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【徹底解説】お坊さんの袈裟の色にはどんな意味がある?法衣による階級の違いや種類を知ろう

【徹底解説】お坊さんの袈裟の色にはどんな意味がある?法衣による階級の違いや種類を知ろう

お寺や葬儀でお坊さんが着用する袈裟や法衣の色に疑問を抱く方は多いものです。緋色や紫色など6色の袈裟が示す僧侶の階級の違いや、色が決定する4つの判断基準、五条袈裟をはじめとする三種類の袈裟が持つ意味まで詳しく解説します。

この記事で分かること

  • 袈裟や法衣の色が表す僧侶の階級と宗派による違い
  • 着用できる色を決定づける修行年数や業績などの評価基準
  • 「執着を捨てる」という仏の教えに由来する袈裟本来の役割
  • 儀式や日常の場面ごとに使い分ける袈裟の種類

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お坊さんによって袈裟の色が違うのはなぜ?

お寺やお葬式、法事などでお坊さんと会う機会はありますが、お坊さんによって着用している袈裟の色に違いがあります。ここでは、お坊さんによって袈裟の色が違う理由を解説します。

お坊さんの法衣・袈裟とは?

お坊さんが身につけている装束には、大きく分けて「法衣(ほうえ)」と「袈裟(けさ)」の二種類があります。一般的にはこれらをまとめて袈裟と呼ぶことも多いですが、本来は役割や名称が明確に分かれています。

法衣は、袈裟の下に着用する着物のことを指します。もともとは僧侶の日常着としての役割を持っていましたが、現代では儀式の際の正装としても用いられます。一方、袈裟は法衣の上から左肩に掛ける布状の装束のことです。

これらは単なる衣服ではなく、仏教の教えを象徴する重要な意味を持っています。葬儀や法要の際に見かけるお坊さんの装いは、これらの組み合わせによって構成されており、それぞれの違いを理解することで、仏教の伝統や礼節をより深く感じられるようになります。

色によって僧侶の階級に違いがある

袈裟の色によって、僧階や僧位などといった各僧侶の階級に違いがあります。お坊さんが着用できる法衣の色は、各宗派にて定められた「法服規定」などのルールによって決められています。

僧侶の階級に年齢は関係なく、僧階の高さによって序列が決まります。色によっては、僧階に関係なく着用できるものや、仏道の修行に入る得度式を迎える人や修行僧のみが着用するものも存在します。

色が違うのは袈裟の中でも法衣の部分

お坊さんによって色が違う部分は、装いの中でも「法衣(ほうえ)」と呼ばれる袈裟の下に着用する着物の部分です。

一般的に「袈裟」と聞くと僧侶の装い全体を指すことが多いですが、実際には僧侶が左肩から右脇にかけて斜めに着用している布の部分を「袈裟」といい、その下に着用している着物の部分を「法衣」といいます。厳密にいうと「袈裟」の部分については、宗派によって法衣と同じように変化したり、法衣の色に合わせて僧侶が選んだりすることがあるのです。

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お坊さんの袈裟・法衣の色と階級の違い一覧

階級ごとに決められている僧侶の袈裟・法衣の色ですが、それぞれの色はどのような階級を表すのでしょうか。ここからは真言宗を一例として、お坊さんの袈裟・法衣の色ごとに示す階級の違いを紹介します。

「緋色」は大僧正の色

袈裟の中でも緋色(赤色)のものは、大僧正(だいそうじょう)の僧階を表しています。大僧正とは、僧侶の中で最高位にあたる人物のことです。宗派の教義を学び厳しい修行を重ね、自身の功績が本山に認められた人のみが就任し、宗派の管長を兼任する大僧正もいます。

「紫色」は僧正の色

仏教の僧侶が着用する袈裟の色は、その僧侶の階級を示すことがあります。特に、紫色の袈裟は「僧正(そうじょう)」という高位の僧侶が身につけるものです。真言宗においては、僧正の位は細分化されており、上から権大僧正、中僧正、権中僧正、少僧正、権少僧正の五つの階級が存在します。これらの階級は、長年にわたる住職としての経験と厳しい修行を積み、特定の儀式を経て任命された僧侶に授けられるものです。

