閉じる メニュー
葬儀を知る

ペット火葬車とは?仕組みや火葬の費用相場、考えうるトラブルを解説

ペット火葬車とは?仕組みや火葬の費用相場、考えうるトラブルを解説

大切なペットが亡くなったときに利用される「ペット火葬車」ですが、どのような仕組みで火葬されるのかを知らない方もいるでしょう。本記事では、ペット火葬車の仕組みや費用相場を紹介します。また、ペット火葬車を利用する際に考えうるトラブルと対処法についても解説しているため、ぜひ参考にしてください。

東京博善のお葬式 0120-506-044 24時間365日・通話無料 お気軽にお問い合わせください 事前相談・お急ぎの方もこちらから!

ペット火葬車とは

ペット火葬車とは、車に火葬炉を設置した移動式火葬車の一種です。名前のとおり犬や猫などのペット専用の移動式火葬車であり、自宅をはじめ特定の場所へ訪問してペットを火葬するために使われます。車内に火葬に必要な設備がある以外、見た目は一般的な自動車とほぼ変わりません。

大きく分けて2種類の形式がある

ペット火葬車による火葬の形式は、大きく分けて「個別火葬」と「合同火葬」の2種類があります。個別火葬ではペットを一体ずつ火葬します。火葬後は収骨が可能であることが多いため、大切なペットを丁寧に供養したい人向けです。

合同火葬は複数のペットを一度に火葬する方法で、個別火葬に比べると費用は安い傾向にあります。費用を抑えたい人はもちろん、ほかの家のペットと一緒に旅立てることから、亡くなった自分のペットが寂しくないようにしたい人にも向いている形式です。

ペット火葬者の仕組み

ペット火葬車は、見た目はごく普通の自動車でありながら、火葬場と同様に遺体を火葬する機能を持っていますが、実際はどのような仕組みになっているのでしょうか。ここからは、一般的なペット火葬車の仕組みについて紹介します。

火葬用バーナーと送風機で構成されている

一般的なペット火葬車の内部は、火葬用バーナーと送風機で構成されています。バーナー部分は少ないエネルギーでも遺体を火葬できるほどの火力を有しており、火力調整用のノブを使うことで、小鳥やウサギなどの小動物から、大型犬をはじめとした大きめのペットにも対応できるようになっています。

また、ペット火葬車内の送風機は、火葬炉内の火を調整したり、空気を送り込んで火葬中に発生する煙や臭いを抑えたりする役割があります。

火葬車内部は煙・臭いも燃やせる仕組み

ペット火葬車にはメインスペースとなる火葬炉に加えて、一般的な焼却炉の二次燃焼室にあたるスペースがあり、火葬中に遺体だけでなく煙や臭いも一緒に燃やせる仕組みとなっています。

火葬中に発生する煙や臭い、灰などが高温の空気とともに二次燃焼室のスペースで再度燃やされることで、ペット火葬車の外に嫌な臭いや煙が排出されないよう配慮されています。

自治体によっては条例違反になる

訪問先の周辺に嫌な臭いや煙が広がらない仕組みになっているとはいえ、ペット火葬車の使用は自治体によっては条例違反になる場合があります。

例えば、大阪府堺市の場合『堺市ペット霊園の設置等に関する条例』で「移動火葬車を使用して市内で火葬を行おうとする者はあらかじめ市長に届け出なければならない」とあります。届出をせずペット火葬車を利用した場合、条例違反となるため注意が必要です。

また、道路上でペット火葬車で火葬をする際は、条例以外に道路交通法やそのほかの関係法令も遵守しなければなりません。ペット火葬車に対する規則は各地域によって異なるため、利用する際は住んでいる地域の条例等を確認しておきましょう。

ペット火葬車の費用相場

ペット火葬車の費用は、2万円~5万円が相場とされています。葬儀社のプランや火葬するペットの体重によって、費用が異なります。下記は、体重別のペットの火葬にかかる費用相場となります。

ペット火葬車費用の相場
ペットの体重 個別火葬の費用 合同火葬の費用
2kg未満 1万5千円~2万2千円 1万2千円~1万5千円
5kg以下 2万2千円~2万4千円 1万6千円~2万円
10kg以下 2万5千円~2万8千円 2万円~2万5千円
10~15kg 3万円~3万3千円 2万8千円~3万円
15~20kg 3万6千円~4万4千円 3万3千円~3万5千円
20~25kg 4万円~5万円 3万7千円~4万円

ペット火葬車で対応可能な動物は?

