七回忌法要の香典相場は?金額・書き方・お金の入れ方などのマナーを解説
七回忌の法要に参列する際、香典を用意することが一般的です。葬儀や四十九日法要などと比べると参列する機会が少ないため、いくら包めばよいか分からないこともあるでしょう。本記事では、七回忌法要の香典相場や香典袋の書き方、お金の入れ方などについて分かりやすく解説します。
七回忌法要とは
七回忌法要とは、故人の七回忌にあたって行われる法要のことです。故人が亡くなってから満6年後の同月同日の祥月命日に行われる年忌法要のことを指します。
七回忌法要は、三回忌法要の次に行われる年忌法要です。三回忌法要までは家族だけでなく友人も参列することがありますが、七回忌法要からは家族や親族のみが参列することが多くなります。
命日当日に七回忌法要が行えない場合には、後ろ倒しは避け当日よりも前に法要を行えるよう日程を設定しなくてはなりません。日程を調整する場合は、参列者が集まりやすいように命日よりも前の土日に七回忌法要を行うとよいでしょう。
七回忌以降は法事法要が省略される場合も多く、僧侶を呼ばずに家族や親族で集まって会食をしながら故人を偲んで過ごします。
七回忌法要の香典相場
七回忌法要に参列する場合、ご遺族が辞退していない限りは香典を持参します。一般的に、年忌法要は回数を重ねるごとに香典として包む金額が低くなるとされています。七回忌法要における香典の相場は、以下を参考にしてください。
七回忌法要の香典の相場
- 故人が両親の場合…1万円~3万円
- 故人が兄弟姉妹の場合…1万円~3万円
- 故人が祖父母の場合…5千円~1万円
- 故人が叔父・叔母・そのほかの親族の場合…5千円~1万円
- 故人が友人の場合…5千円~1万円
夫婦連名で七回忌法要の香典を包む場合は、二人で参列するからといって2倍の金額を包む必要はありません。ただし、会食の席が設けられている場合には会食代を人数分追加するようにしましょう。
七回忌法要の香典の金額は、故人との関係や年齢、地域などによっても異なります。より詳しく知りたい場合には、ほかの参列者や近所の人に尋ねてみましょう。
七回忌法要の金額に関するマナー
七回忌法要の香典を用意する際には、金額について注意しておきたいマナーがあります。ご遺族に不快な思いをさせないためにも、事前にしっかりと確認しておきましょう。
相場より多く包みすぎない
香典は、相場よりも多く包みすぎないよう注意が必要です。金額を多く包みすぎてしまうと、ご遺族の香典返しの負担が増えたり、ご遺族を恐縮させてしまったりすることがあります。
故人やご遺族を想う気持ちから多く香典を包みたいと思う方もいるかもしれませんが、香典は相場の範囲内で包んでください。その代わり、法事会場の準備や後片付けを手伝ったり、定期的にお墓参りに行ったりと別の方法で気持ちを伝えるようにしましょう。
偶数や忌み数は避ける
香典の金額が、偶数や忌み数になることを避けるのもマナーの一つです。
偶数は2で割り切れることから「故人と縁が切れる」ことを連想させるため、避けるべき数字とされています。また、忌み数とは4と9のことであり「死」「苦」を連想させるため避けられています。
特に友人や会社仲間などの連名で香典を包む場合には、集めた金額が意図せず偶数や忌み数になってしまう可能性もあるため注意しましょう。偶数や忌み数になってしまった場合には、一部のお金を供花や供物などにして調整することも検討してみてください。
七回忌法要における香典のお金の入れ方
七回忌法要の香典は、包む金額だけでなくお金の入れ方にも注意が必要です。葬儀や法要に参列する機会が少ない場合には、うっかり間違ったお金の入れ方をしてしまうことも考えられるため、事前に以下を確認しておきましょう。
お札の向きを揃える
香典に複数枚のお札を入れる際には、必ず全てのお札の向きを揃えて入れることが大切です。向きをきちんと揃えて入れることで、ご遺族が後から金額を確認する際に数えやすくなります。
肖像画を下向きにする
七回忌の香典では、お札の肖像画が下を向くように入れるのがマナーです。
香典は不祝儀のため、お悔やみの気持ちとして肖像画を下向きにして入れます。結婚式や出産祝いなど、慶事で用意するご祝儀とは異なる入れ方をすることを覚えておきましょう。
新札を用意する
