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一人暮らしの親族が死亡した時の手続きガイド|相続人になったらどうすればいいのか知っておこう

一人暮らしの親族が死亡した時の手続きガイド|相続人になったらどうすればいいのか知っておこう

一人暮らしの親族が亡くなった場合、残された遺族はさまざまな手続きを行わなくてはいけません。具体的にどのような手続きが必要なのか押さえておけば、いざというときに慌てずにすみます。そこで本記事では、一人暮らしの親族が死亡した際に必要な手続きを紹介します。

一人暮らしの親族が死亡した場合に必要な公的な手続き

一人暮らしをしていた親族が亡くなった場合、市区町村役場や健康保険組合などで公的な手続きを行わなくてはいけません。ここからは必要な手続きを紹介するので、抜け漏れのないよう確認しておきましょう。

死亡届の提出

死亡届を提出する際、亡くなってから7日以内に市区町村役場へ提出する必要があります。

死亡届は、医師から渡される死亡診断書(検案書)と一体になっている場合が多いです。もし見つからない場合は、発行してもらった病院に早めに確認しましょう。

介護保険資格喪失届の提出

親族が亡くなった場合、介護保険の保険者であったかを確認しましょう。亡くなった親族が40歳以上65歳未満で要支援・要介護認定を受けていた場合や、故人が65歳以上である場合は、資格喪失の手続きを行う必要があります。

資格喪失の手続きは、故人が亡くなってから14日以内に行わなくてはいけません。故人の相続人は、故人の住民票がある市区町村の介護保険担当窓口や介護保険課に「介護保険資格喪失届」を提出してください。その際、介護保険証の持参を忘れないようにしましょう。

国民健康保険証の返却

故人が国民健康保険に加入していた場合、保険証を市区町村役場に返却する必要があります。その際に、「国民健康保険異動届出書(国民健康保険資格喪失届)」を提出する必要があることも覚えておきましょう。

世帯主もしくは同一世帯の人が代表して、故人の死亡日から14日以内に故人が住んでいた市区町村役場へ書類を提出する必要があります。自治体によっては郵送で資格喪失の手続きを行える場合もあるため、前もって確認しておくとよいです。

国民健康保険証の返却に必要な書類

  • 国民健康保険証
  • 手続きをする人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
  • 戸籍謄本や死亡届のコピーなど、故人の死亡を証明する書類
  • 印鑑

年金受給停止

亡くなった親族が生前年金を受給していた場合、年金受給停止の手続きを行う必要があります。「年金相談センター」または「年金事務所」に行き、年金受給権者死亡届を提出しましょう。提出期限は、厚生年金の場合は死亡後10日以内、国民年金の場合は死亡後14日以内です。

手続きが遅れて故人が亡くなってからも年金が振り込まれてしまった場合、返納する必要があるため注意が必要です。ただし、未支給年金がある場合は、遺族が代わりに受け取っても構いません。

年金受給停止の手続きに必要な書類

  • 年金証書
  • 年金受給権者死亡届(報告書)
  • 死亡診断書のコピーや戸籍謄本など、故人の死亡を証明する書類

国民年金の死亡一時金請求

国民年金の死亡一時金とは、国民年金法によって定められている給付制度の一つです。故人が国民年金保険料を36ヶ月以上納めており、障害基礎年金・老齢基礎年金のいずれも受け取らないまま亡くなった場合に遺族へ支給される一時金です。金額は約12〜32万円で、加入期間によって給付額は変動します。

死亡一時金は、年金センター・年金事務所・市区町村役場のいずれかで請求しましょう。期限は死亡日の翌日から2年以内で、期日を過ぎると一時金を受け取れなくなるため注意が必要です。

国民年金の死亡一時金請求に必要な書類

  • 故人の年金番号が分かる書類
  • 死亡者と申請者の関係を示す戸籍謄本、または法定相続情報一覧図の写し
  • 故人の住民票除票
  • 申請者の世帯全員の住民票
  • 振込用の銀行預金通帳

雇用保険受給資格者証の返還

故人が雇用保険を受給していた場合、雇用保険受給資格者証を返還する必要があります。期限は資格を喪失した日(亡くなった日の翌日)から10日以内、返還先は雇用保険を受け取っていたハローワークです。このときに、雇用保険被保険者資格喪失届も一緒に提出します。

葬祭費・埋葬費の請求

亡くなった親族の葬儀を執り行った場合、葬儀費用の給付制度を利用できます。国民健康保険に加入していた故人の葬儀を行った場合、亡くなった被保険者の家族が手続きを行うことで自治体から葬祭費を受け取れます。

受給金額は自治体によって異なり、1〜7万円が金額相場です。葬祭費の申請は、葬儀を執り行った翌日から2年以内に行わなくてはいけません。期限を過ぎると時効になり、葬祭費が受給できなくなります。

