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葬儀を知る

霊柩車を見たら親指を隠すのはなぜ?行動の由来や葬儀に関する他の言い伝えも紹介

霊柩車を見たら親指を隠すのはなぜ?行動の由来や葬儀に関する他の言い伝えも紹介

「霊柩車を見たら親指を隠す」という言い伝えを聞いたことはありますか?隠さないと、親の死に目に会えなくなるなどと言われています。言い伝え自体は知っているけれど、なぜこのように言われているのか知らない方も多いでしょう。本記事では、霊柩車を見たら親指を隠す理由や由来などを紹介します。

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霊柩車とは

霊柩車とは、ご遺体が入っている棺を乗せて運ぶための専用車です。葬儀が終わった後、遺族が棺を担ぎ、霊柩車に乗せて火葬場へ出発します。霊柩車は棺を葬儀場から火葬場に搬送するため、荷室の部分は棺を乗せるために広くスペースが取られています。また、棺をスムーズに出し入れできるよう、レールやローラーがついていることも多いです。

霊柩車はパトカーや救急車と同じ「特殊用途車両」に分類され、事業として霊柩車を運行するには、「一般貨物運送事業(霊柩車限定)」の許可を取らなくてはいけません。法律上ご遺体は「貨物」に分類されるため、第二種免許ではなく第一種免許があれば運転できます。

霊柩車を見たら親指を隠すのはなぜか

「街中で走っている霊柩車を見たら親指を隠さなくてはいけない」という迷信を聞いたことがある方もいるでしょう。ここからは、霊柩車を見たら親指を隠すべきといわれている理由を紹介していきます。

縁起が悪いから

霊柩車を見たら親指を隠すべきといわれる理由として、「縁起が悪いから」というものが挙げられます。霊柩車は亡くなった人を乗せている車であるため、霊柩車を見ると「死」を連想する方が大半です。日本では人が亡くなることは縁起が悪いと考えられており、魂が出入りすると考えられている親指から悪い気が入らないよう隠した方がよいとされていました。

親の死に目に会えなくなると考えられていたから

霊柩車を見たら親指を隠すべきといわれる理由として、「親の死に目に会えなくなる」という考え方もあります。死に目に会えないと聞くと、親が亡くなるときに自分が近くに居てあげられないことをイメージする方も多いでしょう。本来は、親よりも自分が先に死んでしまうという意味だったとされています。

両親が早くに亡くなると考えられていたから

「親が早くに亡くなってしまうから」というのも、霊柩車を見た際に親指を隠すべきといわれる理由の一つです。親指という名前から「親」を、霊柩車から「死」を連想することから、この言い伝えが誕生したと考えられています。霊柩車を見たときに親指を隠すのは、両親に長生きしてほしいという気持ちの表れだといえるでしょう。

霊柩車を見たときに親指を隠す行動の由来

ではなぜ、隠すのが親指でなくてはならなかったのでしょうか。ここからは、霊柩車を見たときに親指を隠すという行動を取る由来について解説していきます。

亡くなった方に敬意を示すため

霊柩車を見たときに親指を隠す行動は、亡くなった方に敬意を示すためとされています。これは、仏教における「叉手(さしゅ)」と呼ばれる礼法に由来するものです。

叉手とは、親指を隠すように片手を握り、もう片方の手で覆う礼法を指します。叉手は仏様など最高位の相手に行うものであり、霊柩車で搬送される故人を敬うために叉手をしていたと考えられています。

親指は魂が出入りする場所であるため

親指は魂が出入りする場所であるという考え方も、霊柩車を見たときに親指を隠す行動の由来になります。古来から日本では、親指は霊気や霊魂が出入りする場所と信じられていました。霊柩車の近くには故人の霊が彷徨っていると考えられており、霊魂が入ってくるのを防ぐために親指を隠すようになったと言われています。

霊柩車のルール

大切な家族や親族が亡くなった場合、葬儀の後に霊柩車を手配することになります。ここからは霊柩車のルールを紹介しますので、しっかりと押さえておきましょう。

火葬場から葬儀場に帰るための運行はない

霊柩車は葬儀場から火葬場へご遺体を搬送する役目のため、帰りの運行はありません。火葬後に自宅や葬儀場に戻る際は、別の方法で移動する必要があります。

喪主や故人と関係が深い家族が乗車する

霊柩車には、喪主や故人との関係が深い家族が乗車するのが一般的です。位牌や遺影などを持っている人が霊柩車に乗り込み、それ以外の参列者は車やタクシーやマイクロバスなどで火葬場へ移動します。

【番外編】葬儀にまつわる有名な迷信・言い伝え

ここからは、葬儀に関する有名な迷信や言い伝えについて解説していきます。迷信の真偽についても紹介しますので、ぜひ目を通してみてください。

友引にお葬式をしてはいけない

葬儀の日程に関する言い伝えとして、「友引にお葬式をしてはいけない」というものがあります。これは、「友引」という名前から「友引に葬儀をすると友人が連れていかれる」と連想されたためです。しかし、「友引」や「仏滅」などの六曜は仏教などの宗教と関わりがなく、実際には友引に葬儀をしても問題ないとされています。

妊婦は葬儀に参列してはいけない

「妊婦は葬儀に参列してはいけない」という言い伝えがあります。胎児が霊に憑りつかれたり、生まれた赤ん坊にあざができるなどの迷信があるためです。あくまで迷信に過ぎませんが、地域によっては気にする人もいるため事前に確認しておくとよいでしょう。

実際には、「妊娠中で体調が悪いのなら無理しなくてもよい」と考えられています。体調が万全であり、万が一体調が悪くなった場合の準備もあれば、妊婦が葬儀に参列しても問題ありません。

人が亡くなる前に仏壇を買うと死人が出る

「人が亡くなる前に仏壇を購入すると死人が出る」という説もありますが、こちらも迷信です。仏壇を購入するのは家族が亡くなったタイミングであることが必然的に多く、仏壇=死のイメージがついたためこのような言い伝えが広まりました。むしろ仏壇を買うことでご先祖を敬うことにもつながるため、仏壇を買う時期を気にする必要はありません。

言い伝えの背景を理解して、霊柩車を見送りましょう

この記事のまとめ

  • 霊柩車とは、故人を葬儀場から火葬場へ運ぶための車
  • 霊柩車を見たら親指を隠す理由は、①縁起が悪い②親の死に目に会えなくなる③両親が早くに亡くなるという考えからきている
  • 親指を隠す行為には、①亡くなった方に敬意を示す②親指は魂が出入りする場所であるという由来がある
  • 霊柩車は往路のみで帰りの運行はない
  • 霊柩車には、喪主や故人との関係が深い家族が乗車する

霊柩車とは、亡くなった方の棺を乗せて火葬場へ運ぶための専用車です。「霊柩車を見たら親指を隠すべき」という言い伝えには、さまざまな背景や由来があると考えられています。本記事を参考に言い伝えの背景を理解し、霊柩車を見送ってみてはいかがでしょうか。

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