閉じる メニュー
葬儀のあと

お彼岸のお供え物は何がよい?金額相場やおすすめの品物、掛け紙の選び方、渡し方のマナーを紹介

お彼岸のお供え物は何がよい?金額相場やおすすめの品物、掛け紙の選び方、渡し方のマナーを紹介

お彼岸のお供え物選びでお困りではないでしょうか。自宅の仏壇や贈答用におすすめの品物や金額相場、不向きな品物を具体的に紹介。また、掛け紙の選び方や渡し方まで、ご先祖様への供養で知っておくべきことを網羅的に解説します。

お彼岸とは?

お彼岸とは、春分の日と秋分の日を中日とした前後3日間を合わせた、計7日間の期間を指します。仏教では、私たちが生きているこちらの世界を「此岸(しがん)」、ご先祖がいらっしゃる悟りの世界を「彼岸(ひがん)」と呼びます。

春分の日と秋分の日は太陽が真東から昇り真西へと沈むため、此岸と彼岸が最も近づき、想いが通じやすくなる時期と考えられてきました。こうした背景から、日本では古くよりお彼岸の期間にご先祖を供養し、感謝を捧げる慣習が根付いています。

以下では、お彼岸の期間中に具体的にどのようなことをして過ごすのかについて解説します。

お彼岸には何をする?

お彼岸の期間中には、主にご先祖の供養としてお墓参りや仏壇の掃除、お供え物の準備を行います。

まずはお墓へ足を運び、墓石をきれいに掃除して周囲の雑草を取り除きます。その後、お花やロウソク、線香を供えて手を合わせ、近況を報告したり感謝を伝えたりするのが一般的です。

自宅では仏壇を丁寧に掃除し、季節の節目にふさわしい状態に整えます。お供え物を準備し、家族の安泰を願って仏壇に供えます。こうした行事を通じて、日々の生活を振り返り、ご先祖とのつながりを再確認する大切な時間として過ごします。

お彼岸の期間はいつからいつまで?

お彼岸は春と秋の年2回あり、3月の春分の日と9月の秋分の日を中日とした前後3日間、合計7日間の期間を指します。

この時期はあの世とこの世が最も近づくと考えられており、ご先祖供養としてお墓参りに行ったり、仏壇にお供え物をしたりするのが一般的です。

お彼岸の初日を「彼岸入り」、最終日を「彼岸明け」と呼びます。

▶お彼岸の期間中にやることについて詳しくはこちら

お彼岸のお供え物の選び方

お彼岸のお供え物を選ぶ際は、仏教の教えや相手への配慮を大切にしましょう。一般的には、使ったり食べたりすることでなくなる「消え物」を選びます。これには、故人を失った悲しみを残さないという意味が込められています。

また、お供えする期間やその後の「お下がり」をいただく習慣を考慮し、日持ちがよく、分けやすい個包装の品物を選ぶと喜ばれます。

自宅の仏壇用には季節の伝統を感じる品を、贈答用には相手の負担にならない実用的なものを選ぶなど、用途に合わせて適切に使い分けることが大切です。具体的な選び方のポイントを整理して解説します。

消え物を選ぶ

お彼岸のお供え物には、一般的に食べ物や線香、ロウソクなどの消耗品が選ばれることが多いようです。これらの品物は、使ったり消費したりすることでなくなるため、受け取った側の負担になりにくいと考えられます。例えば、置き物や額縁などの残る品物は、保管場所を取るなど、相手に負担をかけてしまう可能性もあります。そのため、相手への配慮として、消え物とされる消耗品を選ぶのが一般的とされています。

食べ物はなるべく日持ちするものを選ぶ

お彼岸に食べ物をお供えする場合は、なるべく日持ちのするものを選ぶようにしましょう。お彼岸にお供えした食べ物は、しばらく仏壇に飾られた後に食べられます。お供えしている間に腐ったりカビが生えたりしないよう、なるべく賞味期限が長いものを選ぶのが親切です。

