お彼岸の墓参りはいつ行く?服装やマナー、お供え、お盆との違いや期間中の供養を紹介
お彼岸の墓参りの時期やお盆との違い、正しい供養の仕方が分からずお困りではないでしょうか。期間(7日間)でいつ訪れるべきか、当日の持ち物や服装、お供え物の選び方まで網羅。ご先祖を敬い、故人を偲ぶために知っておきたい基本を解説します。
お彼岸とは?由来や意味
お彼岸とは、仏教の教えに基づき、ご先祖を供養して感謝を捧げる大切な期間です。「彼岸(ひがん)」という言葉は、煩悩や苦しみのない「悟りの境地」であるあの世を指します。一方、私たちが生きるこの世は「此岸(しがん)」と呼ばれています。
春分の日と秋分の日を中日とする各7日間がお彼岸の期間です。この時期は太陽が真東から昇り真西へ沈むため、西方にあるとされる極楽浄土と現世が最も近づくと考えられてきました。
もともとは仏道修行に励む期間でしたが、日本では古くからの先祖崇拝と結びつき、お墓参りなどを通じてご先祖を偲ぶ行事として定着しました。四季の節目に故人を思う、日本ならではの温かな慣習といえます。
お彼岸はあの世とこの世が最も近くなる時期
お彼岸とは、仏壇へのお供えやお墓参りなどを通じて故人を供養するための期間です。彼岸は仏教用語であの世のことを指し、悟りの境地を意味します。一方、この世のことは此岸(しがん)と言い、煩悩や苦しみなどのある世界とされています。
お彼岸には春分の日の時期の春のお彼岸と、秋分の日の時期の秋のお彼岸があります。春分の日と秋分の日は、太陽が真東から昇って真西に沈む日であり、西に極楽浄土があるとされることから、あの世とこの世が最も近くなる日といわれています。
・お彼岸の時期
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春のお彼岸 |
秋のお彼岸 |
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3月の春分の日を中日とし、その前後3日間を合わせた7日間 |
9月の秋分の日を中日とし、その前後3日間を合わせた7日間 |
本来お彼岸は仏門修行を積む期間とされています。現在では古来からある祖先崇拝の信仰と一緒になり、ご先祖を偲び供養をする時期と考えられるようになりました。
始めて迎える「初彼岸」とは
故人が亡くなって四十九日の忌明け後に初めて迎えるお彼岸を「初彼岸(はつひがん)」と呼びます。故人が仏として初めて極楽浄土へ向かう大切な節目とされるため、通常のお彼岸よりも丁寧に供養を営むのが一般的です。
初彼岸では、お墓掃除や仏壇の手入れを念入りに行い、お花や季節の和菓子を供えて故人を偲びます。また、親族を招いて個別に法要を営んだり、お寺で行われる彼岸会に参列したりして手厚く供養する場合も多く見られます。
もし忌明け前にお彼岸が重なった場合は、その時期を初彼岸とはせず、翌年や次のお彼岸を初彼岸として迎えるのが通例です。故人への感謝を伝え、ご遺族の心を整える貴重な機会として大切に過ごしましょう。
2026年のお彼岸の日程はいつからいつまで
お彼岸の期間は、春分の日と秋分の日を中日とした前後3日間を合わせた合計7日間です。2026年のお彼岸がいつからいつまでかを確認し、ゆとりを持ってお墓参りの計画を立てましょう。
2026年の春のお彼岸は、3月17日から3月23日までの7日間です。中日である春分の日は3月20日にあたります。一方、秋のお彼岸は9月20日から9月26日までの期間となっており、中日の秋分の日は9月23日です。
お彼岸の行事は、中日を境に前後で意味合いが異なります。一般的には、中日にあたる祝日にお墓参りへ行くご家庭が多いですが、混雑を避けるために初日である「彼岸入り」や、中日より前のタイミングにお参りを済ませる方もいらっしゃいます。最終日の「彼岸明け」までに供養を済ませるのが一つの目安となりますが、お仕事やご家族の予定に合わせて、期間中の都合のよい日を選んで問題ありません。
お彼岸はご先祖を身近に感じ、日々の報告や感謝を伝える大切な時期です。直前になって慌てないよう、あらかじめカレンダーで日程を把握し、お供え物の準備や親族への連絡を早めに済ませておくことをおすすめします。
