閉じる メニュー
葬儀を知る

火葬はいつから始まった?日本の歴史と共にその起源、現代における火葬の準備や所要時間も解説

火葬はいつから始まった?日本の歴史と共にその起源、現代における火葬の準備や所要時間も解説

日本においては、遺体を焼却して遺骨にする火葬が一般的です。しかし、かつての日本では土葬が主流でした。本記事では、一体いつから火葬が始まったのか、その歴史を解説します。併せて火葬に必要な準備や所要時間も説明するため、参考にしてみてください。

火葬とは

世界には、国や文化によってさまざまな埋葬方法があります。例えばキリスト教やイスラム教では、宗教上の理由から死後に土葬される事例が多いです。一方で、現代の日本においては、火葬が主流となっています。

火葬とは、故人の遺体を強い熱で焼却し、遺骨にする埋葬方法です。日本の火葬は火葬場の火葬炉で行われ、最後に遺骨を骨壷に収めるまでが一連の流れとなっています。

今や日本では、ほとんどの葬儀後に行われている火葬ですが、一体いつから始まったのでしょうか?また、現代の火葬に必要な準備や時間について知りたい、という方も多いかもしれません。

火葬の知識を深めておけば、葬儀にも落ち着いて参列でき故人をゆっくり偲べるでしょう。日本の火葬はいつから始まったのか、その起源と歴史を紐解いていきます。

日本で火葬はいつから始まった?

日本ではいつから火葬が始まり、死後の埋葬方法として定着していったのでしょうか?ここでは、日本における火葬の起源と歴史についてそれぞれ解説します。

日本の火葬はいつから?その起源とは

かつての日本では、遺体を棺に納めてそのまま埋葬する土葬が主流でした。死後に火葬する習慣が一般的になったのは、江戸時代後期から明治時代初期といわれています。

しかし、古墳時代の遺跡に遺体埋葬後の石室を焼却した「かまど塚」がみられることから、古代でも火葬が行われていたと考えられるでしょう。

『続日本紀』の記述によると、700年に僧・道昭が火葬されており、日本初の火葬とみなされています。また、702年には持統天皇が火葬によって埋葬されました。両方とも、仏教が伝来した飛鳥時代の出来事です。さらに、仏教の開祖であるブッダが死後に火葬されたことに影響を受けて、日本国内で仏教が広まるにつれ、火葬も普及したという説が有力視されています。

日本の火葬の歴史

日本の火葬は、飛鳥時代が起源だといえます。では、実際にいつから土葬中心の埋葬方法が火葬に変化し定着したのでしょうか?ここでは、日本の火葬にまつわる歴史を時代ごとにみていきます。

奈良・平安時代の火葬

飛鳥時代に続く奈良・平安時代では、火葬を行えるのは皇族や貴族、僧侶など特権階級に限られていたと考えられます。一般庶民は基本的に土葬であり、当時の日本では、身分によって埋葬方法に差があったといえるでしょう。

鎌倉時代の火葬

鎌倉時代になると、浄土真宗や日蓮宗といった鎌倉仏教が日本各地で布教されていきます。これに伴い、火葬による埋葬方法も、一般庶民に広く知られるようになりました。

しかし、この頃は火葬に必要な処理技術が発展しておらず、火葬場の設備も十分ではありませんでした。そのため、鎌倉時代以降は土葬と火葬の両方が行われていたと考えられます。

江戸時代の火葬

江戸時代には寺や墓地に簡易的な小屋が作られ、火葬場として確保されるようになりました。これにより、庶民の間でさらに火葬が浸透していきます。一方で、火葬場から発生する煙や臭いが大きな問題となり、土葬も変わらず行われていました。

明治時代の火葬

明治時代に神道が推奨されるようになると、廃仏毀釈の動きが高まります。その結果、政府は1873年に火葬禁止令を出しました。

しかし、土葬用の土地を確保することが難しくなったため、1875年には禁止令を撤廃します。そして公衆衛生を理由として、伝染病による死者は火葬を義務付けるとともに、人口密集地域での土葬を禁止する措置を取りました。

このような政治の流れに合わせて、明治時代にはレンガ造りの燃焼室や、煙突の付いた火葬炉が登場します。従来と比べて火葬の処理技術が向上したことで、煙や臭いの問題も解消されていきました。

つまり、日本の歴史における火葬の転換期は、明治時代だったといえるでしょう。

現代の日本における火葬

火葬はいつから始まったのか、その起源は飛鳥時代にあります。その後、火葬は江戸時代から明治時代にかけて庶民の間に定着していきました。このような歴史を経て、現代の日本では、火葬率がほぼ100%となっています。

なお、土葬は法律で禁止されているわけではありません。しかし、公衆衛生面が課題となる上に、土葬できる墓地も限られているのが実情です。特別な理由がない限り、日本では死後に火葬するのが通例だといえるでしょう。

現代での火葬の準備

火葬の歴史が分かったところで、実際に火葬に必要な準備や手続きはあらかじめ確認しておきたいポイントです。そこで火葬前後の手続きについて、何のために行うのか、具体的な理由と併せて説明します。

火葬はいつから実施できる?

