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健康・カラダのこと

血液がサラサラになる食べ物まとめ。血行不良の原因を踏まえて予防する食習慣とは

血液がサラサラになる食べ物まとめ。血行不良の原因を踏まえて予防する食習慣とは

健康を維持するためには、十分な栄養や酸素を体中に行きわたらせる必要があります。そのために重要なのがサラサラの血液です。ドロドロの血液では血流が滞り、身体の隅々まで血液を運べません。本記事では、血行不良の原因からその予防法、サラサラな血液を作るのに効果のある食べ物をご紹介します。

監修者 SUPERVISOR
管理栄養士/食生活アドバイザー/フードスペシャリスト/食品衛生管理者 古山 有紀

武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科卒業。
管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。
糖尿病患者や腎臓病患者を中心に、病状の進行を防ぐための食事指導を行う。食事と健康、美容に関する記事を中心に管理栄養士ライターとして活動中。

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血液がドロドロとはどのような状態?

規則正しい生活をしていると、血液はサラサラな状態、血管は柔軟性のある状態を保つことができます。一方、不規則な生活を続けていると、血液中に糖質や脂質が増えて血液の粘性が高くなり、血液がドロドロな状態になってしまいます。

このような状態が続くと血管を傷つける悪玉コレステロールが増えやすくなります。ではなぜ、血液がドロドロになるのでしょうか。

血液がドロドロになる原因

血液は偏った食生活や運動不足、喫煙、ストレスなど乱れた生活習慣によってドロドロな状態になります。このような生活習慣は血管も老化させ、血管の柔軟性を奪います。柔軟性を失い、硬くなった血管では血液の流れが悪くなることから、さまざまな病気の原因にもなります。

さらに、悪玉コレステロールによって傷付けられた血管を修復するために血小板が集まることで血液の流れが停滞することも、血液がドロドロになる原因となります。血液がサラサラで、血管内を停滞することなく流れている状態が理想的です。

血液をサラサラにする食習慣のポイント

血液をサラサラにするには、食習慣の改善が必要です。ここでは、血液をサラサラにする食習慣のポイントをご紹介します。

糖分の多い食べ物を摂り過ぎない

糖分は主に小腸で消化、吸収されます。吸収された糖はエネルギー源となったり、グリコーゲンとして蓄えられます。また、糖は脳にとっては唯一のエネルギー源であるため欠かすことのできない栄養素です。

しかし、摂り過ぎて血液中に増えすぎた糖は、血管壁にある内皮細胞に入り込み活性酸素を生み出します。この活性酸素が血管を傷つけ動脈硬化を引き起こす要因です。さらに、余分な糖がたんぱく質と結びつくことで老化物質(AGEs)が発生します。AGEsは血管を老化させ、さまざまな生活習慣病の原因にもなります。

このように、糖分の多い食べ物の摂り過ぎは血管の負担になります。ご飯、パン、麺類などの穀類や芋類は糖質の多い食べ物であるため、食べ過ぎには注意しましょう。また、砂糖を多く含む菓子類などの食べ物や清涼飲料水はできる限り控えましょう。

身体に悪い脂質の摂取を控える

脂質は糖質、たんぱく質と共に三大栄養素の一つであり、細胞膜やホルモンなどの材料となる重要な栄養素です。青魚などの食べ物に含まれる不飽和脂肪酸は善玉コレステロールを増やしたり、血栓を防ぐなど身体に必要な働きをします。

しかし、脂肪の中には牛脂などに含まれる飽和脂肪酸や、マーガリン、インスタント食品などに含まれるトランス脂肪酸のような身体に悪影響を与える脂質があります。これらは、血管を傷つけ脳梗塞や心筋梗塞などのリスクを高めるといわれています。サラサラの血液を保つためには、身体に悪い脂質は控えましょう。

食物繊維をしっかり摂る

食物繊維は、人の体内で消化吸収できません。そのため、胃や腸に入ると中性脂肪やコレステロールを包み込み、体外へ排出する作用があります。血液をドロドロにする原因物質を排出してくれるため、血液をサラサラにする効果が期待できます。

