喪中に年賀状が届いたら?具体的な対処法や未然に防ぐための方法を解説
喪中の期間中は、年賀状での新年の挨拶を控えるのが一般的です。しかし、喪中に年賀状が届いた場合はどのように対応すればよいのでしょうか。本記事では、喪中に届いた年賀状に対する具体的な対処法や、喪中に年賀状が届かないようにする方法などを紹介します。
この記事で分かること
- 喪中に年賀状が届いた場合の基本的な対処法
- 返礼となる寒中見舞いの書き方と注意すべきポイント
- 年賀状が届くのを事前に防ぐための喪中はがきの準備
「ひとたび」は、東京都内で6つの総合斎場を運営し、東京23区における葬儀件数でシェアNo.1※を誇る東京博善(創業100年超)がお届けするお役立ちコラムです。圧倒的な実績と現場を知り尽くした専門スタッフが、葬儀・法要・終活の疑問に分かりやすくお答えします。
※ TPCマーケティングリサーチ(株)調べ 葬儀件数(自社施設での施行)(2024年1月〜12月)
そもそも喪中とは?対象となる親族(2親等)の範囲
喪中とは、身内が亡くなった際に、ご遺族が一定の期間を服喪(ふくも)として身を慎む慣習のことです。
服喪期間中は慶事を避け、年賀状による新年の挨拶も控えるのが一般的です。
喪中の対象となる親族は、一般的に故人から見て2親等以内とされています。
喪中の対象となる親族
- 0親等:配偶者
- 1親等:父母、義父母、子供
- 2親等:祖父母、義祖父母、兄弟姉妹、孫
同居しているかどうかや、故人との関係の深さによっては、3親等の親族が含まれることもあります。
喪中については「喪中・忌中にやってはいけないタブーやマナー」で詳しく紹介しています。
喪中に年賀状が届いたときの対処法
喪中に年賀状が届いた場合の対応方法をご存知でしょうか。喪中に年賀状が届く場合としては「喪中を知らせた人から届いた」場合と「喪中を知らせていない人から届いた」場合の二つがあります。どちらの状況なのかによって対応が変わるため、正しい対処法を把握しておきましょう。
挨拶状や寒中見舞いを出す
喪中の期間に年始の挨拶として年賀状を受け取った場合は、挨拶状や寒中見舞いを出します。挨拶状や寒中見舞いでは、喪中であることを伝えて故人を明らかにします。年賀状に対するお礼もきちんと述べましょう。日付には元旦ではなく、ポストへ投函した日にちを書くことが一般的です。
故人に対して年賀状が届いた場合も同様に、挨拶状もしくは寒中見舞いを出します。故人が亡くなっていることを伝え、生前の付き合いに対する感謝を述べてください。
喪中に年賀状が届いたときに出す寒中見舞いの書き方
喪中の期間中に年賀状が届いた場合は、寒中見舞いで対応します。ここからは、寒中見舞いの書き方について詳しく解説します。寒中見舞いに何を書くべきか迷っている、どういった形式で書いたらよいか分からないという方は、こちらを参考にしてください。
①季節の挨拶
喪中の期間中に出す寒中見舞いに書くべき内容として、最初に季節の挨拶を書きます。寒中見舞いの場合、時候の挨拶ではなく「寒中お見舞い申し上げます」「寒中お伺い申し上げます」といった挨拶が使われます。「謹賀新年」や「あけましておめでとう」といったお正月をお祝いする年始の挨拶は使えません。
喪中に新年の挨拶がタブーとされる理由については「喪中に新年の挨拶がタブーな理由と返信方法」で詳しく紹介しています。
②相手への気遣いの言葉
季節の挨拶の後に、相手を気遣う文言を入れます。「厳しい寒さが続きますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか」といった文言がよく使用されます。寒中見舞いを送るのが遅くなった場合は「ご通知が遅れましたこと深くお詫び申し上げます」などのお詫びも添えるとよいでしょう。
③喪中であることの報告
季節の挨拶に続き、身内が逝去し喪中であることを伝えます。誰がいつ亡くなったのかを簡潔に記すのが一般的です。
喪中はがきに記載する故人の情報
- 故人の氏名(または続柄)
- 逝去した月
- 享年
喪中欠礼を既に出している相手には「服喪中のため年頭の挨拶を差し控えさせていただきました」と添えます。喪中であることを知らせていなかった相手には、通知が遅れたことへのお礼とお詫びを伝え、故人が生前賜った厚情への感謝を記しましょう。
死因などの詳細を詳しく説明する必要はありません。あくまで近況報告として、事実を端的に伝えることが大切です。
④結びの挨拶
最後に、結びの挨拶を記載します。「今後も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします」「まだまだ厳しい寒さが続きますので、皆様におかれましてもご自愛ください」といった言葉を入れましょう。はがきにて寒中見舞いを出す場合は、結びの挨拶の後にポストに投函した日付を記載します。メールで寒中見舞いを出す場合、日付を記載する必要はありません。