また、お菓子を選ぶ際はケーキやプリンなどの生洋菓子ではなく、焼き菓子やゼリーなどの常温でも保存できる品物を選びましょう。

お菓子は個包装が親切

お彼岸のお供え物には、個包装のお菓子を選ぶのがおすすめです。仏様や故人にお供えした食べ物は、その後「お下がり」として食べます。これには、仏様にお供えした品物に宿る徳を分け合うという意味が込められています。そのため、お彼岸にお供えする食べ物は全員で分けやすいよう、個包装になっているものを選ぶと親切です。

自宅の仏壇|お彼岸のお供えにおすすめの品物

自宅の仏壇にお供えする品物は、ご先祖への感謝を伝える大切な役割を果たします。一般的には、後に残らない「消え物」から選びましょう。

特にお彼岸の時期は、季節の移ろいを感じさせる伝統的な和菓子や、日持ちのよい品物が重宝されます。自宅用であれば、家族の好みを優先しつつも、仏教的な意味合いを持つ品を取り入れることで、より丁寧な供養が行えます。

ここでは、古くからの慣習に基づいた定番の品から、現代の生活に馴染みやすいものまで、自宅の仏壇にふさわしいおすすめの品物を具体的に紹介します。それぞれの品が持つ意味や、お供えする際のポイントを確認していきましょう。

ぼたもち・おはぎ

お彼岸に自宅の仏壇にお供えする品物として、ぼたもちやおはぎは定番です。日本では古来より、春のお彼岸に「ぼたもち」、秋のお彼岸に「おはぎ」をお供えする慣習があります。どちらも餡子ともち米を使ったお菓子で、地域にもよりますが作り方も多少異なります。ぼたもちはこし餡を使って大きめに作られますが、おはぎにはつぶ餡が使われ、少し小ぶりに作るのが適切です。

ぼたもちやおはぎをお供えするのには、ご先祖や仏様への感謝を伝えて家族円満を願うという意味があります。また、小豆には邪気払いの効果があるとされており、ぼたもちとおはぎがお供えの品物におすすめの理由の一つです。

ぼたもちとおはぎは春分の日と秋分の日にあたる中日にお供えし、その日のうちにお下がりとして食べるとよいでしょう。

▶お彼岸に適している食べ物について詳しくはこちら

果物

お彼岸のお供え物には、果物もおすすめです。長期間お供えしていても傷みにくいオレンジやリンゴ、メロンなどの果物を選ぶとよいでしょう。お彼岸の時期に旬を迎える季節の果物をお供えするのもおすすめです。果物をお供えする際は、「盛器(もりき)」や「高杯(たかつき)」と呼ばれる足が高い専用の器を使用しましょう。

花もお彼岸のお供えとしておすすめの品物です。お彼岸の時期には、普段よりも豪華な花をお供えするのが一般的とされています。普段使っているものより大きな花立(花をお供えする際に使う花瓶のこと)を準備し、菊やカーネーション、トルコキキョウなどをお供えしましょう。

春彼岸ではキンセンカやスターチス、秋彼岸ではケイトウやリンドウなど、季節ごとの花をお供えしてもよいですし、故人が好きだった花をお供えするのもよいでしょう。ただし、香りが強すぎるものや、毒やトゲがある花は避けるのが無難です。

▶お彼岸に備えるお花について詳しくはこちら

精進料理

お彼岸に自宅のご先祖へお供えする料理として、精進料理は大変ふさわしい品です。精進料理とは、仏教の殺生を禁じる教えに基づき、肉や魚を一切使わずに植物性の食材のみで作られた料理を指します。

お供えする際は、霊供膳と呼ばれる専用の小さな器に盛り付けるのが一般的です。一汁三菜を意識した献立を準備し、仏壇の膳引きや経机の上に配置します。ただし、精進料理は手作りのものが多く日持ちがしないため、お供えする期間は一晩程度に留めるとよいでしょう。長時間放置せず、お参りが済んだら早めに下げて、お下がりとして家族でいただくことが供養につながります。

彼岸の煮しめ

お彼岸の時期に自宅の仏壇へ供える料理として、煮しめも定番の一品です。煮しめは、人参やごぼう、蓮根、里芋、しいたけなどの根菜類を醤油や砂糖でじっくりと煮込んだ煮物料理です。

