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葬儀を知る

祭祀料とは?神主への御礼として渡す費用の目安や封筒の書き方などを解説

祭祀料とは?神主への御礼として渡す費用の目安や封筒の書き方などを解説

神式の葬儀や儀式を執り行う場合、神主への御礼として「祭祀料」を渡します。神式の儀式になじみがない場合、祭祀料の準備の際に迷ってしまうことも多いでしょう。そこで本記事では、祭祀料が必要になるタイミングや費用の目安、基本的なマナーなどを詳しく解説します。

祭祀料とは

祭祀料(さいしりょう)とは、神道における儀式を執り行っていただいた神主や神官への謝礼として渡すお金です。神式の祭祀には、棟上げや地鎮祭、七五三、初宮祭りといった慶事と、遷霊祭や葬場祭などの弔事があります。慶弔にかかわらず、祭祀祈祷を行っていただいた御礼として支払うのが祭祀料です。

弔事で祭祀料が必要な儀式

弔事で祭祀料が必要となる儀式は、主に四つに分けられます。ここからは、それぞれの儀式について解説します。

通夜祭

通夜祭とは仏式のお通夜にあたる儀式であり、葬場祭の前日の夜に行われます。神主による祭祀の奉読(ほうどく)や玉串奉奠(たまぐしほうてん)などが行われ、亡くなった人の霊を慰めます。

神道には「死は穢れ」という教えがあり、神社に穢れを持ち込んではならないと考えられているため、基本的に通夜祭は神社では行いません。「亡くなった故人は家を守る神になる」という考えのもと、近場の式場や故人の自宅で通夜祭を執り行うことが多いです。

通夜祭 流れ

  1. 手水(ちょうず)の儀を行う
  2. 神職者・遺族が会場へ入場する
  3. 神職者による祭詞・祭文が行われる
  4. 参列者が玉串奉奠を行う
  5. 直会(なおらい)を行う

遷霊祭

遷霊祭(せんれいさい)とは、遺体から亡くなった人の魂を抜き出す儀式です。抜き出された魂は、「霊璽(れいじ)」という仏教の位牌にあたるものに移されます。遷霊祭は「御霊遷しの儀」と呼ばれることもあり、基本的には通夜祭と同日に行われます。

神道においては、人は亡くなった後神になると考えられており、魂が霊璽に宿り家族を見守ってくれるのです。

遷霊祭の流れ

  1. 会場を消灯する
  2. 神主が遷霊詞を奏上し、霊璽へ故人の魂を移動させる
  3. 霊璽に魂が移ると、神様となった故人に仏教の戒名にあたる「諡号(おくりな)」を贈る
  4. 会場の明かりをつけ、参列者は霊璽の周りに集まる
  5. 神主が祭詞奏上をしたのち、順番に玉串奉奠を行う
  6. 二拝二拍手一拝の拝礼を行ったら終了

葬場祭

葬場祭とは、仏教の葬儀にあたる神式の儀式です。神道においては、亡くなった人は一家の守り神になると考えられています。死による穢れを清め、亡くなった人を神様として祀る目的で行われるのが葬場祭なのです。故人とお別れをする最後の儀式でもあるため、遺族や友人、知人にとっても大切な儀式です。

葬場祭の流れ

  1. 手水の儀を行う
  2. 神官が入場し、開式の辞を述べる
  3. 修祓の儀
  4. 奉幣、献饌の儀
  5. 神主による祭詞奏上・誄歌奉奏
  6. 玉串奉奠
  7. 撤饌の儀
  8. 神主が退場した後、閉式の辞が述べられる

霊祭

霊祭とは、故人の死後100日目までに執り行われる儀式の総称です。仏教における初七日や四十九日などの追悼儀式にあたり、神様となった故人を祀るために行われます。霊祭には十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭、合祀祭、百日祭の8種類があり、五十日祭が終わると忌明けとなります。

祭祀料の目安

神式の葬儀や霊祭を執り行う上で気になるのが、祭祀料の具体的な費用ではないでしょうか。いくら謝礼を包めばよいか見当がつかず困っている人は、こちらで紹介する金額相場を参考にしてみてください。

一般葬の場合

一般葬とは、2日間に分けて執り行われる葬儀形式を指します。まず通夜祭・遷霊祭を行い、その翌日に葬場祭を執り行う形が一般的です。2日間かけてゆっくり故人を見送れるほか、比較的自由度が高いため納得のいく形で葬儀を執り行えるでしょう。また、通夜祭と葬場祭のどちらか片方のみの参列も可能なため、参列者が集まりやすいのもメリットです。