また、食物繊維を含む食べ物は噛み応えのあるものが多く、よく噛んで食べることで満腹中枢を刺激し、食べ過ぎ予防につながります。意識して摂るようにしましょう。

肉類を減らし、魚、大豆製品の食べ物を多めに摂る

肉類には血液をドロドロにする飽和脂肪酸が多く含まれます。一方、魚の油に含まれるDHAやEPAなどの不飽和脂肪酸は、血液をサラサラにする効果があると言われています。また、大豆製品に含まれるポリフェノールは強い抗酸化作用を持ち、血管を硬くする原因となる活性酸素を除去するのに役立ちます。

肉、魚、大豆製品の主な栄養素はどれもたんぱく質源となりますが、血液に与える影響は異なります。肉類の食べ過ぎには注意し、血液をサラサラにする効果のある魚や大豆製品などの食材を多く摂るようにして、血液の健康を守りましょう。

抗酸化作用のある食べ物を摂る

抗酸化とは、身体の酸化を抑えることです。私たちの身体は酸素を利用してエネルギーを作り出しています。そして、酸素を利用するのと同時に活性酸素という身体にとって害になる物質が生じています。活性酸素によって正常な細胞が傷つけられ、老化やがん、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となります。

活性酸素から身体を守る働きが抗酸化作用です。通常、活性酸素は体内の酵素によって分解されます。しかし、活性酸素の量が多くなると体内の酵素だけでは処理が追いつかなくなります。そのため活性酸素から身体を守るために血液をサラサラにする抗酸化作用のある食べ物の摂取が重要になるのです。

抗酸化作用のある食べ物を食べると、体内で細胞が酸化されるよりも優先的に抗酸化物質が酸化されるため、身体を酸化から守ることができます。

バランスのよい食事については、こちらで解説しています。

血液がサラサラになる食べ物と栄養素

食べ物の中には、血液をサラサラにする作用をもつ食材があります。そのような食材を積極的に取り入れることで血液がドロドロになるのを予防できます。ここでは、血液サラサラ効果のある食べ物と栄養素を紹介します。

①玉ねぎ、にんにく:アリシン

玉ねぎやにんにくに含まれるアリシンには、血中のコレステロール上昇を抑え血液をサラサラにする作用があります。また、血液が固まりやすくなるのを防ぎ、血栓も予防してくれます。アリシンは熱に弱いため、加熱調理をすると血液サラサラ効果は失われてしまいます。

アリシンを効率よく摂取するためには、生の玉ねぎを薄くカットして食べるか、すりおろしたり細かく刻んで食べるのがおすすめです。ただし、水に溶け出しやすい性質もあるため、水にさらすのであれば短時間にしましょう。

②納豆:ナットウキナーゼ

納豆に含まれる酵素「ナットウキナーゼ」には、血栓を溶かす作用があります。そのため、納豆を食べることで血液がサラサラになる効果が期待できます。また、納豆の原料である大豆には脂質代謝を促すビタミンB2が含まれるため、脂質の分解を促進し、脂肪が血液中に蓄積するのを予防して血液をサラサラにしてくれます。

さらに、大豆には強い抗酸化力をもつビタミンE、ポリフェノールの一種であるイソフラボンも含まれているため、血管の老化を予防し血液をサラサラにする効果のある食べ物として注目されています。

③野菜、果物:ビタミンA、C、E

野菜や果物には、強い抗酸化作用をもつビタミンA、ビタミンC、ビタミンEが含まれています。ビタミンAは、緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンから変換されます。ビタミンCは果物に豊富で、さらに野菜や芋類などの食材にも含まれるビタミンです。

ビタミンCは水に溶けやすい性質があるため、ゆで汁を一緒に食べるスープや電子レンジで調理することで栄養素を失うことなく摂ることができます。ビタミンEは野菜のほかにナッツ類や動物性食品にも豊富に含まれています。

ビタミンA、C、E、それぞれのビタミンに抗酸化作用がありますが、三つのビタミンを一緒に摂ると相乗効果により血液をサラサラにする効果が高まります。三つのビタミンがバランスよく含まれる、カボチャやトマトなどは血液をサラサラにするのに特におすすめの野菜です。