喪中に寒中見舞いを書く際の注意点
喪中に届いた年賀状の返信に寒中見舞いを送る際、いくつか注意するべきポイントがあります。ここからは、喪中に寒中見舞いを書く際の注意点について解説していきます。
賀詞は使わない
喪中に寒中見舞いを書く際の注意点として、賀詞を使わないことが挙げられます。賀詞とは「寿」「謹賀」「あけましておめでとうございます」「賀正」「迎春」といったお祝いの言葉で、祝賀ともいわれます。喪中は亡くなった人を思いながら身を慎むべき時期とされているため、お祝い事は控えるべきと考えられています。新年を祝うおめでたい言葉は使用せず、「寒中見舞い申し上げます」といった挨拶のみにとどめましょう。
喪中に「あけましておめでとう」を使うマナーについては「喪中に「あけましておめでとう」は言ってよい?マナーや対応方法」で詳しく紹介しています。
控えめなデザインにする
喪中の年賀状への返信として寒中見舞いを書く場合、デザインは控えめにしましょう。派手な色柄やキャラクターなどが印刷された華美なものは、喪中に送る寒中見舞いとしてはふさわしくありません。干支や日の出といったお正月のモチーフが使われているものも避けた方がよいです。
新春の季節に合わせた植物や風景が印刷された、色柄が控えめなシンプルな通常はがき、もしくは私製はがきを使用しましょう。
弔事用切手は使わない
喪中に寒中見舞いを出す場合は、弔事用の切手を使う必要はありません。寒中見舞いはあくまで季節の挨拶状であり、弔事をお知らせするものではありません。弔事用の切手ではなく、普通切手を使って寒中見舞いを送りましょう。また、弔事用切手だけでなく慶事用の切手を使うのも避けてください。
故人の死因や経緯には触れない
喪中に出す寒中見舞いであっても、故人の死因や経緯に触れる必要はありません。寒中見舞いには、季節に合わせた挨拶状という役割があります。故人が亡くなった理由や経緯などを記載する必要はなく、一般的な寒中見舞いで記載する内容を書くのが一般的です。
寒中見舞いを出す期間に注意する
喪中に寒中見舞いを出す場合、期間に注意が必要です。寒中見舞いは、1月7日の松の内が明けた日から立春までの間に出せる挨拶状です。喪中の年賀状への返事として寒中見舞いを出す場合は、1月8日から2月3日までに相手に届くように手配しましょう。もし寒中見舞いが届くのが立春より後になってしまう場合は、寒中見舞いではなく「余寒見舞い」として返事を出します。
寒中見舞いはがき|Yahoo!ショッピング
喪中に届いた年賀状に対する寒中見舞いの文例
ここからは、喪中に届いた年賀状に対する寒中見舞いの文例を紹介します。寒中見舞いに書くべき内容は、状況によって異なります。自身の状況に合わせてこちらの文例を活用し、寒中見舞いを書きましょう。
すでに喪中を知らせた相手への寒中見舞いの場合
喪中を既に知らせた相手から年賀状が届いた場合は、返事を書く必要はありません。
喪中を知らせた相手への寒中見舞いの文例
寒中お伺い申し上げます
向寒の折、皆様におかれましてはお変わりございませんか
昨年〇〇月に〇〇(享年〇歳)が他界し、服喪中のため年頭の挨拶を差し控えさせていただきました
ご挨拶が遅くなりましたことお詫び申し上げます
本年もご厚誼のほどよろしくお願いいたします
時節柄体調など崩されませんようご自愛ください
喪中の報告を兼ねた寒中見舞いの場合
喪中の報告を兼ねて寒中見舞いを送る際は、故人の命日や故人との続柄、享年などを記載します。通知が遅れたことへのお詫びや、年賀状をいただいたことへの感謝も伝えましょう。故人が生前お世話になったことに対するお礼も忘れずに述べます。
喪中の報告を兼ねた寒中見舞いの文例
寒中お見舞い申し上げます
この度はご丁寧な年頭のご挨拶をいただきましてありがとうございました
昨年〇月に〇〇が〇〇歳で他界いたしましたため、新年のご挨拶を控えさせていただきました
ご通知が遅れましたことを深くお詫びするとともに故人が生前に賜りましたご厚情に深く感謝申し上げます
皆様の一層のご多幸とご健康をお祈り申し上げます
親しい友人から年賀状がきたら、相手に気を遣わせないよう、少し柔らかい表現を用いた寒中見舞いで返信します。
気を付けたいポイントを踏まえつつ、年賀状をもらったことへの感謝を伝えます。
友人から年賀状をもらった場合の寒中見舞いの文例
寒中お見舞い申し上げます
あたたかい年賀状をいただきありがとうございました
昨年〇月に〇〇が他界したため新年のご挨拶を控えさせていただきました
ご通知が遅れましたことをお詫び申し上げます
皆様の近況をうかがい大変嬉しく思っております
本年も変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします まだまだ寒い日が続きますのでお気をつけください