葬祭費の給付申請に必要な書類

  • 申請者の本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカードなど)
  • 会葬礼状など、葬儀の喪主を証明する書類
  • 振込先の口座が分かるもの
  • 葬儀の領収書など、葬儀にかかった費用を示すもの
  • 印鑑

故人が会社の健康保険に加入していた場合は、健康保険組合にて「埋葬費」もしくは「埋葬料」を受給できます。こちらは葬儀にかかった費用ではなく、埋葬するのにかかった費用を支援するものです。

そのため、僧侶への謝礼や霊柩車の手配、火葬費用などが対象となります。埋葬費は全国健康保険組合や協会けんぽなど、健康保険を運営している組合で手続きを行う必要があります。申請期限は死亡日の翌日から2年以内、支給される上限金額は5万円です。

埋葬費の申請に必要な書類

  • 健康保険証
  • 健康保険埋葬料請求書
  • 死亡診断書
  • 領収証など、埋葬にかかった費用の内訳が分かるもの

高額医療費の還付申請

高額医療費とは、高額な医療費が発生した際に上限を設けて負担金額を抑える制度です。

故人が生前入院しており、高額な治療費を支払っていた場合は高額医療費の還付申請を行えます。市区町村や協会けんぽ、加入している健康保険組合などに医療費の明細書を提出して還付請求を行いましょう。申請期限は、医療費の支払いから2年以内と定められています。

一人暮らしの親族が死亡した場合に必要な相続関係の手続き

一人暮らしだった親族が死亡した場合、相続関係の手続きも行わなくてはいけません。複雑な手続きが必要なものもあるため、事前に確認しておくと安心です。

遺言書を探す

一人暮らしだった親族が死亡した場合、まず遺言書がないか探しましょう。遺言書は机の引き出しやタンス、棚の中、貸金庫などに保管されていることが多いものです。故人が公正証書遺言を遺していた場合は、公証役場で遺言書を開示してもらえます。

遺言書が見つかったら開封せず、家庭裁判所で「検認」を受ける必要があります。検認せずに遺言書を開けてしまうと、過料が科される場合があるため注意が必要です。

株式の名義変更

故人が株式を保有していた場合、株式の名義変更手続きが必要です。株式の名義変更をする際は、その株式が上場会社のものか、それとも非上場会社のものか確認してください。

上場会社の株式は、取引先の証券会社が株式を管理しているのが一般的です。証券会社に連絡して株式の名義変更をしたい旨を伝え、必要な書類と名義変更の申請書を送りましょう。ただし、相続人が株式を保有して引き続き証券会社に株式を管理してもらう場合は、相続人名義の証券口座を作る必要があります。

非上場会社の場合は、証券会社を介さずに会社が直接株主を管理しています。株式を持っている会社に連絡をして、直接名義変更をしたい旨を伝えましょう。

株式の名義変更に必要な書類

  • 被相続人の除籍謄本
  • 相続人の戸籍謄本
  • 相続人の証券口座が分かる書類
  • 遺言書または遺産分割協議書
  • 証券会社への届出印

遺産分割

故人が遺言書を残していなかった場合、相続人同士で遺産分割を話し合う必要があります。協議した後、遺産分割協議書を作成しましょう。

話し合いで合意できなかった場合、家庭裁判所にて遺産分割調停を行うことになります。調停でも解決しなかった場合は「遺産分割審判」となり、相続人の代わりに家庭裁判所が遺産分割方法を決めます。

一人暮らしの親族が死亡した場合に必要な税金関係の手続き

一人暮らしの親族が死亡した場合、相続税や準確定申告といった税金関係の手続きが必要になる場合もあります。きちんと手続きを行わないと過料を支払うことになるため注意しましょう。

相続税の申告・納税

相続税の申告や納税は、財産を相続したすべての人が行うものではありません。基礎控除以上の遺産を相続した場合のみ、相続税の申告ならびに納税をすることになります。

基礎控除は、「3,000万円+(600万円×法廷相続人の人数)」の計算式で求められます。相続財産の総額がこの基礎控除額を上回らなければ、相続税の申告や納付は必要ありません。

相続税の申告や納税は、死亡日の翌日から10ヶ月以内が期限です。期限内に管轄の税務署に行き、手続きを進めましょう。

準確定申告の手続き

準確定申告とは、死亡した親族の収入に対して相続人が故人の代わりに確定申告を行うことです。準確定申告は相続人全員が行わなければならず、相続人が書類に連署し押印しなくてはいけません。ただし、故人が生前に収入がなかった場合は準確定申告を行う必要はありません。

通常の確定申告は、毎年1月から1年間の所得にかかる所得税額を計算して翌年の2月16日〜3月15日までに行います。一方準確定申告は、1月1日から故人が亡くなった日までの収入に対して行うのが特徴です。また、準確定申告は故人(所得者本人)が住んでいた地域を管轄している税務署で行うことになります。申告期限は、相続開始を知らされた日の翌日から4ヶ月以内となっているため、なるべく早めに手続きをすませましょう。

