喪中欠礼とは?喪中はがきを送るタイミングや文例を紹介
身内の不幸があった際は、年賀状を控えて喪中はがきで喪中欠礼を伝えるのが一般的です。本記事では、喪中欠礼を伝える時期や書き方、文例など、役立つ情報を紹介します。喪中欠礼の準備がスムーズにできるよう、参考にしてください。
喪中欠礼とは
喪中欠礼とは、身内に不幸があったため新年の挨拶を控えることを伝えることです。喪中欠礼は、年賀状の代わりに喪中はがきを出して伝えるのが一般的です。
年賀状には新年を迎えたことへの喜びやお祝いを伝える意味があります。喪中は慶事ごとを極力控えるのが望ましいとされており、年賀状のやりとりをしないのが一般的です。新年を迎える前に喪中欠礼を出すことで、故人が亡くなったことを知らない方へのお知らせにもなります。
喪中欠礼を伝えるタイミング
喪中欠礼は、早い段階で準備するのがおすすめです。ここでは、喪中はがきを送る具体的な時期や、故人が年末年始に亡くなった場合の対応方法を紹介します。
喪中はがきを送る時期は10月〜12月上旬
喪中はがきを送るのに適している時期は、10月〜12月上旬です。年賀状は12月15日頃に受付が開始となり、10月頃から準備する方もいるでしょう。
喪中欠はがきには、年賀状のやり取りを控えることを伝える目的があります。故人の死を知らない方が年賀状を準備している可能性もあるため、早めに出すとよいでしょう。10月〜12月上旬に届くよう時期を逆算して、余裕をもって準備してください。
年末に亡くなった場合の対応
故人が年末に亡くなった場合、喪中欠礼が間に合わないこともあるでしょう。既に年賀状を出していた場合には郵便局に配達の取りやめを請求することもできます。
喪中欠礼をしていないため年賀状が届いてしまった場合は、喪中はがきの代わりとして寒中見舞いを出すのが一般的です。寒中見舞いを出す時期は、1月中旬~立春である2月4日の前までとされています。
喪中欠礼を出す場合の親族の範囲
親族に不幸があった場合、喪中欠礼を出すべきなのか悩む方もいるのではないでしょうか?ここでは、故人との関係を元に、喪中欠礼を出す必要がある場合について紹介します。
一般的には2親等の親族まで
一般的に喪中欠礼を出すのは、故人からみて2親等の親族が亡くなった場合とされることが多いです。1~2親等の関係は、以下の通りです。
親等 |
故人との関係 |
---|---|
1親等 |
・父母 |
2親等 |
・祖父母 |
つまり、自分の両親や祖父母が亡くなった場は、喪中欠礼を出す必要があります。一方で、友人や会社の人が亡くなった場合は喪中欠礼は不要と言えるでしょう。
またあくまで2親等までというのは一般的な範囲のため、遠い親戚やほとんど交流のない祖父母が亡くなった場合には喪中欠礼を出さない選択肢もあります。
喪中欠礼を書く際の注意点
喪中欠礼を書く際は、三つの注意点を意識して作成しましょう。ここでは、喪中はがきの書き方を紹介します。
縦書きで書くのが一般的
喪中欠礼をはじめとした正式な挨拶状は、縦書きで書くのが一般的ですが、喪中はがきのデザインに合わせて横書きで書いても問題ないとされています。送る相手が目上の人や会社関係の方でない限り、年賀状の辞退を伝えることが目的であるため、落ち着いた絵柄や色味のはがきであれば自由に形式を選んでもよいでしょう。
添え書きはせず挨拶に留める
喪中欠礼の内容は、添え書きをせず簡潔な挨拶に留めます。近況報告などほかに伝えたいことがある場合は、別途手紙やメールで連絡しましょう。
お祝いを連想させる言葉や忌み言葉は避ける
喪中欠礼では、お祝いを連想させる言葉や忌み言葉を避けるのがマナーです。「年賀」や「新年おめでとうございます」などの表現は避けましょう。
忌み言葉は、喪中欠礼だけでなく冠婚葬祭全般で使用を控えるのが望ましいとされています。また、重ね言葉も同様です。死を連想させるものや、縁が切れて不幸が続くイメージを持つ言葉は失礼となるため、別の表現に言い換えるなど配慮しましょう。
