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葬儀のあと

【基本】月命日とは?意味・お供え・毎月の過ごし方|祥月命日との違いも解説

【基本】月命日とは?意味・お供え・毎月の過ごし方|祥月命日との違いも解説

大切な家族を見送った後、毎月訪れる「月命日(つきめいにち)」をどのように迎えればよいのか、迷われる方も多いのではないでしょうか。本記事では、月命日の意味や「祥月命日(しょうつきめいにち)」との違いをはじめ、毎月の過ごし方、お供え物の選び方までを詳しく解説します。

月命日とは

月命日は、故人を偲び、日々の暮らしの中で供養を続けていくための大切な機会とされています。年忌法要ほど形式張らず、各家庭の考え方を尊重しながら行われる点が特徴です。まずは基本的な意味や、混同されやすい用語との違いから整理していきます。

毎月同日に行う供養日

月命日とは、故人が亡くなった日と同じ日付が毎月巡ってくる日のことです。たとえば、3月15日に逝去された場合には、毎月15日が月命日にあたります。

供養の形に厳密な決まりはなく、各家庭によってさまざまです。仏壇の前で静かに手を合わせるだけでなく、お花や線香を供えて故人を偲ぶなど、無理のない方法で心を寄せることが大切です。日々の暮らしの中で、あらためて故人を思い返す機会にもなるでしょう。

祥月命日との違い

月命日と混同されやすいものに、祥月命日(しょうつきめいにち)があります。祥月命日とは、故人が亡くなった月日が巡ってくる、年に一度の命日のことです。たとえば2025年3月15日に逝去された場合、2026年以降の毎年3月15日が祥月命日にあたります。

日常的な供養の機会である月命日に対し、祥月命日には僧侶や親族を招いた法要を営んだり、墓前を訪れて手を合わせるなど、より丁寧な供養を行うことが多く見られます。

他宗教での呼び方

月命日は仏教の考え方に基づいた呼び方であり、神道(神式)やキリスト教に同様の習わしはありません。ただし、それぞれの宗教においても故人を偲ぶ独自の儀礼が行われます。

他宗教の儀礼

  • 神道:逝去の日から十日ごとに「霊祭(みたままつり)」を行い、故人をお祀りします。
  • カトリック:死後3日目、7日目、30日目に追悼ミサを営むのが主流です。
  • プロテスタント:死後7日目または10日目、さらに1ヵ月目に「記念集会(祈祷会)」を行うことがあります。なお、毎年の逝去日は「召天記念日」と呼ばれます。

なお、月命日の考え方や供養の仕方は、仏教においても宗派や地域、各家庭の方針によって異なります。判断に迷う場合には、菩提寺や信頼できる寺院へ確認しておくと安心です。

月命日の日付の数え方と注意点

月命日は毎月訪れるため、日付の考え方をあらかじめ理解しておくことが大切です。事前に日付の考え方を整理しておくことで、無理なく供養を続けやすくなります。

翌月以降は「同じ日」が原則

月命日は、故人が亡くなった日を基準とし、翌月以降はその日付が巡るたびに迎えます。たとえば命日が15日であれば、毎月15日が月命日にあたります。

なお、逝去の日から数えて7日目に行う「初七日」や、四十九日とは数え方が異なります。月命日はあくまで「命日と同一の日付」を目安とする点に注意しましょう。

29〜31日がない月の扱い

命日が29日〜31日の場合、月によってはその日付が存在しないことがあります。この場合は、宗派や地域の習わしにより異なりますが、一般的には「その月の末日(月末)」を月命日として供養を行います。

扱いに迷う際は、菩提寺や家族と相談し、事前に日付を決めておくとスムーズです。

命日を忘れない工夫

仕事や日常生活の中で、月命日の供養をうっかり忘れてしまうことは珍しくありません。そのような場合は、手帳やカレンダー、スマートフォンのアラーム機能を活用するとよいでしょう。

スマートフォンのカレンダーに「繰り返しの予定」として登録し、通知を前日や数日前に設定しておくと、お花や線香の準備に余裕を持ちやすく、落ち着いて当日を迎えられます。

月命日の過ごし方

月命日の過ごし方に厳密な決まりはなく、各家庭の事情や考え方にあわせて行うのが一般的です。自宅で供養を行う際の流れをあらかじめ確認しておくと安心です。

仏壇の清掃とお花の入れ替え

月命日にあわせて仏壇の清掃を行う際は、仏壇を傷めないよう丁寧に扱うことが大切です。

仏壇清掃の順序

  1. 「毛払い」と呼ばれる柔らかな毛の小箒で、仏壇周辺にたまったほこりをやさしく払う。
  2. 繊維が細かい掃除用クロスや柔らかい布で丁寧に拭き上げる。 ※濡れ布巾やアルコール類は塗装や金箔を傷める恐れがあるため使用しない。 ※乾拭きを基本とする。
  3. 花立や香炉などの仏具も同様に清掃し、全体を整える。

