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60歳からの仕事選びガイド|シニア向けの就職先の探し方やおすすめ職種を解説

60歳からの仕事選びガイド|シニア向けの就職先の探し方やおすすめ職種を解説

老後資金の確保や仕事への熱意などから、60歳以降も仕事を続ける人は数多くいます。しかし、60歳を機にもう一度自分に合った仕事を探してみたいと思っても、その探し方が分からないという方も多いでしょう。そこで本記事では、シニア向けの就職先の探し方やおすすめの職種をご紹介します。

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60歳からの就業状況

60歳を迎えると、仕事を続けるか、退職して趣味にいそしむかなど、今後の人生について考える方も多いでしょう。そのようなときに判断材料の一つになり得るのが、同世代の就業状況です。内閣府の「令和4年版高齢社会白書(全体版)」によると、60歳以上の男女別の就業状況(就業者の割合)は以下の通りとなっています。

60歳以上の男性の就業状況(就業者の割合)

  • 60~64歳…82.7%
  • 65~69歳…60.4%
  • 70~74歳…41.1%

60歳以上の女性の就業状況(就業者)の割合

  • 60~64歳…60.6%
  • 65~69歳…40.9%
  • 70~74歳…25.1%

上記から、男性の場合は60~69歳まで、女性の場合は60~64歳までは過半数の人がなんらかの仕事に就いていることが分かります。

また、現在収入のある仕事をしている60歳以上の人で「働けるうちはいつまでも」働きたいと答えた人は4割程度、70歳またはそれ以上まで働きたいと答えた人と合計すると全体の9割程度でした。これは、ほとんどの高齢者が仕事に対して意欲を持っていることになります。

老後資金の問題や生きがいなどから、60歳以上でも仕事に就くことを希望する方はこれからも増えることが予想されるでしょう。

60歳からの仕事で活かせる強み

60歳以降も仕事を続ける人が多いことが分かりましたが、ここからは、60歳以上の方が仕事に活かせる強みを紹介します。

経験の豊富さ

60歳からの仕事では、経験の豊富さ、そしてその経験から得たスキルを活かせるのが強みです。60歳以上の方を採用する企業も、これまでの経験やスキルについては重視したいところでしょう。

経験は、仕事の経験だけでなくこれまでの人生経験全てのことを指します。家事・育児の経験や多くの人と関わってきた経験、趣味の経験など、さまざまな経験や体験が自分の強みになります。

勤務時間の柔軟さ

柔軟に勤務時間を組めるという点も、60歳からの仕事に活かせる強みです。一般的に学生や子育て世代などと比べると60歳以上の方は時間的制約があまり無いため、企業の提示する勤務時間に対応しやすくなります。

この強みを活かして、イレギュラーな勤務時間に対応ができたり、勤務できる人が少ない時間帯に出勤したりできれば、採用判断の大きな決め手にもなるでしょう。

60歳からの仕事の選択肢

60歳からの仕事には、大きく三つの選択肢があります。まだ今後の仕事についてあまり考えられていないという方は、まずはこの選択肢の中からどれを希望するか考えるとよいでしょう。

再雇用

再雇用は、定年後に同じ企業で雇用してもらうことです。再雇用制度により、企業は希望する全ての正社員に対して65歳まで雇用を確保する義務があります(高年齢者雇用安定制度)。

再雇用は、これまで働いてきたなじみのある企業で再び働けること、転職活動の必要がないことなどのメリットがあります。しかし、雇用形態が正社員から契約社員、嘱託社員などに変わるため、正社員時代と比べて給与が大きく下がる可能性がある点に注意が必要です。

再就職

再就職とは、今の企業で定年まで勤務したあと、別の企業・仕事に転職することをいいます。先述した再雇用の場合は65歳を雇用期間とするのが一般的ですが、再就職の場合は65歳以上になっても働き続けられる場合があるのがメリットです。

そのため、65歳以上も仕事に就く意思がある方、60歳から心機一転、新しい企業・仕事に転職したい方にはおすすめといえます。

個人事業主

個人事業主とは、企業に雇用されることなく、個人で仕事を請け負うことをいいます。給与や仕事の内容を自分で選択できる点がメリットです。デザイナーやライター、エンジニアなどだけでなく、シルバー人材センターで仕事をする際にも個人事業主となります。

個人事業主は、自分自身で仕事を集めることになるため、自分ならではのスキルが必要です。また、企業で勤務するのとは違い、安定した給与をもらえるとも言い切れません。60歳までに得たスキル、給与の見込みなどから、自分が個人事業主として活動できるか考えるとよいでしょう。

