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葬儀のあと

一周忌のお供えの選び方は?香典やお布施の金額相場や渡し方のマナーも解説

一周忌のお供えの選び方は?香典やお布施の金額相場や渡し方のマナーも解説

親族や親しい方の一周忌には、故人を偲び供養の気持ちを込めてお供えを持参するのが一般的です。しかし、どのような品物が適しているのか、金額の相場はどの程度なのかと悩むことも少なくありません。ご遺族にとっても喪明けという大きな節目にあたるため、失礼のないようマナーを把握しておくことが大切です。本記事では、一周忌のお供えの選び方や金額相場、おすすめの品物について詳しく紹介します。

一周忌にお供えをする意味

一周忌のお供えをして手を合わせる人

一周忌とは、故人が亡くなってから一年後の祥月命日を指します。数ある年忌法要の中でも、故人の死から満一年という節目にあたるため、特に重要視されている行事です。

一周忌は、これまで慶事を避けて慎んで過ごしてきた遺族にとって、喪に服す期間が終わる「喪明け」という大きな区切りでもあります。これ以降の法要は家族のみで営まれる場合も増えるため、法要に招かれた際は、故人への敬意と供養の気持ちを込めてお供えを持参するのが一般的です。

ただし、お供えの必要性については地域や家ごとの考え方によって異なる場合があります。迷った際は事前に周囲へ確認し、慣習に合わせるのが安心です。

一周忌のお供えの選び方

一周忌のお供えを選ぶ

一周忌のお供えを選ぶ際には、「消え物を選ぶ」と「日持ちするものを選ぶ」の2点に気をつけることが大切です。

消え物を選ぶ

一周忌のお供えには、消え物を選ぶのが一般的です。食べたり飲んだりしてなくなるものや、使ってなくなる消耗品などが多く選ばれています。地域によっては、一周忌法要後に参列者でお供えを分け合う場合もあります。そのため、かさばらず、分けやすいかという点も考慮して選ぶとよいでしょう。

日持ちするものを選ぶ

一周忌のお供えは、日持ちするものを選ぶ必要があります。賞味期限の短いお供えは消費が追いつかず、腐らせてしまう場合もあるでしょう。日持ちするお供えであれば、ある程度の期間保存できるためおすすめです。

一周忌のお供えの金額相場

一周忌のお供えに出すお金

ここでは、一周忌のお供えの相場を紹介します。

品物だけを渡す場合は5千円~1万円

香典は渡さず品物だけを渡す場合の一周忌のお供えは、5千円~1万円が一般的です。故人との関係や地域の慣習によっても異なるため、親族間や周囲と相談して金額を決めることをおすすめします。

▶香典と一緒にお供えを渡す場合の相場はこちら

香典も包む場合はなくてもよい

仏教において、香典は故人にお供えする「香」の代わりにお金を包んだもので、供物や供花と同じ意味を持っています。そのため、一周忌に香典を渡す場合は、お供えの品物はなくてもよいとされています。

一周忌に参列する際の香典の金額相場とマナー

一周忌法要に参列する際は、ご遺族から辞退の申し出がない限り、お供えとは別に香典を用意するのが一般的です。ここでは、参列者が気になる香典の金額相場や、香典袋の書き方、香典の包み方などのマナーについて詳しく解説します。

一周忌の香典については「一周忌の香典完全ガイド」で詳しく紹介しています。

香典の金額は故人との関係によって変わる

一周忌の香典の金額相場は、故人との関係によって異なります。目安として、親の場合は1万円~5万円、祖父や祖母の場合は5千円~3万円、兄弟姉妹の場合は1万円~5万円を包むのが一般的です。また、親族以外の友人や知人の場合は、3千円~1万円が相場となりますが、親しければ1万円以上包むこともあります。

このように、関係が深いほど香典の金額は高くなる傾向があります。自身の年齢や立場に応じても適切な金額は変わるため、地域の慣習や親族間の取り決めなども踏まえて、いくら包むかを判断するとよいでしょう。

夫婦で参列する場合や会食がある場合

一周忌法要に夫婦で一緒に参列する場合は、2人分の金額をあわせて包むのが一般的です。目安として2万円~3万円を用意することが多いですが、親族間のルールに従って調整してください。

また、法要の後に会食が設けられている場合は、食事代として5千円~1万円程度を香典の金額に上乗せするのが親切です。ご遺族からすれば、僧侶へのお布施や会場代に加えて料理の費用も発生しています。ご遺族の負担を考慮し、会食の有無にあわせて包む金額を調整しましょう。

香典袋の書き方とお札の入れ方

一周忌の香典袋の表書きは、「御仏前」や「御供物料」とするのが一般的です。お通夜や葬儀では薄墨を使用しますが、一周忌からは悲しみが癒えつつあるという意味を込めて、濃墨の筆や筆ペンで書き方を変えます。

