メールでお悔やみの言葉を伝える場合の例文をご紹介。気をつけたいマナーも要チェック
現代では訃報をメールなどで知る機会も増えてきています。訃報を受けた際、お悔やみの言葉を贈るのが一般的です。しかし、メールでお悔やみの言葉を伝える場合、どのような言葉を選べばよいか分からないこともあるでしょう。そこで本記事では、メールでお悔やみの言葉を伝える場合の例文を紹介します。
お悔やみの言葉とは
お悔やみの言葉とは、訃報に際して弔意を示すために送る言葉のことです。葬儀や弔問におけるご遺族への挨拶や弔電も、お悔やみの言葉にあたります。訃報を聞いた場合、正式な方法ではないもののメールでお悔やみの言葉を伝えることもあります。
メールでお悔やみの言葉を伝える場合は、相手との関係性や訃報を受けた際の状況によって判断することが大切です。
お悔やみの言葉をメールで伝えてもよい関係性
- 親しい間柄の友人
- 親しい間柄の上司・同僚・部下
- 親しい間柄の取引先
お悔やみの言葉をメールで伝えてもよい状況
- 訃報をメールやメッセージアプリで伝えられたとき
- 訃報をもらった相手から、お悔やみの言葉をメールやメッセージアプリで伝えられたことがあるとき
- 国外にいて葬儀に参列できず、時差の問題で電話ができないとき
お悔やみの言葉をメールで伝える場合のメリットは、すぐに弔意を示せることや落ち着いてメッセージを考えられること、相手が余裕のあるときにメールを確認できるという点です。相手を不快にさせないと判断できれば、メールでお悔やみの言葉を伝えてもいいでしょう。
【相手別】お悔やみの言葉をメールで伝えるときの内容
お悔やみの言葉をメールで伝える際、弔意や励ましの言葉などを伝えるのが一般的です。身内を亡くしたご遺族の気持ちに寄り添う内容を意識しましょう。また、相手との関係性によって盛り込みたい内容も少し異なります。
友人にメールでお悔やみの言葉を伝えるときの内容
弔辞などと比べ、メールで伝えるお悔やみの言葉はかしこまりすぎずやわらかい印象のメッセージにするのが一般的です。特に、相手が友人であった場合は形式にこだわる必要はありませんが、哀悼の気持ちが伝わるように礼儀は大切にしましょう。
メールでは、弔意に加えて友人ならではの寄り添いの言葉や「いつでも力になるので頼ってほしい」ということを伝えるのがおすすめです。身内を亡くした悲しみが少しでも安らぐようなメッセージを考えましょう。
上司や同僚にメールでお悔やみの言葉を伝えるときの内容
上司や同僚へお悔やみの言葉をメールで伝える際は、丁寧な言葉でメッセージを考えます。故人の敬称は、お父様ではなく「ご尊父様」、お母様ではなく「ご母堂様」といった言葉を使用するのが基本です。
メールでは弔意の一言だけでなく、仕事は気にしなくてよい旨も伝えると相手を思う気持ちが伝わります。また、お通夜や葬儀に参列できない場合はその旨とお詫びの言葉も忘れずに記しましょう。
取引先にメールでお悔やみの言葉を伝えるときの内容
取引先にお悔やみの言葉をメールで伝える際、ビジネス文を意識した丁寧な言葉を使います。上司や同僚の際と同様に、故人の敬称も「ご尊父様」や「ご母堂様」などとするのが基本です。
メールでは弔意に加え、メールでのお悔やみの言葉となってしまったことへのお詫びや返信不要の一言などを記します。
【相手別】メールで伝えるお悔やみの言葉の例文
ここからは、メールで伝えるお悔やみの言葉の例文を紹介します。伝えたいことを上手く文章にできない人やマナー違反ではない文章を知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
友人へ送るメールの例文
上司・同僚へ送るメールの例文
上司へ送る場合
同僚へ送る場合
取引先へ送るメールの例文
お悔やみの言葉をメールで伝える場合のマナー
最後に、お悔やみの言葉をメールで伝える際に注意したいマナーを紹介します。相手に不快な思いをさせないよう、メールを送る前にしっかりと確認しておきましょう。
訃報を知ったらできるだけ早くメールする
訃報を知ったら、できるだけ早くお悔やみの言葉をメールするのがマナーです。お通夜や葬儀への参列、後日の弔問も難しいことが分かったらすぐにメールをしましょう。
万が一、メールをするのが遅れてしまった場合は「お悔やみが遅くなり大変申し訳ありませんでした」といった一言を忘れずに記載してください。
メールの件名は分かりやすく記載する
