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葬儀のあと

納骨堂とはどんなもの?一般的なお墓との違いや施設のタイプなどをご紹介

納骨堂とはどんなもの?一般的なお墓との違いや施設のタイプなどをご紹介

近年、遺骨の納骨先として納骨堂を利用する方が増加しています。「納骨堂」という言葉を聞いたことはあるものの、特徴やメリットは分からない方も多いのではないでしょうか?本記事では、納骨堂とはどのようなものかや、一般的なお墓との違いなどを解説します。

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納骨堂とは

まず、納骨堂とはどのような施設なのか紹介します。遺骨の供養方法を検討している方や、納骨堂に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

遺骨を安置できる施設

納骨堂とは、「他人の委託を受けて焼骨を収蔵するため、都道府県知事の許可を受けた施設」と定義されています。一般的なお墓は屋外にある墓地に建てられますが、納骨堂は建物の中に遺骨を収納するのが特徴です。納骨堂の大半は、お墓の継承者を必要としない「永代供養」でもあります。

納骨堂を運営し、遺骨の保管を継続的に実施する場合、法律に基づく許可を取得する必要があります。ただし、故人の遺骨をお墓に納骨する前に一時的に預かるのみであれば、納骨堂としての許可がなくても問題ありません。

納骨堂とお墓の違いとは

納骨堂と一般的なお墓には、大きく分けて以下の三つの違いがあるとされています。ここからは、それぞれの違いについて具体的に解説していきます。

遺骨を納める場所

お墓と納骨堂は、遺骨を納める場所が異なります。一般的なお墓は、お墓の下に設置されている「カロート」に遺骨を納めます。カロートは地下に面しているため湿度が上がりやすく、長期間遺骨を保管すると遺骨が濡れたりカビが生えたりすることがあります。

一方、納骨堂では屋内施設に遺骨を納めます。納める場所は仏壇方式やロッカータイプとさまざまです。大半の場合、室温で管理されるため遺骨が汚損する心配がほとんどありません。

遺骨の安置期間

一般的なお墓と納骨堂は、遺骨を安置できる期間が異なります。先祖代々受け継いでいくお墓は、一度納骨したら半永久的に遺骨を安置できます。一方、納骨堂の場合は安置期間が過ぎると遺骨は取り出されて供養されます。遺骨を安置しておける期間は納骨堂によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

一般的に、遺骨を安置できる期間を33年とする納骨堂が多いです。これは、仏教において「人が亡くなった後、仏様になるのに33年かかる」と考えられているためです。安置期間が終わって遺骨を取り出した後は、霊園や寺院の管理者が永代供養を行います。

メンテナンスが必要か

メンテナンスが必要になるかどうかも、一般墓と納骨堂の違いの一つです。お墓が建てられている墓地は屋外にあるため、墓石の掃除やお墓周辺の草むしりといった定期的なメンテナンスが必要です。一方、納骨堂は屋内にあり、遺骨の管理を納骨堂のスタッフに任せられるため、自分でメンテナンスをする必要はほぼありません。

納骨堂のタイプ

「納骨堂」と一口に言っても、遺骨を収納する施設にはさまざまなタイプがあります。ここからは、タイプ別の特徴やそれぞれの違いについて紹介していきます。

ロッカー型

納骨堂のタイプとして、ロッカー型が挙げられます。ロッカー型は、名前の通りロッカーのような形状の棚に遺骨が入った骨壷を納めるものです。狭いスペースに遺骨を納められるため、近年日本で人気となっている形状です。

ロッカー型には、納骨壇の前にご本尊が用意されているタイプと、参拝時に納骨壇を開くタイプの二つがあります。費用相場は20万円からで、下の段よりも上の段の方が価格が高くなる傾向があります。

位牌型

位牌型とは、仏壇の周辺に位牌を立てて故人を供養する形式の納骨堂です。位牌型の場合は位牌に参拝するため、遺骨は別の場所で保管することが大半です。遺骨と位牌を同じスペースに置くタイプもあり、この場合は個別の参拝スペースが準備されています。費用相場は30万円ほどで、費用を抑えたい方に選ばれています。