「緑色」は僧都の色

緑色(萌黄色)は、真言宗における僧侶の階級を示す法衣の色の一つです。真言宗では、修行年数や貢献度などに応じて僧階が与えられ、高野山真言宗には16の僧階が存在します。僧都の階級には、大僧都、権大僧都、中僧都、権中僧都、少僧都、権少僧都などがあり、それぞれが特定の僧階に位置づけられています。これらの階級は、主に宗派の僧侶資格を取得できる大学や大学院で必要な科目を修得し、卒業後に修行を重ねた僧侶に与えられます。

「水色」は律師の色

水色(浅葱色)の袈裟は、「律師(りっし)」の階級を与えられた僧侶が着用します。真言宗では上位から大律師・律師・権律師と階級は3種類です。なお、真言宗では律師と呼ばれますが、日蓮宗では同じ水色の法衣を着用する僧侶は「講師」と呼ばれるなど、宗派によって同じ色でも呼び名が違うことがあります。

「茶色」は階級に関係なく着用できる

真言宗において、茶色の袈裟は僧侶の階級と関係なく着用できるとされています。同じ茶色でも、宗派によって色合いや呼び名が異なる場合があります。例えば、曹洞宗では「鈍色(どんじき)」という法衣に用いるために、簡易的につくられた袈裟があったとされています。

「黒色」は修行僧または得度式の色

黒色の袈裟は、主に修行僧や得度式を迎える人に授けられるものであり、真言宗では数ある階級の中では最下位にあたります。僧侶の普段着として着用されることもあるため、お寺やお葬式などで見かける機会もあるでしょう。

宗派によっても色に違いがある

それぞれの僧侶の階級によって決められている袈裟の色ですが、宗派によって色のルールは異なります。たとえば真言宗において紫色の袈裟は2番目に高い階級を表すものですが、曹洞宗だと「大教正(だいきょうせい)」と呼ばれる最も高い階級の僧侶を表します。

他にも浄土真宗の一派である真宗大谷派では、僧都にあたる「本座五等」の僧侶は薄木蘭色(うすもくらんいろ)と呼ばれる淡いピンクのような袈裟を着用します。

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お坊さんの袈裟の色はどうやって決まる?

真言宗や曹洞宗などの宗派によって僧階は多種多様です。各階級によってそれぞれ違った色の袈裟を着用していますが、僧侶が着用する袈裟の色は一体どのように決まるのでしょうか。ここからは、お坊さんの袈裟の色が決まる条件や判断基準について解説します。

学歴

僧侶の階級において重要な要素が「学歴」です。僧侶を目指す際に、進路として選ぶ宗派の大学や大学院、専修学院などに入学するという方法があります。入学した学校で指定の科目を修得し、得度や受戒などの儀式を経ることで、修得単位や内容に対して僧階が与えられます。

僧侶になってからの業績

僧侶になった後でも、檀家数を増やすなどの業績によっては、より上位の色の袈裟を着用できるようになります。宗派の発展にどれだけ貢献してきたかを評価されると、叙任式で辞令が手渡され、上位の僧階の色の袈裟が着用できるようになるのです。

出家後の修行年数

出家後の修行年数を重ねることも、より上位の色の袈裟を着用するために必要です。僧侶は悟りを開くことが最大の目的であるため、出家した後には厳しい修行が待っています。

作法を覚えたり朝の勤行をしたりなどはもちろん、中には7年間山中を歩き続けるという天台宗の「千日回峰行」をはじめ、宗派ごとに厳しい修行が用意されていることも少なくありません。

さまざまな修行を続けて修行年数を重ねていくことも、僧侶の袈裟の色がより上位になるための判断基準にされる場合があります。

各宗派の独自規定

高い階級の色の袈裟が着用できるかどうかは、各宗派の規定も重要です。僧階の種類や授与される条件については、各宗派で独自の規定が用意されていることがあります。たとえ僧侶になったとしても、独自規定の条件を満たしていないと昇階されないことも少なくありません。

お坊さんの袈裟が持つ意味

お寺やお葬式でお坊さんが着用している「袈裟」には、どのような意味が込められているのでしょうか。ここからは、お坊さんの袈裟が持つ意味について解説します。

袈裟(けさ)の読み方と語源

袈裟は「けさ」と読みます。語源は古代インドで用いられていたサンスクリット語の「カシャーヤ」を音写した言葉です。

カシャーヤには濁った色という意味が含まれており、仏教における壊色と呼ばれるくすんだ色合いを示しています。

本来の袈裟とは、人々が捨てた布切れを拾い集め、縫い合わせて作られた質素な衣服のことです。

見栄を張らずに修練を積むという教えが反映されたものとして広まりました。現代の日本では法衣の上から身につける装飾的なものへと発展し、僧侶の象徴として扱われています。