精進料理の考えに基づき、出汁には鰹節などの動物性食材を使わず、昆布やしいたけから取った精進出汁を使用するのが一般的です。また、具材の切り方にも配慮し、殺生を連想させないよう角を落とした「亀甲形」にするなど、丁寧な下ごしらえを行うことでご先祖への敬意を表します。

煮しめは保存性が高いため、お彼岸の期間中にお供えしやすく、お下がりとして家族でいただく際にも喜ばれます。季節の野菜を取り入れ、彩り豊かに仕上げてお供えしましょう。

お彼岸団子

地域によっては、仏壇にお彼岸団子をお供えすることもあります。お彼岸の初日にお供えするものは「入り団子」、彼岸明けにお供えするものは「明け団子」と呼ばれます。地域によってお彼岸団子の積み方や形状が異なるため、家族や近所の人に確認しておくと安心でしょう。

▶お彼岸団子について詳しくはこちら

贈答用|お彼岸のお供えにおすすめの品物

お彼岸に贈答用のお供え物を準備する際は、ご遺族に余計な負担をかけないよう、実用性と配慮を兼ね備えた品物を選ぶことが大切です。一般的には、使ったり食べたりすることでなくなる「消え物」を選びます。

定番のお菓子や果物のほか、近年ではお米や日持ちのするドリンク類も、分けやすく重宝されるため人気です。また、香りを供えるという意味でロウソクや線香、故人を偲ぶフラワーギフトも喜ばれます。相手との関係や、ご遺族の状況に合わせて最適な品物を選びましょう。ここからは、贈答用として特におすすめの品物を具体的に紹介します。

お菓子・落雁(らくがん)

贈答用のお供え物に迷った際は、お菓子が最適です。相手の家族構成を問わず喜ばれる上、日持ちがよいため贈り物として重宝されます。仏壇にお供えした後に「お下がり」として分け合えるよう、小分け包装された品物を選ぶのが親切です。

せんべいや饅頭、落雁といった定番の和菓子はもちろん、マドレーヌやフィナンシェなどの焼き菓子も人気があります。和菓子にこだわらず、相手の好みに合わせた洋菓子を選んでも差し支えありません。特に落雁は、日持ちのよさと見た目の美しさから、古くよりお彼岸の代表的なお供え物として親しまれています。相手の負担にならないよう、常温で保存できるものを選びましょう。

お米

お米も、お彼岸の贈り物としておすすめの品物です。お米はどの家庭でも食べられる上、お供えしている間に腐ったり傷んだりする心配がありません。近年は贈り物の量よりも質を重視する人が増えているため、銘柄や産地などにこだわりのあるお米を送るのもよいでしょう。複数の銘柄のお米を詰め合わせたセットも、贈答用として人気です。

ロウソク・線香

贈答用のお供え物は何がよいか迷っているのなら、ロウソクや線香を送るのはいかがでしょうか。ロウソクや線香は普段の供養でも使用されるため、実用的で邪魔になりません。また、仏教においては「仏様や故人は香を召し上がる」という考え方があるため、よい香りの線香は喜ばれます。

ロウソクや線香を送る場合は、箱に入っている包装されたものを選びましょう。ロウソクと線香がセットになったものを渡してもよいですし、どちらか片方だけでも構いません。

ドリンク類

彼岸で渡す贈答用のお供え物として、ドリンク類もおすすめです。ドリンク類はお供えしたあとにいただく際に分けやすい点や、すぐに傷む心配がないことからお供え物の定番となっています。

烏龍茶やスポーツ飲料、緑茶、紅茶など、選ぶ種類が多いのも人気の理由の一つです。故人が好きだった飲み物を送るとよいでしょう。

フラワーギフト

お彼岸のお供え物として、フラワーギフトを送るのもおすすめです。生花を使ったフラワーアレンジメントを送るのが適切ですが、「管理に手間がかかる」「すぐに枯れてしまう」など受け取った相手に負担をかけてしまう場合があります。そのため、近年では造花で作られたフラワーギフトを送る人も増加しています。

香典(現金)

品物の代わりに、お供物料として香典(現金)を包む場合もあります。表書きは、仏教においては原則として四十九日前は「御霊前」、四十九日以降は「御仏前」とするのが一般的です。ただし、浄土真宗では時期にかかわらず「御仏前」を使用します。宗派が不明な場合は「御香典」と記入すると良いでしょう。水引は結び切りの香典袋を選びます。地域やご家庭によって慣習が異なるため、事前に親戚や身近な人に確認しておくと安心です。

郵送で香典を送る場合は、必ず現金書留を利用して手紙や礼状を添えると丁寧な印象になります。また、手紙には故人を偲ぶ言葉を添えることで、より相手に寄り添う気持ちが伝わります。

お墓参りのお供え物は何がいい?

