閉じる メニュー
葬儀を知る

分骨は自分で行っても大丈夫?分骨のやり方や分骨をするタイミング、必要な手続きまで徹底解説

分骨は自分で行っても大丈夫?分骨のやり方や分骨をするタイミング、必要な手続きまで徹底解説

遺骨を埋葬・供養するには、遺骨を分けて複数の場所で保管できる「分骨」というものがあります。業者に依頼することなく、自分で分骨をしたいという方も中にはいるでしょう。本記事では、分骨を自分で行ってもよいのかを解説するとともに、分骨のやり方や分骨をするタイミングを解説します。

東京博善のお葬式 0120-506-044 24時間365日・通話無料 お気軽にお問い合わせください 事前相談・お急ぎの方もこちらから!

【結論】分骨は自分で行っても問題ない

分骨」とは、故人の遺骨を分けて複数の場所で保管することです。お墓から遠く離れた場所に住んでいると、なかなかお墓参りに行けない場合もあるでしょう。そのような方は分骨することで遺骨を近くで保管したり手元供養できるため、故人をより身近に感じられます。

分骨は「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」という法律によって認められているため、遺族が自分で行っても問題ありません。しかし、タイミングによっては火葬場やお墓の管理人への依頼や分骨証明書の発行をはじめ、さまざまな手続きが必要になる点には注意しましょう。

自分で分骨をするタイミングとやり方

分骨のやり方や手順は、分骨のタイミングによって少しずつ異なります。ここからは、自分で分骨をするやり方について、タイミング別で解説します。

①火葬直後に分骨する

火葬直後のタイミングなら、遺骨を骨壷に納める「骨上げ」という儀式の際に自分で分骨が可能です。あらかじめ葬儀社や火葬場のスタッフに分骨したいことを伝えておけば、スムーズに作業を進められます。

納骨後に分骨するのに比べて複雑な手順がないため、すでに遺族の間で分骨することを決めている場合はこのタイミングで分骨しましょう。分骨証明書は、埋葬許可証(火葬証明書に執行済みの印がおされたもの)と同様に、納骨の際に墓地や霊園の管理者に提出しないといけない場合があるため、大切に保管しましょう。

かかる費用としては分骨用の骨壺代と分骨証明書の発行費用となります。

また、火葬後の収骨の際に火葬場のスタッフにお願いすれば、遺骨を少しもらえる場合もあります。火葬場のルールによって細かな手順が異なることもあるため、自分で分骨する際にはスタッフの指示に従ってください。

②納骨前の自宅安置中に分骨する

遺骨を骨壷に入れて自宅で安置しているタイミングであれば、分骨用の骨壷を用意すれば自分で分骨が可能です。納骨前であるため、寺院や霊園に許可を取る必要もありません。ただし、分骨した遺骨を別の場所へ埋葬する場合は分骨証明書が必要になるので、市区町村役場で発行してもらいましょう。

費用としては、火葬後に分骨する場合と同様、分骨用の骨壺代と分骨証明書の発行費用となります。

また、自分で分骨を行う場合は事前に喪主やほかの親族としっかり話し合い、あらかじめ同意を得ておくことが大切です。分骨した遺骨の移し替え先の情報や残った遺骨の扱い方などについても、共有しておくとよいでしょう。

③納骨後に分骨する

納骨後のタイミングでも自分で分骨することは可能ですが、納骨先の墓地・霊園の管理者の許可が必要になるため、ほかの場合に比べると手順や費用が多くなります。

最初に納骨先の墓地・霊園の管理者へ分骨したいことを伝え、許可を取った上で分骨証明書を発行してもらいましょう。分骨後にほかのお墓へ埋葬する場合、遺骨の移動先を証明する書類の提出を求められることがあります。

許可をとった後、自分でお墓の中から骨壷を取り出します。墓石の構造やカロートの位置にもよりますが、基本的に骨壷が納められている納骨室を自力で開けることは大変な作業になります。自分で開けるのが難しいと感じた場合は、石材店へ連絡し、納骨室の開閉を依頼しましょう。