④青魚:DHA、EPA

サバやイワシなど青魚に豊富に含まれるDHA、EPAは不飽和脂肪酸の一種です。DHAには血管壁の細胞膜を柔らかくする働きがあるため、血液をサラサラにし血流を改善する効果が期待できます。また、EPAは血中の中性脂肪を減らし、動脈硬化や血栓を予防する働きがあります。

DHA、EPAは必須脂肪酸と呼ばれ、人の体内では作ることができません。そのため、食べ物から摂る必要があります。体を構成する成分でもあり、健康を維持するためにも不可欠な栄養素であるため、青魚は積極的に摂るようにしましょう。

⑤酢:クエン酸

酢や柑橘系の果物に含まれているクエン酸も、血液をサラサラにする作用が期待できます。クエン酸には、血液を固まりにくくする抗凝固作用や疲労物質である乳酸を分解する作用があります。血液をサラサラにするだけでなく、身体の疲労を回復し、代謝を上げる効果も期待できます。

⑥お茶、赤ワイン:ポリフェノール類

苦み、渋みの成分であるポリフェノールには抗酸化作用があります。ポリフェノールはブルーベリーや柑橘類の皮、大豆などの食べ物にも含まれていますが、血液サラサラ効果を期待する場合、お茶や赤ワインに含まれるポリフェノールの一種「タンニン」と「カテキン」の摂取がより効果的です。

タンニンは、ポリフェノールの中でもとくに強力な抗酸化力を持っています。さらに、カテキンは抗酸化力に加え脂肪の吸収抑制作用、血糖値を低下させる作用、炎症を抑える作用もあり、血管の柔軟性を保つのにも役立ちます。水分摂取時には、血液サラサラ効果のあるお茶を飲むようにしましょう。

血管を柔らかくする方法について知りたい方は、こちらもご一読ください。

血液サラサラには生活習慣の改善も大切

血液をサラサラにする生活習慣①適度な運動

適度な運動は、中性脂肪や悪玉コレステロールの低下や、血圧の維持に効果的です。さらに、ウォーキングなど有酸素運動は血管を広げる作用もあるため、血流を改善し血液をサラサラにする効果が期待できます。

血液をサラサラにする生活習慣②良質な睡眠

私たちは睡眠中に細胞の修復、再生を行うため、健康的な血管を維持するのに良質な睡眠は大切です。良質な睡眠とは、心身ともに十分な休養をとれていることです。就寝2時間前には食事を終えるよう心がけ、良質な睡眠でサラサラの血液を目指しましょう。

血液をサラサラにする生活習慣③ストレスをためない

ストレスは自律神経を乱しますが、それにより血液も影響を受けます。自律神経が乱れ、交感神経が優位になるとアドレナリンが過剰に分泌され、血管が収縮します。その結果、血液はドロドロになるのです。

血液をサラサラにするためには、自律神経のバランスを維持することが非常に重要です。ストレスをためない生活を心がけましょう。

自律神経を整える食べ物は、こちらの記事で解説しています。

血液をサラサラにする生活習慣④禁煙

喫煙によって多量の一酸化炭素を吸い込むと、赤血球が酸欠状態になります。赤血球は体中に酸素を運ぶ働きをしているため、身体が酸欠にならないよう赤血球自身の数を増やして酸素を届けようとします。その結果、血液内の血球成分が増加して血液がドロドロ状態になるのです。

サラサラの血液を保つためには食べ物だけでなく、禁煙も心がけましょう。

適した食べ物や生活習慣で血液をサラサラに

この記事のまとめ

  • 血液をサラサラにするためには糖質、肉類を控えめにし、魚や野菜中心の食生活にする
  • 抗酸化作用のある食べ物は血液をサラサラにする効果が期待できるため、積極的に摂取する
  • 血液をサラサラにする効果のある栄養素を含む玉ねぎ、納豆、野菜、青魚、酢、お茶などの食材を取り入れる
  • 食事に限らず、生活習慣の改善も血液をサラサラにするために重要

今回の記事を参考に、血液をサラサラにする食習慣や効果のある食べ物を摂るよう心がけてみてください。さらに生活習慣も見直して、しなやかで柔軟性のある血管を保ちましょう。

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