まず、火葬とはいつから実施できるものなのか、正しく把握しておくことが大切です。

日本では「墓地・埋葬等に関する法律」により、原則として死後24時間以上経過してからでないと、火葬できません。これは、死亡判定が現代と比べて正確ではなかった時代に、仮死状態で火葬されることを防ぐという理由で取り決められました。

通常の葬儀はもちろん、葬儀を行わない直葬であっても、基本は24時間以上経ってから火葬されます。

火葬前の手続き

死後24時間以上経過し、火葬許可証を取得した上で火葬が実施されます。火葬後は、遺骨を箸で拾い上げるお骨上げの儀式を行うのが基本です。

死亡届を提出した同じ日に火葬許可証を発行する自治体が多いようですが、夜間や休日を挟むと受け取りが翌日以降となる場合もあります。火葬許可証がないと火葬を行えないため、葬儀に支障が出ないように余裕を持って手続きをしてください。

また、火葬前の手続きを代行してくれる葬儀社もあります。いつから葬儀を行うのか、スケジュールによっては葬儀社に火葬前の手続きを依頼してもよいでしょう。

火葬後の手続き

死後24時間以上経過し、火葬許可証を取得した上で、火葬が実施されます。遺体を火葬したら、遺骨を箸で拾い上げる骨上げの儀式を行うのが基本です。

その後、骨壷と一緒に火葬証明書を受け取ります。火葬証明書は埋葬許可証となり、故人の納骨時に必要です。紛失してしまわないよう、きちんと保管しておいてください。

現代での火葬にかかる時間

火葬は故人の死後24時間以上経ってから行われ、書類の届け出や許可証の受領など、さまざまな手続きが必要です。また、遺体を火葬するのにかかる時間は、火葬炉の種類によって異なる点に留意しましょう。

日本の火葬炉は大きく2種類に分けられ、所要時間や特徴が異なります。ここからは、現代での火葬にかかる時間を解説します。

ロストル式の火葬炉

火葬炉の種類のひとつが「ロストル式」です。ロストルとは、オランダ語で火格子や網を意味します。火葬炉の中に金属棒が格子状に渡されており、その上に棺を乗せて焼却する仕組みです。

棺の下に空間がある分、酸素が送り込まれてより燃焼しやすくなっています。また、棺が燃え尽きた後には遺体に直接炎が当たるため、火葬にかかる時間を短縮することが可能です。実際に、ロストル式の火葬場では35〜60分ほどで火葬が完了し、もうひとつの台車式の火葬炉と比べると短時間ですみます。

さらに、ロストル式では一日に火葬できる回数が多いことも特徴です。このような理由から、ロストル式の火葬場の多くは人口の多い地域にあります。

台車式の火葬炉

もう一つの火葬炉の種類が、「台車式」です。台車式では、車輪を付けた台車の上に棺を乗せ、そのまま火葬炉に入れて火葬します。現在、日本ではこの台車式の火葬場が主流です。

車輪付きの台車は耐火性のある素材で作られており、火葬後に遺体の形を崩さないように炉内から取り出せるようになっています。

しかし、台車式の火葬炉は火葬にかかる時間も60〜120分ほどと、ロストル式と比べ長くなる点がデメリットとなります。

火葬がいつから始まったのか、ルーツを知って必要な準備を行いましょう

火葬はいつから始まったのか、その起源は?必要な準備やかかる時間は?

  • 火葬とは、故人の遺体を強い熱で焼却し、遺骨にする埋葬方法
  • 現代の日本では火葬による埋葬が主流だが、かつては土葬が一般的だった
  • 日本の火葬がいつから始まったのか、その起源は飛鳥時代といわれている
  • 江戸時代まで、一般庶民の間では土葬と火葬の両方が行われていた
  • 明治時代以降、土地の確保や公衆衛生の面から火葬が定着していった
  • 火葬はいつからでも実施できるのではなく、死後24時間以上経過しなければならない
  • 火葬前には火葬許可証を取得し、火葬後には火葬証明書を受け取る必要がある
  • 火葬炉にはロストル式と台車式の2種類があり、特徴や所要時間が異なる

現代の日本では火葬が一般的となっていますが、かつては土葬による埋葬が多く見られました。

火葬が始まったのは飛鳥時代が起源と考えられており、明治時代になると土葬に関する土地の確保や公衆衛生が問題視される中で、一般庶民の間に火葬が定着していきます。その結果、現代の日本において、ほぼ100%火葬が実施されるようになりました。

実際に火葬は死後24時間以上経ってから実施できます。葬儀のスケジュールや予算を踏まえた上で、いつからどのように火葬を行うのか、準備と心構えをしておきましょう。

SHARE この記事をSNSでシェアする