胃に優しい食べ物8選!おすすめの食べ方と具体的な食事メニューも紹介
胃の調子が悪いときにいつもと同じ食事をしていると、胃もたれや胃の不快感を悪化させることがあります。そのようなときは、胃に優しい食べ物を食べて胃を休ませることで胃を回復させましょう。本記事では、胃に優しい食べ物や食べ方、具体的な食事メニューを紹介します。胃の調子が悪いときの参考にしてください。
胃に優しい食べ物とは
胃に優しい食べ物とは『消化しやすく、胃への負担が少ない食べ物』です。胃もたれや胃の不快感など、胃の調子が悪いときには胃に優しい食べ物を食べることで胃を休め、回復を早めることができます。
一方、消化に時間のかかる食べ物は胃への負担となり、胃の回復を妨げてしまいます。そのため、胃への負担が大きい食べ物を避けることも大切です。
胃に優しいおすすめの食べ物8選
胃に優しい食べ物とは、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、具体的な胃に優しい食べ物を紹介します。
①軟らかい主食
軟らかい主食には以下のものがあります。
軟らかい主食の例
- お粥
- うどん
- そうめん
これらは栄養素の大半が炭水化物であり、消化に負担のかかる食物繊維や脂質がほとんど含まれていません。そのため、軟らかい主食は胃への負担が少なく、胃に優しいのです。
②赤身肉、鶏のささみ
赤身肉や鶏のささみは脂肪分が少なく、胃に優しい食べ物です。しかし、調理の際に油を使うと、やや消化に時間がかかってしまいます。胃の調子が悪いときは油は使わずに茹でる、蒸す、煮るといった調理方法を用いましょう。
③白身魚
白身魚は消化の負担となる脂質が少なく、胃に優しい食べ物です。
白身魚の例
- カレイ
- 鯛
- タラ
煮魚や蒸し魚などの調理方法で食べると、より胃への負担が少なくなります。
④豆腐
豆腐は口当たりがよく消化もしやすいため、胃の調子が悪いときに取り入れやすい食べ物です。良質なたんぱく質でもあるため、栄養バランスを整えるのに最適です。湯豆腐にしたり、味噌汁の具にしたりして食べると体を温めてくれます。
⑤食物繊維の少ない野菜
野菜には消化に時間がかかる食物繊維が含まれていますが、以下の野菜であれば食物繊維が少なく胃に優しいです。
食物繊維の少ない野菜の例
- 大根
- かぶ
- にんじん
野菜は、消化しやすくするため軟らかく煮て食べるとよいでしょう。
⑥卵
卵は、良質なたんぱく質で胃に優しい食べ物です。ただし、生卵や固ゆで卵、しっかり焼いた卵焼きなどは消化に時間がかかります。卵は軟らかい状態で食べるようにしましょう。
卵のおすすめの食べ方
- 半熟卵
- 温泉卵
- だしでまとめた卵とじ
⑦牛乳などの乳製品
牛乳は胃への負担が少なく、たんぱく質を含む食品です。さらに、牛乳が胃の粘膜を保護し、胃痛や胃もたれを和らげてくれる作用があります。乳酸菌飲料でも同様の作用が期待できるため、胃の調子が悪いときにおすすめです。
牛乳を飲むときには少し温めてから飲むと、冷たい物より刺激が少ないため胃への負担が少なくなります。
⑧果物
果物は、食事が十分に摂れないときのエネルギー源として活用できます。特に消化吸収がよく胃粘膜を保護する働きのあるリンゴや、胃腸の働きを助ける酵素を含むバナナがおすすめです。
柑橘類の酸味であるクエン酸は胃酸の分泌を促進してしまうため、胃の負担になります。胃の調子が悪いときには避けましょう。
胃の調子が悪いときは避けるべき食べ物
胃の調子が悪いときには、胃に負担のかかる食べ物はできる限り控えた方がよいでしょう。ここでは、胃に負担がかかる食べ物を紹介します。
揚げ物などの脂質の多い食品
脂質の多い食べ物を食べると、消化に時間がかかることに加え、胃酸を多く分泌します。多量の胃酸が分泌されることで胃の粘膜を傷つけ、胃もたれや胃痛の原因となります。以下の脂質の多い食べ物は、避けるようにしましょう。
脂質の多い食べ物の例
- 揚げ物
- 脂肪分の多い肉
- バターやマーガリンなどの油脂
胃腸に刺激となる食品
以下のようなものは胃腸を刺激し、胃もたれや胃の不快感の原因になります。
胃腸に刺激となる食品の例
- 辛い食べ物
- 酸味の強い食べ物
- アルコール
- カフェインの入った飲み物
普段は大丈夫でも胃の調子の悪いときに食べたり飲んだりすると症状をさらに悪化させる場合もあります。
消化しにくい食品
