壱(一)、弐(二)、参(三)、伍(五)、拾(十)、阡(千)、萬(万)を使います。
中袋の裏面には、左下に住所と氏名を記載します。ご遺族が香典返しの際に参考にするため、住所は郵便番号や部屋番号まで記入漏れがないようしっかりと書きましょう。
外袋は濃墨の毛筆や筆ペンで記載しますが、中袋については万年筆やサインペンを使用しても構いません。文字の読みやすさを重視する必要があるため、筆文字を書き慣れていない方は万年筆やサインペンを使うのがおすすめです。
十三回忌の法要に参列する場合には香典を用意して故人を偲びましょう
この記事のまとめ
- 十三回忌とは、故人が亡くなってから満12年後の祥月命日に行われる法要
- 十三回忌法要に参列する場合には施主が辞退していない限り香典を持参するのが一般的
- 十三回忌の香典では相場より多く包み過ぎない、偶数は避けるなど注意点がある
- 十三回忌の香典を包む際にはお金の向きを揃える、肖像画を下向きにするなど入れ方に配慮する
- 十三回忌の香典の表書きには御仏前や御香典などがある
十三回忌法要に参列する場合には、香典を持参するのが一般的です。相場が分からない方はぜひ本記事を参考にして香典を用意してみてください。
また、十三回忌は、故人が亡くなって十年以上が経過してから行われる年忌法要です。昔は三十三回忌を最後の年忌法要とするのが普通でしたが、最近では十三回忌を最後の年忌法要とする場合もあります。
そのため、十三回忌法要に招かれた際には「故人の最後の年忌法要かもしれない」という思いを持って悔いのないよう供養を行いましょう。