仏教徒の証である

僧侶が袈裟を着用する大きな意味の一つは、仏教徒の証であることを示すことです。一説には、袈裟を着用することで仏教徒を一目で判別できるようにしたといわれています。

「執着しない」という仏の教えが込められている

袈裟には「執着しない」という仏の教えが込められているといわれています。本来の袈裟は、大衣・中衣・小衣の布を集めて縫い合わせたものでした。汚物を拭う程度の使い道しかない布を使って作られていたため「糞掃衣(ふんぞうえ)」とも呼ばれていたこともあります。

ボロボロの布を使って作られた袈裟を着用することで、着飾る・見栄を張るといったような執着からの離脱を表しています。袈裟に使われる色も「壊色(えしき)」と呼ばれており、少しくすんだ色が特徴的です。濁った色味の袈裟を使うことで、派手に飾り付けることなく修練に励むことを表しているといえるでしょう。

僧侶に対するさまざまなご利益があるとされている

袈裟は仏教徒としての象徴だけでなく、着用している僧侶を守る役割とともに、さまざまなご利益があるとされています。たとえば「寒さや暑さ・虫から守る」といった物理的なものから「罪は取り除かれ、十の善を生じさせる」「壊色が貪欲を生じさせない」といった説もあります。

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お坊さんの袈裟の種類

お坊さんが着用する袈裟は色だけでなく、縫い合わせた布の枚数で呼び名や着用用途が違います。ここからは、お坊さんの袈裟の種類について解説します。

五条袈裟(ごじょうけさ)

五条袈裟は、縦に数枚の布をつないだ筋が五つある袈裟のことで、他の袈裟に比べて短く動きやすい点が特徴です。威儀と呼ばれる肩紐が付いており、左肩から掛けて着用します。僧侶の普段着として、お寺の掃除や雑行の際などで使用されることが多い袈裟です。正装としてお葬式や法要などで着用されることもあります。

七条袈裟(しちじょうけさ)

七条袈裟は、法要や聴講などで人前に出る際や、礼仏・儀式の際に上衣として着用される、膝下まであるロングサイズの礼装用の袈裟です。

九条袈裟(きゅうじょうけさ)

九条袈裟は、九枚の布で作られた袈裟のことで、大衣として使われています。かつては王宮へ招待された際に正装として着用されてきましたが、現代では特別な法要や説法、檀徒の大きな集まりなどで着用されることが多いです。同じく大衣として使われている袈裟に、二十五条袈裟というものもあります。

半袈裟(はんげさ)

半袈裟は、作務や移動時などに僧侶が首に掛ける袈裟のことです。細い布を輪っか状にして使われることから、半袈裟は「輪袈裟(わげさ)」とも呼ばれています。信者がお参りの際に正装をする場合にも着用されることがあります。

袈裟以外の僧侶の服(作務衣・白衣など)

僧侶は儀式で着用する袈裟以外にも、用途に応じた服を身につけます。主な服の種類と特徴は以下の通りです。

主な服の種類と特徴

  • 白衣(はくえ):法衣の下に着用する白い着物のことで、装束の基礎としての役割を持っています。
  • 作務衣(さむえ):お寺の掃除や農作業などの作務を行う際に着用する動きやすい作業着です。

作務衣は日常的な作業に適しており、白衣は装束の基礎として季節を問わず着用されます。

袈裟や袈裟の色にはさまざまな意味が込められている

法衣と袈裟の違いについては「法衣と袈裟の違いや意味」で詳しく紹介しています。

この記事のまとめ

  • 一般的に袈裟の色が違うのは「法衣」と呼ばれる着物の部分
  • 袈裟の色によって、僧侶の階級が分かる
  • 袈裟の色とそれぞれに対応する階級は、各宗派で異なる
  • 袈裟の色は学歴・僧侶の業績・修行年数・各宗派の規定で決まる
  • 袈裟は仏教徒の証であり、着用用途によって形状・種類が異なる

袈裟は各宗派における階級を示すだけでなく、仏の教えを守り修練に励んでいることを表すものでもあります。そのため、僧侶にとっては特別な意味を持つ装いといえるでしょう。ぜひお寺や法要などでお坊さんを見かけた際には、袈裟の色や形に注目してみてくださいね。

監修者 SUPERVISOR
1級葬祭ディレクター 志岐 崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

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