また、香典の入れ方にも注意が必要です。お札は中袋に入れますが、お札の向きは肖像画が表側の上部にくるように揃えて入れるのが基本とされています。

なお、新札を使用しても問題ありませんが、折り目がないため、あらかじめ用意していたという意味を持たせることができます。香典袋は水引のあるものを選び、袱紗に包んで持参しましょう。

一周忌の香典袋については「一周忌の香典袋の選び方・表書き・中袋の書き方」で詳しく紹介しています。

施主として用意するお布施の相場と渡し方

ご家族のみで一周忌を営む場合でも、僧侶に読経を依頼する際にはお布施を用意する必要があります。ここでは、施主がお寺に渡すお布施の金額相場や、封筒の名前などの書き方、渡すタイミングなどの作法について解説します。

お布施の金額相場は3万円~5万円

一周忌法要でお寺に渡すお布施の相場は、3万円~5万円が目安とされています。お布施は読経をしていただいた僧侶への感謝の気持ちを表すものです。

また、お布施以外にも必要になるお金があります。僧侶に法要の会場まで足を運んでいただいた場合はお車代を、法要後の会食を僧侶が辞退された場合には御膳料をそれぞれ別で包むのが一般的です。これらは5千円〜1万円程度を別々の封筒で用意します。

金額に迷った場合は、お寺に直接いくらかかるか相談しても失礼にはあたりません。

一周忌のお布施については「一周忌のお布施の費用相場と基本マナー」で詳しく紹介しています。

お布施の封筒の選び方と書き方

お布施を包む際は、奉書紙で包むのが最も丁寧な方法とされています。また、郵便番号欄がない白無地の封筒も使用できます。

香典とは意味合いが異なるため、基本的に水引がないものを使用します。

封筒の表書きは、濃墨の筆ペンで上段に「御布施」と書き、下段に施主の氏名や「〇〇家」と記載します。裏面には、住所や電話番号、包んだ金額を書いておくと親切です。

お布施に入れるお札は、肖像画が表側の上部にくるように向きを揃えます。僧侶への感謝を示すものなので、できるだけきれいなお札や新札を準備することをおすすめします。

僧侶へ渡すタイミングとマナー

お布施を渡すタイミングは、法要が始まる前の挨拶時か、法要が終了して御礼を伝える時が適しています。当日の進行状況や僧侶の様子にあわせて、声をかけやすいタイミングで判断するとよいでしょう。

渡す際は、封筒を直接手渡しするのは避けるのが無難です。「本日はよろしくお願いいたします」や「ありがとうございました」と感謝の言葉を一言添えながら、切手盆と呼ばれる小さなお盆に乗せるか、袱紗の上に置いて差し出すのが正しい作法です。

一周忌のお供えにおすすめのもの

一周忌のお供えの花

仏教では仏壇や祭壇にお供えするものとして、「五供・御供(ごくう)」という考え方があります。五供とは、「香・花・灯明・水・飲食」の五つです。これらを意識して一周忌のお供えを選ぶのがよいでしょう。

ろうそく・線香

灯明はろうそくを指し、「明かりを灯し闇を照らすことにより迷いや煩悩を払う」という意味があります。また、香とは線香や白檀などの香りが出るものを指し、「仏様の食事や現世と死後の世界を繋ぐもの」とされています。

どちらも仏壇のある家庭では毎日使うもののため、五供の中でも特に実用的です。一周忌のお供えとして特別感を出したい場合は、香りのよいものや煙が少ないものなど、高級感のある線香を選んでみてください。

花(生花・ブリザーブドフラワー)

五供の花は、供花や仏花と呼ばれるものを指します。故人の冥福を祈るとともに、仏壇や祭壇を飾るためのものです。また、ご遺族を慰める意味もあります。

お通夜や葬儀で供花に使用される花は、仏事に用いられる菊や百合、白い花が一般的です。一方、一周忌からは花の種類が限定されておらず、故人が好きだった色の花を取りれてもよいとされています。

ただし、香りの強い花や、赤や濃い紫などの派手な色合いの花は避けた方が無難です。トゲや毒がなく、ピンクやブルー、ラベンダーなどの淡い色合いをおすすめします。

花をお供えする際は花束ではなく、フラワーアレンジメントされているものを選ぶとご遺族が花瓶を準備することなく、そのまま仏壇にお供えできるためおすすめです。

近年では、生花だけでなくプリザーブドフラワーも増えてきました。長期間綺麗な状態を保てる上にお手入れの手間もかからないため、ご遺族にも負担をかけにくいでしょう。

▶一周忌におすすめの花はこちら

お菓子

飲食はお供えして同じものを食べることにより、故人と繫がりが持てるとされています。お菓子は一周忌のお供えとして定番で、仏壇に供えた後にご遺族や参列者と一緒に食べたり、分け合ったりできるのが利点です。

賞味期限が長く、常温で保管できることはもちろん、幅広い年代に好まれる種類のお菓子を選ぶのがよいでしょう。和菓子ならせんべいや饅頭、洋菓子ならクッキーやバームクーヘン、ゼリーなどがおすすめです。

