三回忌とは?いつの法要?意味や準備、マナー、家族だけで行う方法と注意点も解説
三回忌を家族だけで行いたい、お坊さんを呼ばない供養をしたいとお考えですか。本記事では、家族のみで行う三回忌の準備や当日の流れ、故人を偲ぶ会としての選択肢を解説します。また、費用を抑えるメリットだけでなく、菩提寺や親族との間で生じるデメリットも整理しました。後悔やトラブルを避けるための事前説明など、配慮すべきポイントやマナーを網羅した、家族に寄り添う新しい法要の完全ガイドです。
三回忌とはどのような法要?意味を解説
三回忌とは?何年目の法要?
三回忌とは、仏教において故人が亡くなった2年後(一周忌の翌年)の祥月命日に行われる年忌法要のことです。一般的にはお坊さんを招いて読経をしてもらい、参列者が焼香するなどして故人を供養します。
年忌法要は回数を重ねるごとに簡素化していく傾向がありますが、三回忌は一周忌と同様の規模で家族だけでなく故人と親交のあった友人などを招くことも多いです。三回忌の次は七回忌で、亡くなった6年後にあたります。
三回忌を行う時期と命日からの数え方
三回忌は、故人が亡くなってから満2年目の祥月命日に行う法要です。仏教の年忌法要では、亡くなった日を1回目として数えるため、2年後の命日が「三回忌」となります。
いつのことか分からなくなり、行うのか、何年目にいつやるのか、迷う方も多いですが、一般的には祥月命日当日に行うのが理想です。
しかし、参列者の都合がつかない場合は、命日より前の週末などに日程を調整するのが一般的です。命日より後に遅らせることは避けるようにします。
三回忌は誰が施主を務めるのか
三回忌の施主は、原則としてお葬式や一周忌で喪主・施主を務めた方が引き続き担うのが一般的です。故人の配偶者や、長男などの子供が務める傾向にあります。
もし、高齢や体調不良などの理由で元の施主が務めるのが難しい場合は、他の家族や親族が引き継ぐことも可能です。
家族だけで行う場合でも、あらかじめ施主となる代表者を決めておく必要があります。案内状の差出人や当日の進行役を明確にしておくと、スムーズに準備が進められます。
三回忌にはどこまでの親族を呼ぶのが一般的か
三回忌にどこまでの親族を呼ぶかについて、明確な決まりはありません。一般的には、故人の家族や親族、親しかった友人などを招いて行われることが多い法要です。しかし近年では、親族への負担を考慮して、同居している家族やごく近しい親族のみで小規模に行うことも増えています。
誰を呼ぶか迷った際は、故人との関係の深さを考慮して判断します。一周忌の際の参列状況なども踏まえて、家族で話し合って決定します。
三回忌にお坊さんを呼ぶ意味
お坊さんはお釈迦様の教えを学び、毎日修行を重ねています。三回忌などの法要や葬儀でのお坊さんの役割は、「読経で故人を供養する」「仏の教えを伝え、故人を失った遺族の悲しみを和らげる」ということがあります。
三回忌にお坊さんを呼ぶ意味も、これらの役割があるためです。葬儀や法要の場において故人の供養をしっかりと行いたい場合、お坊さんは必要な存在といえるでしょう。
三回忌のお布施の金額相場
三回忌のお布施の金額相場は、3万円~5万円程度が一般的です。ただし、地域や宗派、菩提寺との関係によっても異なるため、あくまで目安として捉えておきましょう。
お布施のほかに、僧侶への配慮として「お車代」や「御膳料」が必要になる場合もあります。お車代は5千円~1万円程度、会食を辞退された際にお渡しする御膳料も5千円~1万円程度を準備しておくのが一般的です。
合計すると、三回忌の法要では4万円~7万円程度の費用を見込んでおくと安心です。金額に迷う場合は、直接お寺に確認しても失礼にはあたりません。遺族間で事前に話し合い、無理のない範囲で真心を込めて準備しましょう。
三回忌のお布施相場については「三回忌のお布施相場や書き方、渡し方」で詳しく紹介しています。
三回忌を家族だけで行う選択肢はある?