祭祀料は、神主をひとり呼ぶ場合は20〜30万円ほど、神主がふたりの場合は30〜50万円ほどが相場となります。儀式の内容によって相場が大きく変わるため、予算に合わせて葬儀内容を決めるようにしましょう。

一日葬の場合

一日葬とは、通夜祭・遷霊祭を行わずに葬場祭のみを執り行う葬儀形式です。一日で葬儀から火葬までが終了するため、遺族や参列者の負担を軽減できるのがメリットといえるでしょう。祭祀料は、神主ひとりを呼ぶ場合は10万円ほど、ふたりの場合は15万円ほどと、一般葬よりも費用を抑えられます。

霊祭の場合

五十日祭や百日祭などの霊祭の謝礼は、3〜5万円ほどが相場です。霊祭と納骨を同時に行う場合は、5〜7万円ほどの金額が必要となります。ただし、神社との関係や地域によって謝礼金額は大きく異なるため、不安な方は近所の方や斎場のスタッフに相談してみてください。

祭祀料の封筒の選び方・書き方

祭祀料を包む封筒の選び方や、表書きの書き方などにはそれぞれマナーがあります。ここからは、封筒の選び方・書き方に関するマナーを解説します。

白無地の封筒を選ぶ

神式の通夜祭や葬儀で渡す謝礼は、必ず白無地の封筒に入れましょう。郵便番号が印字されているものは使えません。蓮の花が描かれている仏式用の封筒や、百合の花が描かれたキリスト教用の封筒も、祭祀料には使用できません。

また、葬儀や霊祭は弔事であるため、のしがついていない封筒を選ぶのがマナーです。水引には、白黒かつ結び切りのものを選んでください。白い封筒がない場合は、半紙や奉書紙を使用しても問題ありません。

濃い墨の筆ペンを使う

封筒に表書きを書く際は、必ず濃い墨の筆や筆ペンを使用してください。葬儀の香典には薄墨を使い「故人を失った悲しみ」を表現しますが、祭祀料は神主や神官への謝礼であり、悲しみを表す必要はありません。

表書き

封筒の表面の上部には、お金の目的を意味する「表書き」を記載します。表書きには、「御祭祀料」や「御祈祷料」、「御礼」などを使用しましょう。水引と表書きが被ってしまわないよう、文字の大きさには注意してください。

表書の下部には、代表者の氏名もしくは「〇〇家」と記載します。「〇〇家」と記入した場合は、中袋に代表者の氏名を書く必要があります。また、表書きや氏名は楷書で書くのがマナーです。

中袋

お札を包む中袋の中央には、包んだ金額を大きく記載します。文字の改ざんを防ぐために、旧漢字で金額を書くのが基本です。数字だけでなく、「円」「万」などの漢字も旧字にしましょう。例えば祭祀料として5万円を包んだ場合は「金伍萬園」、10万円を包んだ場合は「金拾萬円」と書きます。

また、中袋の裏側には、代表者の住所と郵便番号を記入します。表書きに「〇〇家」と書いた場合は、住所の隣に氏名を記載してください。

祭祀料の包み方

祭祀料の封筒の選び方や書き方だけでなく、お札の入れ方にもマナーがあります。こちらで祭祀料の包み方を紹介します。いざというときに焦らないよう確認して置きましょう。

新札を包む

神主や神官への祭祀料には、新札を包みましょう。葬儀の香典に新札を使うのはマナー違反になることから、「祭祀料に新札を包むのは失礼になるのでは」と抵抗を感じる方もいるでしょう。しかし、祭祀料を包む際は気にしなくて問題ありません。

祭祀料は神主・神官への謝礼として渡すため、古すぎるお札や汚れているお金では失礼になってしまいます。綺麗な新札を包んだ方が、より感謝の気持ちを伝えられるでしょう。五十日祭や百日祭など、事前に予定が分かっている場合は新札を準備しましょう。

肖像画を上にして入れる

封筒にお金を入れる際は、お札の肖像画が上側になるようにしましょう。表書きが書かれた表面から封筒を開けたとき、肖像画が見えるのが正しい向きです。反対向きは香典と同じ包み方であり、神主や神官に対して失礼にあたります。