以下のような食物繊維の多い食べ物は、消化に時間がかかる食べ物です。
消化しにくい食品の例
- きのこ類
- 海藻類
- ゴボウやレンコン
消化に時間がかかると胃腸が働く時間が長くなるため、胃腸への負担が大きくなります。調子が悪いときには、できる限り避けましょう。
胃に優しい調理方法・食べ方
胃の調子が悪いときは、消化のよい胃に優しい食べ物を選ぶことに加え、その食べ物をどのように調理して食べるかも重要になります。ここでは、おすすめの調理方法や食べ方について解説します。
食材を細かく切る
食材は細かく、小さく切ることで消化の負担を減らせます。また、細かく切ることで調理の際に火が通りやすくなり、短時間で食材を軟らかくできます。野菜などは、繊維を断つことで消化しやすくなる効果もあるため、食材を細かく切ることを意識してみてください。
油を使わない調理をする
油を使った食事は胃もたれが悪化することもあるため、なるべく油を使わない調理をするようにしましょう。油は胃ではなく、腸で消化されます。脂質を分解する十二指腸に食べ物が送られると胃の働きが抑制されるため、胃もたれが悪化することがあるのです。また、油は消化に時間がかかることから、胃もたれの原因となっている可能性もあるでしょう。
よく噛んで食べる
食べ物を食べる際、よく噛むことも大切です。よく噛んで食べると食べ物を小さくするだけでなく、消化酵素の分泌を助けて消化をスムーズにしてくれます。胃腸の負担を減らすことにもつながるため、食事はよく噛んで食べるようにしましょう。
決まった時間に食事を摂る
決まった時間に食事を摂って体内時計を整えることで、胃腸の働きをよくしてくれます。食事の時間を規則的にとることで胃が十分に休まり、消化の準備を整えられます。規則正しい食生活で、胃腸に休息時間を与えてあげましょう。
胃に優しい食事メニューの例
実際に、胃の調子が悪いときには何を食べたらよいのでしょうか。ここでは、胃に優しい食事メニューを紹介します。食べ物によっていろいろな食べ方ができるため、参考にしてください。
卵雑炊
お粥に卵を加えた卵雑炊は、たんぱく質も摂取できるため栄養価が上がります。刻んだ野菜を加えるなど、さまざまな食べ方のできるメニューです。
材料(1人前)
- ご飯 120g
- 卵 1個
- 水 300ml
- (A)白だし 大さじ1/2
- (A)醤油 小さじ1
- (A)みりん 小さじ1
- 小ねぎ 適量
作り方
- ボウルに卵を割り入れ、溶きほぐす
- 鍋に水、(A)を入れて中火で加熱し、沸騰したらご飯を入れて加熱する
- 沸騰したら弱火にし、5分間加熱する
- ご飯がやわらかくなったら中火にして1を回し入れる
- 全体を混ぜて中火で加熱し、卵が固まったら火を止める
- 器に盛り付け、小ねぎを散らして完成
かぼちゃとささみの豆乳スープ
胃の調子が悪いときには、豆乳スープもおすすめです。優しい味付けの温かいスープは、心身ともに温めてくれます。かぼちゃはビタミンも豊富で栄養価も高い食べ物で、胃の調子が悪いときにおすすめです。
材料(2人分)
- かぼちゃ 200g
- ささ身 4本
- 玉ねぎ 1/4個
- 油 適量
- (A)水 250ml
- (A)顆粒コンソメ 小さじ2
- 豆乳 200ml
- 塩こしょう 適量
作り方
- 玉ねぎは薄切りにする
- かぼちゃは種とワタを取って一口大に切り、さっと水にくぐらせてから耐熱容器に入れ、600Wの電子レンジで3分間加熱する
- ささみは一口大のそぎ切りにする
- 鍋に油を熱し、ささみと玉ねぎを中火で炒める
- 4にかぼちゃと(A)を加えて炒め、中火で5分ほど煮る
- 弱火にして豆乳を加えて混ぜ合わせ、塩こしょうで味を調える
鶏団子のみぞれ煮
大根は加熱すると食物繊維が軟らかくなり、消化の負担を減らせます。さらに、脂質の少ない鶏ひき肉を使うことで、胃に優しいメニューとなっています。
材料(2人分)
- 大根 10cm(200g)
- 三つ葉 適量
【鶏団子】
- 鶏ひき肉 200g
- ねぎ 1/2本
- おろししょうが 小さじ1
- 酒 大さじ1
- 塩 小さじ1/4
- 片栗粉 大さじ1
【調味料】
- 酒 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 醤油 大さじ1
- 和風だし顆粒 小さじ1/2
- 水 200ml
作り方
- 大根はすりおろし、軽く水気を切る。ねぎはみじん切りにする