喪中欠礼で避けるべき言葉 |
表現の例 |
---|---|
お祝いを連想する言葉 |
おめでとうございます、年賀 |
忌み言葉 |
死、終わる、切れる |
重ね言葉 |
重ね重ね、たびたび、次々 |
喪中欠礼の文例
ここでは、喪中欠礼に書く内容と文例を紹介します。
喪中欠礼に書く内容
喪中欠礼を書く際は、以下の内容を入れるのが一般的です。
年賀欠礼に書く内容
- 氏名
- 故人との続柄
- 故人の名前
- 亡くなった日時
- 亡くなった年齢
- 生前の感謝
- 差出日
- 差出人の名前
故人が亡くなった日付や差出日は、月のみで問題ありません。また、電話番号やメールアドレスを記載しても構いません。喪中欠礼で故人が亡くなったことを知り連絡を入れたいと考える方もいるため、必要に応じて記載しましょう。
喪中欠礼の文例
喪中欠礼に書く内容を踏まえた文例は、以下の通りです。
喪中欠礼の文例
喪中につき新年のご挨拶をご遠慮申し上げます
本年5月に父・太郎が享年九十にて永眠いたしました
生前に賜りましたご厚情に 故人に代わって厚く御礼申し上げますとともに
明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和〇年〇月(差し出す月)
住所
差出人の氏名
喪中欠礼に限らず、正式な挨拶文では句読点を使用しません。句読点を使うことで縁が切れると連想する考えがあるためです。
喪中欠礼でよくある質問
喪中欠礼の書き方や送り方についての質問をまとめました。喪中欠礼を出していない方から年賀状が届いた場合の対応や、喪中欠礼を受け取った場合の対応など、参考にしてください。
喪中の相手に喪中欠礼を送ってもよい?
喪中欠礼は、身内の不幸により年賀状を辞退することを伝えるためのものです。相手が喪中の場合でも、喪中欠礼を送って問題ありません。
相手が喪中と分かっている場合は、一言お悔やみの言葉とご遺族の気持ちを気遣う言葉を添えてもよいでしょう。簡潔な挨拶に留めることを意識しつつ、状況に応じて柔軟に対応してください。
喪中欠礼を出していない方から年賀状が来た場合は?
喪中欠礼を出していない方から年賀状が来た場合は、寒中見舞いを送るのが一般的です。寒中見舞いとは、松の内が明ける1月8日~2月4日(立春)に出す挨拶状で、寒さが厳しい時期に相手の健康を気遣う目的で送ります。
寒中見舞いにはお祝いの意味はないため、喪中でも年賀状のお礼として出すことが可能です。年賀状をいただいたお礼と喪中で新年の挨拶を控えた旨を伝えましょう。
文例は、以下の内容を参考にしてください。
喪中欠礼を出していな方から年賀状が来た場合の寒中見舞いの文例
寒中お見舞い申し上げます
新年の年賀状を頂戴しありがとうございました
当方からご挨拶を申し上げるべきところ
喪中につき新年のご挨拶は控えさせていただきました
本年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます
令和〇年〇月(差し出す月)
住所
差出人の氏名
差出人の電話番号(必要に応じて)
差出人のメールアドレス(必要に応じて)
喪中欠礼を受け取ったら返事は必要?
喪中欠礼を受け取った際、必ずしも返信をする必要はありません。喪中欠礼に対するお礼を伝えたい場合は、寒中見舞いを送るのが一般的です。
親族が亡くなったら喪中はがきで喪中欠礼を伝えましょう
この記事のまとめ
- 喪中欠礼とは、身内に不幸があったため新年の挨拶を控えることを伝えること
- 喪中はがきは、10月〜12月上旬に送るのが望ましい
- 喪中欠礼の文面は簡潔な挨拶に留め、お祝いや忌み言葉は使わない
- 喪中に年賀状が届いたら、寒中見舞いを送り喪中であったことを伝える
親族が亡くなった際は、10月〜12月上旬に届くよう喪中はがきを出すことで、喪中欠礼でを伝えましょう。年賀状の辞退を伝えるため、余裕をもって喪中欠礼の準備をしてください。