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葬儀のあと

先祖供養を行う意味と正しいやり方。墓参りや自宅にある仏壇で感謝の言葉を伝えよう

先祖供養を行う意味と正しいやり方。墓参りや自宅にある仏壇で感謝の言葉を伝えよう

「先祖供養」という言葉を聞いたことはあっても、先祖供養を行う目的や、実際に何をすればよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、仏教における先祖供養を行う意味と正しいやり方について詳しく紹介していきます。

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先祖供養とは

仏教での先祖供養は、お墓や仏壇に線香を立てたりお供え物をしたりして先祖に感謝を伝えるために行われます。先祖がいなければ、自分達はこの世に生を受けていません。生まれてきたことへの感謝を込め、先祖に尊敬と祈りを捧げるのが先祖供養の目的です。

また、先祖供養には「先祖に対する回向になる」という意味もあります。回向(えこう)とは、先祖に対して祈りを捧げたり僧侶にお布施をしたりしてこの世で功徳を積み、この功徳を先祖に振り分けて成仏の助けにする行為のことです。

先祖供養は、この回向を通して命のつながりを感じられる重要な儀式とされています。

先祖供養を行う意味

ここからは、仏教の先祖供養を行う意味について解説していきます。先祖供養を行う目的をきちんと理解した上で、故人を弔いましょう。

先祖への感謝の気持ちを持てる

先祖供養を行う意味として、先祖に感謝の気持ちを持てることが挙げられます。先祖供養を通して「自分が生まれてこられたのは先祖のおかげ」と理解することで、先祖のありがたみを感じられるようになります。

その結果、日常のさまざまな場面で先祖に対する感謝や敬意を持てるようになるでしょう。

徳を積める

徳を積めるというのも、先祖供養を行う意味の一つです。徳を積むとは、「自分の意思で周囲のためになる行為を行うこと」を指します。自分に生を与えてくれた先祖のことを考え、感謝や敬意を持って弔うことは、仏教において「徳を積む」行為と考えられています。

徳を積むことでそれが巡り、結果的に自分自身が救われることにもつながるのです。先祖供養は故人だけでなく、自分自身のためになる行為でもあります。

心が穏やかになる

先祖供養をすることで、心が穏やかになるとされています。先祖と聞くと、自分とは関係のない昔の人を思い浮かべる方もいらっしゃいますが、両親や祖父母なども先祖にあたります。

故人と過ごした日々や思い出などを思い返しながら弔うことで、心が安らかになるでしょう。

先祖供養の種類

先祖供養と一口にいっても、さまざまな種類があります。ここからは先祖供養の種類やそれぞれの特徴について紹介していきますので、ぜひ目を通してみてください。

仏教供養

仏教供養は「利供養」とも呼ばれ、仏様や菩薩などに対する敬意を込めてお供え物をする行為です。供物として捧げるものは、主に飲食(おんじき)、燈明(みあかし、とうみょう)、香華(こうげ)です。

飲食は、家族が普段口にしている食べ物や飲み物、燈明は電球やろうそくなどの明かり、香華は花や線香、焼香などを指します。仏様や故人に食事や花をお供えし、線香をあげながらろうそくに火を灯すことが、仏教供養とされています。

追善供養

先祖供養の種類として、追善供養が挙げられます。追善供養とは、故人の魂が成仏して極楽浄土へ行けるよう、遺族や親族が法要を行うことです。追善供養で積んだ徳を先祖に渡すことにより、故人の魂の徳が積まれて成仏できると考えられています。

具体的には、仏壇に手を合わせたり墓参りをしたりする行為が追善供養です。他にも、四十九日や百箇日法要などの忌日法要や、三回忌・七回忌といった年忌法要も追善供養にあたります。

行供養

行供養も先祖供養の一種と考えられています。行供養は、仏教の教えに従って善行をしながら修行に励むことを指し、最も大切な供養とされています。厳しい修行をする必要はなく、世の中や人のためになる善い行いをして徳を積むことが行供養です。

仏教における先祖供養の正しいやり方

ここからは、仏教における正しい先祖供養のやり方について解説していきます。どのように先祖を供養すればよいのか分からない方は、こちらを参考にしてみてください。

お墓参りをする

先祖供養の具体的なやり方として、お墓参りが挙げられます。お墓参りとは、お盆やお彼岸、故人の命日などに合わせて遺骨が納められているお墓を訪れ、線香をあげたり花や供物を捧げたりする行為です。

また、墓石を磨いたりお墓の周りを掃除したりする行為も、先祖供養の一つとされています。定期的に墓参りをし、先祖を供養するよう心がけましょう。

卒塔婆を立てる

彼岸やお盆などで卒塔婆を立てるのも、先祖供養の一つと考えられています。卒塔婆とはお墓に立てる細い木の板でできた塔であり、故人の供養を目的としています。卒塔婆を立てることで徳が積まれ、故人の供養につながるとされています。

「先祖がいたからこそ今の自分が生きている」という感謝を忘れず、先祖のことを思いながら供養しましょう。ただし、浄土真宗では卒塔婆は使わないため注意が必要です。先祖供養を行う前に、自身の宗派を確認しておきましょう。

