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仏花にふさわしい種類とは?季節に応じた選び方や飾り方のマナーを解説

仏花にふさわしい種類とは?季節に応じた選び方や飾り方のマナーを解説

ご先祖様や故人にお供えする仏花に、どのような花を選べばよいか迷っている方も多いのではないでしょうか。迷ったときには、仏花にふさわしいとされる人気の種類から花を選ぶのがおすすめです。本記事では、仏花として人気の花の種類や迷ったときの選び方、飾り方のマナーについて分かりやすく解説します。

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仏花とは?花の種類に決まりはある?

仏花(ぶっか)とは、自宅やお寺にある仏壇に飾るお花のことです。お墓に供える花(墓花)も仏花の一つとされることがありますが、本記事では仏花を「仏壇に供える花」という意味に限定して解説します。

仏花として飾る花の種類に、厳密な決まりはありません。そのため、基本的には故人のことを想って選んだ種類をお供えできます。しかし、仏花としてお供えしないほうがよいとされる花の種類もあります。

特に、ご年配の方は避けた方がよいとされる花の種類に対して敏感な方も多いです。仏花は、故人や先祖を想って仏壇に手を合わせる全員の気持ちを考慮した上で、選ぶ必要があります。仏花の種類に注意を払っている方がいる場合には、了承をもらってからお供えするとトラブルを避けられるでしょう。

仏花に人気の花の種類

ここからは、仏花としてよく選ばれている人気の種類をご紹介します。いつも同じ種類の花をお供えしている方も、こちらを参考にいつもと違う種類をお供えしてみてはいかがでしょうか。

菊は古くから日本で親しまれており、仏花として人気のある種類です。スーパーでも「仏花」の名前で菊が花束にされていることがあります。

人気の理由の一つは、花が長持ちすることが挙げられます。暑い時期を除けば室内で数週間は綺麗な状態を保てるため、頻繁に仏花の交換ができない方にはぜひおすすめしたい種類です。

さらに、枯れても花びらが落ちにくいのも魅力と言えます。仏壇の上を散らかしてしまうと片付けが大変ですので、仏花を選ぶ際には特に重視したいポイントです。

菊は、200品種以上もあると言われる種類の豊富な花です。大輪の花を咲かせる種類から、小ぶりで可愛らしい種類までさまざまあります。仏壇が小さい場合には、小ぶりの菊を選ぶと飾りやすいでしょう。

カーネーション

母の日の贈り物というイメージが強いカーネーションは、仏花としてもお供えされます。花が長持ちし、見た目の華やかさ、色の豊富さ、手に入れやすさなど多くの魅力があります。

白のカーネーションは、亡くなった母親に送る花として知られています。そのため、故人にお供えする花としておすすです。これに加え、母の日には赤、父の日には黄色のカーネーションをお供えするのもおすすめです。

スターチス

スターチスは仏花の引き立て役としてよく選ばれる種類で、暑さに強く長持ちしやすいといった特徴があります。また、スーパーやホームセンターでもよく販売されており、値段も安価なため手に入れやすいのも魅力です。

ボリューム感のある花のため、少しの本数でも仏花を豪華に仕上げてくれる心強い存在です。枯れると中央の白い花は無くなってしまいますが、紫やピンクなどのガクの部分は色褪せることなくドライフラワーのようになります。そのため、仏花の手入れがあまりできない方にもおすすめな種類です。

リンドウ

リンドウは深い青の花が美しく、仏壇を爽やかに彩ってくれる人気の種類です。上部だけでなく茎全体に花を咲かせるため、2本程度を花束に加えるだけでも十分な存在感があります。

花が長持ちし、10日程度は綺麗な状態を維持できるのも魅力です。「リンドウ」というと青い花を思い浮かべる方も多くいるかと思いますが、白やピンクなど色の種類はいくつかあります。

また、リンドウには「あなたの悲しみに寄り添う」という花言葉もあるため、故人を亡くした悲しみの中で自分自身を支えるための花として、仏壇に飾るのもおすすめです。

ケイトウ

ケイトウはふさふさとした質感や鮮やかなカラーが特徴で、仏花に華やかさやアクセントを加えたいときにおすすめの種類です。花が長持ちすることや色の豊富さ、ボリューム感などからよく選ばれています。