喪中に年賀状が届かないようにするための対応
喪中に年賀状が届くことはよくあることです。しかし、送った相手が「喪に服している人へ年賀状を送ってしまった」と気にしてしまう場合があります。相手に年賀状を準備してもらう手間もかかってしまいます。
喪中に年賀状が届かないようにするためには、普段年賀状を交換している相手に訃報を伝える、喪中はがきを送るといった対応が必要です。喪中はがきとは、年始の挨拶を控える旨を伝えるための欠礼状です。
喪中はがきについては「喪中欠礼とは?喪中はがきを送るタイミングや文例を紹介」で詳しく紹介しています。
喪中はがきを送る時期
年賀状が届かないようにするためには、喪中はがきを送る時期に注意が必要です。喪中はがきは、年賀状を手配し始める前に相手に届くようにする必要があります。そのため、11月中旬から12月初旬までに届くように手配しましょう。
喪中はがきを送るタイミングについては「喪中はがきを送るタイミングや文例を紹介」で詳しく紹介しています。
喪中はがきに書く内容
喪中はがきでは、喪中のために年始の挨拶を控える旨を伝えます。年賀欠礼の挨拶と故人が亡くなった日付、今後の変わらないお付き合いをお願いする言葉を述べましょう。
使えなくなった年賀状は郵便局で交換できる
使えなくなった未使用の年賀状は、郵便局の窓口で他のはがきや切手などと交換可能です。近親者のご不幸により服喪期間に入ったことが理由の場合、無料で通常切手や通常はがきなどへ交換できます。
服喪を理由として無料交換を行うための主な条件は以下の通りです。
喪中を理由に年賀状を無料交換する際の条件
- 簡易郵便局を除くすべての郵便局の窓口で手続きする
- 交換対象の年賀状が未使用である
- 窓口に備え付けられている請求書に必要事項を記入する
- お年玉付き郵便はがきの販売開始日から販売期間終了日までに申し出る
郵便局で寒中見舞い用のはがき(胡蝶蘭)を購入する
寒中見舞いを送る際は、郵便局などで販売されている胡蝶蘭(こちょうらん)がデザインされた通常はがきを購入します。
寒中見舞いに使うはがきの種類と選び方
- 胡蝶蘭は落ち着いたデザインであり、弔事や喪中に関わる用途に広く使われている
- 購入する時は、切手部分が胡蝶蘭のデザインになっている通常はがきを指定する
- お年玉付き年賀はがきや、華やかな絵柄が入ったものは避ける必要がある
- 自分で印刷したり手書きしたりするのが難しい場合は、郵便局の印刷サービスを利用することも可能
- インターネットや窓口から、寒中見舞い用のデザインと文章を選んで申し込むことができる
宛名印刷や投函まで代行してくれるサービスもあるため、状況に合わせて活用できます。
喪中はがきについては「喪中はがきについて」で詳しく紹介しています。
喪中に年賀状が届いたときに関するよくある質問(FAQ)
喪中に年賀状が届いた際の対応について、よくある疑問をFAQ形式でまとめました。急なご不幸で事前の通知が間に合わなかった場合でも、落ち着いて対応することが大切です。
Q.返事はいつまでに出すとよいですか?
A.松の内(一般的に1月7日、地域によっては15日)を過ぎてから、立春(2月4日頃)までに届くよう手配します。
寒中見舞いの返事を出す時期と期限
- 1月8日から2月3日までに相手へ届くのが理想的
- 立春を過ぎてしまう場合は、寒中見舞いではなく「余寒見舞い」として送る
- 早すぎると年賀の時期と重なるため、必ず松の内が明けてから投函する
Q.喪中なのに受け取った時の返事をする際のルールを教えてください
A.年賀状へのお礼を述べつつ、喪中欠礼の報告とお詫びを簡潔に伝えます。
喪中に届いた年賀状への返事の書き方
- 「おめでとう」などの賀詞は避け、寒中見舞いとして返す
- はがきは胡蝶蘭のデザインなど、控えめでシンプルなものを選ぶ
- 句読点を使わずに文章を構成するのが、より丁寧
喪中に年賀状が届いたときは、状況に合わせて対応しましょう
この記事のまとめ
- 喪中に年賀状が来た場合は、挨拶状や寒中見舞いを出して対応する
- 喪中の年賀状に対する寒中見舞いには、季節の挨拶、相手への気遣いの言葉、近況報告、結びの挨拶を書く
- 喪中に寒中見舞いを書く際は、賀詞を使わない、控えめなデザインにする、弔事用切手は使わないといったことを注意する
- 寒中見舞いは1月8日から2月3日までに相手に届くようにを出す
- 喪中に年賀状が届かないようにするためには、事前に喪中はがきで喪中であることを知らせる
喪中に年賀状が届いた場合は、寒中見舞いを送って返事をするのが一般的です。本記事で紹介した注意点を踏まえて、喪中に届いた年賀状に対応しましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。