ペット霊園で納骨のみは可能？費用や供養方法、納骨までの流れを解説
亡くなったペットを火葬した後、しばらく手元供養していた遺骨を霊園で供養をしたいと考える方は多いのではないでしょうか。本記事では、ペット霊園で納骨のみを依頼できるかについてや、納骨の費用・流れなどを分かりやすく解説します。
ペットの納骨のみ行いたい理由
そもそも、ペットの納骨のみを行いたいと考えるのにはどういった背景があるのでしょうか。ペットの納骨のみを行いたい主な理由は、以下の通りです。
ペットの納骨を行いたい理由
- ペットの葬儀と火葬が終わり、しばらくはペットの遺骨を手元に置いて手元供養を行っていたが、節目として納骨を考えるようになった
- ペットの葬儀と火葬だけ行ったものの、希望に合った納骨先を探す余裕がしばらくなかった
- ペットは火葬のみ行えばいいと思っていたけれど、より手厚い供養をしたいと考えるようになり納骨を検討し始めた
- ペットの納骨にかかる費用を捻出できなかったものの、しばらく経って金銭的余裕ができたため納骨を考えるようになった
- ペットの遺骨を手元供養していた家族が亡くなり、故人の自宅にあったペットの遺骨を納骨を行うことを考えている
上記以外にも、ペットの納骨を行いたいと考えるようになった理由は人それぞれあることでしょう。ペットを手厚く供養するために納骨を考えている方は前向きに検討してみてください。
また、ペットの納骨をすべき時期に決まりはありません。ペットと離れるのが寂しくて何年も手元供養を続けている方もいれば、四十九日を過ぎてすぐに納骨をする方もいます。例え火葬から長い期間が経っていても、納骨が遅いなどと判断されることはないため安心してください。
ペット霊園で納骨のみ行うことは可能？
ペットの納骨を考えたとき、納骨先として一番に思い浮かべるのがペット霊園ではないでしょうか。ここでは、ペット霊園で納骨のみを依頼することが可能かどうかについて解説します。
ペット霊園の多くが受け入れ可能
結論からいうと、ペット霊園の多くが納骨のみ行うことを受け入れています。
ペット霊園では葬儀や火葬、納骨まで一連となっているプランしか受け付けてもらえないといった印象を持っているかもしれませんが、納骨のみのプランを用意しているペット霊園は多くあります。
納骨のみのプランがあるかどうかについては、ペット霊園のホームページで確認できる場合が多いです。ホームページで確認ができなかった場合は、希望のペット霊園に直接確認してみるとよいでしょう。
ペット霊園で納骨のみにかかる費用
ペット霊園で納骨のみを依頼する際にかかる費用の相場は、以下のとおりです。
納骨のみの費用の相場
- 合祀墓の場合・・・5千円～3万円
- 納骨堂の場合・・・1万円～5万円（年間）
- 個別のお墓の場合・・・10万円～30万円
また、お墓の管理費として追加で年間1万円～2万円かかる場合もあります。
ペット霊園のお墓には、そのほかのペットの遺骨と一緒に合祀墓へ納骨するものや、ロッカー式の納骨堂に納骨するもの、個別に墓石を建てられるお墓、永代供養墓などさまざまな種類があり、お墓の種類によって費用が異なります。
そのほかのペットの遺骨と一緒に合祀墓へ納骨するプランが一番安価となることが多いため、納骨にかかる費用をできるだけ抑えたい場合には検討してみるとよいでしょう。
ペットの納骨先の種類
ペットの納骨先には、ペット霊園以外にもいくつかの種類があります。納骨を検討する際は、ペット霊園を含む以下の複数候補から納骨先を検討するとよいでしょう。
ペット霊園
ペット霊園は、その名の通りペット専用の霊園です。ペットの葬儀や火葬、納骨を行っており、ペット供養の際には真っ先に候補となることが多いでしょう。
前述の通り、ペット霊園のお墓にも種類があり、合祀墓や納骨堂、個別墓、永代供養墓などから飼い主が希望するお墓を選べます。ペット霊園によってはこれらの中でも特定のお墓しか対応していないこともあるため事前に確認しておきましょう。
ペット専門の霊園で供養を依頼したい場合や、ほかのペット（動物）の存在を身近に感じながら安らかに眠ってほしい場合は、ペット霊園への納骨を前向きに検討することをおすすめします。
寺院・霊園にあるペットの供養塔
ペット霊園だけでなく、人間が眠る寺院や霊園にペットの供養塔が設けられていることもあります。
供養塔は個別スペースに遺骨を埋葬するのではなく、ほかのペットの遺骨と一緒に納骨される、合祀墓であるのが特徴です。そのため、個別に遺影を飾ったり、お供え物を供えたりすることができないため注意しましょう。合祀墓となるため、費用を抑えられるのがメリットです。
また、自分の家のお墓が存在するお寺や霊園などにペットの供養塔がある場合、お墓参りをまとめて行える点が便利です。ペットの納骨を考えた際は、まず自分の家のお墓があるお寺や霊園にペット用のお墓のプランがないか確認することをおすすめします。