大切な人を亡くした相手は、悲しみの最中にいるだけでなく葬儀の準備などにも追われています。そのため、件名は「名前+お悔やみ申し上げます。」などとし、お悔やみの言葉を伝えるメールであることを本文を見なくても判断できるようにすることが大切です。
「心配しています」「ご無理されていませんか?」などの一言を記した件名は、迷惑メールと間違われることもあるため注意しましょう。
時候の挨拶などは述べず簡潔な本文にする
メールの件名を分かりやすいものにすると同様に、相手がさまざまな対応に追われていることを考えて本文も簡潔にすることが大切です。時候の挨拶などは省き、弔意や相手に寄り添う言葉を簡潔に記します。
相手を思うがあまり、多くの言葉をかけたくなる気持ちも分かりますが、長文メールはますます相手が疲れてしまうこともあるでしょう。自分の気持ちを抑えて、相手の気持ちを考えることを第一にしてください。
故人の死因を詮索しない
故人と親交があった場合は特に死因が気になるかもしれませんが、お悔やみの言葉をメールで伝える際には死因を詮索しないのがマナーです。
相手を傷つけてしまう可能性もあるため「ご病気ですか?」「なぜ亡くなってしまったのですか?」などと詮索せず、「お悔やみ申し上げます」といった寄り添いの一言にしましょう。
忌み言葉を使わない
不幸を想起させたり不幸が重なることを連想させる忌み言葉は、葬儀における諸挨拶や弔辞、お悔やみの言葉などでは使用を避けてください。
忌み言葉は日常的に使っている言葉も多く、意識していても思わず使用してしまうこともあるため、本文を何度も見直して確認しましょう。
忌み言葉の一例
- 不幸を想起させる言葉:死ぬ・苦しむ・死(四および4)・苦(九および9)・消える・離れるなど
- 不幸が重なることを連想させる言葉:たびたび・とうとう・次々・日々・ますます・重ね重ね・しばしばなど
宗教・宗派によって使う言葉を変える
宗教や宗派によっては、使用を避けるべき言葉があります。お悔やみの言葉をメールで送る際は、故人の宗教・宗派に合わせた言葉遣いを心がけることが大切です。
【宗教・宗派別】使用を避ける言葉
- 浄土真宗:冥福・霊前
- 神式:成仏・冥福・供養
- キリスト教:成仏・冥福・供養・お悔やみ
特に、仏教と死に対する考え方が違うキリスト教には注意が必要です。キリスト教では死を不幸なことと捉えないため、「お悔やみ申し上げます」などといった一言は適していません。
弔意を示したいときには「どうか安らかにお眠りください」「安らかな平安をお祈りいたします」などと記載しましょう。
敬語・丁寧語を使う
メールでお悔やみの言葉を伝えるほどの親しい関係性であっても、メールは敬語・丁寧語を使うのが基本です。先述したとおり、故人の敬称にも十分注意します。上司や同僚、取引先などにメールをする際には特に気をつけましょう。
誤字・脱字をしない
弔意や相手に寄り添う気持ちがしっかり伝わるよう、誤字・脱字にも注意が必要です。「早くメールを送らなければ」と急いでしまうかもしれませんが、本文を書き終えた後には誤字・脱字がないか見直して確認しましょう。
特に、相手や故人の名前などを間違えるのは大変失礼にあたるため注意してください。漢字が不安な場合は、名刺を見たり他の人に確認したりするとよいでしょう。
メールでのお悔やみの言葉は例文も参考にして気持ちを伝えましょう
この記事のまとめ
- お悔やみの言葉は、訃報に対して弔意を示すために送る言葉のこと
- 正式な方法ではないものの、相手との関係性などによってはメールでお悔やみの言葉を伝えることも可能。メールで伝えてもよい関係性は、親しい間柄の友人・上司・同僚・部下・取引先など
- 上記の関係性かつ訃報をメールやメッセージアプリで伝えられた場合は、メールでお悔やみの言葉を送ってもよい
- お悔やみの言葉をメールで伝えるときの内容は、弔意や相手に寄り添う言葉が基本
- お悔やみの言葉をメールで伝える際、友人や仕事の上司・同僚、取引先など相手によっても内容が異なるため注意する
- お悔やみの言葉をメールで伝える場合のマナーは、①訃報を知ったらできるだけ早くメールをする②分かりやすい件名にする③時候の挨拶などは述べず、簡潔な本文にする④故人の死因を詮索しない⑤忌み言葉を使わない⑥宗教・宗派によって使う言葉を変える⑦敬語・丁寧語を使う⑧誤字・脱字をしないなど
葬儀に参列できず弔問なども難しい場合、正式な方法ではないもののメールでお悔やみの言葉を伝えることが可能です。どのような内容を記せばよいか分からないときは、本記事で紹介した例文を参考にしてみてください。