鶏のトサカを彷彿とさせる種類や、猫じゃらしのように縦に伸びる種類までさまざまあり、どれを選ぶかで花束の印象が大きく変わるのも魅力です。その他の仏花との相性を考えながら花束を作りましょう。

仏花にふさわしくないとされる花の種類

仏花の種類に厳密なルールはありませんが、一般的にふさわしくないとされる花の種類があるのは事実です。身内に仏花の選び方に注意を払っている方がいる場合や、他家の仏壇にお参りにいく場合には、以下の種類は避けた方がよいでしょう。

トゲ・毒のある花

バラをはじめとするトゲのある花や彼岸花や水仙、チューリップなどの毒のある花は、けがや死を連想させることから仏花にはふさわしくないとされる種類です。

縁起の面だけでなく、仏壇にお参りに来た方や仏花の手入れをする方がケガをしてしまう恐れがあることも、トゲ・毒のある花が避けられる理由です。そのため、故人が供えてほしいと言っていたなどの特別な事情がない限りは、基本的にはお供えしない方がよいでしょう。

ただし、トゲのある花についてはしっかりトゲを取り除けばお供えすることも可能です。

香りの強い花

ユリやキンモクセイなど香りの強い花は、線香の香りを邪魔することや甘い香りにつられて虫がくることなどから、ふさわしくないとされる種類です。

しかし、屋内であれば虫の問題は気にしないでよいこともあります。線香の香りもしっかり届くようであれば、避ける必要はないでしょう。

花粉の落ちる花

ユリやポピーなどの花粉の落ちやすい花は、服や仏壇に花粉がつくとシミとして残ってしまう恐れがあります。仏壇にお参りに来てくださった方の洋服を汚してしまう恐れがあるため、避けたほうが無難でしょう。

どうしてもユリやポピーなどをお供えしたい場合は、事前に花粉の部分を除いてからお供えすることが重要です。

仏花のおすすめの選び方

「仏花を初めて自分で用意する」という方は、どのような選び方がよいのか迷うこともあるでしょう。先述した仏花として人気の種類以外にも、自分で種類を選んでみたい方は以下を参考に仏花を探してみてはいかがでしょうか。

故人の好きな色・種類の花

仏花の選び方として特におすすめしたいのは、故人の好きな色や種類の花を選ぶ方法です。

好きな色や種類をすぐに思い出せない場合には、「父の財布や手帳、バッグの色はなんだったかな」「祖母はどのような花をよく買っていたっけ」など、故人に少し思いを馳せてみるとお供えの花が思い浮かぶかもしれません。

いつもとは違う視点で故人のことを考えられる特別な時間にもなり、より故人を身近に感じられるでしょう。

季節の花

仏花を季節の花にすると、故人と一緒に季節の訪れを楽しめます。仏壇は屋内にあるためなかなか季節を感じることができません。そのため、仏花で季節の訪れを楽しむのもおすすめです。

お墓に納骨することなく手元供養をしている場合は、仏花で季節の訪れを故人に伝えてみてはいかがでしょうか。

仏花におすすめの季節の花たち

  • 春:桜・ボタン・マーガレットなど
  • 夏:ほおずき・ひまわり(花粉を取り除く)・ケイトウなど
  • 秋:コスモス・ススキ・ダリア・リンドウなど
  • 冬:冬菊など

長持ちする花

あまり頻繁に仏花の手入れや交換ができない方は、長持ちする種類の花を選ぶのがおすすめです。特に夏場は花が傷みやすいため、長持ちする花を選ぶと安心でしょう。どのような花が長持ちするか分からない場合は、花屋で尋ねてみるとよいでしょう。

仏花をお供えするタイミング

仏花をあまりお供えしたことがない方は、どのタイミングで仏花をお供えすべきか分からないこともあるでしょう。ここからは、仏花をお供えするおすすめのタイミングについて解説します。

