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健康・カラダのこと

栄養バランスのよい食事はこれ!身体に必要となる栄養素や理想的な摂取方法などを解説

栄養バランスのよい食事はこれ!身体に必要となる栄養素や理想的な摂取方法などを解説

栄養バランスのよい食事を日々心がけていますか?身体の健康を保つには、バランスのよい食事を規則正しく摂ることが理想です。本記事では、「そもそも栄養バランスのよい食事とは?」「身体に必要な栄養素は?」など、さまざまな疑問にお答えします。理想的な摂取方法についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

監修者 SUPERVISOR
管理栄養士/食生活アドバイザー/フードスペシャリスト/食品衛生管理者 古山 有紀

武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科卒業。
管理栄養士として病院に勤務し、患者様の栄養管理及び栄養指導に従事。
糖尿病患者や腎臓病患者を中心に、病状の進行を防ぐための食事指導を行う。食事と健康、美容に関する記事を中心に管理栄養士ライターとして活動中。

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栄養バランスのよい食事とは

栄養バランスのよい食事とは、健康な身体を維持するのに必要な栄養素を必要な量だけ摂取できる食事を指します。目安は、厚生労働省が示す「日本人の食事摂取基準」や農林水産省が出している「食事バランスガイド」に示されている栄養素と必要量を満たす食事です。

必要な栄養素

厚生労働省の食事摂取基準では、エネルギー・たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン(13種類)・ミネラル(13種類)について目安量が設定されています。たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルは「五大栄養素」と呼ばれ、生命活動の維持に欠かせません。

その中でも、たんぱく質・脂質・炭水化物は、三大栄養素として身体を動かすエネルギー源になる大切な栄養素です。三大栄養素はできる限り毎食に取り入れることが理想です。

また必要な栄養摂取量は年齢や活動量によって異なるため、自分に必要な量を把握しておくと健康管理に役立ちます。

栄養バランスを整える目安

1日に必要な栄養の量は、年齢や体型、活動量によって異なります。例えば、1日のうちに座っていることがほとんどの成人の場合、男性は2,000kcal前後、女性は1,600kcal程度が必要なエネルギー量です。そのため、このエネルギー量の中で、栄養バランスを整えていくことが理想的です。

食事の内容を考慮して栄養バランスを整える目安には、農林水産省の食事バランスガイドが活用できます。食事バランスガイドでは、①主食②副菜③主菜④牛乳・乳製品⑤果物の分類ごとに、1日の摂取量の目安がイラストでまとめられています。何をどれだけ食べたらよいのか一目で分かりますので、参考にしてみてください。

農林水産省:食事バランスガイド

栄養バランスのよい食事にするポイント

ここからは、日々の食事を栄養バランスのよい食事にするポイントを解説します。

主食、主菜、副菜を揃える

和食の基本とされる「一汁三菜」は日本人に浸透した献立で、理想的な栄養バランスの食事といえます。

ご飯・パン・麺類などの主食、肉・魚・卵・大豆製品などの主菜、野菜・海藻類・きのこ類などの副菜を揃えることで、栄養バランスが整います。

栄養バランスのよい一汁三菜の献立例

  • 主食:ご飯
  • 主菜:焼き魚
  • 副菜:野菜サラダ、海藻の酢の物、豆腐と野菜の味噌汁

栄養バランスのよい食事といっても、手の込んだ料理を毎食用意する必要はありません。無理なくできる範囲で、一汁三菜に取り組んでみてください。

1週間単位でバランスをとる

必要と分かっていても、毎食栄養バランスに気をつけるのは大変です。そのため、1週間単位でみたときに必要な栄養バランスが整うよう意識し、無理なく続けられるようにしましょう。

無理なく栄養バランスを整える例

  • あまり野菜を摂取できなかった:翌日は多めに野菜を摂取できる食事を摂る
  • 外食で炭水化物に偏った食事になってしまった:翌日は炭水化物を控えめにしてたんぱく質と野菜類が多めの食事を摂る

