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夫婦位牌とは?知っておきたい意味と作り方を解説

夫婦位牌とは?知っておきたい意味と作り方を解説

位牌はひとりにつき一つずつ作るのが一般的ですが、夫婦が連名で作る「夫婦位牌」を選ぶ方もいらっしゃいます。本記事では、夫婦位牌が持つ意味や作り方について解説していきます。夫婦位牌の種類や価格、作る際の注意点などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

夫婦位牌とは

夫婦位牌は「ふうふいはい」「めおといはい」と呼ばれ、夫婦の戒名を連名で刻んだ位牌です。位牌は魂のよりしろと考えられているため、通常は一つの位牌につき、ひとりの戒名を刻むことになっています。しかし夫婦位牌は、ふたりの戒名が同じ位牌に刻まれているのが特徴です。

位牌には、一つの札板に戒名を刻んで祀る「板位牌」と、複数枚の札板があり先祖代々の位牌をまとめて祀る「回出位牌(くりだしいはい)」の二種類の形状があります。基本的に夫婦位牌は、板位牌の形状で作られるのが一般的です。

また、夫婦位牌の名前の書き方にも種類があり、「交差型」と「真裏型」の二つの形状があります。

「交差型」は、位牌の表と裏で戒名の位置が変わらないのが特徴です。表面の右側には男性の戒名・左側に女性の戒名を書き、裏面の右側には男性の俗名や命日・左側に女性の俗名や命日を書きます。位牌を上から見たとき、夫婦の名前が交差しているように見えることから、この名前がついたとされています。

「真裏型」とは、夫婦の戒名や俗名が刻まれている位置が、位牌の表と裏で逆になるのが特徴です。表面の右側には男性の戒名・左側に女性の戒名を刻み、裏面の右側には女性の俗名や命日、左側に男性の俗名や命日を刻みます。上から見たとき、それぞれの戒名が真っ直ぐ繋がって見えるのが特徴です。

夫婦位牌でよく使用されるのは「真裏型」ですが、どちらのタイプを選んでも問題ありません。どちらにするか悩んだら、先祖代々の位牌を確認したり、菩提寺に相談したりすることをおすすめします。

夫婦位牌を作る意味とは

通常の位牌ではなく夫婦位牌を選ぶのには、どのような理由があるのでしょうか。そこでここからは、夫婦位牌を作成する意味について解説していきます。

「あの世でも夫婦でいたい」という意味が込められている

夫婦位牌には、「あの世に行っても夫婦でい続けたい」という意味が込められているとされています。位牌に連名で戒名や俗名を刻むことで、死後の世界でも一緒になれると考えられています。「愛する伴侶とあの世でも共に過ごしたい」と考えているのなら、夫婦位牌の作成を検討してみてはいかがでしょうか。

仏壇のスペースに余裕を作る

夫婦位牌を作成することには、仏壇のスペースに余裕を作るという意味もあります。夫婦それぞれで位牌を作成する場合、先に作られた片方の位牌のサイズに合わせて、後の位牌の大きさを決めることになります。

このとき、仏壇の大きさによっては位牌を二つ並べるとスペースが狭くなり、窮屈に見えてしまうという問題があります。連名で戒名を刻む夫婦位牌を選べば、位牌の数が一つ減るため仏壇のスペースに余裕ができます。仏壇のサイズが小さめの場合は、夫婦位牌を選ぶとよいでしょう。

位牌の見た目に差が出てしまうことを防ぐ

夫婦位牌には、位牌の見た目に差ができてしまうことを防ぐという意味合いもあります。夫婦それぞれの位牌を作成する場合、位牌を作る時期に差ができてしまいます。先に作成した位牌が古くなってしまうと、ローソクのススや日焼け、文字の擦れなどが目立つようになります。

その結果、後から作成した位牌に比べて見劣りしてしまいます。夫婦それぞれの位牌の見た目に差ができるのを防ぎたいという場合は、一つの夫婦位牌を作成することをおすすめします。

値段を安くする

夫婦位牌を作成する意味として、値段を安く抑えるという点も挙げられます。夫婦それぞれの位牌を二つ作成するよりも、一つの夫婦位牌を作った方が費用を抑えられるケースが多いです。ただし、場合によっては夫婦位牌を作成する方が費用が高くなることもあるため、注意が必要です。

夫婦位牌の作り方

ここからは、夫婦位牌の作り方を詳しく解説していきます。

夫婦の片方が亡くなったときに作る

夫婦位牌の作り方として、夫婦の片方が亡くなったときに位牌を作成する方法が挙げられます。位牌の片側に亡くなった方の戒名や俗名、命日などを刻んでおき、隣のスペースは空欄のままにしておきます。位牌の準備が一つでよいため、費用を抑えられるのがメリットです。

ただし、隣のスペースが空欄になっている位牌を作って仏壇に置くのは、「戒名を入れるのを待っているように見える」「縁起が悪い」と感じる方もいます。夫婦位牌を先に作成しておくことに抵抗がある場合は、次に紹介する方法を参考にしてみてください。

夫婦ふたりが亡くなったときに作る

片方にスペースが空いた夫婦位牌を作るのに抵抗を感じる方は、夫婦ふたりが亡くなったタイミングで夫婦位牌を作成することをおすすめします。夫婦の片方が亡くなった際は、まずひとりの戒名が刻まれた位牌を作成します。その後、残された方が亡くなってから新しく夫婦位牌を作成します。

一人用の位牌に二人分の戒名や俗名、命日などを刻むのは難しいため、元の位牌は処分して新しく位牌を作成することとなります。この場合、最初から夫婦位牌を作る方法に比べて費用がかさんでしまいます。