お墓参りのお供え物は、自宅の仏壇にお供えするものと同様に、一般的には後に残らない消え物を選びます。故人が好きだったお菓子や季節の果物、飲み物のほか、五供(ごく)と呼ばれる「香・花・灯明・浄水・飲食」に基づき、お線香やロウソク、お花を準備するのが一般的です。

ただし、屋外にあるお墓では、お供えの食べ物や飲み物をそのまま放置してはいけません。カラスなどの野生動物に荒らされたり、墓石にシミや変色が生じたりする原因になるためです。お参りが済んだ後は必ず持ち帰り、自宅でお下がりとしていただくのが正しい作法です。また、お酒を墓石に直接かけることも、石を傷めることにつながるため控えるようにしましょう。

お彼岸のお供えとして不向きな品物

お彼岸はご先祖を供養する大切な時期ですが、お供え物として避けるべき品物も存在します。良かれと思って選んだ品が、かえってご遺族の負担になることもあるため、注意が必要です。

不向きな品物の代表例として、殺生を連想させる肉や魚などの生ものが挙げられます。また、香りの強い五辛と呼ばれる野菜や、トゲや毒のある花も避けるのが一般的です。

そのほか、故人と現世との縁が切れることを連想させる偶数や、苦しみを連想させる「9」などの数字も不吉とされています。相手に失礼のないよう、仏教の慣習や相手の状況に配慮した品物選びを心がけましょう。

香りが強い食べ物

お供え物として、香りが強い食べ物をお供えするのは不適切です。故人が好んで食べていたものであっても、ニラやパクチー、ニンニクなどの食材は控えましょう。

生もの

生ものも、お彼岸のお供えとしては不向きです。生ものを長期間お供えしておくのは不衛生である上、仏教において殺生は避けるべきとされているためです。

個数が偶数や「9」のもの

個数が偶数になっているものや「9」がつくものも、お供え物にはふさわしくありません。偶数は故人と現世との縁が切れてしまうことを連想させ、「9」は苦しみを表す数字だと連想させるためです。

お彼岸のお供え物の金額相場

ここでは、お彼岸にお渡しするお供え物の一般的な金額相場について解説します。

一般的な金額相場

お彼岸のお供え物の金額は、3千円〜5千円程度が相場とされています。あまり高額な品物を渡すと相手のご家族に気を使わせてしまうため、この範囲内で選ぶのが無難です。品物と香典を両方持参する場合でも、総額が5千円程度に収まるように調整します。

ただし、故人と関係が深い場合や生前にお世話になった方へは、5千円〜1万円程度包むこともあります。ご自身の年齢や立場によっても適切な金額は変わるため、周囲の方と相談しながら決めるのがおすすめです。

初彼岸で法要に招かれた場合の相場

故人が亡くなってから初めて迎えるお彼岸を「初彼岸」と呼びます。初彼岸に自宅を訪問するだけの場合は、通常と同じく3千円〜5千円程度で問題ありません。

しかし、ご自宅に僧侶を招いて法要が行われ、そこに参列する場合の相場は1万円〜3万円程度となります。

法要後の会食がある場合は、その費用も含めて多めに包むのが一般的です。金額に迷った際は、同じく参列する親戚や家族と事前に打ち合わせをしておくとトラブルを防げます。

▶初彼岸について詳しくはこちら

お彼岸で渡すお供え物の掛け紙(のし紙)に関するマナー

お彼岸のお供え物には、弔事の作法に則り、適切な掛け紙(のし紙)を選ぶのが一般的です。掛け紙の右上に添えられる「熨斗(のし)」は、慶事に使われる縁起物のため、お彼岸のような弔事では「のし」のない掛け紙を使用するのが一般的です。