ペット火葬車での火葬ができる葬儀社は各地域にありますが、実際にはどのような動物に対応できるのでしょうか。ここからは、ペット火葬車で対応可能な動物の種類について紹介します。

小動物・小型の犬猫に対応している葬儀社が多い

ペット火葬車で火葬できるのはハムスターや小鳥、爬虫類などの小動物、小型の犬猫である場合が多いです。ペットの体重によって料金が変動するため、相談・訪問時にペットの体重を計っておきましょう。

火葬車の大きさによって対応可能な動物は異なる

対応可能な動物の種類については、各葬儀社が所有している火葬車の大きさ・設備によって異なります。火葬するペットの遺体が大きいほど火葬の際に必要な火力やスペースが大きくなるため、大型犬をはじめとした大きいペットの火葬を考えている場合は、一度葬儀社へ相談しましょう。

ペット火葬車を利用するメリットと注意点

ペット火葬車にはさまざまなメリットやデメリットがあるため、ペット火葬車を利用する際はあらかじめそれらを理解しておく必要があります。ここからは、ペット火葬車を利用する際のメリット・デメリットを解説します。

ペット火葬車のメリット

ペット火葬車を利用するメリットは、主に「時間的・身体的負担を軽減できる」という点にあります。では、具体的にどこがメリットにつながるのかを見ていきましょう。

火葬施設まで足を運ぶ必要がない

ペット火葬車のメリットの一つとして、ペットの火葬ができる施設まで足を運ぶ必要がないという点が挙げられます。一般的にペット火葬車による移動式火葬では、火葬車が指定した場所へ訪問し、その場で遺体を火葬します。また、ペットは大切な家族の一員と考える人が多いことからも、自宅などで時間をかけてゆっくりお別れができるペット火葬車はメリットが大きいと言えるでしょう。

飼い主がペットを火葬施設まで運ばなくてよいため、飼い主が高齢で移動が難しいときや行く時間がとれない場合も、自宅近くの場所で火葬ができます。

思い出の場所でペットとのお別れができる

ペット火葬車のメリットはほかにも、思い出の場所でペットとのお別れができる点も挙げられます。移動式火葬では自宅近く以外にも、ペットが生前によく散歩した場所などを選んで火葬できる場合があります。

さまざまな思い出が詰まった場所で火葬をすることで、ペットとの思い出にふけりながらゆっくりお別れできるでしょう。しかし、地域によって火葬できる場所が指定されている場合があるため、あらかじめ確認しておくことが大切です。

時間に融通が利きやすい

時間に融通が利きやすいという点も、ペット火葬車の大きなメリットとして挙げられます。24時間営業の業者も多いため、日中に葬儀や火葬を行うのが難しい場合も、空いている時間に対応してもらいやすいでしょう。

ペット火葬車の注意点

ペット火葬車の利用に当たっては、いくつかの注意点があります。ペット火葬車を検討する前にしっかり確認しておきましょう。

大型の動物には対応できない場合がある

ペット火葬車は、大型の動物には対応できない場合があります。業者によって所有しているペット火葬車の大きさ・火力が異なり、特に大型動物は広いスペースが必要になるため、業者によっては対応できない場合があるでしょう。

天候や場所を気にする必要がある

ペット火葬車での火葬は屋外で行われることから、ほかの火葬施設で行う場合に比べて天候・場所を気にする必要があります。特に大きいペットの火葬は1時間近くかかる場合もあるため、真夏や真冬、雨天の日だと身体的な負担が大きい恐れがあります。