仏壇にお供え物をする

先祖供養のやり方として、仏壇にお供え物をする行為が挙げられます。線香や花、食事などの供物は香りに乗ってあの世に運ばれ、先祖や仏様のもとに届けられるとされています。故人との思い出や人柄を思い出しながら仏壇にお供え物をし、先祖を供養しましょう。

位牌や遺影に手を合わせる

位牌や遺影などに手を合わせる行為も、先祖供養につながるとされています。仏壇に置かれた位牌や遺影に手を合わせると、故人の供養になるだけでなく、自分自身の心が穏やかになるでしょう。可能な限り毎日仏壇に手を合わせ、先祖や仏様を敬う時間を取るのがおすすめです。

仏壇や位牌などがない場合は、故人の遺品や写真などに手を合わせるだけでも構いません。ゆっくりと手を合わせる時間が取れない場合は、リビングや寝室、玄関など目に入りやすい場所に遺品や写真を飾っていつでも故人を思い出せるようにしましょう。先祖の姿を思い浮かべて思いを馳せるだけでも、先祖供養につながります。

法要を行う

忌日法要である四十九日法要や百箇日法要、年忌法要である一周忌や三回忌などのタイミングで法要を行うことも、先祖供養の一種と考えられています。故人の命日や節目のタイミングでお経をあげてもらい、先祖のことを思い出すことが供養につながります。祖父や母親など複数人の先祖の回忌年がある場合は、まとめて一緒に供養を行っても構いません。

法要を執り行う場合、まず菩提寺の僧侶に相談して日程を決定します。日程や時間が決まったら、1ヶ月前を目安に参列者に詳細を知らせます。法要が終わった後に会食を行う場合は、レストランやホテルなどの食事会場を押さえておきましょう。また、法要の当日までに返礼品や僧侶に渡すお布施の準備をしておきます。

手元供養を行う

先祖供養のやり方として、手元供養を行うことも挙げられます。手元供養とは、故人の遺骨をペンダントやネックレスなどに加工して手元に留め、供養をする方法です。手元供養であれば、自宅に仏壇がなかったりお墓参りをするのが難しかったりする場合でも先祖を供養できます。

お墓を建てていない場合や遺骨を散骨したという場合でも、手元供養なら故人を弔えるでしょう。

仏教以外の先祖供養の正しいやり方

ここからは、神道やキリスト教など仏教以外の先祖供養の正しいやり方について紹介していきます。

神道

神道では、故人の魂は祖先の行く末を見守る「氏神様」になると考えられています。そのため、先祖を供養するには一般的な神棚以外に故人の魂を祀るための「霊璽(れいじ)」を作る必要があります。

霊璽とは故人の御霊が祀られているもので、仏教の位牌に近いものです。霊璽は神聖なものと考えられているため、直接見えないよう鏡付きの覆いをかぶせたり布で覆ったりします。

また、祖霊社と呼ばれるものに霊璽を納めて祀る方法もあります。ここでも霊璽が目に入らないよう、祖霊社の内扉の中に霊璽を入れて外側に鏡をおいてしっかり扉を閉めましょう。この際、外扉は開けたままにしておいても構いません。

霊璽を納めた祖霊社は神棚よりも低い場所に祀り、米や塩、酒、水、榊などのお供物を準備します。手を合わせる際は「二礼・二拍手・一礼」の作法に則ってお参りしてください。

キリスト教

キリスト教では「死は神様のもとへ行く喜ばしいこと」とされているため、先祖を供養するという概念はありません。供養のための儀式は行われませんが、神への感謝と故人への愛情を常に持ち、故人を思い出すことが大切とされています。

より深く故人に祈りを捧げたい場合は、自宅に家庭祭壇を作って神に祈る方法があります。遺品や十字架、聖書、故人の写真などを飾るスペースを設け、起床後や寝る前などに神に祈りを捧げましょう。

正しいやり方や意味を踏まえ、先祖供養を行いましょう

この記事のまとめ

  • 先祖供養とは、お墓参りをしたりお供え物をしたりして、命をつないでくれた先祖に感謝を伝える行為
  • 先祖供養には、①先祖への感謝の気持ちを持つ②徳を積む③心が穏やかになるなどの意味がある
  • 先祖供養には、①仏教供養②追善供養③行供養がある
  • 具体的な先祖供養のやり方として、①お墓参りをする②卒塔婆を建てる③仏壇にお供物をする④位牌や遺影に手を合わせる⑤法要を行う⑥手元供養を行うなどが挙げられる
  • 神道では故人の御霊を祀る霊璽を作り、お供え物をすることで先祖を供養できる
  • キリスト教には供養という概念はないが、故人への愛と神への感謝を常に持ち続けることが大切とされている

先祖供養とは、お墓参りや法要などを通して先祖を思い出し、感謝を伝えるための大切な儀式です。先祖供養を行うことで徳が積まれ、心が穏やかになるとされています。本記事で紹介した具体的なやり方を参考に先祖供養を行い、先祖に感謝を伝えましょう。 

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