仏教の法事を行いたい場合、三回忌にはお坊さんを呼ぶ必要があります。しかし、仏教行事ではなく、故人の満2年目の祥月命日に家族で集まってお墓参りや会食などをしたい場合は、必ずお坊さんを呼ばないといけないわけではありません。
まずは家族と話し合い、「仏教行事である三回忌を行いたいか」「祥月命日に家族や親族で集まってお墓参りや食事をして故人を偲びたいか」といった方向性を定め、後者の場合はお坊さんを必ずしも呼ばなくてもよいでしょう。
近年では、さまざまな事情から葬儀や法要を家族のみで行ったり、簡素化または省略したりと供養の多様化が進んでいます。三回忌のあり方もそれぞれの家族で決めてよいため、故人や家族の希望次第ではお坊さんを呼ばないで行う方法でも問題ありません。
三回忌の法要を家族だけで行う方法と注意点
三回忌は故人の冥福を祈る仏教の追善供養の儀式であり、通常は僧侶を招いて執り行われますが、家族だけで行うことも増えています。僧侶を呼ばない場合でも三回忌と呼ぶことは可能です。
ここからは、死後満2年目の祥月命日に「故人を偲ぶ会」として家族と集まる際の準備内容や流れを紹介します。
家族だけで行う「故人を偲ぶ会」の準備内容
お坊さんを呼ばずに家族だけで開催する場合、以下のような準備を行います。
故人を偲ぶ会の準備内容
- 家族が集まれる日時・場所を決める
- 食事会を行う場合、レストランや料亭などを予約する
- 参加者に送る挨拶状を用意する
その他、食事会やお墓参りに行く際に乗るバスや、故人の遺影、お花など、故人を偲ぶ会の内容に合わせて準備が追加されることもあるでしょう。
家族が集まれる日時・場所を決める
まず、家族や知人が集まれる日時と場所を決めましょう。お坊さんを呼ばないため三回忌にはあたりませんが、一般的には故人を偲ぶ会も三回忌(故人が亡くなって2年後の祥月命日)に準じて日時を決定するとよいです。
仏教行事である三回忌は、2年後の祥月命日当日に行うのが一般的ですが、当日に家族やお坊さんの都合が合わない場合は祥月命日よりも前倒しで日付を決めます。後ろ倒しにすることは良くないとされているため、日時決定の参考にしてください。
また、開催場所は自由に決められますが、故人の仏壇の前で読経したいのであれば自宅がよいでしょう。その他、参加者の人数が多く、催し物なども併せて行う場合などには会場を借りるなど、故人を偲ぶ会の内容に合わせて対応します。
食事会を行う場合はレストランや料亭などを予約する
食事会を考えている場合、レストランや料亭なども予約しておきます。食事場所については、故人を偲ぶ会を開く場所との距離や食事の内容、予算などで決めるとよいでしょう。故人の好きだった店で食事をすると、思い出話に花が咲くかもしれません。
参加人数が急に変更になることも考えられるため、予約の際は人数変更の対応がいつまで可能かを聞いておくと安心です。コース料理などの予算については、あらかじめ家族で話し合っておくと問題が起きないでしょう。
参加者に送る案内状や挨拶状を用意する
仏教行事である三回忌は、家族だけでなくその他の参列者を招くことも多くあります。故人と親交のあった人達が「そろそろ○○さんの三回忌だけど連絡がない」と心配することも十分に考えられるでしょう。家族以外の親族や知人を招いて行う場合は、早めに案内状を送付しましょう。
故人の友人などとのトラブルを防ぐためにも、家族のみで故人を偲ぶ会を行う場合は挨拶状を用意して周囲に送ることが大切です。挨拶状には「お坊さんを呼ばないで故人を偲ぶ会を行うこと」「お坊さんを呼ばない理由(家族または故人の意向など)」「家族のみで行うことへのお詫び」などを記載します。
挨拶状は、故人を偲ぶ会を行う前に送りましょう。万が一、開催日以降の送付になってしまった場合は、連絡が遅くなってしまったことへのお詫びも併せて記しましょう。
お供え物や返礼品を手配する
家族だけで故人を偲ぶ会を行う場合でも、仏壇などに供えるお花やお供え物を準備しておきましょう。故人が好きだった食べ物やお酒、果物などを用意すると、より思い出話が弾むきっかけになります。
また、親族から香典や供花をいただく可能性もあります。その際にお返しができるよう、返礼品をあらかじめ手配しておくと安心です。日持ちするお菓子やタオル、カタログギフトなどを少し多めに準備しておきましょう。
「故人を偲ぶ会」の流れ
三回忌では、①施主挨拶②お坊さんによる読経③参列者の焼香④お坊さんによる法話⑤施主挨拶⑥お墓参り⑦会食などといった流れが通常ですが、お坊さんを呼ばない場合は決まった流れがありません。