また、お花を供える際には、白や淡い色合いを中心とした、落ち着きのある生花を少量用意することが定番です。和花では菊やリンドウ、洋花ではカーネーションやユリなどがよく用いられます。一方で、棘のある花や香りの強い花は避けるなど、供養の場に配慮した花選びを心がけるとよいでしょう。

線香やロウソクを供える

月命日の供養を自宅で行う際は、仏壇に線香やロウソクを供え、静かに手を合わせるのが基本の形です。その際、供え方や本数には宗派ごとの作法があります。

線香の本数は、曹洞宗などでは1本、天台宗や真言宗では3本を立てるのが基本とされています。ただし、浄土真宗では線香を立てずに折って寝かせるなど、宗派や地域によって独自の作法があります。判断に迷うときは、菩提寺や家族に事前に確認しておくと安心です。

ロウソクは「火立(ひたて)」と呼ばれる専用の台を用いて供えます。本数は1本または2本が目安ですが、仏壇の大きさや仏具の数に合わせて選んで差し支えありません。

なお、ロウソクの火を消す際は、口で吹き消すことを避け、手で静かに扇ぐか専用の仏具を用いて消すようにしましょう。人間の息は「穢(けが)れ」とされるため、仏様に対して失礼にあたらないよう配慮することが大切です。

手を合わせる・思い出を語り合う

月命日の供養に際して、特別な作法や決まりはありません。仏壇をきれいに整え、日頃の感謝や近況を伝えながら手を合わせることで、十分に故人を偲ぶことができます。また、月命日に家族が集まり、故人との思い出を語り合うことも供養の一つといえるでしょう。

お供え物の選び方

月命日のお供え物は、故人への感謝や敬意を表すものであると同時に、毎月続けていく上で無理のない範囲で準備することも大切です。ここでは、基本的な考え方とあわせて、お供え物を選ぶ際のポイントを整理しました。

生花

月命日に供える生花は、白や黄、青、紫など、落ち着いた印象の淡い色合いの花を選ぶとよいでしょう。花の種類としては、菊やリンドウといった和花のほか、カーネーション、ユリ、ラナンキュラスなどの洋花も多く選ばれています。

季節感を大切にしたり、故人が生前に好んでいた花を取り入れたりしても差し支えありません。一方で、棘のある花や香りの強い花は、供養の場には不向きとされるため控えるようにしましょう。

なお、生花の色合いや種類に対する考え方は、宗派や地域、各家庭によって異なります。判断に迷う場合は、家族や菩提寺へあらかじめ相談しておくと安心です。

果物・菓子

月命日のお供えには、生花のほか、果物や菓子、故人が生前に好んでいた食べ物を少量供えても差し支えありません。毎月訪れる月命日には、旬を迎えた果物を選ぶことで、季節の移ろいを感じながら手を合わせられます。お供え物を選ぶ際は、常温で保存でき、日持ちするものを選ぶとよいでしょう。

なお、仏壇に供える際は、箱や袋に入れたままではなく、包装を外してから供えるのが望ましいとされています。これは「仏様に香りを召し上がっていただく」という意味があるためです。供養を終えた後は、家族で感謝の気持ちを込めていただくのが通例です。

避けたいもの・注意点

傷みやすい食品や生もの、量の多いお酒などは、衛生面や管理面からお供えには適していないため避けるのがよいでしょう。特に魚や肉は殺生を連想させることから、月命日のお供え物としてはふさわしくないと考えられています。

なお、神式ではお酒をお供えする場合もあるため、判断に迷う場合は、関係する神社へ事前に確認しておくと安心です。

お墓参りのポイント

月命日のお墓参りは、年忌法要ほど形式にとらわれる必要はありません。基本的な所作や服装を押さえておきましょう。

所作と持ち物

月命日にお墓参りをする際には、持ち物や所作について迷うこともあるかもしれません。基本的には、ほかの法事法要のお墓参りと同様に、お供え用の生花や線香、ロウソクを用意します。

そのほか、お墓周辺を掃除するための箒やちりとり、ゴミ袋も準備しておくと安心です。手桶やひしゃくは、多くの場合、寺院や霊園に備え付けられています。心配であれば事前に確認し、必要に応じて持参するとよいでしょう。

