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葬儀のあと

お彼岸にやってはいけないことはある?お彼岸期間中にすることも紹介

お彼岸にやってはいけないことはある?お彼岸期間中にすることも紹介

お彼岸はご先祖や故人を供養するための大切な時期ですが、期間中にやってはいけないことはあるのでしょうか? 本記事では、お彼岸に避けるべきことや期間中にやるべきこと、お供え物に関するマナーなどを詳しく紹介します。

監修者 SUPERVISOR
1級葬祭ディレクター 志岐 崇

2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。

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お彼岸とは

お彼岸にやってはいけないこと 彼岸花

「お彼岸」という言葉は知っているものの、何をする時期なのか分からない方もいるのではないでしょうか。そこでまずは、お彼岸の意味や由来、具体的な時期について詳しく紹介します。

お彼岸の意味

「彼岸」という言葉はサンスクリット語の「paramita(パーラミタ)」の音写語である「波羅蜜多(はらみた)」が語源とされています。「波羅蜜多」を漢訳すると「彼岸に至る」となり、「此岸(この世)」から悟りの世界「彼岸」に辿り着くという意味になります。彼岸に至るための修行をする期間が「お彼岸」ですが、現代ではお墓参りや仏壇参りなどを通して故人やご先祖を偲ぶための期間として考えられています。

お彼岸の由来

お彼岸は、仏教伝来後の「彼岸」の考え方と、古来日本の「日願信仰」が由来とされています。仏教が伝わった後、日本では「修行を行うことで浄土の世界である彼岸に至る」という考え方が生まれました。

また、古来より日本には農作物を育てる上で重要な太陽と先祖神への信仰である「日願」が定着していました。この二つの思想が合わさり、「仏教の修行を行って自分を見つめ直し、ご先祖を供養する」というお彼岸が生まれたのです。

お彼岸の時期

お彼岸は、春と秋の年2回行われます。お彼岸の期間は、春のお彼岸は「春分の日」を、秋のお彼岸は「秋分の日」を中日とした7日間です。春分の日と秋分の日はどちらも年によって日付が異なるため、それによってお彼岸の日程も毎年変動します。

▶最新のお彼岸の日程はこちら

お彼岸にやってはいけないこと

お彼岸にやってはいけないことを示すイメージ

ご先祖に感謝や敬意を表すお彼岸では、やってはいけないとされることがいくつかあります。こちらではお彼岸にやってはいけないことをまとめているため、前もって目を通しておきましょう。

結婚式

お彼岸にやってはいけないこととして、結婚式が挙げられます。お彼岸の供養で慌ただしい時期に、結婚式のようなお祝い事を重ねるべきではないと考えられています。ご先祖を供養する大切な時期であることを考え、お彼岸の時期に結婚式を執り行うのは避けましょう。

ただし、地域や家庭によっては結婚式を行っても問題ないとすることもあります。お彼岸の時期に結婚式を予定している場合は、前もって周囲と相談しておくことをおすすめします。

お宮参り

お宮参りも、お彼岸にやってはいけないことの一つとされています。お彼岸は仏教由来の行事である一方、お宮参りは神事の一種です。仏事と神事を一緒に行うのはよくないと考えられているため、お宮参りは避けるようにしましょう。

納車

納車も、お彼岸にやってはいけないと考えられていることの一つです。これは、お彼岸は「死」をイメージさせる時期であるため、お彼岸に納車をすると事故が起こるという考えによるものです。仏教において明確に禁止されているわけではありませんが、気になる方はお彼岸の時期を避けて納車するとよいでしょう。

引っ越し

お彼岸にやってはいけないこととして、引っ越しが挙げられます。お彼岸は、ご先祖や故人を供養するための大切な期間です。お彼岸に引っ越しをすると時間が取られてしまい、ご先祖を偲べなくなる恐れがあります。ご先祖供養が疎かになるため、お彼岸の時期には引っ越しをするべきではないと考えられているのです。

水辺でのレジャー

お彼岸の時期に避けるべきこととして、水辺でのレジャーが挙げられます。お彼岸の時期になると供養されなかった霊が現れ、生きている人を水中に引きずり込むとされているためです。特に、秋のお彼岸は台風が接近しやすい時期でもあるため、水辺で遊ぶのはなるべく避けましょう。

彼岸花を持ち帰る

お彼岸にやってはいけないこととして、彼岸花を持ち帰ることが挙げられます。彼岸花は、秋のお彼岸の時期に咲く赤い花です。この真っ赤な見た目から「彼岸花を家に持ち帰ると火事が起こる」という迷信が生まれ、不吉な花とされています。不幸を連想させるだけでなく毒性を持つ花でもあるため、自宅に持ち帰るのは避けてください。

お彼岸の期間中にすること

ここまでお彼岸にやってはいけないことを紹介しましたが、お彼岸の期間中には何を行うのでしょうか。ここからはお彼岸の期間中にすることを紹介しているため、目を通してみてください。

仏壇・仏具の掃除

お彼岸の期間中には、仏壇や仏具の掃除を行いましょう。ご先祖への感謝や供養の気持ちを込めて、普段よりも時間をかけて掃除をします。まず仏壇に手を合わせた後、仏具を取り除きます。次に仏壇を柔らかい布で拭き、ホコリや汚れを落とします。仏具も同じように布でやさしく拭いて汚れを落としてから、元の位置に戻しましょう。仏壇と仏具の掃除が終わったら、仏壇に手を合わせてご先祖を供養してください。

仏壇へのお供え

お彼岸でやるべきこととして、仏壇へのお供えが挙げられます。普段お供えしている線香やロウソクはもちろん、ご先祖や故人が好きだった食べ物や花などもお供えされます。殺生をイメージさせる魚や肉、アルコール類などはお供え物としてふさわしくないため注意が必要です。