春のお彼岸
春のお彼岸は、3月の春分の日を中日とし、前後3日間を合わせた合計7日間を指します。冬が終わり、草木が芽吹き始めるこの時期のお彼岸は、自然をたたえ、生物を慈しむ時期ともされています。
春分の日前後の期間は、昼と夜の長さがほぼ等しくなるため、あの世とこの世が最も通じやすくなると考えられてきました。
ご先祖への感謝を伝えるとともに、春の訪れを感じながらお墓参りや仏壇の掃除を行うのが一般的です。
また、春のお彼岸には、この時期に咲く牡丹の花に見立てた「ぼたもち」をお供えする慣習があります。日々の無事を報告し、清らかな気持ちで新しい季節を迎えるための大切な節目といえます。
秋のお彼岸
秋のお彼岸は、9月の秋分の日を中日とし、その前後3日間を合わせた合計7日間を指します。秋分の日は、太陽が真東から昇って真西に沈み、昼のほうが夜よりもわずかに長くなる日です。この時期は極楽浄土がある西と現世が最も通じやすくなると考えられており、古くからご先祖への感謝を捧げる大切な節目とされてきました。
秋のお彼岸には、この時期に美しく咲く萩の花に見立てた「おはぎ」をお供えするのが習わしです。厳しい残暑が和らぎ、ようやく秋の気配が感じられる頃にお墓参りや仏壇の掃除を行うことで、故人を偲ぶとともに、豊かな実りをもたらす自然への感謝を深める貴重な機会となります。
お彼岸の墓参りはいつ行く?
お彼岸のお墓参りは、7日間の期間中であれば何日に行っても問題ありません。春分の日や秋分の日である中日に行くのが望ましいという考えもありますが、一般的にはご自身の都合がつく日に足を運ぶのがよいでしょう。
もし期間中に伺えなかった場合は、時期を過ぎてから訪れても失礼にはあたりません。お彼岸が終わった後でも、ご先祖を供養したいという気持ちを大切にしてください。
いつ行くか迷う際は、六曜を参考に日程を決めるのも一つの方法です。一日を通して運勢が大吉とされる大安や、午前中の運勢が吉である先勝の日にお参りをするのもよいでしょう。大切なのは形式にとらわれすぎず、真心を込めてご先祖に向き合うことです。
そもそも墓参りの意味とは?
お墓参りは、ご先祖を供養し、今の自分があることへの感謝を伝える大切な行事です。仏教においてお墓は、亡くなった方やご先祖が宿る場所であると同時に、あの世とこの世をつなぐ象徴的な場所と考えられています。
お墓を掃除して清め、手を合わせる行為は、ご先祖への報恩感謝を表すだけでなく、自身の心を見つめ直し、徳を積むための修行としての側面も持っています。忙しい日常から離れて故人と対話することで、心の安らぎを得たり、家族の絆を再確認したりする貴重な機会となります。形式にとらわれすぎず、ご先祖を敬う真心を込めてお参りすることが、何よりの供養につながります。
お彼岸の墓参りを行う目的・理由
お墓参りの意味を解説しましたが、お彼岸にお墓参りを行う主な目的は、ご先祖を供養し、日々の感謝を伝えることにあります。仏教では、お彼岸の時期はあの世とこの世が最も通じやすくなるとされており、この機会にお墓へ足を運ぶことで、故人やご先祖をより身近に感じながら対話ができると考えられてきました。
また、お彼岸は自分自身の心を整えるための期間でもあります。日々の忙しさから離れ、お墓の掃除を丁寧に行い、手を合わせることで、生かされていることへの感謝を再確認する大切な節目となります。古くから日本に根付くこの慣習は、故人を偲ぶだけでなく、家族の絆を深め、徳を積むための有意義な機会といえます。
お彼岸の墓参りの時間帯とタイミング
お墓参りの時間帯は、午前中から夕方ごろまでに行うことが多いようです。日が暮れると足元が見えづらくなり、お墓の掃除や片付けが難しくなることもあるため、明るい時間帯に済ませるのがおすすめです。
また、ほかの用事のついでにお墓へ立ち寄る「ついで参り」については、考え方が分かれることがあります。ご先祖を敬う気持ちを大切にする場合は、お墓参りを優先したスケジュールを組むことを検討してみてはいかがでしょうか。午前中に心を込めてお参りをすることで、穏やかな気持ちで過ごすことができるでしょう。
お彼岸とお盆の違い