このように食事を調整すると、1週間単位でみたときにバランスよく栄養素を摂取できます。

補食を取り入れる

1日3食、決まった時間に食事を摂ることは、消化器官の負担や身体のリズムを考慮しても理想的です。ただし、食欲がないときに無理して食べる必要はありません。無理して食べることが、身体の負担になってしまう場合もあるためです。

食欲がないときは、食べられるタイミングで補食を取り入れて不足した栄養素を補うようにしましょう。補食を取り入れることで栄養バランスの改善が可能です。ここで注意したいのは、補食の内容です。あくまでも栄養補給が目的であるため、甘いお菓子などを選ぶことは避けましょう。

補食におすすめの食材

  • エネルギーを補給できるもの:おにぎり、サンドイッチなど
  • たんぱく質を補給できるもの:ヨーグルト、チーズ、プリン、卵豆腐など
  • 食物繊維やビタミンを補給できるもの:さつまいもやかぼちゃを使ったおやつ、果物、ところてんなど
  • 水分を補給できるもの:ゼリー、スープなど

栄養バランスの悪い食事とは

ここからは、栄養バランスの悪い食事について解説します。栄養バランスの悪い食事をできる限り避けることで身体の負担を減らせるため、目を通しておきましょう。

ご飯、パン、麺類中心の食事

炭水化物に偏った食事は、食後に血糖値が急上昇するため避けましょう。急上昇した血糖値を下げるため、体内ではすい臓からインスリンが多量に分泌されます。インスリンは本来、血液中に増えたブドウ糖を筋肉に取り込んでエネルギーに変える働きをしていますが、大量のインスリンが分泌されると、過剰な量のブドウ糖が中性脂肪として溜め込まれます。

丼ものやパスタ、うどんなどの単品料理は食事から摂取する栄養素のほとんどが炭水化物になる傾向にあり、他の必要な栄養素が不足してしまいます。これらの料理を食べるときには、たんぱく質のおかずや野菜を使った副菜を1品加え、バランスのよい食事になるように工夫してみましょう。

好き嫌いが多い

偏食の方の場合、当然食べる食材が偏るため栄養バランスが悪くなります。栄養素の不足だけでなく、好きな物ばかり食べていると一定の栄養素だけが過剰になる場合もあります。好き嫌いがある方は、同じ成分を含む別の食材で補うなどして栄養バランスが偏らないよう注意しましょう。

間食の摂り過ぎ

補食は、食べられないときの栄養補給に有効です。しかし、食事をしているにも関わらず、さらに甘い菓子類やスナック菓子などを多く摂る間食は補食とは呼べません。

間食を摂り過ぎると空腹が満たされ、必要な栄養素が摂れなくなって栄養不足につながります。間食をする際は、食べる量に十分注意しましょう。

身体に必要な栄養素と理想的な摂取方法

先述の通り、私たちの身体を維持するためには必要な栄養素があります。ここでは各栄養素の特徴と栄養素の理想的な摂取方法について解説しますので、バランスよく取り入れて健康的な食事を目指しましょう。

たんぱく質

たんぱく質は、身体をつくる筋肉や内臓、皮膚、血液などの構成成分です。たんぱく質は20種類のアミノ酸からできており、その中の9種類は「必須アミノ酸」と呼ばれています。必須アミノ酸は体内で合成できないため、食事から摂取する必要があります。

たんぱく質が多く含まれる食材は、肉類や魚介類、卵、大豆製品、牛乳・乳製品などです。また、必須アミノ酸は卵や牛乳、肉、魚に多く含まれています。これらの食品を毎食取り入れることで、栄養バランスを整えることができます。

理想的な摂取方法

  • 意識して毎食たんぱく質を摂るようにする
  • 献立を考える際は、まずたんぱく質を使った主菜を決めてそれに合わせたメニューを決める
  • 納豆や豆腐、卵など手軽に食べられる食材を使って必要量を補う
  • 朝・昼・夕の3食で、異なる食材のたんぱく質を選ぶとよい

脂質

脂質は、細胞膜や臓器、神経を構成する材料となり、健康的な身体に必要不可欠な栄養素です。1gあたり9kcalのエネルギーとなるため、他の栄養素に比べ少量で多くのエネルギーを得ることができます。ただし、脂質の摂り過ぎはカロリー過多になり肥満の原因となるため、注意が必要です。