飲み物

飲み物もお菓子と同様におすすめです。

親族や友人など参列者と分け合えるように、小さいサイズのペットボトルや紙パックのものがよいでしょう。

一般的にお茶やジュース、健康飲料などが一周忌のお供えとして選ばれています。アルコールは宗派や地域によって禁止されている場合もあるため、避けた方がよいでしょう。

果物

五供の飲食として、果物が選ばれることも多いです。仏教では魂の形が丸いといわれているため、一周忌にお供えする果物も丸いものがよいとされています。

そのため、リンゴやメロン、梨やスイカなど丸くて日持ちしやすく、季節に合った旬の果物を選ぶのがよいでしょう。ただし、地域によって好まれる果物の種類が異なる場合もあります。沖縄では丸い果物ではなく、バナナやサトウキビが一周忌のお供えの定番です。

また、果物の数を奇数にすることも大切です。仏教では偶数は割り切れるため、故人との縁が切れることを連想されるとして避けられています。

一周忌のお供えの渡し方のマナー

一周忌のお供えを渡す人

ここからは、一周忌のお供えの渡し方のマナーを解説します。掛け紙や渡すタイミングについて触れているため、参考にしてみてください。

掛け紙を使う

お供えに使う掛け紙とは、贈り物や金封に掛ける紙全般を指します。熨斗(のし)のある掛け紙と水引だけが印刷されたものがありますが、一周忌のお供えには水引だけのものを使用するのが一般的です。熨斗が付いた掛け紙は慶事の際に使用されるものであり、弔事には不向きのため注意してください。

さらに、一周忌法要に参列しお供えを手渡しする際は「外掛け」に、郵便や宅急便などで一周忌のお供えを送る場合は「内掛け」にします。外掛けは包装紙の上から掛ける方法で、内掛けは箱に直接掛けて包装紙で包む方法です。渡し方に合わせて掛け紙を使い分けましょう。

施主に手渡しする

一周忌のお供えを渡すタイミングは、玄関などで施主と挨拶した時です。その際に「御仏前にお供えください」と一言添えて渡すのがよいでしょう。

施主以外の方に渡したり、勝手に仏壇にお供えしたりするのはマナー違反にあたります。

一周忌のお供えを持参する際に紙袋を使用することも多いでしょう。渡す際は事前に紙袋から取り出し、お供えのみを渡してください。使用後の紙袋は自分で持ち帰ります。

一周忌のお供えを渡す際の注意点

一周忌のお供えを包んだもの

一周忌のお供えを渡す際には、注意しなければならないこともあります。最後に、お供えに避けた方がよいものや手配する際に気をつけたいことを解説します。

殺傷・慶事をイメージさせる物を避ける

殺生を禁じている仏教では「四つ足臭物(よつあしなまぐさもの)」をお供えするのは禁止されています。生ものは日持ちしないという点でも、以下のものは避けた方がよいでしょう。

四つ足生臭物の例

  • 肉類(四足歩行の動物の肉)
  • 生魚 など

また、慶事の際に用いられる以下のような品物も、一周忌のお供え物には相応しくないとされています。

慶事に用いられるものの例

  • 昆布
  • かつおぶし
  • お酒

高価すぎる物は避ける

一周忌のお供えは高すぎるものを選ぶと、ご遺族に気を遣わせたりお返しを準備する負担をかけてしまったりする場合もあります。そのため、親族間や周囲と相談して、相場を理解しておくのがよいでしょう。

欠席する際は法要の3日前までに届くように手配する

一周忌法要を欠席する際は、3日前までにご遺族の自宅にお供えが届くように手配しましょう。当日や前日などギリギリになると、法要の準備でご遺族が受け取れない可能性もあるためです。

お供えの選び方は法要に参列する際と同様で、消え物で日持ちするものを選んでください。その際は、出席できないことのお詫びや故人を偲ぶ気持ち、ご遺族の方への挨拶などを書いた手紙を添えるのがよいでしょう。

選び方や金額の相場を踏まえて、一周忌のお供えを選びましょう

一周忌のお供えの線香

この記事のまとめ

  • 一周忌のお供えは、消え物・日持ちするものを選ぶ
  • 品物だけを渡す場合のお供えの相場は、5千円~1万円
  • 香典を渡す場合はお供えがなくてもよい
  • お供えは、香・花・灯明・水・飲食の「五供・御供(ごくう)」から選ぶ
  • 四つ足生臭物と慶事に用いられるものは避ける
  • 法要を欠席する際は、手紙を添えて3日前までに届くように手配する

一周忌のお供えは五供を考慮し、消え物や日持ちするものを選ぶことが大切です。金額は親族や周囲に確認し、相場に合わせるのがよいでしょう。殺生や慶事をイメージさせるものは避け、故人が好きだった食べ物や好きな色の花を選ぶのもおすすめです。

監修者 SUPERVISOR
1級葬祭ディレクター 志岐 崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

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