60歳からの仕事の探し方

ハローワーク

ハローワーク(公共職業安定所)とは、無料で仕事を紹介してくれる厚生労働省管轄の組織です。全国に500ヵ所以上のハローワークが設けられており、そのうち300ヵ所にシニア向けの就職相談窓口「生涯現役支援窓口」があります。

生涯現役支援窓口ではシニア世代の採用に意欲的な企業の紹介や、シニア向けのセミナー、職場見学などが行われているため、60歳からの転職活動を何から始めればよいか分からない方には特におすすめです。

求人サイト

求人サイトでは「土日休み」「未経験歓迎」「短時間勤務」など、希望する条件から仕事を探せます。求人サイトの中には「シニア応援」「シニア歓迎」などのシニア世代に向けた検索条件を用意しているサイトもあるため、60歳からの仕事を探す場合は積極的に利用することをおすすめします。

求人サイトは、空いた時間にパソコンやスマートフォンを使って気軽に職業・職場の求職情報を閲覧できるのが魅力です。それぞれのサイトでパート・アルバイトの求人を取り扱っていたり、派遣の仕事を紹介していたりと特徴があるため、自分に合ったサイトを選ぶとよいでしょう。

シルバー人材センター

シルバー人材センターは、都道府県知事の指定を受けた社団法人で、全国の市(区)町村単位で設置されています。シルバー人材センターで仕事をしたい場合には、会員登録と年会費の支払いが必要です。

社会参加を通じて生きがいを得ることを目的としているため、時給などではなく仕事ごとに決められた配分金が支払われたり、仕事の就業日数などに上限があったりと、あまり大きな収入を見込めないのが一般的です。

働き方としては、企業や一般家庭などからの短期的または軽易な仕事をシルバー人材センターが請け負い、会員の中から適任者を選び、仕事を遂行します。会員は個人事業主のような扱いになるのも特徴です。

知り合いからの紹介

知り合いからの紹介も、60歳からの仕事探しで活用したい方法の一つです。知り合いが働いている職場であれば、人間関係も築きやすく働きやすいほか、転職活動を省略できるのも魅力です。知り合いなら質問もしやすいため、業務内容ややりがいなども気軽に聞けるでしょう。

仕事が未経験のものであっても、知り合いがいれば心強いものです。これを機に新しい仕事にチャレンジしてみるのもよいかもしれません。

60歳からの仕事を探す上で注意したいこと

仕事探しは早めに行う

仕事探しは、できるだけ早く行うことが大切です。60歳からの仕事では経験や資格、スキルなどが重視されることも多くあります。いざ定年退職してからその経験を積もうとするよりも、50代のうちから定年退職後の仕事について考えはじめ、必要と思われる経験や資格を事前に得ておくとスムーズでしょう。

また、60歳で定年退職してから仕事探しを行うと、次の仕事が決まるまでに空白の期間が生まれる可能性があります。その期間に収入がないと焦りにつながり、自分に合った仕事を冷静に見つけにくくなることもあるでしょう。これらの点から考えても、やはり60歳からの仕事探しは早めに行っておきたいものです。

体力の範囲内でできる仕事を探す

60歳からの仕事は、今後数年間続けられる仕事を選ぶためにも、自分の体力の範囲内でできる仕事を探すことが重要となります。立ち仕事が体力の負担になりそうな場合はデスクワーク中心の仕事、週に5日働く体力がない場合は週3日勤務の仕事など、無理のない仕事を選びましょう。

昔の地位や給料にこだわらない

60歳からの仕事をスムーズに見つけたいのであれば、これまでの仕事での地位や給与にこだわりすぎないことが大切です。60歳からの仕事では、正社員になれないことも多くあります。契約社員やアルバイトなどでは、これまでの仕事と比べると地位も給料も変化するでしょう。

これまで数十年努力して働いてきた上での地位・給料を手放すのは簡単なことではありませんが、心機一転、再スタートをする気持ちで仕事を探していきましょう。

この先どのような人生にしたいかを考えて仕事を探す

60歳からの仕事は、生活の質を変化させたり、人間関係を広げたりと、この先の人生にも大きく関わります。そのため、これからどのような人生にしたいかを考えながら仕事を探すことはとても重要です。

「趣味を満喫する人生にしたい」「これからの人生は家族との時間を大切にしたい」などの気持ちがある場合は「趣味にお金を使えるくらいの給料がもらえる仕事」「週3日勤務の仕事や1日5時間程度の仕事」などのように、仕事選びの基準が見えてきます。

これからの人生に目的や楽しみができると、仕事探しのモチベーションも自然と上がるものです。仕事探しの始めの一歩として、まずは60歳からの人生について考えてみましょう。

60歳以上の方におすすめの職種

未経験でも挑戦しやすい職種

タクシードライバー

シニアの採用が多い仕事の一つに、タクシードライバーが挙げられます。普通自動車第二種運転免許があれば未経験でも働けるのが魅力です。また、普通自動車第二種運転免許がない場合、会社が二種免許の取得に金銭的なサポートをしてくれることもあります。

