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葬儀を知る

切手盆とはお布施・ご祝儀を渡す際のお盆のこと!使い方やサイズ・色の選び方などを紹介

切手盆とはお布施・ご祝儀を渡す際のお盆のこと!使い方やサイズ・色の選び方などを紹介

切手盆は、冠婚葬祭の場で使われることが多い道具の一つです。とはいえ、使う場面が限られていることから、どのようなものなのか分からない人も多いでしょう。本記事では、切手盆について使う場面や選び方、使い方などを詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

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切手盆とは?

仏具店や通販サイトなどで見かける「切手盆」ですが、切手盆とは何か知らない人も多いのではないでしょうか。まずは、切手盆とは何か詳しく解説します。

お布施・ご祝儀を渡す際に使うお盆のこと

切手盆とは、冠婚葬祭にて使われる20cm程のお盆のことです。主にご祝儀やお布施などを入れた金封を手渡す際に慶弔両用で使われます。

万寿盆・広蓋との違い

切手盆と似た祝儀用品に万寿盆・広蓋がありますが、それぞれ用途や形状などが異なります。

万寿盆(まんじゅぼん)とは、花嫁が結婚後に親戚やご近所の人へ内祝いのお菓子などを渡す用途で使われるお盆を指します。切手盆に比べて少しサイズが大きいのが特徴で、嫁入り道具の一つとして用意されることが多い道具です。

内祝いなどで渡すお菓子を丁寧に渡す道具として使われており、紅白饅頭を乗せて渡したことが名前の由来という説もあります。

広蓋(ひろぶた)とは、結納金を入れた金封をはじめとした正式な贈り物を丁寧に渡す用途に使われるお盆です。祝儀用品として使われる黒塗りのなかでは最も大きく、結納など正式な場面で用いられます。なお、広蓋を簡略化したものが切手盆です。

切手盆はなぜ必要なのか?

お坊さんにお布施を渡すときに用いられる切手盆ですが、なぜ必要なのかご存じでしょうか。ここでは、切手盆が必要な理由とは何か詳しく解説します。

古くから冠婚葬祭の儀式用品として使われてきたから

切手盆は冠婚葬祭の儀式用品として一般的に使われています。

昔は、贈答品を渡す際に唐櫃(からびつ)と呼ばれる箱が使われていました。唐櫃を使った贈答品の受け渡しでは、裏返した蓋に贈答品を乗せて手渡ししていたのです。後に蓋の部分のみが独立し、広蓋や切手盆のような「贈答品や金封を乗せるお盆」として一般的に用いられるようになったといわれています。

このように、古くから贈り物の受け渡しで使われてきたこともあり、切手盆を使用することは現代の冠婚葬祭における贈答マナーの一つになっているのです。

相手への感謝と敬意を表すものであるから

切手盆は、お布施などを入れた金封を渡す際、相手への感謝と敬意を表す道具とも考えられています。この点も切手盆が必要とされる理由の一つです。お布施などの金封をそのまま手渡しするのは「水引きが崩れてしまう」「封筒が汚れてしまう」といったことから避けられています。

切手盆や袱紗などを使い、金封を丁寧に扱うことで、相手への誠意を表現できます。

切手盆を使う場面

さまざまな用途に使われる切手盆ですが、実際にはどのような場面で用いられるのでしょうか。ここでは、切手盆を使う場面について解説します。

葬儀・法要でお坊さんにお布施を渡すとき

葬儀や法要でお坊さんにお布施を渡すときに、切手盆は使われます。お坊さんへお布施を直接手渡しをするのはマナー違反とされています。そのため、渡す際は切手盆を用いることが大切です。渡す際は、お布施の表書きがお坊さんから読める向きに置きましょう。

結納金を渡すとき

結婚の結納金を入れた金封を渡す際にも、切手盆は使われます。広蓋に比べると少し略式ではありますが、一般的に使用されています。掛袱紗という品物にかける布がある場合には、品物の上に掛けて渡しましょう。

結婚祝い・お祭りなどのご祝儀を渡すとき

切手盆は「祝儀盆」とも呼ばれており、結婚祝いやお祭りなどでご祝儀を渡すときにも用いられます。相手をお祝いする気持ちを、より丁寧に伝えたいときに役立つでしょう。

切手盆の選び方

切手盆にはさまざまな種類や価格のものがあるため、どれを選べばよいか迷ってしまう人もいるでしょう。ここでは、切手盆の選び方について解説します。ぜひ参考にして、用途に合う切手盆を探してみてください。