納骨・埋葬は自分で行う必要がある

ペット火葬車はあくまでも火葬に特化しているため、納骨・埋葬は自分で行う必要があります。火葬業者によっては各地域の霊園や納骨堂と提携している場合があるため、火葬を依頼する際は納骨・埋葬も一緒に依頼できるかどうか業者へ確認してみましょう。

▶ペットが亡くなった時の対応方法はこちら

ペット火葬車を利用するときに考えうるトラブル

ペット火葬車を運営している業者は全国各地にありますが、実際に利用する際にはさまざまトラブルが起こり得ることも念頭に置かなくてはなりません。ここからは、ペット火葬車を利用するときに考えうるトラブルについて紹介します。

ペット火葬業者との費用トラブル

ペット火葬業者とのトラブルとして多いものが「費用トラブル」です。悪徳業者から高額な費用を請求されたり、見積もり金額と請求額が全く異なっていたりといった場合があります。

ペット火葬車からの異臭トラブル

ペット火葬車を利用するにあたっての「異臭トラブル」も考えられるでしょう。自宅の周辺で火葬を行った際、火葬車の構造が粗悪だったり焼却に関する技術が低かったりといった点が原因で周囲に異臭が漏れ出してしまい、近隣住民から苦情が来てしまったというトラブルもあります。

ペットの遺骨の返却トラブル

ペットの火葬後のトラブルとして「遺骨の返却トラブル」も考えられます。ほかのペットと一緒に焼却される合同火葬の場合だけでなく、業者の倒産などによって遺骨が返却されない・違うペットの遺骨が返却されたといった例があります。

ペット火葬車におけるトラブルの回避方法

ペット火葬車を利用する際にさまざまなトラブルが起こる可能性がありますが、安心して利用するためにはどのようにトラブルを回避すればよいのでしょうか。ここからは、ペット火葬車におけるトラブルの回避方法を解説します。

口コミをチェックする

ペット火葬車を選ぶ際は、利用者の口コミをあらかじめ確認しておきましょう。実際に利用した人のよかった点・注意すべき点・スタッフの対応内容などを知っておくことは、トラブルのない業者を選ぶための重要な判断材料になります。

複数の業者で見積もりを取る

初めてペット火葬車を利用する際は、同条件で複数の業者で見積もりを取りましょう。同条件を提示することで、それぞれの業者のサービス内容や料金体系などを比較できるため、追加料金などの費用トラブルを回避しやすくなります。

会社情報を確認しておく

悪徳業者を回避するための方法として、業者の会社情報を確認しておくことも大切です。気になった業者の公式ホームページから、会社の代表者名や住所・連絡先・スタッフに関する写真入りコラムなどがあるか確認してみましょう。

ほかにも、各地域で実績と信用があると認められた霊園・業者が登録できる「一般社団法人 日本動物葬儀霊園協会」などの団体に加盟しているかどうかを確認することもおすすめです。

ペット火葬車の利用を検討する際は、メリットや想定されるトラブルも踏まえておきましょう

この記事のまとめ

  • ペット火葬車とは、車に火葬炉を設置した移動式火葬車のこと
  • ペット火葬車はバーナーと送風機で構成されている
  • ペット火葬車の内部は煙・臭いなども燃やせる仕組みになっている
  • ペット火葬車の費用は2万円~5万円が相場
  • ペット火葬車の利用時は、費用・異臭・遺骨の返却トラブルが起こりうる
  • 事前に口コミや会社情報を見たり、複数の業者で見積もりを取ることが大切

ペット火葬車は遺体を焼却するとともに、周囲に煙や悪臭が広がらないように配慮された仕組みになっています。しかし、依頼する業者をしっかり見極めないと思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もあります。今回紹介したトラブルの回避方法やメリット・注意点も踏まえて、ペット火葬車の利用を検討してください。

SHARE この記事をSNSでシェアする