お墓参りの一般的な流れとしては、はじめに本堂へ参拝し、お参りを済ませます。その後、墓石および周囲の清掃を行い、水をかけて汚れを落とします。続いて、線香やロウソク、生花などを供え、最後に手を合わせます。

なお、火の取り扱いやゴミ、灰の処理については、寺院や霊園ごとに定められた決まりがあります。管理事務所などへ確認した上で、定められた方法に沿って後始末を行いましょう。

服装選び

祥月命日や年忌法要などの法事法要では、準喪服を着用してお墓参りを行うのが一般的です。一方、月命日のお墓参りにおいては、必ずしも準喪服を整える必要はなく、服装は平服で差し支えありません。

その際は、肌の露出が多い服装や華美な装い、毛皮や皮製品は避け、全体に落ち着いた色合いを意識しましょう。男性であればビジネススーツ、女性であればジャケットを合わせた、落ち着いた服装やワンピースなどが目安となります。

ただし、僧侶を招いて読経をお願いする場合には、月命日であっても準喪服を着用し、法要にふさわしい身なりを整えるよう心がけましょう。

天候・体調に合わせた供養

月命日にお墓参りを考える際には、ご高齢の方を含め、体調が優れない場合や天候が悪い場合には無理をしないようにしましょう。月命日は、故人を偲ぶ大切な日であり、必ずしも墓前に赴く必要はありません。そのようなときには、ご自宅の仏壇の前で手を合わせ、お供えを整えることで、十分に心のこもった供養となります。

月命日で香典やご仏前は必要?

月命日は毎月訪れるため、お供え物や金銭面について、どの程度準備すべきか悩む方も少なくありません。長く供養を続けていくためにも、一般的なマナーや基本的な考え方を確認しておきましょう。

家族内の月命日に香典や御仏前は不要

月命日は、祥月命日や年忌法要のような改まった法要とは異なるため、香典や御仏前を用意する必要はないとされています。特に家族のみで供養を行う場合は、金品を包まず、果物や菓子、生花などを供えるのが通例です。

日々の暮らしの中で、無理のない形で供養を続け、家族で故人を偲ぶ時間を重ねていくことが大切です

お布施や香典を準備する場合の表書き

月命日でお墓参りを行い、僧侶に読経をお願いする場合には、お布施を用意するのが一般的です。お布施の考え方や金額は宗派や地域によって異なりますが、目安としては3千円前後とされることが多いです。対応に迷うときには、事前に菩提寺へ確認しておくと安心です。

僧侶にお渡しする袋の表書きは「御布施」とするのが一般的です。

また、月命日を年忌法要に準じた形で営む際、親族として参列して金銭を包む場合の表書きには、「御仏前」や「御供」と記して準備します。

具体的な扱いは宗派や地域によって異なるため、菩提寺の案内に従うようにしてください。

無理のない範囲で準備する

月命日は、毎月巡ってくる大切な供養の機会です。毎月続けるものだからこそ、金銭面や体調面に無理のない形で行うことが大切です。仏壇を整えて手を合わせたり、都合の合う日に家族で墓前を訪れたりするなど、それぞれの状況に応じた形で故人を偲ぶことが一番の供養になるでしょう。

月命日の意味や過ごし方を踏まえながら、故人を偲ぶ機会にしましょう

この記事のまとめ

  • 月命日とは、故人が亡くなった日と同じ日付が毎月巡ってくる日のこと
  • 29日~31日がない月の場合は、月末を月命日とすることが多くなっている
  • 月命日は、仏壇の清掃やお花の入れ替え、お供え物の準備など無理のない範囲で行うことが大切
  • お供え物は、生花をはじめ果物や菓子、故人の好物を用意するのが一般的
  • 月命日にお墓参りを行う際は、落ち着いた色味の平服を着用し、お花や線香、ロウソクなどを準備しておく
  • 月命日では香典を用意しないことが多いが、僧侶に読経を依頼する際にはお布施を準備する

月命日は、日々の暮らしの中で故人を偲ぶ大切な日です。祥月命日や四十九日、一周忌などの法事法要とは異なり、各家庭の状況に応じて無理のない範囲で続けることが大切です。仏壇の前で手を合わせたり、お供え物を供えたりするなど、故人へ心を向ける時間そのものが供養につながります。宗派や各家庭の考え方を尊重しながら、穏やかな気持ちで故人を偲びましょう。 

監修者 SUPERVISOR
1級葬祭ディレクター 志岐 崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

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