費用としては、骨壺代や分骨証明書の発行代に加えて、墓石を動かす石材店への作業費がかかります。

自分で分骨する際に必要なもの

自分で分骨をする際には、あらかじめ必要なものを揃えておくとスムーズに作業を進められます。ここからは、自分で分骨する際に必要なものをご紹介します。

分骨証明書

自分で分骨をした遺骨を埋葬する際は、分骨証明書が必要です。分骨証明書とは、分骨した遺骨が誰のものかを証明する書類です。火葬のタイミングであれば火葬場、一度お墓に納骨しているのであれば納骨先の寺院や霊園、それ以外の場合は市町村役場で発行してもらえます。

ただし、東京都の民営の火葬場で火葬した場合は、市町村役場ではなく火葬場で発行が可能な場合があります。

分骨証明書は、分骨した遺骨をほかの寺院や霊園へ納めるときや、業者へ散骨を依頼するときに提出を求められる場合があります。

分骨証明書は事前に必ず発行手続きを行いましょう。証明書の発行には、1通あたり300円~500円程度の費用がかかります。分骨をする分だけ用意してください。

分骨用の骨壷・骨箱

分骨用の骨壷や骨箱は分骨する数分用意しておきましょう。納骨前に火葬場で分骨する場合は、打ち合わせの際に葬儀社へ相談しておくと、必要な個数の骨壷を事前に購入しておけます。

火葬場や葬儀社で買える骨壷以外にも、ネットショップで自分で購入したものでも問題ありません。どこで保管するかに合わせて、自分が扱いやすいデザインのものを選んでください。骨壷・骨箱のサイズは、分骨する遺骨の量に合わせるのが一般的です。

納骨前に遺骨を少しもらう場合や、分骨した遺骨で手元供養したい場合などは、一番小さい骨壷を用意するとよいでしょう。

箸またはゴム手袋

分骨するときや、残りの遺骨を新しい骨壷などに移し替えるときには、必ず箸またはゴム手袋を用意しましょう。遺骨はとてもデリケートで、直接素手で触れてしまうと手についた菌が遺骨に付着してカビが発生することもあります。

また、遺骨が空気に含まれる水分を吸収することでも、カビやニオイが発生する原因になります。そのため、自分で分骨をする際には必ず箸やゴム手袋を使い、残りの遺骨を骨壷に納めたらしっかり閉めてください。

自分で分骨した遺骨の供養方法

自分で分骨した遺骨は、さまざまな方法で供養が可能です。ここからは自分で分骨した遺骨の供養方法をご紹介します。自分の希望に合わせた方法を取り入れてみてください。

新しいお墓への埋葬

自分で分骨した遺骨を通いやすい近くの墓地・霊園に埋葬すれば、よりお墓参りがしやすくなります。新しいお墓へ埋葬する場合は、分骨先の墓地・霊園の管理者に分骨証明書を提出してから納骨してください。納骨の際には、新しいお墓に故人の魂を入れる開眼供養の儀式を行う必要があります。

手元供養

手元供養とは、遺骨を手元に置いて故人を偲ぶ供養の方法です。手元供養の具体例としては、自分で分骨した遺骨を小さな骨壷に納めて自宅に置く、残りの遺骨をアクセサリーに加工するなどが挙げられます。加工して手元供養をする際には分骨後に専門業者へ遺骨を送付したり、粉骨したりすることもあります。

散骨

散骨とは、故人の遺骨を粉骨したものを海や山などに撒く葬送方法です。故人が自然が好きだったり、自然へ還ることを希望していた場合におすすめです。散骨は決められた場所でしかできないため、あらかじめ業者に相談してから行いましょう。

本山納骨

本山納骨とは、各仏教宗派の総本山へ遺骨を埋葬することです。寺院によって異なりますが、多くの場合は故人の宗旨や宗派を問わず、故人の希望を尊重して受け入れてもらえます。

本山納骨は、他の人の遺骨と共同で埋葬されることが多いため、一度納骨してしまうと返還などの依頼ができません。

分骨の正しいやり方をおさえて、希望する方法で故人を偲びましょう

この記事のまとめ

  • 自分で分骨することは可能だが、タイミングによって手順が異なる
  • 分骨のタイミングは火葬直後・自宅安置中・納骨後の3つ
  • 自分で分骨する際には骨壷・分骨証明書・箸やゴム手袋が必要
  • 分骨後は手元供養や散骨などの供養方法がある

タイミングによってさまざまな手続きはあるものの、正しいやり方さえ知っていれば、自分で行う分骨はそこまで難しいことではありません。分骨を検討している方は、今回ご紹介した必要なものや方法を参考にしてみてください。 

SHARE この記事をSNSでシェアする