お彼岸と同じく先祖供養をする時期として、お盆が挙げられます。お盆には7月盆(7/1~7/13)と8月盆(8/1~8/13)、旧暦盆(旧暦の7/7)などがあり、地域で時期が異なります。
お盆は家に帰ってきたご先祖を自宅でもてなす仏前供養で、お彼岸はお墓参りをしてこちらからご先祖に会いに行く墓前供養であるという点に違いがあります。
▶︎お盆のお墓参りはいつすればよい?手順・お供え物・持ち物についても解説
お彼岸の期間中に行う供養
お彼岸の期間中に行う供養には、お墓参りや仏壇参り、彼岸会(ひがんえ)などがあります。それぞれについて以下で詳しく見ていきましょう。
墓参り・掃除
お彼岸の時期に一般的に行われる供養が、墓参りと墓掃除です。お墓の掃除の流れは、下記の通りです。
お墓の掃除手順
- お墓の敷地内を掃除する
- 上から下に向かって墓石を洗う
- 小物(線香立てや花立など)を水洗いする
お彼岸の時期には多くの人がご先祖の供養をするために墓参りに訪れます。しばらく墓参りに行っていない場合は、このタイミングで訪れてみるのもよいでしょう。
仏壇参り・掃除
時間がなくてお彼岸の期間中に墓参りに行けない際は、自宅の仏壇を掃除して手を合わせることも十分に供養になります。
仏壇の掃除の流れは下記の通りです。
仏壇の掃除手順
- 仏壇に手を合わせて、掃除をする旨をご先祖に伝える
- 全ての仏具を仏壇から取り出す
- 仏壇の内側と外側のホコリを取り除き、柔らかい布で乾拭きする
- 仏具を柔らかい布で乾拭きしたら、元の位置に戻す
金属製仏具のくすみなどは、自身で綺麗にしようとせず業者に依頼するとよいでしょう。
彼岸会
お寺や霊園によっては、お彼岸の期間中に「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれる合同法要を執り行うことがあります。この法要は、そのお寺の檀家の方や、霊園内にお墓をお持ちの方であればどなたでも参列できるのが一般的です。
本来、お彼岸は仏道修行に励む期間ですが、現代ではご先祖を供養し、感謝を捧げる大切な行事として定着しています。合同法要へ参列することは、個別の法要とはまた異なり、多くの参列者と共に静かに故人を偲ぶ貴重な機会となるでしょう。お寺や霊園から案内が届いた際は、詳細を確認した上で足を運んでみてはいかがでしょうか。
彼岸会のお布施
彼岸会でお渡しするお布施の金額相場は、3千円から1万円程度が一般的です。お寺や霊園から法要の案内が届く際、あらかじめ金額が明示されている場合もあるため、事前にはがきなどを確認しておくと安心です。
お布施は、法要を執り行う僧侶や本尊への感謝としてお渡しするものです。新札を用意する必要はありませんが、汚れの目立たないきれいな札を選んで包むのが一般的です。
袋の表書きには「御布施」と記載し、下段に施主の氏名を記入します。地域や寺院との関係によって適切な金額が異なることもあるため、迷った際にはご近所の方や親族に相談してみてください。
彼岸法要
彼岸会などの合同法要に参列するのではなく、個別でお寺に彼岸法要を依頼するのも供養方法の一つです。
個別で彼岸法要を依頼する人は多くいるわけではありませんが、故人が亡くなって最初のお彼岸を迎えたときや、三周忌のお彼岸のタイミングなどで彼岸法要を依頼する場合があります。
なお、お彼岸の期間はお寺や僧侶が忙しいところが多いため、彼岸法要をしてほしいときには早めに相談しておきましょう。
彼岸法要のお布施
彼岸法要で僧侶にお渡しするお布施は、合同で行われる彼岸会に参列する場合は3千円から1万円程度が一般的な金額相場です。個別に法要を依頼する場合は、3万円から5万円程度が相場とされています。お寺や霊園によっては、案内のはがきに金額が明示されていることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
個別で法要を営む際には、お布施とは別にお車代として5千円から1万円程度を包むのが丁寧です。お布施は、法要への謝礼ではなくご本尊へ捧げるものという考えがあるため、新札を用意する必要はありませんが、汚れの目立たないきれいな札を選びましょう。地域や寺院との関係によっても異なるため、不安な場合は周囲に相談してみてください。
