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香典が送られてきたらお礼状はどうする?例文や香典返しの送り方を解説

香典が送られてきたらお礼状はどうする?例文や香典返しの送り方を解説

お通夜や葬儀の際、参列者から香典が送られてきたときに「お礼状」をどう書けばよいか悩む方は多いのではないでしょうか。本記事では、香典が送られてきたときのお礼状の書き方について、例文とともに紹介します。香典返しを郵送する際の注意点も解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

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香典が送られてきたらお礼状と香典返しが必要

葬儀などにおいて香典が送られてきた場合には、香典を送ってくれた参列者それぞれに対してお礼状と香典返しを送る必要があります。香典返しをする理由は「いただいた香典のおかげで、故人が無事に極楽浄土へ旅立つことができました」というお礼の気持ちを表すためです。

香典返しの考え方が定着したのは江戸時代とされています。元々は葬儀において、帳面に香典を送ってくれた方の住所や金額を書いてもらっていました。香典を送ってくれた方の家庭で不幸があったときに、香典帳をもとに送られてきた香典と同額のお金を香典として持って行くというやり方が「香典返し」の起源とされています。

お礼状と香典返しの送り方

香典を送ってくれた方への感謝の気持ちを表すために行う香典返しですが、渡すタイミングはいくつかあります。ここからは、香典返しの送り方について解説します。

香典返しを郵送する場合は必ずお礼状を添える

葬儀が終わった後に香典返しを郵送する場合、お礼状を必ず添えてください。香典返しは、四十九日法要を執り行い「忌明け」となった後にその報告も兼ねて郵送することが一般的です。

より丁寧な送り方で対応したいなら、香典返しより先にお礼状(挨拶状)を送っておくのもよいでしょう。送られてきた香典のお礼を伝えるだけであれば、先に電話やメールで連絡するのもよいでしょう。

直接香典返しを渡す場合はお礼状は不要

送られてきた香典に対し、参列者の自宅に訪問して香典返しを渡す場合は、渡す際に直接感謝の言葉を伝えられるためお礼状は必要ありません。

ご自宅を訪問し香典返しを渡すのは、四十九日法要を終えた後が一般的なタイミングです。

香典が送られてきたときのお礼状に書く内容

香典が送られてきたときに香典返しに添えるお礼状ですが、いざ書こうとしてもどのようにまとめたらよいか分からない方もいるでしょう。ここからは、香典が送られてきたときのお礼状の一般的な内容を紹介します。参考にしながら、自分らしい文章でお礼状を書いてみましょう。

①香典をいただいたことへのお礼

香典返しに添えるお礼状には、いただいた香典へのお礼を述べましょう。お礼状の文体は丁寧な言葉遣いを心がけることが大切ですが、親しい間柄であれば少しくだけた文体で感謝を伝えることも可能です。

感謝を述べる文章だけでも問題ありませんが、故人が生前親しかった方・自身とも交流がある方へ送るお礼状であれば、故人に関する思い出や趣味に関する話なども軽く触れると、よりあたたかみのある文章になるでしょう。

②法要を無事に終えた報告

香典返しは一般的に四十九日法要が終わってから送るものであるため、法要が無事に済んだことを報告する一文も入れましょう。送られてきた香典のおかげで無事に法要を行えたことを感謝するとともに、忌明けとなり日常へ戻れたことを報告します。

③故人が生前お世話になったことへの感謝

送られてきた香典の送り主が故人と特に親しい関係であった場合、故人が生前お世話になったことへの感謝の言葉も伝えます。香典に対するお礼の部分を簡潔にまとめた場合には、故人が生前に話していた送り主に関連するエピソードに軽く触れるのもおすすめです。故人と親しい関係だからこそ書ける内容を簡潔に取り入れることで、味気ない文章になってしまうのを防げます。

④香典返しを送ったことの報告

お礼状の最後には、送られてきた香典に対する香典返しを送ったことをきちんと報告しておきましょう。香典返しの具体的な内容については触れず「心ばかりの品をお送りいたします」とだけ記し、「何卒ご受納賜りたくお願い申し上げます」などと書きます。

また、香典返しを送った報告とともに、直接出向いて挨拶できなかったことに対するお詫びの一言を添えてお礼状を締めます。「香典返しは直接手渡しするもの」という考え方を持つ方もいるため、直接会ってお礼を伝えられないことへのお詫びを書くと丁寧でしょう。

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香典が送られてきたときのお礼状の例文

香典が送られてきたときに出すお礼状ですが、仏式・神式など信仰する宗教によって実際の言葉遣いや表現が異なります。ここからは、香典が送られてきたときのお礼状の例文を紹介します。お礼状をどう書くか悩んだときの参考にしてみてください。

仏式の場合の例文

送られてきた香典に対して、仏式でお礼状を書く場合は、以下の例文のように忌明け法要を表す言葉として「四十九日法要」という言葉を採用します。また、人が亡くなることについては「永眠」と表記するのが一般的です。

ちなみに、例文②の最後に記載する「まずは右」とは「右側(前述)の理由により」という意味になるため、お礼状が縦書き・横書きのどちらであっても使用できます。違和感を覚えるようであれば「略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます」とシンプルにまとめるのもよいでしょう。

例文①

先般 祖父 東博 太郎 葬儀に際しましては
ご多忙にもかかわらずご香典を賜り厚く御礼申し上げます
おかげをもちまして七月二日に四十九日の法要を無事すませることができましたことをご報告いたします
つきましては 供養のしるしに心ばかりの品をお送りいたしますのでご受納くださいませ
本来であれば拝眉の上御礼申し上げるべきところではございますが 失礼ながら書中をもちまして謹んでご挨拶申し上げます