一人暮らしの親族が死亡した場合に必要なその他手続き

公的な手続きや税金・相続関係の手続き以外にも、やるべきことは多くあります。具体的にどのような手続きが必要なのか流れを確認していきましょう。

運転免許証の返納

故人が運転免許証を保有していた場合、返納することが望ましいです。運転免許証の返納は法律で義務付けられているわけではありませんが、免許証を紛失した場合は他人に悪用される恐れがあります。

そのため、親族が免許証を持っていたら速やかに警察署または自動車安全運転センターに返納することをおすすめします。

運転免許証の返納に必要な書類

  • 運転免許証
  • 死亡した人の除籍謄本
  • 死亡診断書の写し
  • 手続きを行う人の印鑑と身分証明書

クレジットカードの利用停止

一人暮らしで死亡した親族がクレジットカードを契約していた場合、利用停止の手続きを行ってください。これは、利用を停止しないと誰かに悪用される可能性があるためです。

クレジットカードの裏面に書いてある連絡先に電話をかけ、利用を停止する旨を伝えましょう。

生命保険金の受け取り

一人暮らしの親族が死亡した場合、生命保険金の受け取り手続きも行いましょう。故人が生命保険の「被保険者」だった場合、受取人として指定されている人は加入している生命保険会社から保険金を受け取れます。

申請に必要な書類は基本的に以下の通りですが、生命保険会社によって必要なものは異なるため事前に確認しておくとよいでしょう。

生命保険金の受け取りに必要な書類

  • 保険証書
  • 故人の除籍謄本
  • 受取人の身分証明書と印鑑

携帯電話の解約

故人が使っていた携帯電話も、忘れないよう解約手続きを行いましょう。相続人の場合、通信回線事業者のお店に行くことで解約手続きを行えます。解約に必要な書類は通信回線事業者によって異なるため、手続きに行く前に確認しておきましょう。

一人暮らしの親族が死亡した場合の対応

一人暮らしをしていた親族が死亡した場合、お通夜や葬儀の準備、遺品整理といった対応も必要です。ここからは、親族が亡くなった後の対応の流れを解説していきます。

死亡の連絡が入る

一人暮らしの親族がアパートやマンションなどの自宅で死亡した場合、不動産会社または警察から死亡の連絡が入ります。自宅で死亡した場合は、死亡の原因を特定する必要があり、現場検証によって状況を調べて手続きを進めます。

親族が入院先の病院で亡くなった場合は、病院から連絡が入ります。

死亡診断書を提出する

死亡診断書とは、人が死亡したことを法律的・医学的に証明するための書類です。一人暮らしの親族が亡くなったら死亡診断書を医師に書いてもらい、役場に提出します。

葬儀社を探す

葬儀を執り行う場合、葬儀社を探す必要があります。葬儀社に連絡をとって見積もりを出してもらい、希望に近い会社を探しましょう。その後、葬儀社の担当者と葬儀内容や日程、斎場について話し合いを行います。

病院で亡くなった場合は、病院と提携している葬儀社を紹介してもらえることがあります。

火葬許可証を発行する

火葬許可証とは、遺体を火葬するために必要な書類です。死亡届を市区町村役場に提出すると火葬許可証が交付されます。この書類は火葬時に受付へ提出しなくてはいけないため、火葬まで大切に保管しておきましょう。

訃報の連絡をする

葬儀の日程や場所が決まったら、訃報の連絡を行います。訃報連絡は電話で行うのが一般的ですが、忙しい場合はメールでの連絡で構いません。自分の名前と故人との関係、死亡した旨を伝え、葬儀について連絡しましょう。

お通夜と葬儀を執り行う

葬儀社と決定した日程になったら、お通夜と葬儀を執り行います。葬儀後は遺体を火葬することになるため、火葬許可証を忘れず持参しましょう。

遺品整理を行う

葬儀と火葬が終わったら、故人の自宅の遺品整理を行います。物が多い場合や親族で集まって整理をする時間がない場合は、遺品整理業者に作業を依頼してもよいでしょう。

死亡後に必要な手続きを理解して、慌てずに対応しましょう

この記事のまとめ

  • 公的手続きとしては、介護保険資格喪失届の提出、国民健康保険証の返却、年金受給停止、雇用保険受給資格者証の返還などが必要になる
  • 相続関係の手続きとしては、遺言書の探索、株式の名義変更、遺産分割などが必要になる
  • 税金関係では、相続税の申告・納税、準確定申告の手続きが必要な場合がある
  • その他、運転免許証の返納やクレジットカードの利用停止、公共料金の解約なども早めに行うとよい
  • 死亡が判明した後は、死亡診断書の提出や葬儀の準備などの対応が必要となる

一人暮らしの親族が死亡した場合に必要な手続きは、相続関係や税金関係など多岐に渡ります。どのような手続きを行う必要があるのか前もって理解し、忘れずに手続きを行うようにしましょう。

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