▶︎お彼岸の法要やお布施についてはこちらの記事もご覧ください
お彼岸の墓参りの仕方
お彼岸のお墓参りは、ご先祖を供養し感謝を捧げる大切な行事です。当日はまずお墓の掃除を行い、墓石を清めてからお供え物を整えるのが一連の流れとなります。
お墓参りに必要な持ち物は、お掃除道具とお供え物の二つに大別できます。お掃除用には、墓石を傷つけない柔らかい布や歯ブラシ、軍手、ゴミ袋などを用意しましょう。お供え物は、線香、ロウソク、供花に加え、故人が好んだ食べ物や飲み物を準備するのが一般的です。
お供え物選びに迷った際は、香、花、灯明、飯食、浄水の五つからなる「五供(ごくう)」を意識するとよいでしょう。なお、食べ物のお供えはカラスなどの被害を防ぐため、お参りが済んだら必ず持ち帰るのが適切です。
墓参りの持ち物の注意点
お墓参りの持ち物は、お掃除道具とお供え物の二つに分類して準備するとスムーズです。周囲の方々への配慮やご先祖への敬意を込めて、揃えておきましょう。また、お供えした食べ物をそのままにしておくと、カラスや野生動物に荒らされてお墓を汚してしまう原因となります。お参りが済んだ後は必ず持ち帰りましょう。持ち帰ったお供え物は、ご家族でいただくことで故人を偲ぶ供養につながります。
また、秋のお彼岸は残暑が厳しいため、熱中症対策としてご自身用の飲料も忘れずに持参してください。
墓参りの持ち物
お墓参りの持ち物は、お掃除道具とお供え物の二つに分類して準備を進めると、当日の動きがスムーズになります。お掃除用としては、墓石を傷つけない柔らかいスポンジや歯ブラシ、雑巾、軍手、ゴミ袋などを用意しましょう。バケツや柄杓、ホウキなどは霊園や寺院で借りられる場合も多いですが、お彼岸などの混雑する時期は貸し出し待ちになることもあるため、持参するのも一案です。
お供え物に関しては、仏教で大切にされている香、花、灯明、飯食、浄水の五つからなる「五供」を意識して選んでください。具体的には、お線香やロウソク、供花のほかに、故人が生前好んでいた食べ物や飲み物、お水などを準備します。食べ物をお供えする際は、直接石の上に置かず、下に敷くための半紙も忘れずに用意しましょう。
お供えの花
お彼岸にお供えする花は、白を基調とした淡い色合いのものを選ぶのが一般的です。特にキクは、日持ちがよく花びらが散りにくいため、お墓を汚さないという点からも重宝されてきました。春のお彼岸には、その名の由来となった牡丹を思わせる華やかなカーネーションやストック、秋のお彼岸にはリンドウや小菊などを取り入れると、季節感がより深まります。
トゲのあるバラや毒を持つ花、香りが強すぎる種類は、ご先祖を供養する場では避けるのが無難です。しかし、近年では形式にこだわりすぎず、故人が生前好きだった花を供えて個性を大切にする方も増えています。お花屋さんで購入する際は、お彼岸用と伝えれば適切な組み合わせを提案していただけます。
お彼岸のお供え物の定番・和菓子の選び方
お墓参りの際にお供えする和菓子には、季節に応じた細かな違いがあります。春のお彼岸と秋のお彼岸では、定番のお供え物である和菓子の呼び名が変わります。春は牡丹の花にちなんで「ぼたもち」、秋は萩の花にちなんで「おはぎ」と呼ばれます。中身は基本的に同じですが、季節に合わせて呼び方を変えるのが古くからの慣習です。ご先祖にお供えする際は、時期に合った名称の和菓子を選ぶと、四季の移ろいを感じる温かな供養となります。お墓参りの前にお供え物を準備する際は、ぜひ意識してみてください。
墓参りのマナーと注意点
お彼岸のお墓参りでは、まずお墓の掃除を丁寧に行い、ご先祖が気持ちよく過ごせるよう場を清めることが大切です。掃除が終わったら、打ち水をして墓石を清め、花立てに供花を添えます。次に、お水や故人が好んだ食べ物を供え、ロウソクに火を灯してお線香を手向けましょう。
お供え物に関しては、カラスなどの動物に荒らされたり、墓石に跡が残ったりするのを防ぐため、お参りが済んだら必ず持ち帰るのが一般的です。持ち帰った食べ物は、仏様からの下がり物として家族でいただくことで、故人を偲ぶ供養につながります。また、ゴミは各自で持ち帰り、お墓の周囲を清潔に保つよう心がけ、周囲の参拝者への配慮も忘れないようにしましょう。
