業者に依頼する遺品整理の料金相場は?作業内容やオプションについてもご紹介
故人が亡くなった後、故人の遺品は家族が整理しなくてはいけません。しかし、遺品の量が多くなかなか整理が進まないということもあるでしょう。そんなときにおすすめなのが、遺品整理の専門業者です。本記事では、業者に依頼する場合の遺品整理の料金相場や作業内容を紹介します。
遺品整理とは
遺品整理とは、故人が生前使っていたものや思い出の品などを片付けることです。故人の衣類や家財道具、手紙、通帳などを「処分するもの」と「残すもの」に分類し、遺品を整理します。
自分たちで遺品整理を行う方もいますが、遺品が多かったり故人の家と自宅が遠かったりすると、なかなか遺品整理が進みません。そのような場合に便利なのが、業者の遺品整理サービスです。遺品整理をする時間が取れなかったり、体力的に厳しかったりする場合は、業者に依頼するとよいでしょう。
遺品整理の料金相場
遺品整理の費用は業者によって異なりますが、基本的には「1DK」「3LDK」などの間取りで相場が決まります。これは、部屋が広いほど清掃や貴重品の探索などに手間がかかるためです。
遺品整理の相場 | |||
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部屋の間取り | 作業人数 | 作業時間 | 費用相場 |
1K・1R | 2人 | 1〜2時間 | 3万5千円〜 |
1DK | 2人 | 2〜3時間 | 5万5千円〜 |
1LDK | 3人 | 2〜4時間 | 8万円〜 |
2DL | 3人 | 3〜5時間 | 10万円〜 |
2LDK | 4人 | 2〜6時間 | 14万円〜 |
3DK | 4人 | 2〜7時間 | 16万円〜 |
3LDK | 4人 | 5〜8時間 | 18万円〜 |
4DK | 5人 | 5〜9時間 | 20万円〜 |
4LDK | 5人 | 8〜10時間 | 22万円〜 |
なお、こちらは基本料金についての目安です。後述するその他のオプションやサービスには追加で料金が発生しますので覚えておきましょう。そのほかにも部屋の面積や坪数によって費用が増減する可能性もあります。詳しい料金を知りたい方は、業者に問い合わせてみるとよいでしょう。
遺品整理の作業内容
「遺品整理」と一口に言っても、その作業内容は多岐に渡ります。ここからは、業者に遺品整理を依頼した場合の基本的な作業内容について紹介します。
遺品と不用品の分別
主な遺品整理の作業内容は、遺品と不用品の分別です。物が散らかっており、遺品と不用品の分別が難しい場合、作業に同行し、「処分するか」「残すか」を指示するだけで、遺品を整理してもらえます。作業に同行できない場合は、業者が共有する「仕分けリスト」を処分前に確認しましょう。
住まいの清掃
遺品と不用品の分別が終わって家が片付いたら、住まい全体の清掃を行います。室内の床やベランダ、玄関、庭など、さまざまな場所に対応してくれます。
貴重品の探索
遺品整理を依頼するにあたって、業者に貴重品の探索を頼むことも可能です。故人と離れて住んでいたり、物が多く部屋が散らかっていたりした場合は、貴重品を探すだけで一苦労でしょう。
大切な貴重品が見つからない場合は、業者に探索を依頼することをおすすめします。
不用品の回収
遺品整理を行った際に出た不用品の回収も、業者に依頼できます。小さなゴミは簡単に処分できますが、大きな家電や家具は処分するのが大変です。不用品の量が多い場合は、業者に回収を依頼してはいかがでしょうか。
遺品整理のオプションサービス
先ほど紹介したのは遺品整理サービスに含まれる基本作業ですが、追加料金を支払えばその他の作業を依頼することも可能です。ここからは、遺品整理業者に対応してもらえるオプションサービスについて解説します。
ハウスクリーニング
遺品整理業者のオプションサービスには、ハウスクリーニングが含まれていることも多いです。ハウスクリーニングとは、部屋や浴室、キッチンなどの清掃・脱臭などを行い、本来の状態に戻すためのサービスです。特殊な洗剤を用いて掃除を行うため、通常では取りきれない頑固な臭いや汚れも綺麗にすることができます。また、自分では届かない壁や天井などの掃除もお願いできます。
特殊清掃
遺品整理業者のオプションサービスとして、特殊清掃が挙げられます。特殊清掃とは、亡くなった方の臭いや汚れが残った部屋を除菌・消毒し、汚染されたものを処分するサービスです。発見が遅れてしまった遺体の臭いは非常に強く、市販されている薬剤で取り除くのは困難です。
素人が対応するのは難しいため、業者に依頼して特殊清掃を行ってもらうことをおすすめします。
遺品の買取
遺品整理業者の中には、遺品の買取に対応しているところもあります。遺品整理で出てきた不要なものをその場で査定し、買取ってもらえば、自力でリサイクルショップに持ち運ぶ手間や処分代がかからないため便利です。
家屋の解体