自動搬送型

自動搬送型は、近年注目を集めている新しいタイプの納骨堂です。コンピューターテクノロジーが導入されており、タッチパネルやICカードを操作することで参拝場所に骨壷や位牌が出てくる仕組みとなっています。

操作時、設定した音楽が流れるタイプや、スクリーンに故人の遺影が映し出されるものもあります。費用相場は70万円ほどで、ロッカー型や位牌型に比べて少々高額になります。

仏壇型

納骨堂には、仏壇型と呼ばれるタイプもあります。仏壇のような形状の納骨壇が並べられているのが特徴で、位牌を置ける仏壇がある上段と遺骨を収納する下段に分かれています。上段のスペースには、お墓や遺影などを飾ることも可能です。また、個人はもちろん家族単位での納骨ができるのも仏壇型の特徴です。

仏壇型は美しい装飾が施されているものが多いため、個人単位で50万円から、家族単位では100万円からと比較的割高です。「費用をかけてもよいから、しっかりと故人を供養したい」「家族と一緒に同じ納骨堂で眠りたい」という方におすすめのタイプです。

墓石型

墓石型とは、お寺や霊園にある墓地のように墓石を並べるタイプの納骨堂です。遺骨を安置するスペースが屋内にあるため、汚れや風雨による影響を受けにくくメンテナンスも簡単に行えます。納骨堂によっては、お線香やお花、供物などをお供えできるところもあります。

墓石型の場合、墓石を作る費用がかかるため料金が高額になる傾向があります。個人単位で約100万円以上、家族単位だと約200万円以上になる場合も多いです。

納骨堂のメリット・デメリット

納骨堂を検討する際は、メリットとデメリットをしっかりと押さえておく必要があります。ここからは納骨堂を利用するメリットとデメリットを解説します。

メリット

メンテナンスが楽

納骨堂のメリットとして、メンテナンスが楽な点が挙げられます。納骨堂は建物の中で遺骨を保管するため、一般的なお墓のようなメンテナンスは必要ありません。掃除道具を用意する手間が省け、手ぶらでお参りに行くことも可能です。

参拝しやすい

参拝しやすい場所にあることも、納骨堂のメリットです。納骨堂は霊園や墓地のような広い土地が必要ないため、一般的には都心部にあることが多いです。駅から徒歩で行けるような距離に位置する納骨堂が多いため、非常に便利でしょう。

無縁墓になる心配がない

納骨堂の場合、無縁墓になってしまう心配がありません。一般的なお墓だと、お墓の継承者がいなくなるとお墓の周りが汚れたり、墓石が破損したりといった状況になる恐れがあります。納骨堂では運営者がきちんと遺骨を供養してくれるため、無縁墓になることはありません。

デメリット

お参りする場所が共用であることがある

納骨堂の場合、お参りをする場所が他の人と共用になっていることが多いです。納骨スペースは個別に分配されていますが、すぐ側に他の人の遺骨が納められていることも珍しくありません。ゆっくりと自分のペースでお参りしたい方にとっては、窮屈に感じることもあるでしょう。

最終的には合祀される

納骨堂に遺骨を納めた場合、最終的には他人の遺骨と一緒に合祀されます。契約期間が終了すると骨壷から遺骨が取り出され、他人の遺骨と一緒に供養塔へと納骨されます。合祀後は遺骨を取り出せなくなるため、一般墓を購入する予定がある場合は契約期間を把握しておきましょう。

納骨堂が適している人

納骨堂にはさまざまなメリットやデメリットがありますが、納骨堂が適しているのはどのような人なのでしょうか。

墓じまいを検討している人

墓じまいを検討している場合、納骨堂の利用が向いています。 納骨堂はお墓を管理してもらえるため、手間がほとんどかかりません。先祖代々、遺骨を納めてきた墓石を撤去した後、新しい供養先として納骨堂を選んでみてはいかがでしょうか。

