葬儀を知る 2024.12.31

祖父の葬儀で包む香典の相場はいくら？関係・年齢別の金額やマナーを解説

# 葬儀を知る

# 香典

# マナー

祖父の葬儀に参列する場合、孫は香典を包むべきなのでしょうか。本記事では、孫から祖父の葬儀へ香典を出すべきなのか、出す場合の相場はいくらなのか紹介していきます。葬儀の参列マナーや香典袋の書き方などもまとめているため、参考にしてください。

監修者 SUPERVISOR

1級葬祭ディレクター志岐崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

東京博善のお葬式

祖父の葬儀では香典を出すべき？
祖父の葬儀における香典相場
祖父の葬儀における香典の金額に関するマナー
祖父の葬儀における香典の書き方
祖父の葬儀における香典のお金の入れ方
祖父の葬儀に参列する際は、相場に合った香典を準備しましょう

祖父の葬儀では香典を出すべき？

祖父が亡くなりお通夜や葬儀に参列する場合、香典を出すべきか迷う方もいるのではないでしょうか。まずは、祖父の葬儀では香典を出すべきか紹介します。

祖父の葬儀でも香典を用意するのが一般的

身内である祖父が亡くなった場合、親族である孫は香典を出さないのではと考える方もいるでしょう。しかし、祖父の葬儀では孫も香典を用意するのが一般的です。一般葬、家族葬などの葬儀形式や規模、参列者の人数などに関わらず、きちんと香典を準備するようにしてください。

香典を出さなくてよい場合

上述した通り、祖父のお通夜や葬儀に参列する際は香典を出すのが基本です。しかし、場合によっては孫が香典を出す必要がないこともあります。ここからは、孫が香典を出さなくてよい場合とその理由について解説していきます。

祖父と同居していた場合

祖父と孫が同居していた場合は、香典を準備する必要がありません。祖父と同居していた場合、孫は香典を出す立場ではなく、参列者や親族から香典を受け取る立場になります。遺族は香典を出さないのが一般的であるため、孫の年齢や祖父との関係に関わらず、香典を出す必要はありません。

学生・未成年の場合

祖父の葬儀で香典を出さない場合として、孫が学生もしくは未成年であることが挙げられます。この場合は、孫の両親が香典を出すのが基本です。未成年の孫が就職して働いている場合も、扶養に入っているのであれば両親が香典を出します。

香典を辞退された場合

祖父の葬儀を執り仕切る喪主が香典を辞退している場合も、孫は香典を用意する必要はありません。香典を辞退するのには、喪主や遺族の「香典返しにかかる手間を省きたい」「参列者や親族の金銭的な負担を軽くしたい」という意向があります。

香典を辞退されているにも関わらず、無理に香典を渡すのは喪主や遺族の負担になるため控えましょう。特に、規模が小さい家族葬では香典を辞退することが多いです。香典を辞退する旨を伝えられたら、香典は準備せずに葬儀に向かいましょう。

また、お通夜や葬儀当日に香典辞退の旨を伝えられることもあります。香典を準備していたとしても、無理やり相手に香典を渡すのは避けてください。

祖父の葬儀における香典相場

祖父の葬儀に参列することになったものの、香典はどの程度の金額を包めばよいかわからず迷う方も多いのではないでしょうか。香典の金額は、香典を包む人の年齢や連名で包むか否かによって異なります。ここからは、祖父の葬儀における香典相場を二つの状況に分けて解説していきます。

年齢別の相場

祖父の葬儀で出す香典は、年齢によって相場が異なります。孫が20代の場合は、1万円を目安に包むとよいでしょう。30代は1万円〜3万円、40代以上は3万円〜5万円が相場とされています。祖父との関係が深い場合は、相場よりも少し高めの金額を包むこともあります。

連名で包む場合の相場

香典を連名で包む場合、上記で紹介した相場の1.5倍〜2倍の金額を包むことが多いでしょう。一人だけ香典を少なく出したり、金額が多くなったりしないよう、全員が同じ金額を包みます。ただし、夫婦の場合は一人で香典を包む際と同じ金額を包みます。

祖父の葬儀における香典の金額に関するマナー

ここからは、祖父の葬儀における香典の金額に関するマナーを解説します。避けるべき数字や気を使うべき点などをまとめているため、香典を準備する前に目を通しておきましょう。

他の孫と金額を合わせる

祖父のお通夜や葬儀で香典を渡す際は、他の孫と金額を合わせておきましょう。これは、一人だけ少なすぎる金額を包んだり、反対に高額すぎる香典を包んだりするのを防ぐためです。お通夜や葬儀に参列する前に話し合い、いくら香典を包むか確認しておきましょう。

ただし、孫の間で年齢が離れている場合や、結婚している孫が家族連名で香典を包む場合は、無理に金額を合わせる必要はありません。また、祖父との関係が深かったのであれば、他の孫よりも少し多めに香典を包んでもよいでしょう。

4と9がつく金額は避ける

香典を包む際は、4と9がつく金額は避けましょう。4と9は「死」や「苦しみ」を連想させる縁起が悪い数字とされており、弔事で避けるべきと考えられています。4や9のつく金額を香典で包むのは、故人や遺族、他の親族に対して失礼になるため避けましょう。

例えば、香典として4万円を包んだり、お札の枚数が9枚になったりすることのないよう、十分注意してください。

お札の枚数はなるべく少なくする

祖父のお通夜や葬儀で香典を包む場合、お札の枚数はなるべく少なくするのが一般的です。例えば、3万円を包む場合は1万円札を3枚入れるのが正しい包み方です。

1万円札ではなく、千円札や5千円札を何枚も包むのは避けましょう。これは、葬儀が終わった後で遺族や親族が香典を数える際、金額を間違えないようにするためです。ひと目でいくら包まれているかわかるよう、できる限り少ない枚数で香典を準備しましょう。

偶数で割り切れる金額を避ける

香典を包む際は、割り切れる金額を避けましょう。2万円や4万円などの割り切れる金額は「故人との縁が切れる」ことを連想させるとされています。偶数は縁起の悪い数字と考えられているため、香典は奇数の金額で包むようにしましょう。

祖父の葬儀における香典の書き方

香典袋には、表書きや名前などを記載する必要があります。ここからは、祖父の葬儀における香典の書き方を詳しく紹介します。

表書き

祖父の葬儀に参列する場合、香典は香典袋に入れます。香典袋には、香典の名目を示す「表書き」を書くのが一般的です。香典袋の表面上部に、毛筆や筆ペンを使って大きめの文字で表書きを記載しましょう。

表書きは葬儀の宗教・宗派によって異なるため、葬儀がどの宗旨で行われるのか事前に確認しておくと安心です。

宗派別の表書きの種類
仏教	御香料・御香典・御霊前
浄土真宗	御仏前・御供
キリスト教	御花料・お花料・御霊前・御ミサ料・忌慰料
神道	御神前・御玉串料・御榊料

中袋

香典袋の中には、お札を包む中袋が入っていることがほとんどです。中袋には、香典を出した人の氏名や住所、包んだ香典の金額を記載します。中袋の表面に、大きめの文字で金額を書きましょう。この時、数字の改ざんを防ぐために算用数字や普段使う漢数字ではなく、壱（一）、弐（二）、参（三）、伍（五）、拾（十）、阡（千）、萬（万）などの漢数字を使用します。

中袋の裏面には、まず右側に名前をフルネームで書きます。左側には、住所を郵便番号から記入してください。住所を書くときに字が潰れてしまいそうな場合は、筆ではなくボールペンを使っても構いません。