例文②

先日の祖母 東博 花子 永眠に際しましては ご丁寧なお心遣いを賜り誠にありがとうございました
お陰をもちまして 本日四十九日の法要を相営むことができました
故人が生前に賜りましたご厚情に対しあらためて感謝申し上げます
つきましては 供養のしるしとして心ばかりの品をお送りいたしますのでお納めくださいませ まずは右 略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます

神式の場合の例文

神式のお礼状の場合、忌明けや送られてきた香典などに関する表記が異なります。送られてきた香典は「玉串料」と記載し、仏式における四十九日は「五十日祭」と書くことが一般的です。

また、神道ではなくなった後の魂は祖霊として、家族や子孫を守るとされています。そのため、亡くなったことについては「帰幽(=幽世に帰る)」と書きます。

例文①

このたびは亡祖父 東博 太郎 儀 帰幽の際は御懇篤なる御弔慰ならびに御玉串料を賜り 篤く御礼申し上げます
おかげさまをもちまして 無事に五十日祭も相営むことができました
つきましては 心ばかりの品をお届けいたしますので 何卒お納めくださいますようお願い申し上げます
本来は直接ご挨拶を申し上げるべきところではございますが、書中にて御礼のご挨拶とさせていただきます

例文②

先般は亡祖母 東博 花子 の帰幽の節には ご多用にもかかわらず かつ過分なご厚志を賜り 篤く御礼申し上げます
おかげさまをもちまして 七月二日に五十日祭を無事に相営むことができました
つきましては偲草の印としてこころばかりの品をお送りいたします
何卒ご受納くださいますようお願い申し上げます
早速拝眉の上御礼申し上げるのが本意ではございますが 略儀ながら書中をもって御挨拶申し上げます

香典が送られてきたらお礼状はいつ送る?

ここからは、送られてきた香典に対して、いつ香典返し・お礼状を送るべきなのかを解説します。

忌明けから一ヶ月以内に送るのが一般的

香典が送られてきたら、香典返しとお礼状は四十九日法要を終えた忌明けから「一ヶ月以内」に送るのが一般的です葬儀が終わった後に遅れて香典をもらった場合も、忌明け前であれば同様のタイミングに送ります。

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忌明け後に香典が送られてきたら速やかに送る

後から故人の訃報を知った方などから忌明け後に香典が送られてきた場合には、すみやかに香典返し・お礼状を送りましょう。

送るタイミングは香典が送られてきた日から1週間~10日後を目安に手配することが一般的です。

香典返しが年末になる場合は松の内まで控える

忌明けが年末にあたる場合は、香典返しを送るのは松の内の期間は避けるようにしましょう。松の内は元日から7日、また地域によっては15日までです。お正月や松の内は忙しい時期のため、香典返しが送られてきたときにすぐ受け取れない可能性があります。

また、松の内は新年を祝うおめでたい時期にあたるため、不祝儀に関する事柄はふさわしくないという考え方もあります。香典返しやお礼状の発送は、松の内を終えてからにしましょう。

お礼状と香典返しを郵送する場合の注意点

香典が送られてきたら、適切なタイミングで香典返しとお礼状を送る必要がありますが、郵送する際には注意点もあります。ここからは、香典返しを郵送する場合の注意点を解説します。

包装紙は弔事向けのものにし、包装方法にも注意する

香典返しはあくまで弔事に関する事柄であるため、包装紙は弔事向けのものにし、包装方法にも注意してください。使用する掛け紙は水引が黒と白の結び切り(地域によっては黄色と白)になっているものを使用するのが一般的です。

送り状については香典返しの箱に直接貼らず、新しく用意した紙袋や箱に香典返しを入れた上で、その上に貼ってください。

掛け紙の表書きは地域・宗派に合わせる

香典返しに付ける掛け紙の表書きは、地域・宗教によって異なります。仏式をはじめ一般的には「志」と書きますが、神式やキリスト教などでは「偲び草」と記載する場合もあります。

また、西日本では「満中陰志」や「茶の子」といった表記の仕方もありますが、迷った場合には「志」と記載するとよいでしょう。

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地域によっては郵送に時間がかかる

香典返しを郵送する場合、一般的には発送から1~2日程度で配達されることが多いですが、北海道や沖縄などの一部地域は時間がかかる場合もあります。そのため、離れた地域から香典が送られてきた場合は、早めにお礼状と香典返しの準備をするようにしましょう。

香典が送られてきたときには忌明けにお礼状と香典返しを送りましょう

この記事のまとめ

  • 香典が送られてきたら、忌明けから一ヶ月以内に香典返し・お礼状を手渡しまたは郵送で送る
  • 自宅に訪問して直接香典返しを渡す場合、お礼状は不要
  • お礼状には、いただいた香典へのお礼や無事に法要を終えたことの報告を書く
  • 香典返しの掛け紙の表書きは「志」と書くが、神式やキリスト教などでは「偲び草」とする場合もある

香典が送られてきたら、一般的には忌明け後に手渡しや郵送で香典返しを送ります。手渡しする場合は直接お礼の言葉を伝えられますが、郵送の場合は代わりとしてお礼状を添えることが大切です。

本記事で紹介した送り方やお礼状の書き方などを参考にしながら、失礼のないように香典返し・お礼状を送りましょう。

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