お墓参り

お墓参りも、お彼岸の時期にすることの一つです。ご先祖が眠っているお墓をお参りして手を合わせることは、故人の供養につながると考えられています。お墓参りでは、まず掃除を行いましょう。お墓の周りの草むしりをした後、墓石に水をかけて汚れを落として柔らかい布で拭きあげます。墓石の汚れが落ちない場合は、墓石用の洗剤を使用するのがおすすめです。タワシで強く擦ったり、墓石用以外の洗剤を使ったりするのは避けてください。

お墓掃除が終わったら、花や果物、故人の好きな食べ物などをお供えし、線香を手向けて手を合わせましょう。お墓参りが終了したら、お供え物は持ち帰ります。

他家へのお参り

お彼岸の期間中にすることとして、他家へのお参りが挙げられます。他家を訪問する際は、季節の果物や故人が好きだった食べ物、お菓子、線香・ロウソクといったお供え物を持参します。お供え物は初彼岸の場合は5千円〜8千円、通常のお彼岸では3千円〜5千円の金額で準備するのが一般的です。

なお、怪我や病気の方のお見舞いとして他家を訪問すると「死を連想させる」「お参りにきた」などと感じる方もいるため、お彼岸中は避けるようにしましょう。

彼岸会への参加

お彼岸の時期には、お寺で彼岸会という行事が開催されます。彼岸会に参加する際は、服装やお布施などに関するマナーを守りましょう。

服装のマナー

彼岸会の行事では喪服や礼服を着用する必要はありませんが、フォーマルな服装にするのがマナーです。男性は黒や紺、グレーなどの落ち着いた色味のスーツを、女性は同じく落ち着いた色味のワンピースやアンサンブルなどを着用します。露出が多い服や殺生をイメージさせるアニマル柄、毛皮の服、派手な色柄の服などは避けましょう。

お布施のマナー

彼岸会の行事に参加する場合、お寺へのお布施を準備します。お布施の金額は、お寺によって3千円〜5万円と幅があります。また、お布施の金額が指定されている場合もあるため、前もって確認しておくと安心でしょう。お布施は封筒に入れ、袱紗に包んで持参します。

お彼岸には何をお供えする?

お彼岸にやってはいけないこと 和菓子

お彼岸では、仏壇やお墓にお供え物をします。ここからは、お彼岸にお供えする品物を紹介します。お彼岸に何をお供えするべきか悩んだら、こちらを参考にしてみてください。

故人が好きだった食べ物

お彼岸では、故人が好きだった食べ物をお墓や仏壇にお供えします。お供えした食べ物は、後から家族や親族で分けていただくため、小分けしやすいものを選びましょう。また、数日間お供えすることになるため、日持ちしやすいものを選ぶことも大切です。

季節の花

お彼岸には、季節の花もお供えされます。季節の花の例は以下のとおりです。

春のお彼岸

・マーガレット
・フリージア
・アイリス
・スイートピー など

秋のお彼岸

・リンドウ
・ケイトウ
・コスモス
・ダリア など

故人が好きだった花を選んでもよいでしょう。色味は白やピンク、黄色、紫など淡い色味で統一します。お彼岸用の仏花のアレンジメントもあるため、予算や好みに合わせて選ぶことも可能です。

▶お彼岸に供える花に関するマナーはこちら

季節の果物

お彼岸のお供え物として、季節の果物もおすすめです。仏教においては「魂は丸い形をしている」と考えられているため、丸い形のりんごや梨、メロン、ブドウといった果物が喜ばれます。故人が好きだった果物をお供えしても構いません。お供えの果物はしばらく仏壇にお供えされるため、常温でも日持ちして傷みにくいものを選びましょう。

精進料理

お彼岸にお供えするものとして、精進料理が挙げられます。精進料理とは仏教の教えに基づいて誕生した料理であり、特別な日や行事でお供えされます。御料具膳というお膳に精進料理を盛り付け、仏壇にお供えしましょう。

▶御霊供膳のメニューや並べ方はこちら

おはぎ・牡丹餅

お彼岸には、おはぎや牡丹餅などをお供えします。春分の日を中日とする春のお彼岸では、春に咲く牡丹の花にちなんで牡丹餅をお供えします。秋分の日を中日とする秋のお彼岸では、萩の花にちなんでおはぎをお供えするのが一般的です。

彼岸団子

お彼岸の時期には、彼岸団子もお供えされます。彼岸団子とは、積み上げられた丸く白い団子のことで、ご先祖への敬意や感謝を表すという意味があります。積み上げる数は基本的に6個ですが、地域によって積み方や数が異なります。

お彼岸でやってはいけないことを踏まえ、故人を供養しましょう

お彼岸にやってはいけないこと 手を添えるイメージ

この記事のまとめ

  • お彼岸とは、ご先祖に感謝や敬意を表するための期間
  • お彼岸の時期は、春分の日と秋分の日を中日とした7日間
  • お彼岸には、結婚式やお宮参り、納車、引っ越し、水辺でのレジャーはやってはいけない
  • お彼岸の期間中には、仏壇・仏具の掃除、仏壇へのお供え、お墓参り、他家へのお参りなどを行う
  • お彼岸では、故人の好きだった食べ物や季節の花、精進料理、おはぎ・牡丹餅、彼岸団子などを仏壇にお供えする

お彼岸とは、ご先祖に対する供養の気持ちや感謝を伝えるための行事です。春と秋の年2回、春分の日と秋分の日を中日とした7日間に渡って行われます。お彼岸にすることややってはいけないことなどをしっかりと把握し、故人を供養しましょう。

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