墓参りの方法
お墓参りの作法は、まずお墓の掃除から始まります。ご家族で訪れた際は、それぞれ分担して隅々まで綺麗にしましょう。墓石の汚れを落とし、墓地内の草引きや掃き掃除に加え、水鉢や香立ての洗浄も丁寧に行います。
掃除を終えたら、墓石に柄杓で打ち水をしてお清めをします。次に、二つの花立てに対になるようお花を供え、半紙を敷いた上に食べ物を、水鉢にはお水を供えましょう。ロウソクに火を灯して線香を手向けたら、静かに合掌します。
食べ物のお供えは、鳥や虫による被害を防ぐため、お参り後に持ち帰るのが一般的です。その場で家族と一緒に故人を偲びながらいただくのも、よい供養になります。供花を含めた片付けの決まりは寺院や霊園ごとに異なるため、事前に確認しておきましょう。
お彼岸の墓参りや法要の服装マナー
お彼岸の時期に執筆される服装は、行事の内容によって使い分けることが大切です。お彼岸は慶事ではないため、派手な装いは避けるのが一般的です。
お寺で開催される合同の法要である彼岸会や、親族が集まる個別の法要に参列する場合は、略礼服にあたる平服を選ぶのが無難です。男性は黒や紺、グレーといった落ち着いた色合いのスーツ、女性は同色のワンピースやアンサンブルを着用し、アクセサリーも華美なものは控えましょう。
一方で、期間中に家族のみでお墓参りへ行く場合は、普段通りの動きやすい服装で問題ありません。ただし、ご先祖を敬う場であることを踏まえ、露出の多い服やサンダルなどは避け、清潔感のある装いを心がけましょう。
彼岸会や個別の彼岸法要に参列する場合
合同で行われる彼岸会や個別の彼岸法要に参列する場合には、平服(略礼服)が望ましいです。
葬儀に参列する際の喪服(準喪服)ではなく、黒やグレーなどの落ち着いた色合いの服や、シンプルなデザインのスーツやワンピースを着用しましょう。露出は控え、アクセサリーも華美な印象になるため避けるのが無難です。
個別の彼岸法要の場合、事前に参列者へ服装を案内する必要があります。参列者によっては平服を新たに準備する必要がある人もいるかもしれないため、早めに連絡すると親切です。
墓参りする場合の服装
お彼岸の7日間の間に個人的に墓参りをする場合、墓地までの道中や墓掃除のことを考えて動きやすい服装を選ぶことをおすすめします。基本的には普段通りの服装で問題ありませんが、気になるのであれば、落ち着いた色合いの服装を選んでもよいでしょう。
墓参りの際には、熱中症対策のためにも帽子を着用するのがおすすめです。墓参り前後や墓掃除の際に着用し、手を合わせる際には脱ぐのが適切です。
お彼岸期間中に気をつけたいマナーや避けるべき行為
お彼岸の期間中には、お墓参りの服装以外にも気をつけたいことや避けるべき行為が存在します。供養の時期であるからこそ、周囲への配慮や適切な作法が求められます。ここでは、お彼岸の時期に注意が必要な事柄や、お供え物に関する具体的な注意点について詳しく紹介します。
お彼岸中の慶事やお見舞いは配慮が必要
お彼岸の期間中は、結婚式などの慶事やお見舞いを避けた方がよいと考える人もいます。お彼岸はご先祖を供養するための期間であるという理由から、お祝い事にはふさわしくないとされるためです。必ずしも絶対的な決まりではありませんが、気にする親族がいる場合もあります。
無用なトラブルを避けるためにも、可能であれば日程調整を行い、時期をずらすなどの対応を検討すると安心です。お見舞いについても同様に、相手の心情に寄り添った慎重な判断が求められます。お互いに気持ちよく過ごせるよう配慮しましょう。
お墓参りに適さないお供え花の選び方
お墓参りでお供えする花にも、避けたほうがよい種類があります。トゲのあるバラや、毒を持つ彼岸花などは、仏教の教えや安全面の観点からお供えには不向きとされています。また、香りが強すぎる花や、散りやすい花も避けるのが一般的です。
お花を選ぶ際は、キクやカーネーションなど、香りが穏やかで長持ちする種類を選ぶとよいでしょう。故人が生前好きだったお花をお供えするのもおすすめですが、周囲への配慮を忘れないことが大切です。迷った場合は、お花屋さんに相談してみるのも一つの方法です。
お彼岸のお墓参りに関するよくある質問(FAQ)