食事会だけで終わらせたり家族で読経したりと、故人を偲ぶ会の内容とその流れを自由に決めるとよいでしょう。施主だけの意向ではなく故人を偲ぶために家族で何がしたいか事前に話し合うと、故人を偲ぶ気持ちをより深められるかもしれません。
故人の生まれ故郷を訪れたり、故人の趣味だったことを家族で行ってみたりと、お坊さんを呼ばないからこその自由な発想で故人を偲ぶ会を開いてみてはいかがでしょうか。
故人を偲ぶ会の服装マナー
故人を偲ぶ会における服装は、家族で相談して決めることができます。三回忌を意識した準喪服や落ち着いた色合いの平服など、家族が納得する服装を選ぶと良いでしょう。
故人の生前の意向などで、「法要などは、家族が集まる機会の一つとして明るく楽しいものにしてほしい」といった言葉があった場合は、カジュアルな服装を着用しても問題ありません。服装については、参加者間で認識違いの無いよう、事前にしっかりと全員に伝達しておく必要があります。
家族だけでも香典は準備しよう
三回忌を家族だけで行う場合でも、香典を準備しましょう。たとえ身内のみの法要であっても、香典を準備することで故人を敬う気持ちや供養の気持ちを示せます。
香典の相場は、5千円〜5万円程度が目安です。しかし、香典の金額について厳密な決まりはなく、いくら包むかは年齢や社会的立場などでも変わります。家族間で話し合い、全員が負担しやすい金額を設定するのがよいでしょう。
三回忌にお坊さんを呼ばずに家族だけで行うメリット・デメリット
三回忌にお坊さんを呼ばない場合、メリットとデメリットの両方が存在します。お坊さんを呼ぶか呼ばないか迷った際は、以下に紹介するメリットとデメリットを参考にした上で判断するとよいでしょう。
三回忌を家族だけで行うメリット
費用を安く抑えられる
三回忌にお坊さんを招く場合、お布施や御膳料、お車代がかかりますが、お坊さんを呼ばない場合はこれらを用意する必要がないため、費用を安く抑えられるのがメリットです。
宗派やお寺によっても異なりますが、三回忌のお布施は1万円~5万円、御膳料は5千円~1万円、お車代も5千円~1万円が相場となっています。お坊さんを呼ばない場合、合計で2万円~7万円程度費用を抑えられるでしょう。
自分たちのアイデアで自由に故人を偲ぶことができる
お坊さんを招いて三回忌を行う場合、読経や焼香、会食などと内容が決まっています。しかし、お坊さんを呼ばない場合は決まった内容がなく、自分たちの考えで自由に故人を偲ぶことができるのもメリットです。内容を決める際には「故人が喜びそうなこと」「家族が故人のためにしたいこと」などに着目して決定するとよいでしょう。
三回忌を家族だけで行うデメリットと注意点
菩提寺との関係性が悪くなる可能性がある
三回忌にお坊さんを呼ばない場合のデメリットとしては、菩提寺との関係が悪化する可能性が挙げられます。
故人の葬儀やお墓でお世話になっている菩提寺は、今後もお付き合いを続ける大切なお寺です。菩提寺と良好な関係を続けてこれからも年忌法要などで頼れるよう、前もって菩提寺に相談した上で故人を偲ぶ会などを開催する必要があります。
参列者が納得しない可能性がある
三回忌というと、お坊さんを招くものと考えている参列者がほとんどです。そのため、参列者がお坊さんを呼ばないことに納得しない可能性もあります。
このような問題を防ぐためにも、参列者には事前にお坊さんを呼ばない事情などを説明した上で、「三回忌」という名前ではなく「故人を偲ぶ会」として開催することが重要です。
参列者の中には、お坊さんを呼んだ方がよいと言う人もいるかもしれません。故人を思って参列してくれる人と揉めることは、故人の立場で考えたときにもできるだけ避けたいものです。このような場合、納得して参列してくれるように話し合いを行うなどして、真摯な対応を心がけましょう。
三回忌を家族だけで行う場合は周囲への配慮が必要
この記事のまとめ
- 三回忌とは、故人が亡くなってから満2年後の祥月命日に行われる年忌法要のこと
- 三回忌を行う際に僧侶を招くのが一般的
- 故人の満2年目の祥月命日に家族で集まる
- 故人を偲びたい場合は、僧侶を呼ばずに家族だけで行う選択肢もある
- 家族だけで行う場合も「三回忌」として執り行われることが増えている
- 故人を偲ぶ会の内容や服装に明確な決まりはなく、家族で自由に決められる
近年、葬儀や法要の形は多様化しており、僧侶を呼ばずに家族だけで行うことへの理解も広がっていますが、そうした形に納得できない参列者もいます。故人に関わる人々が心から故人を偲べるよう、三回忌を僧侶を呼ばずに家族だけで行う場合は、参列者や菩提寺など周囲への配慮を忘れないようにしましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。