お墓の継承者がいない人

お墓の継承者がいない人にも、納骨堂がおすすめです。お墓を継承する人がいないと、あなたが亡くなった後にお墓の管理をする人がおらず、無縁墓になる恐れがあります。しかし、納骨堂であれば納骨堂のスタッフに管理を任せられるため、継承者がいなくても問題ありません。

また、納骨堂は永年利用ではなく契約期間後は永代供養される仕組みですので、無縁墓になる心配もないでしょう。

子供の負担を軽減したい人

「お墓を継いでくれる子供はいるものの、負担を軽減したい」と考える方にも、納骨堂がおすすめです。納骨堂であれば子供に管理をしてもらう必要がないため、大幅に子孫の負担を減らせます。

納骨堂を契約するまでの流れ

納骨堂を利用するには、さまざまな手続きが必要です。ここからは納骨堂を契約するまでの流れを詳しく解説していきます。

納骨堂を探す

まず、希望のエリアにある納骨堂について調べてみましょう。地域の情報誌やフリーペーパーなどで情報を集めるのもよいですし、インターネットで検索するのもおすすめです。

問い合わせをする

候補がいくつか絞れたら、納骨堂の内容について問い合わせましょう。資料を請求し、資料に書かれている情報を確認しながら候補を絞り込むのがおすすめです。この際、納骨堂のタイプや費用などを決めておくとスムーズに絞り込みができるでしょう。

実際に見学へ行く

納骨堂の候補が絞り込めたら、実際に見学へ行きましょう。納骨堂の雰囲気やアクセスのよさ、スタッフの様子など現場を見ることで確認できる部分が多々あります。安心して遺骨を任せられるかどうか、自分の目で確認してみてください。不安を残さないためにも、分からないことや疑問点などはその場でスタッフに質問しましょう。

候補地の見学が終わったら、そこで分かったことを家族と共有して相談しながら納骨堂を決めます。大切な遺骨を預ける場所であるため、時間をかけて家族全員が納得できる納骨堂を選ぶことが大切です。

申し込みを行う

契約する納骨堂が決まったら、申し込みを行います。契約の際は提出書類や印鑑などが必要になるため、前もって準備しましょう。

納骨堂を選ぶ際の注意点

最後に、納骨堂を契約する際に注意したい点について紹介します。

家族や親族と話し合う

納骨堂の利用を検討している場合、家族や親族としっかり話し合いをしておきましょう。家族や親族の中に、「納骨堂での供養はあまりおすすめしない」「お墓に納骨するべき」と考える方がいるかもしれません。トラブルを避けるためにも、契約前にきちんと話し合いをすませておきましょう。

アクセスのよさを確認する

納骨堂を探す際は、アクセスのよさを確認しましょう。アクセスが悪い場所だとなかなかお参りができず、故人を供養できない可能性があります。実際に見学へ行った際、駅からの時間や公共交通機関の有無などを把握しておくことが大切です。

費用を払い続けられるかを確認する

納骨堂は契約形態によっては管理費などの費用が継続的に発生する場合があります。このような費用を誰がどのように支払うのか、支払い続けられるのかはあらかじめ検討しておきましょう。

納骨堂の特徴を踏まえ、お墓をどうするか検討しましょう

この記事のまとめ

  • 納骨堂とは、焼骨を収蔵する施設であり、屋内に遺骨を収納するのが特徴
  • 納骨堂には、ロッカー型、位牌型、自動搬送型、仏壇型、墓石型の5つのタイプがある
  • 納骨堂には掃除の手間がない、参拝しやすい、無縁墓になる心配がないというメリットがある一方、お参りする場所が共用のことがある、最終的に遺骨が合祀されるというデメリットもある
  • 墓じまいを検討している人、お墓の継承者がいない人、子供の負担を軽減したい人は、納骨堂を検討するとよい
  • 納骨堂を決める際はアクセスのよさを確認し、家族や親族としっかり話し合うことが大切

納骨堂とは、故人の遺骨を納めるための屋内施設です。一般的なお墓とは異なり、メンテナンスの必要がない、継承者がいなくても問題ないといったメリットがあります。ただし、本記事で紹介したようにデメリットもあるため、前もって注意点を確認した上で納骨堂の利用を検討してみてください。 

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