水引については、二度と繰り返さないという意味を持つ「結び切り」のものを選びます。水引の色は双銀や黒白が一般的ですが、関西地方など一部の地域では黄白を用いる慣習があるため、事前に確認しておくと安心です。また、誰からの贈り物か一目で分かるよう、包装紙の上から掛ける「外掛け」にすることで、ご遺族への配慮が伝わりやすくなります。

結び切りの水引の掛け紙を選ぶ

お彼岸のお供え物には、結び切りの水引が描かれた掛け紙を選ぶのが一般的です。お彼岸は弔事に関わる行事であるため、「二度と悲しいことが起きないように」という願いを込めて、一度結ぶと簡単に解けない結び切りを使用します。

本来はヒモ状の水引を用いるのが正式ですが、現代では水引が印刷されたタイプを使用しても差し支えありません。水引の色は双銀や白黒を選ぶのが一般的ですが、関西などの一部地域では黄白の水引を用いる慣習があるため、事前に確認しておくと安心です。地域の文化やご家庭の考え方に合わせたものを選び、ご先祖を敬う気持ちを適切に表しましょう。

掛け紙は外掛けが基本

お彼岸の贈り物は、掛け紙を外掛けでかけるのが一般的です。お彼岸で渡したお供え物は、箱から出さずそのまま仏壇にお供えされることが多いです。そのため、誰からの贈答品なのか一目で分かるよう、包装紙の外に掛け紙をかける「外掛け」が望ましいです。

表書き

お彼岸のお供え物の表書きには、「御供」もしくは「御仏前」と記入するのが一般的です。表書きは、掛け紙の上部中央に筆ペンもしくは毛筆で書きましょう。表書きの真下には、送り主の氏名を書き込みます。

お彼岸のお供え物の渡し方

お彼岸のお供え物を渡す際は、ご遺族に失礼のないよう意識することが大切です。直接お宅を訪問する場合は、あらかじめ相手の都合を確認した上で伺う日時を相談しておきましょう。お彼岸の期間中に訪問できないときは、お彼岸に入る前にお供え物を渡しに行きます。

品物を渡す相手は、お彼岸供養の施主とするのが一般的です。施主に断らず勝手に仏壇へ供えたり、ほかのご遺族に渡したりするのは控えましょう。持参した品物は紙袋から取り出し、袋は自身で持ち帰るのが一般的です。遠方などの理由で訪問が難しい場合は、お彼岸の中日までに届くよう郵送で手配しても問題ありません。

事前に訪問することを知らせておく

お彼岸のお供え物を直接渡す場合、訪問することを前もって知らせておきましょう。お彼岸時期に入る前に相手の都合を聞き、訪問日を相談しておくのがおすすめです。もしお彼岸時期に訪問できない場合は、お彼岸に入る前にお供え物を渡しに行きます。

施主に渡す

お彼岸のお供え物については、訪問先の状況に合わせて渡すことが大切です。仏壇にお供えする場合は、紙袋や風呂敷から出して、表書きが自分から読める向きで「御仏前にお供えください」と一言添えて渡すのが丁寧です。

品物を紙袋から取り出して渡す

お供え物を紙袋に入れて持参している場合、品物を取り出してから渡します。その袋は相手に渡さず、自身で持ち帰りましょう。

郵送で渡しても問題ない

お彼岸の前後や彼岸時期での訪問が難しい場合は、品物を郵送しても問題ありません。お彼岸の入りもしくは中日までに、相手の自宅に届くように調整しましょう。

手紙を添える場合の注意点

お彼岸のお供え物を郵送する場合や、直接訪問して手渡しする際にも、手紙や添え状を同封するとより丁寧な印象になります。

手紙には、まずお彼岸を迎えるにあたっての季節の挨拶を記し、続いてご先祖への供養の気持ちを伝えます。また、本来であれば直接お参りに伺うべきところを、郵送や略儀での挨拶となることへのお詫びの言葉を添えるのが一般的です。

文章を作成する際は、忌み言葉を避けるよう注意を払い、故人を偲ぶ温かな言葉を選びましょう。近況報告は手短に留め、あくまでもご先祖の供養とご遺族への配慮を主眼に置いた内容にすることが大切です。こうした一筆を添えることで、形式的な贈り物以上に弔いの心が相手に伝わります。