- ボウルに鶏団子の材料をすべてを入れ、粘りが出るまで混ぜ、6等分して丸く成形する
- 鍋に調味料を入れて煮立たせ、鶏団子を加えて蓋をし、弱火で5分程度、途中転がしながら煮る
- 大根おろしを加えて中火で2分ほど煮込んだら完成
小松菜と豆腐のだし醤油あんかけ
野菜の中でも消化のよい、小松菜とにんじんを使ったメニューです。胃に優しい食べ物である豆腐と組み合わせてあんかけにすることで、口当たりがよく食べやすくなっています。
材料(2人分)
- 豚こま切れ肉 100g
- 絹ごし豆腐 150g
- 小松菜 1/2束
- にんじん 1/3本
- (A)酒、片栗粉 各小さじ1
- (A)塩こしょう(下味用))少々
- (B)水 300ml
- (B)めんつゆ 大さじ3
- (B)生姜 チューブ1~2cm
- 片栗粉 大さじ1
- 塩コショウ(味付け用) 少々
- ごま油 適量
作り方
- 豚こま切れ肉は(A)を揉みこんで下味をつける
- 豆腐はさいの目、小松菜は3〜4cmのざく切り、にんじんはせん切りにする
- フライパンにごま油を熱し、豚肉とにんじんを炒める
- 豚肉の色が変わったら小松菜を加えてさっと炒め、(B)と豆腐を加えて3分ほど煮込む
- 弱火にし、水溶き片栗粉でとろみをつけたら完成
白菜と里芋のクリーム煮
白菜も消化しやすく、胃に優しい食べ物です。クリーム煮でも下記のレシピは生クリームを使っていないため、比較的あっさりと食べられます。
材料(2人分)
- 白菜 300g
- 里芋 250g
- 小麦粉 大さじ1.5
- バター 5g
- (A)水 250ml
- (A)顆粒コンソメ 大さじ1/2
- 豆乳または牛乳 100ml
- 醤油 小さじ1/3
作り方
- 白菜は3cm幅に切り、葉と芯に分けておく
- 里芋は皮をむいて1cm程の輪切りにし、10分ほど水に浸してから水気を切って耐熱容器に移し、600Wの電子レンジで3分間加熱する
- 加熱したフライパンにバターを溶かし、白菜の芯と里芋を加えて炒める
- 白菜の芯がしんなりしたら、小麦粉を振り入れて混ぜる
- 弱めの中火にかけ、(A)を入れて蓋をし、時々混ぜながら3分ほど煮込む
- 豆乳を注ぎ、白菜の葉を加えてさらに煮込む
- 醤油で味を調えたら完成
大根の卵あんかけ
大根の煮物は胃に優しい食べ物ですが、さらに卵あんをかけることで栄養価も満足感もアップします。卵あんをかける食べ方は他の野菜にもアレンジ可能なため、試してみてください。
材料(2人分)
- 大根 200g
- 卵 2個
- 刻みねぎ 適量
- (A)醤油 小さじ1
- (A)砂糖 小さじ1
- (A)塩 小さじ1/2
- (A)鶏ガラスープの素 小さじ1/2
- (A)水 200ml
- 水溶き片栗粉 小さじ2
作り方
- 大根は皮をむいて1cm幅のいちょう切りにする
- 卵は溶きほぐす
- 鍋に(A)と①の大根を加えて火にかけ、煮立ったら蓋をして大根が軟らかくなるまで15分ほど煮込む
- 大根が軟らかくなったら、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける
- 溶き卵を加えて少し固まったら、軽く混ぜる
- お好みで刻みねぎを散らしたら完成
バナナラッシー
バナナラッシーは、胃の調子が悪いときでも食べられる胃に優しいデザートです。特にバナナは消化もよく、エネルギー源にもなるおすすめの果物です。白桃やリンゴなどの果物でも代用できます。
作り方(2人分)
- バナナ 1本
- ヨーグルト 大さじ4
- 牛乳 150ml
作り方
- バナナは皮をむき、1cmの輪切りにする
- バナナ、ヨーグルト、牛乳すべてをミキサーに入れて混ぜ合わせる
- ペースト状になったら完成
胃の調子が悪いときには、胃に優しい食べ物を食べて胃腸を休ませましょう
この記事のまとめ
- 胃に優しい食べ物とは、消化しやすく胃への負担が少ないもの
- 胃の調子が悪いときには、脂質の多い食品、胃腸に刺激となる食品、消化に時間がかかる食品は避ける
- 調理方法や食べ方を工夫することで、胃腸への負担を減らせる
- 胃に優しい食べ物は、工夫次第でいろいろなメニューが食べられる
胃の調子が悪いときには、胃への負担を考慮した、消化に良い食事内容にすることが大切です。今回紹介した胃に優しいメニューを取り入れ、胃に負担をかけない食事を試してみてください。