七回忌法要の香典は、新札で用意しましょう。古札を包むのは、急で新札を用意できなかったり急いで包んだりしたという意味で、葬儀やお通夜の時のみ用意します。七回忌法要は事前に準備ができるため、新札を包む必要があるのです。
手元に古札しかない場合は、銀行や郵便局の窓口で両替してもらいましょう。銀行によっては新札を指定できる両替機を設置しているところもあります。
中袋がない場合は香典袋に直接お札を入れる
香典袋は外袋と中袋で構成されているものもありますが、中袋がない香典袋の場合には、香典袋に直接お札を入れて構いません。
丁重に包もうといった気持ちから別で封筒を用意して二重にしてしまうと「不幸が重なる」ことを連想させてしまうため、二重に包むことは避けましょう。中袋のない香典袋が失礼にあたることはないため、安心して使用してください。
七回忌法要における香典袋の書き方
最後に、七回忌法要の香典袋の書き方について紹介します。七回忌法要の香典もそのほかの香典の書き方と大きな違いはありませんが、この機会にしっかり確認しておくと安心です。
外袋の書き方
外袋の表面には、上部中央に表書きとして「御仏前(御佛前)」「御香典」のいずれかを書きます。中にはあらかじめ表書きが印刷されている香典袋もあるため、書く手間を省きたい場合には印刷してある香典袋を用意するのもおすすめです。
「御霊前」は葬儀や四十九日法要よりも前に記す表書きのため、七回忌法要の場合には記さないようにしましょう。
差出人氏名の書き方
- 個人の場合‥‥下部中央に氏名を記載する。表書きと氏名が水引のスペースを空けて縦一列になるように意識する
- 夫婦連名の場合‥‥下部中央に夫の氏名を書き、その左隣に妻の名前のみを記載する
- 友人や会社仲間などの連名の場合‥‥三名まではそれぞれの氏名を並べて記載し、四名以上の場合には代表者の氏名と「外一同」の文字を記載する
また、会社や団体で七回忌法要の香典を出すのであれば一番右に会社名や団体名を書くことも忘れないようにしてください。
外袋に使う筆記用具は、濃墨の毛筆や筆ペンです。不祝儀には薄墨の印象があるかもしれませんが「悲しみの涙で墨が薄れた」という意味からお通夜や葬儀に使うもののため、七回忌法要では濃墨を使いましょう。
中袋の書き方
中袋の表面には、中央に「金参萬圓也」と七回忌法要の香典として包んだ金額を記載します。
金額は改ざんを防ぐためにで書き、最初に「金」、最後に「也」の漢字を記載するのが一般的です。なお、数字の書き方は以下を参考にしてください。
数字の書き方
- 一…壱
- 二…弐
- 三…参
- 五…伍
- 十…拾
- 千…阡
- 万…萬
中袋の裏面には、左下部分に住所と氏名を記載します。香典返しの送り先としても使用されるため、住所は郵便番号からマンションの部屋番号などまでしっかりと記載しましょう。
中袋に使う筆記用具は、濃墨の筆ペンではなく万年筆やサインペンでも構いません。金額や住所など、ご遺族にしっかり確認してもらいたい事項を記載するため、毛筆や筆ペンだと上手く書けない場合は万年筆やサインペンがおすすめです。
中袋なしの場合の書き方
中袋なしの香典袋の場合は、外袋+中袋に記載する内容を外袋の表面と裏面に分けて記載します。
表面の中央上部には「御仏前(御佛前)」「御香典」の表書き、中央下部には水引のスペースを空けて氏名を書きましょう。
裏面には、左下に住所と氏名、七回忌法要の香典として包んだ金額を記載します。
七回忌法要の香典を準備する前に、相場やマナーを確認しておきましょう
この記事のまとめ
- 七回忌法要は故人の七回忌(満6年後の祥月命日)に行われる法要
- 七回忌法要の香典相場は故人との関係などによって異なる
- 香典では相場を超えすぎる金額、偶数や忌み数の金額を包むことは避ける
- 七回忌法要の香典では、お札の向きを揃えたり肖像画を下向きにして入れたりなどお金の入れ方に注意する
- 中袋がない香典袋の場合は、外袋に直接お札を入れる
- 七回忌法要の表書きは「御仏前」や「御香典」とする
- 中袋がない香典袋は表面に表書きと氏名、裏面に住所と氏名、金額を書く
七回忌法要は家族や親族のみが参列することも多く、参列の機会が比較的少ない年忌法要です。そのため、七回忌法要の香典の相場やマナーが分からない場合も少なくないでしょう。
相場やマナーを間違えてしまうと失礼にあたる可能性もあるため、七回忌法要の香典を用意する際にはぜひ本記事を参考にしてください。