お彼岸のお墓参りについて、よく寄せられる疑問にお答えします。
Q. お供え物は持ち帰るべきでしょうか。
A. 食べ物の場合は、動物に荒らされたり墓石が汚れたりする原因となるため、基本的にお参りした後に持ち帰ります。持ち帰ったお供え物は、ご家族でいただくことで供養につながります。
Q. お彼岸のお墓参りに手土産や香典はいりますか?
A. お彼岸のお墓参りに手土産や香典を持参すべきかは、訪問先や状況によって異なります。まず、ご自身やご家族でお墓参りに行くだけであれば、手土産や香典は必要ありません。一方で、お彼岸の時期に親戚や知人の家を訪問し、仏壇にお参りをする場合には、千円から3千円程度の菓子折りや、故人が好んでいた食べ物を持参するのが一般的です。
また、初彼岸などで法要に招かれた場合には、3千円から5千円程度の「御仏前」や「御供物料」として香典を包みます。手土産や香典は、故人を偲ぶ気持ちを表すためのものです。地域の慣習や親族間の決まりごとがある場合も多いため、事前に周囲へ相談しておくと安心して当日を迎えられます。
Q. 喪中の際のお墓参りは?
A. 喪中の期間にお彼岸を迎えた場合でも、お墓参りに行くことに問題はありません。喪中は故人を偲び、冥福を祈る期間であるため、ご先祖を供養するお彼岸の行事とは趣旨が重なります。忌明け前であっても、お墓を掃除して手を合わせることは、故人への何よりの供養となります。
ただし、喪中の際はお寺で行われる合同法要である彼岸会への参列や、自宅へ親族を招いての会食などは、地域の慣習やご家庭の考え方によって控える場合もあります。迷われるときは、ご家族や菩提寺の僧侶に相談してみるのがよいでしょう。形式にこだわりすぎず、静かに故人やご先祖を敬う気持ちを大切にお参りしてください。
Q. お墓参りに行けない場合はどうする?
A. お彼岸の期間中にお墓参りへ行けない場合でも、時期を過ぎてからお参りすること自体に失礼はありません。お彼岸はあくまで一つの目安であり、最も大切なのはご先祖を敬い、故人を偲ぶ気持ちです。お彼岸の期間を過ぎてしまったからといって、お参り自体をしないという選択をする必要はありません。気づいた時や、ご自身の都合がつく日にお墓へ足を運びましょう。
どうしても遠方に住んでいたり、体調や仕事の都合がつかなかったりして、お墓へ行かないという選択をせざるを得ない場合もあります。そのような時は、ご自宅の仏壇を丁寧に掃除し、季節の物をお供えして手を合わせるだけでも十分な供養になります。お墓に足を運ぶことだけが供養ではなく、日々の生活の中で故人を思い出すことが何よりの手向けとなります。
また、お彼岸の時期は寺院や霊園が非常に混雑するため、あえて混雑を避けて時期をずらしてお参りをする方もいらっしゃいます。予定が合わず期間中に行けないからと諦めるのではなく、ご自身のペースで真心を込めてご先祖に向き合う機会を作ることが大切です。無理のない範囲で、穏やかな気持ちでお参りを行ってください。
お彼岸には墓参りをしてご先祖や故人に思いを馳せましょう
この記事のまとめ
- お彼岸の墓参りは、期間中であればいつ行ってもよい
- お彼岸には、春のお彼岸と秋のお彼岸の年2回ある
- お盆は家に帰ってきたご先祖を自宅でもてなし、お彼岸はお墓参りをしてこちらからご先祖に会いに行くという点に違いがある
- お彼岸の期間中に行う供養には、①墓参り・掃除②仏壇参り・掃除③彼岸会④彼岸法要などがある
- 墓参りには掃除道具とお供え物を持参し、お供え物は五供を意識して選ぶとよい
- 墓参りは墓掃除をした後に行い、お供え物は持ち帰るのが一般的
- お彼岸の墓参りや法要の服装は、彼岸会や個別の彼岸法要に参列する場合には平服、墓参りする場合には動きやすい服を着用する
お彼岸は春分の日と秋分の日の前後の期間で、年に2回ある先祖供養のタイミングです。普段墓参りに行く習慣がない人は、お彼岸の期間に墓参りに訪れてみてはいかがでしょうか。その際には別に住んでいる家族にも声をかけると、家族一同が集まるよい機会になるかもしれません。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。