香典を送る場合の注意点

お彼岸に御供物料を送る際は、現金書留を利用するのが一般的です。現金をそのまま封筒に入れるのではなく、不祝儀袋に包んでから専用の封筒に入れましょう。その際、お参りに伺えないお詫びやご先祖を偲ぶ言葉を添えた手紙を同封すると、より丁寧な印象になります。

送る時期は、お彼岸の期間中か、遅くとも中日までに届くよう手配するのが一般的です。表書きは「御供」とします。金額は三千円から五千円程度が相場ですが、故人との関係に応じて調整してください。お彼岸のお供えは、四十九日を過ぎていても送ることが適切です。

実家や親戚宅に手土産として持参する場合

実家や親戚の家へお彼岸の訪問をする際は、手土産としてお供え物を持参するのが一般的です。この場合、品物の金額相場は三千円から五千円程度とされており、相手に気を使わせすぎない範囲で選ぶのが適切です。

持参する品物は、仏壇にお供えした後に家族や親族で分け合えるよう、個包装のお菓子や日持ちのする飲み物が喜ばれます。また、お供え物としてだけでなく、集まった親族で囲めるような季節の果物なども重宝されます。

渡す際は、いきなり仏壇に供えるのではなく、まずは施主や家の家主に挨拶を兼ねて手渡ししましょう。その際「仏前にお供えください」と一言添えると、より丁寧で心遣いが伝わります。

仏壇にお供えした品物はいつ下げる?

自宅の仏壇にお供え物をした場合、いつまで飾っておくべきか迷う方も多いはずです。ここでは、お供え物を下げるタイミングについて解説します。

彼岸明けに下げるのが一般的

お彼岸のお供え物は、彼岸入り(初日)に供え、彼岸明け(最終日)に下げるのが一般的です。お彼岸の期間中は、常にお供え物が飾られている状態にしておくのが望ましいとされています。

ただし、手作りのおはぎなど日持ちしない食べ物をお供えした場合は、傷んでしまう前に早めに下げるようにしてください。

下げたお供え物は、仏様からの「お下がり」として家族全員で食べるのが供養になります。一度お供えしたものをいただくことは、仏様への感謝や生きていることのありがたみを実感する尊い行いとされています。

いただいたお供え物にお返しは必要?

お彼岸にお供え物をいただいた場合、お返しを用意する必要はないとされています。しかし、今後の関係や感謝の気持ちを伝えるためにお礼の品を渡したい場合の対応について解説します。

お返しの相場とおすすめの品物

お返しを用意する場合は、いただいた品物の3分の1から半額程度(1千円〜2千500円程度)の金額を目安にします。品物は後に残らない「消え物」を選びましょう。海苔やお茶、洗剤などの日用品のほか、砂糖菓子などもよく選ばれます。

いただいた際に直接手渡しするか、後日お彼岸が明けてから郵送でお送りします。郵送する場合は、品物と一緒に無事にお彼岸を終えたことの報告と、お供え物をいただいたことへの感謝を記したお礼状を添えると丁寧です。

お彼岸のお供え物を選び、先祖を偲びましょう

この記事のまとめ

  • お彼岸のお供え物には、消え物や個包装で日持ちする食べ物を選ぶ
  • 自宅の仏壇にお供えする場合、ぼた餅やおはぎ、果物、花、精進料理、お彼岸団子がおすすめ
  • 贈答用としては、お菓子やお米、ローソク・線香などが選ばれる
  • 掛け紙は結び切りの水引のものを選び、外掛けする
  • お供えを渡す場合は事前に訪問することを知らせておき、施主に渡す

お彼岸のお供え物には、消え物や個包装のお菓子、日持ちする食べ物などを選ぶのが一般的です。自宅の仏壇に飾るものと贈答用でおすすめの品物が異なるため、それぞれ適切な品物を選びましょう。また、お供え物を渡す際は前もって訪問を知らせておきましょう。 

監修者 SUPERVISOR
1級葬祭ディレクター 志岐 崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

SHARE この記事をSNSでシェアする