ただし、地域の慣習や神社の考え方によっては、肖像画を下向きにして入れることもあるため、事前に確認しておくと安心でしょう。

封筒は袱紗に包む

祭祀料を入れた封筒は、袱紗に包んで持ち運ぶようにしましょう。袱紗で封筒を包むのには、「祭祀料を受け取る神主の気持ちを尊重し、礼儀を尽くす」という意味があります。袱紗を使わずに持ち歩いた場合、封筒に傷がついたり折れ曲がったりする恐れがあります。

汚れた封筒では、儀式を執り行ってくれた神主に対して失礼な行為にあたるため、必ず袱紗に包みましょう。袱紗には、紫や紺、緑など落ち着いた色味のものを選んでください。もし袱紗が準備できない場合は、風呂敷やハンカチなどで代用することも可能です。

祭祀料の渡し方

祭祀料の渡し方が分からないと、儀式当日に慌てることになりかねません。落ち着いて神主に御礼の気持ちを伝えるためにも、こちらで紹介する祭祀料の渡し方のマナーを押さえておきましょう。

神主と神官には別々に用意する

祭祀料は、神主と神官それぞれに準備する必要があります。神主は儀式を中心となって取り仕切る役割を担い、神官は神主の補佐役を行います。祭祀料をまとめて渡すのはマナー違反になるため、別の封筒に入れて用意してください。

儀式が終了した後に渡す

祭祀料は、全ての儀式が終了したタイミングでお渡しします。仏式のお通夜や葬儀では儀式の前にお布施を渡すことが多いですが、神式の場合は儀式後に渡すのが一般的です。儀式が終了した後、神主と神官のもとへ赴き「本日はありがとうございました」と御礼を述べながら祭祀料を渡しましょう。

袱紗や切手盆に乗せて渡す

祭祀料の封筒をそのまま渡すのは、マナー違反となるため注意しましょう。封筒を手渡しするのではなく、必ず袱紗や切手盆に乗せて渡してください。切手盆とは、葬場祭や霊祭で使用される、黒い小さめのお盆です。切手盆の代わりに、黒いお盆を使っても問題ありません。お盆を準備できなかった場合は、袱紗の上に封筒を乗せる形で祭祀料を渡しましょう。

また、祭祀料を渡す際は封筒の向きにも注意が必要です。封筒の表書きが神主から見て読めるよう、向きを変えてから祭祀料を渡すのがマナーです。

祭祀料以外に渡すべき費用

神式の通夜祭や葬場祭では、祭祀料以外に渡すべき費用があります。以下の金額も参考にしつつ、費用の準備を進めましょう。

御膳料

御膳料とは、神主や神官が会食に参加できない場合に食事代として包む金額です。神主・神官ひとりあたりにつき、5千〜1万円ほどを目安に御膳料を包みましょう。御膳料も祭祀料と同様に、神主と神官それぞれ別々の封筒にお金を包むのがマナーです。もし、儀式の後に会食を行わない場合や、会食に神主が参加する場合は、御膳料を用意する必要はありません。

お車代

お車代も、神主と神官それぞれに準備する必要があります。神社から儀式を執り行う場所までの距離にもよりますが、5千〜1万円ほどが相場とされています。2日間に渡って行われる一般葬の場合、2日分のお車代を準備しましょう。表書きには濃い墨を使用して「御車代」と記入します。

祭祀料に関するマナーを押さえて、神主へ謝意を伝えましょう

この記事のまとめ

  • 祭祀料とは、神式の通夜祭や葬場祭を執り行う際、神主や神社に渡す謝礼を意味する
  • 祭祀料は、主に通夜祭・葬場祭・遷霊祭・霊祭で必要
  • 葬儀の形式や神主の人数によって、祭祀料の金額が異なる
  • 祭祀料は、蓮の花や百合などが描かれていない白無地の封筒に包み、表書きは濃い墨の筆で記載する
  • 祭祀料のお金には新札を準備し、肖像画を上にして入れる
  • 儀式終了後、神主と神官に祭祀料を渡す
  • 祭祀料以外にも、御膳料やお車代が必要になる場合もある

祭祀料とは、神式の通夜祭や葬場祭、霊祭などで神主・神官に支払う謝礼です。祭祀料は、葬儀の状況や神主の人数によって異なります。祭祀料の書き方や包み方、渡し方などにも細かいマナーがあるため、神式の儀式を執り行う際は注意しましょう。今回紹介した祭祀料のマナーや費用の目安などを参考にして、神主へ謝意を伝えてください。

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