また、脂質は構造の違いから、「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。

飽和脂肪酸は主に肉や揚げ物、加工食品などに含まれる脂質です。これらは肥満や心臓病のリスクの原因となるため、なるべく摂取を控えるようにしましょう。

一方、身体によいといわれる不飽和脂肪酸は、青魚や植物油に多く含まれています。不飽和脂肪酸は、動脈硬化を防いで血圧を下げたり、悪玉コレステロールを低下させたりする働きがあります。質の悪い油は身体に悪影響を及ぼす恐れがあるため、身体によい良質な油を選んで摂取するようにしましょう。

理想的な摂取方法

  • 亜麻仁油やえごま油、オリーブオイル、なたね油、紅花油、ごま油、グレープシードオイルなどの良質な脂質を選ぶ
  • 青魚を積極的に取り入れる
  • 1日1回は魚を使った料理を取り入れるようにする
  • 炒め物や揚げ物に使う油は、不飽和脂肪酸のものを使用する
  • サラダは身体に良い油を使用したドレッシングやオリーブオイルと塩のみをかけて食べる

炭水化物

炭水化物は、エネルギー源となる「糖質」と、エネルギー源にならない「食物繊維」からなります。

糖質は活動に必要なエネルギーの材料であるため大切ですが、摂り過ぎは生活習慣病のリスクを高めます。しかし、摂取量が少ないとエネルギー源が不足し、疲労感や集中力の低下などが起こり身体に負担がかかります。

一方、食物繊維は血糖値の上昇を抑えたり、腸内環境の改善、悪玉コレステロールの低下など身体によい働きをしてくれます。日本人は食物繊維が不足しがちとされているため、積極的に摂りたい栄養素です。いも類や野菜類、きのこ類、海藻類などに多く含まれるため、意識して摂るようにしましょう。

理想的な摂取方法

  • 適量を守る(食事のエネルギー比率は50~55%程度)
  • 炭水化物を摂る際、野菜料理を初めに食べて血糖値の急上昇を抑える
  • おやつにも多くの糖質が含まれているため、摂り過ぎに注意する
  • ジュースや甘い飲み物はやめて、お茶や水を飲むようにする

ビタミン・ミネラル

ビタミンやミネラルは三大栄養素の働きを助け、身体の機能を保つために必要な栄養素です。多くの種類がありますが、そのほとんどが体内で合成されないため食べ物から摂る必要があります。ビタミンやミネラルはさまざまな食品に含まれているため、バランスの整った食事を心がけていれば不足することはありません。

種類によって必要量が異なりますが、特に不足しがちなビタミンは、ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンC・ビタミンDなどです。ミネラルではカルシウム・鉄・亜鉛などが不足しやすいため、これらを意識して摂るようにしましょう。

理想的な摂取方法

  • 野菜や海藻類を使った料理を積極的に摂る
  • サプリメントは手軽にビタミンやミネラルを補給ができるが、過剰摂取に注意が必要な場合もあるため、医師や管理栄養士に相談してからにする
  • 欠食をしない

主食、主菜、副菜を意識して、栄養バランスのよい食事を摂りましょう

この記事のまとめ

  • 栄養バランスのよい食事とは、主食・主菜・副菜の揃った食事を指す。和食の基本である一汁三菜を意識することで、理想的な食事になる
  • 1週間単位で栄養バランスを整えるようにするとよい
  • 食事だけでは必要な栄養素が不足する場合、補食を取り入れてバランスを整える
  • 偏った食事は栄養バランスが悪くなり、身体への負担にもつながるためできる限り栄養バランスを考えた食事を摂る
  • 五大栄養素(特にたんぱく質、脂質、炭水化物)は、基本的に毎食摂るよう心がける

栄養バランスのよい食事を摂るためには、主食・主菜・副菜が揃ったメニューを意識することが大切です。毎食バランスのよい食事に気を配ることが大変だと感じる方は、1週間単位で栄養バランスが整うように食事を工夫しましょう。

本記事で紹介した身体に必要な食材や摂取方法を参考に、栄養バランスが整っている健康的な食事をするよう心がけてみてください。

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