遺品整理業者の中には、家屋の解体を行ってくれるところも存在します。故人が住んでいた家の老朽化が進んでいたり、今後住む予定がなかったりする場合、家屋の解体を検討する方もいます。
遺品整理と一緒に家屋の解体を依頼できれば、新しく業者を探す手間が省けます。家屋の解体を希望する場合は、依頼を検討している遺品整理業者のサービス内に解体サービスがあるかどうか確認しましょう。
遺品の供養
遺品の供養サービスとは、僧侶や神主がお経・祝詞をあげて、遺品に宿った魂を抜くことです。故人を偲びながら遺品を供養できるため、ただ遺品を処分するよりも遺族の心の負担が軽減されるといわれています。きちんと遺品処分をしたいという思いがある方は、検討してみてはいかがでしょうか。
遺品整理の料金が決まるポイント
遺品整理の料金は基本的に部屋の間取りによって決まりますが、他にも費用に関係するポイントがいくつかあります。ここからは、遺品整理の費用が決まるポイントを解説していきます。
処分品の種類
遺品整理の料金は、処分品の種類によって大きく異なります。例えば、リサイクルできず買取もできない家具や家電、粗大ゴミなどが多い場合、処分に手間がかかるため費用が高額になります。
一方で、処分品の中にまだ使える家具や家電、貴金属や骨董品など、高値で買取できるものがある場合、遺品整理料金からその料金が値引きされます。業者に遺品整理を依頼する前に一度故人の部屋を確認し、処分品の種類を確認しておくと料金の目安がつきやすくなるでしょう。
道路や建物の状況
道路や建物の状況なども、遺品整理の料金が決まるポイントの一つです。故人がアパートやマンションの部屋に住んでいた場合、部屋の階数やエレベーターの有無などによって料金が変動します。
戸建て住宅の遺品整理を依頼する場合、家の前の道路が狭くトラックを駐車する場所がないと、作業に時間がかかるため費用が増す傾向にあります。近くに駐車できる場所がない場合、コインパーキングなどの駐車料金を請求されることになります。
また、トラックで行くのが困難な場所に故人の自宅がある場合、ガソリン代がかかったり、作業に時間がかかったりします。通常の一軒家に比べて料金が倍以上高くなることもあるため、前もって見積もりを取っておくことをおすすめします。
荷物の量
同じ間取りの部屋でも、遺品の量が多ければ費用は高額になります。遺品の量が多いと、運搬作業や荷物の回収などに時間がかかったり、不用品を運ぶ車両を増やさなくてはいけなかったりするためです。遺品整理の料金を安くしたい場合は、少しでも部屋を片付けて荷物の量を減らしておくとよいでしょう。
オプションサービスの有無
基本作業に加えて、遺品の供養やハウスクリーニングなどのオプションサービスを依頼した場合、料金は高くなります。特に、特殊清掃や不衛生な場所の掃除を依頼した場合、消毒やマスクなどの料金が別途発生することもあるため、注意が必要です。
遺品整理の料金を抑える方法
故人が亡くなった後は葬儀やお墓の準備などで出費がかさむため、なるべく遺品整理の費用は抑えたいものです。そこでここからは、遺品整理の料金を安く抑えるポイントを解説します。
売れるものは買取してもらう
遺品整理の料金を安くしたい場合、売れるものは可能な限り買取してもらうことをおすすめします。コレクターズアイテムや貴金属、着物などの価値のある品であれば、作業料金から買取分の費用を引いてもらえます。不用品を運搬・処分する手間も省けるため、積極的に買取サービスを利用しましょう。
自分で処分できるものは片付けておく
荷物や遺品の量が多いと、その分料金は高額になります。遺品整理業者に依頼する前にある程度部屋を片付けておくことで、料金を抑えられるでしょう。
複数の業者から見積もりをとって比較する
同じ部屋の広さや遺品整理の量でも、業者によって費用の見積もりが異なる場合や基本料金で対応できる範囲が異なる場合があります。少しでも料金を抑えたい場合は見積もり内容を比較した上で業者を選ぶようにしましょう。
遺品整理業者の相場を知り、業者に依頼するか検討しましょう
この記事のまとめ
- 遺品整理とは、故人が生前使っていた衣類や家財道具、貴重品などを片付ける作業
- 遺品整理の料金相場は部屋の間取りによって異なり、片付けが必要な部屋が多くなるほど費用が高額になる
- 遺品整理の作業には、遺品と不用品の分別・住まいの清掃・貴重品の探索・不用品の回収などが含まれる
- オプションサービスとして、特殊清掃や遺品の買取、ハウスクリーニングに対応している業者もある
- 遺品整理の料金は、処分品の種類や建物・道路の状況、荷物の量などによっても変動する
- 自分で片付けられるものは処分し、売れるものはなるべく買取してもらうと、費用を安く抑えられる
遺品整理とは、故人が使っていたものを分別して片付ける作業です。自分たちで行うこともできますが、業者に依頼すれば時間や手間を省けるでしょう。今回紹介した費用相場や作業内容、オプションサービスなどを参考にして、業者に遺品整理を依頼するべきか検討してみてください。