歩合制を採用している会社も多く、自分の頑張り次第で給料が変化するというやりがいもあるでしょう。運転が好きな方や、会話をするのが好きな方、観光案内が得意な方などにおすすめです。

警備員

道路工事の際の交通整理や施設の警備などを行う警備員も、シニア世代を歓迎している仕事の一つです。特に必要な資格はないため、未経験の方でも挑戦しやすい職種となっています。

また、警備員の仕事には、短期間の仕事も多くあります。そのため、プライベートのスケジュールに合わせて仕事をすることも可能です。夏場の交通整理など体力面で不安のある方は、気候の穏やかな季節に短期間で働くなど、自分の体力と相談しながら働くことをおすすめします。

清掃員

病院やショッピングモールなどといった施設の清掃をする清掃員も、未経験者でも挑戦しやすい仕事です。適度に体を動かす仕事のため、60歳からの体力維持にもつながります。清掃員のなかでも短時間から長時間までさまざまな働き方があるため、希望に合わせて選びましょう。

経験を活かせる職種

事務職

これまでの仕事で事務仕事を経験している方、データ入力などパソコンでの仕事経験がある方におすすめなのが事務職です。目に多少の負担がかかることもありますが、デスクワークなので大きな体力の消耗はありません。

また、転職活動の際には、ExcelやWordといったオフィスソフトを使いこなせるかどうかもポイントとなることがあります。60歳からの仕事で事務職を希望している場合には、これらのソフトについても経験を積んでおくとよいでしょう。

コンサルタント

クライアントの課題解決のために業務・戦略の見直しを行い、アドバイスをするコンサルタントも、その仕事への経験や知識が豊富な60歳以上の方におすすめの仕事です。

事業の建て直しを任される場合もある重要な仕事のため、責任も重大で、激務になることも考えられます。まだまだ仕事中心の生活を続けたいという方はぜひ候補に入れてみてはいかがでしょうか。

家事代行

料理や掃除などさまざまな家事を代行する家事代行は、これまでに料理の経験が豊富な方、主婦の経験を積んできた方などにおすすめの仕事です。年齢制限がない職場もあるため、元気なうちはいつまでも働きたいという方の希望を叶えられる仕事でもあります。

資格を活かせる職種

介護士

少子高齢化で需要の多い介護士(介護職員)は、人材不足のためにシニア世代の採用を積極的に行っている職種です。無資格でも介護士として働けますが、介護職員初任者研修や介護福祉士の資格を持っていればさらに就職に有利でしょう。

介護職員初任者研修の資格は必須としている職場も多いため、介護の仕事に就きたい場合は資格取得がおすすめです。

保育士

小学校入学前の子供を預かり保育する保育士も、人材不足が懸念されている仕事です。したがって、年齢不問で求人を行っている保育園も多く、保育士資格を持っている方は、60歳以上でも保育士の仕事に就けます。

実際に、60歳以上で保育士への再就職を希望している方も増えています。「保育士資格は持っていたけれど結婚や出産を機に退職した」「60歳を機にもう一度子供と関わりたい」という方は、検討してみるとよいでしょう。

注意点を踏まえて60歳からやりがいのある仕事に巡り会いましょう

この記事のまとめ

  • 男性の場合は60~69歳まで、女性の場合は60~64歳までは過半数の人が仕事に就いている
  • 60歳からの仕事では、経験の豊富さ・勤務時間の柔軟さを強みとして活かす
  • 60歳からの仕事の選択肢には、再雇用・再就職・個人事業主がある
  • 60歳からの仕事を探す場合には、ハローワーク・求人サイト・シルバー人材センター・知り合いからの紹介などを利用する
  • 60歳からの仕事を探す場合は「仕事探しを早めに行う」「体力の範囲内でできる仕事を探す」「昔の地位や給料にこだわらない」ことを心がける
  • 60歳以上の人が未経験でも挑戦しやすい職種には、タクシードライバー・警備員・清掃員などがある
  • 60歳以上の人がその経験を活かせる職種には、事務員・コンサルタント・家事代行などがある
  • 60歳以上の人が持っている資格を活かせる職種には、介護士・保育士などがある

現代では、60歳以上でも働くことを希望する方が多くいます。しかし、60歳からの仕事はこれまでの仕事とは勤務や給料の体系が異なるなどの理由から、仕事探しがスムーズにいかないこともあります。

そのようなときには、今回ご紹介した仕事探しの方法や注意点を踏まえて、仕事選びを行ってください。これからの人生を豊かにする素敵な仕事に巡り会えますように。 

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