お供えしている仏花が枯れそうなとき

仏花は、いつも綺麗な状態でお供えしておきたいものです。そのため、お供えしている仏花が枯れそうなときには新しい仏花をお供えします。

瑞々しく咲いている花が仏壇に供えられていると、自然と仏壇に目が行く回数が増えます。そのたびに故人を思い出せるため、仏花はいつも元気なものを供えてください。

故人の月命日

故人の月命日は、いつもと違う特別な日です。月命日にはお墓に花をお供えしにいくことも多いと思いますが、合わせて仏壇にも新しい花をお供えしましょう。

大切な日のため、いつもとは違った種類の仏花を供えるのもおすすめです。いつも自分が仏花を用意している場合には、他の家族に「お父さんに似合うようなお花を買ってきて」などとお願いしてみてもよいでしょう。その花をきっかけに、家族と普段は話さない故人のエピソードで盛り上がるかもしれません。

法要がある日

法要がある日は、新しい仏花をお供えすることが多いです。僧侶や参列者を招くことや、故人にとって重要な日であることから、綺麗な状態の仏花をお供えします。法要にあたってどのような仏花を選べばよいか分からないときには、お寺や近所の方に相談するとよいでしょう。

仏花における飾り方のマナー

仏花は左右対称となるようにお供えする

仏花は、仏壇の両端にある一対の花立てにお供えするのが一般的です。そのため、花束は同じ種類・色・本数のものを一対用意し、左右対称となるようにお供えする必要があります。

左右対称にお供えする理由は、見た目が美しく整うことや極楽浄土を表しているためです。仏花を買い慣れていない場合には、花束を一対で購入することをつい忘れてしまうこともあるため、しっかり覚えておきましょう。

故人が亡くなって日が浅い場合は白を主にした仏花をお供えする

故人が亡くなってまだ日が浅い場合、白を基調とした仏花をお供えするのがマナーです。これは白が清らかさを表す色であり、故人への敬意を示すことができると考えているためです。四十九日法要が終わるまでは、特にこのことを意識してお花を飾りましょう。

故人の命日から日が経ってきたら、紫や黄色、赤などの色鮮やかな種類を次第に織り交ぜていくとよいです。

造花については意見が分かれるため注意する

仏花として造花をお供えするかどうかは、意見が分かれるため注意が必要です。仏花に厳密なルールはなく、造花を飾ることは禁止されていませんが「仏花には生花を選ぶべき」と考えている方も多くいます。

造花は枯れることがないため、いつまでも仏壇を華やかに彩り、お手入れのための手間や買い替えの費用も少ないのが魅力です。僧侶の多くも造花を否定していないことから、仏壇にお参りしてくれる方が反対意見を持っていない場合は、造花をお供えしてもよいでしょう。

しかし、造花に対して異を唱える方がいる場合には、しっかりと話し合って了承をもらってからお供えすることが大切です。

長所の多い造花ですが、やはり自然本来の質感や色を持つ生花も捨てがたいところです。法要などで訪問者を迎える時には生花をお供えし、数日間家を留守にする際には造花をお供えするなど、生花と造花を上手く使い分けることをおすすめします。

仏花は故人を想って選びましょう

この記事のまとめ

  • 仏花とは、自宅やお寺にある仏壇に飾るお花のことを言う。仏花として飾る花の種類に厳密な決まりはないが、避けたほうがよいとされる花の種類もある
  • 仏花に人気の花の種類には、①菊②カーネーション③スターチス④リンドウ⑤ケイトウなどがある
  • 仏花にふさわしくないとされる花の種類には、①トゲ・毒のある花②香りの強い花③花粉の落ちる花などがある
  • 仏花の選び方に困ったら、①故人の好きな色・種類の花②季節の花③長持ちしやすい花から探す方法がおすすめ
  • 仏花をお供えするタイミングには、①お供えしている仏花が枯れそうなとき②故人の月命日③法要がある日などがある
  • 仏花における飾り方のマナーには、①仏花は左右対称となるようにお供えする②故人が亡くなって日が浅い場合は白を主にした仏花をお供えする③造花については意見が分かれるため注意するなどがある

仏花の種類に厳密な決まりはありませんが、一般的にお供えしないほうがよいとされている種類があります。しかし、これに該当する場合であっても特別な理由があって選んだのであれば特に問題はありません。仏花は故人に捧げるための花のため、故人を想って選ぶことが何よりも大切です。 

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