位牌のサイズの確認が必要

夫婦位牌を作成するときは、必ず位牌のサイズを確認しておきましょう。夫婦位牌には巾広位牌か、少し大きめサイズの4寸の位牌が使用されます。仏壇のサイズによっては、準備した夫婦位牌が仏壇に納められない場合もあります。前もって仏壇の内側の大きさを測っておき、きちんと収納できるサイズの夫婦位牌を選ぶようにしてください。

また、地域や家庭によっては、「ご先祖様よりも位牌のサイズが大きくなるのは避けた方がよい」と考えられている場合があります。先祖の位牌よりも大きい夫婦位牌を作ってしまい、後から作り直しになることも珍しくありません。無用なトラブルや出費を避けるためにも、夫婦位牌を作成する場合は、家族や親族に確認をとっておくことをおすすめします。

夫婦位牌の形や材質、デザインなどには、特に決まりはありません。宗派によって避けるべき形や推奨されているデザインなどもないため、好みに合った材質や形の夫婦位牌を選ぶとよいでしょう。

夫婦位牌の種類と価格

夫婦位牌を作成するときに気になるのが、位牌の費用についてではないでしょうか。夫婦位牌にかかる費用は、位牌の種類によって大きく異なります。ここからは、夫婦位牌の種類とそれぞれの費用について解説していきます。

モダン位牌

モダン位牌とは、従来のデザインや材質などの固定概念にとらわれない位牌です。金属やクリスタルなどの材料が使用されることもあり、近代的なデザインで人気を集めています。モダンなデザインなため、洋室やモダンデザインの仏壇などに置いても違和感がないのが特徴です。

モニュメントとして部屋に飾ったり、インテリアと合わせる方もいるとされています。材質やデザインによって費用は大きく異なり、約3〜7万円ほどが相場となっています。夫婦位牌のデザインにこだわりたい、現代風のデザインの仏壇を購入しようと考えているという方には、モダン位牌がおすすめです。

塗位牌

塗位牌とは、位牌の表面が黒く塗られており、金粉などの装飾が施されている位牌です。塗位牌には「本漆タイプ」と「合成漆タイプ」があり、それぞれ費用相場が異なります。

本漆タイプの位牌は、「ウルシノキ」と呼ばれる樹木の樹液から抽出された天然塗料を使用するのが特徴です。塗りや磨き、研ぎといった複雑な工程を経て作られるため、完成までには3ヶ月ほどかかります。費用も4〜10万円ほどと高価ですが、時間と費用がかかる分高級感のある位牌に仕上がります。

合成漆タイプには、本漆で使用される樹液よりも扱いやすい塗料が採用されています。本漆タイプより作業工程も少なく手間もかからないため、2〜3万円ほどとリーズナブルな価格で作成できます。「高級感のある位牌に仕上げたいけれど、予算はあまりかけられない」という場合は、合成漆タイプの位牌を選ぶとよいでしょう。

唐木位牌

唐木位牌とは、紫檀や黒檀、鉄刀木などの「唐木」と呼ばれる木材を使用して作られる位牌です。美しい木目と重厚感のある見た目が特徴で、希少な木目であるほど費用が高額になります。唐木で作られている仏壇を使用している場合、同じく唐木で作成された位牌を選ぶと統一感が出せるでしょう。費用相場は2〜7万円ほどとなっています。

夫婦位牌を作るときの注意点

夫婦位牌を作成する場合、いくつかの点に注意しなくてはいけません。ここからは夫婦位牌を作るときの注意点をご紹介していきます。

魂抜きの費用がかかる

先に亡くなった方の位牌を作成しておき、後に夫婦位牌を作成する場合、「魂抜き」という儀式が必要です。魂抜きとは、読経を行って位牌から魂を抜く儀式です。

寺院にて使用していた位牌の魂抜きを行なってからでないと、新しい夫婦位牌に魂入れができないため注意してください。また、魂抜きの儀式には1〜3万円ほどのお布施が必要になるため、前もって準備しておきましょう。

命日が分かりづらくなる

夫婦位牌の場合、命日が分かりづらくなるため注意が必要です。夫婦位牌では命日の異なるふたりを一つの位牌にするため、供養の際どちらの命日なのか分からなくなることがあります。供養を行うときは、夫婦どちらの命日なのか分かるような工夫が必要でしょう。

菩提寺への確認が必要

菩提寺や地域によっては、夫婦位牌の作成が良しとされていないことがあるため注意しましょう。夫婦位牌を作成する前に、前もって菩提寺に相談しておくことをおすすめします。

夫婦位牌の意味や作り方を知り、位牌をどうするか検討しましょう

この記事のまとめ

  • 夫婦位牌とは、夫婦の戒名が連名で刻まれている位牌
  • 夫婦位牌には「あの世でも夫婦でいたい」という希望や、位牌の見た目に差ができるのを防ぐという意味が込められている
  • 夫婦位牌は、片方が亡くなったタイミングで作る方法と、夫婦ふたりが亡くなったときに作る方法がある
  • 夫婦位牌には、モダン位牌・塗位牌・唐木位牌の三つの種類がある
  • 夫婦位牌を作成する場合、前もって菩提寺に確認しておくことが大切

夫婦位牌は、夫婦ふたりの戒名が連名で位牌に刻まれているものです。夫婦位牌には、仏壇のスペースに余裕ができる・位牌の見た目に差が生まれないといったメリットがあります。

その一方で、魂抜きの費用が必要だったり、命日が分かりづらくなったりといった問題もあるため注意しましょう。本記事で紹介した夫婦位牌の意味や作り方などを参考に、どのような位牌を作るのか検討してみてください。

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