飼い主とペットが一緒に入れるお墓
最近では、ペットだけが眠るお墓ではなく、飼い主とペットが一緒に入れるお墓も増えています。ペットも家族の一員として大切な存在であるという考えが増えたことから、飼い主とペットが一緒に入れるお墓は人気です。
最愛のペットと死後も離れたくない場合は、ペットと飼い主が一緒に入れるお墓をぜひ検討するとよいでしょう。ただし、費用は高額の場合が多く、人気があるためすぐに売り切れてしまうことも多々あるため注意が必要です。
ペット霊園で納骨のみ行う場合の流れ
ここからは、ペット霊園で納骨のみを行いたいときの流れを分かりやすく解説します。
納骨のみを受け入れてくれるペット霊園を探す
まずは、ペットの納骨のみを受け入れてくれるペット霊園を探すことから始めます。
探す方法はさまざまありますが、インターネットで検索したり、火葬を依頼した火葬場に相談したり、ペット仲間に聞いてみたりすると納骨のみを引き受けているペット霊園の候補が見つかりやすいでしょう。
前述の通り、ペット霊園の多くが納骨のみを引き受けています。気になったペット霊園の公式サイト等に受け入れの記載がなくても、電話やメールで直接問い合わせて確認することをおすすめします。
希望のペット霊園に納骨の申し込みをする
納骨のみを受け入れてくれるペット霊園がいくつか見つかったら、その中から希望に合うペット霊園を一つに絞って納骨の申し込みを行います。なお、希望に合うペット霊園の選別方法については以下を参考にしてください。
希望に合うペット霊園の選別方法
- 公共交通機関で行けるか・送迎バスがあるかどうかなど、家からのアクセスが良好か
- お墓の購入費だけでなく管理費も含め、費用に無理がないか
- ペットが気持ちよく眠れる環境を含め、墓地の管理が行き届いているか
- 合同法要などのサービスがあるか
- 困ったときに相談ができるか
ペット霊園選びを失敗しないために、口コミを調べたり実際に訪れてみたりすると安心です。
遺骨をペット霊園に持ち込むか送る
申し込みの後、ペット霊園から了承を得たら遺骨を持ち込むか、ペット霊園宛に送ります。ペット霊園によっては持ち込み以外を受け入れていない場合もあるため、事前に持ち込み方法の確認が必要です。
納骨供養を行う
納骨にあたって納骨供養を行ってくれるペット霊園もあります。納骨供養では、遺影や供花などを飾って供養を行います。納骨供養に必要な物や服装などについては、ペット霊園に相談すると詳細を教えてくれるでしょう。
埋葬証明書を受け取る
ペット霊園によっては、希望者に埋葬証明書を発行してくれるところがあります。希望する場合には、埋葬証明書の発行があるかどうか事前にペット霊園に確認することが大切です。
ペット霊園での供養方法
ペット霊園での供養方法は、主にお墓参りとペット霊園が行う供養の2種類があります。それぞれで行う内容を、以下で詳しく見ていきましょう。
お墓参り
飼い主が率先して行える供養方法がお墓参りです。ペット霊園が開園している時間に、いつでも訪れることができます。
お墓参りには、供花やペットの好物などを持って行くときっと喜んでもらえることでしょう。ただし、合祀墓の場合は個別に供物を安置するスペースがないため、供物の持参が難しいこともあります。事前に問い合わせるなどして、供物の持参可否を確認しておくのがおすすめです。
納骨堂や個別墓で個人のスペースがある場合は、お墓の掃除などもあわせて行うとよいでしょう。掃除道具については、自分で持参する必要があるものとペット霊園が共用の掃除道具として用意してくれているものがあるため、事前に確認しておくと安心です。
ペット霊園が行う供養
ペット霊園が行う主な供養には、合同法要があります。合同法要は、霊園に眠るペットに対して年に複数回行われる供養のことです。合同法要の日程は事前に案内されるため、参列を希望する方はぜひ予約をして訪れましょう。
納骨のみを受け入れてくれるペット霊園は多い
この記事のまとめ
- ペット霊園の多くが納骨のみを受け入れてくれる
- ペット霊園で納骨のみを依頼する際にかかる費用の相場は、合祀墓の場合5千円～3万円、納骨堂の場合1万円～5万円、個別の場合10万円～30万円
- ペットの納骨先にはペット霊園や寺院・霊園のペットの供養塔などがある
- 最近では飼い主とペットが一緒に入れるお墓も注目を集めている
- ペット霊園での主な供養方法はお墓参りとペット霊園が行う供養の2つがある
さまざまな理由からペットの納骨を考えている方は少なくないでしょう。ペット霊園では、ペットの納骨のみを引き受けてくれる霊園が多くあります。納骨を行うことを考えた際には、ぜひ前向きに検討してみてはいかがでしょうか。