弔事用には黒塗りを選ぶ

切手盆の色には黒色だけでなく、朱塗りや緑色などがあります。慶弔両用として使うのであれば、黒塗りを購入するのが一般的です。金縁が入っているような凝ったデザインや、輪島塗や越前塗など高価なものもあります。

弔事については、お悔やみの気持ちを表すため、黒色の切手盆を使うことがマナーとされています。ご祝儀やお祝いなどの慶事であれば、朱塗りや緑などの色付きのものを使ってもよいでしょう。金縁が付いているものも慶事向けです。

切手盆のサイズで選ぶ

広蓋に比べてコンパクトな切手盆ですが、さまざまなサイズが販売されています。使う場面や金封の大きさに合った種類を選びましょう。最もポピュラーなサイズは8号(横17cm×縦24cm)です。8号サイズの切手盆なら、15×22cm程度の大きめの封筒にも対応できるため、慶事や弔事を問わず活用しやすいでしょう。

16×23cm以上の大きい封筒を置く場合には、9号サイズ(横19×縦27cm)がおすすめです。一般的なサイズの金封を乗せた場合、ほどよくスペースが空きます。見た目にゆとりを演出したいときにも使いやすいでしょう。

弔事での使用を想定しているなら、7号(横15×縦21cm)でも問題ありません。切手盆の種類のなかでは最も小さいですが、お坊さんへ渡すお布施を入れる小さいサイズの封筒を乗せる場合にぴったりです。

掛袱紗の有無で選ぶ

金封をより丁寧に渡したいのであれば、掛袱紗が付属しているかチェックして選んでください。掛袱紗とは、埃除けや日除けの道具として品物の上に掛ける四隅に房が付いた布のことです。掛袱紗を使うと、相手に渡す品物を丁寧に扱っていることを表現できます。

掛袱紗の色も切手盆と同様、朱色や紫、紺色などがありますが、慶弔両用として使う場合は紫色を選ぶとよいでしょう。切手盆のなかには、用途に合った色の掛袱紗と風呂敷がセットで販売されているものもあります。切手盆をはじめて購入する人は、セット商品も検討してみるとよいでしょう。

慶事用なら蒔絵入りもおすすめ

慶事用として切手盆を用意する場合には、蒔絵が入っているものを選ぶとよいでしょう。切手盆に採用されている蒔絵には、鶴や宝船、松竹梅といった、おめでたい意味を持つとされる華やかな絵柄が採用されていることが多いです。そのため、蒔絵入りの切手盆を用いれば、お祝いの気持ちを相手に分かりやすく伝えられるでしょう。

切手盆の使い方・手順

切手盆は日常で頻繁に使う道具ではないため、正しい使い方を知らない人もいるのではないでしょうか。ここでは、切手盆の正しい使い方について順を追って説明します。

①金封を切手盆に乗せる

はじめに金封を自分の方に向けて切手盆に乗せてください。掛袱紗がある場合は、金封の上から掛けます。

②切手盆を正しい向きへ回転させる

金封を乗せた切手盆を、渡す相手の方へ向けましょう。右手で切手盆の右上、左手で切手盆の左下を持って、時計回りに90度回転させます。その後、同じように右手で右上、左手で左下に持ち変えてから、さらに90度時計回りに回転させれば、渡す相手から見て正しい向きになります。

③切手盆を持ち、擦らないように相手へ渡す

切手盆には繊細な塗装がされています。渡すときには傷が付かないように手で持って少し浮かし、畳や床に擦らないように相手へ渡してください。

掛袱紗は品物に掛けたまま渡すのが一般的です。

④相手から切手盆を返してもらう

渡した相手がお盆の上から品物を受け取ったら、切手盆を返却してもらいます。切手盆の返却の際にお礼の言葉も忘れないようにしましょう。

切手盆の意味を理解し、正しく使えるようになりましょう

この記事のまとめ

  • 切手盆は、冠婚葬祭でお布施・ご祝儀などを渡す際に使うお盆のこと
  • 切手盆は、相手への感謝と敬意を表すためにも必要な道具
  • 慶弔両用として使用する場合、黒塗りの切手盆を選ぶ
  • 切手盆は8号(横17cm×縦24cm)のサイズが一般的
  • 切手盆は自分の向きに金封を置き、両手で時計回りに回転させてから相手に渡す

切手盆とは、金封を丁寧に扱うことで相手への敬意や感謝を伝える道具です。選び方や正しい使い方を知っておけば、冠婚葬祭をはじめとしたさまざまな場面で、相手に対して思いやりのある振る舞いができるようになります。ぜひ今回紹介した内容を参考にして、正しく切手盆を使えるようになりましょう。

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