【例文付き】香典のお礼は電話で伝えてもよい?伝え方・注意点を紹介
香典を郵送などで受け取り、電話でお礼を伝えてよいか悩む方は少なくありません。電話が許される状況や伝えるべき3つの要点、相手別の例文を把握すれば、失礼なく感謝を伝えられます。押さえておきたいポイントや注意点を分かりやすく解説します。
この記事で分かること
- 香典のお礼を電話で伝えてよい具体的な状況
- 電話で感謝や葬儀の報告を失礼なく伝えるための構成や例文
- 電話をかけるタイミングやその後の対応で気をつけるべきポイント
- 手紙(お礼状)やメールを活用して礼儀正しく感謝を述べる方法
「ひとたび」は、東京都内で6つの総合斎場を運営する東京博善(創業100年超)がお届けするお役立ちコラムです。現場を知り尽くした専門スタッフが、葬儀・法要・終活の疑問に分かりやすくお答えします。
香典のお礼は電話で伝えてもよい?
香典を受け取った場合、直接お礼を言うのが一般的です。しかし場合によっては、電話で香典のお礼を伝えても問題ないことがあります。まずは、香典のお礼を電話で伝えてもよい場合について解説します。
香典を郵送で受け取った場合は電話でもよい
香典を直接ではなく郵送で受け取った場合は、電話でお礼を伝えてもよいとされています。遠方にお住まいだったりどうしても都合が合わなかったりと、お通夜や葬儀に参列できない方もいます。中には、香典を郵送してくださる方もいるでしょう。
香典を郵送してくださった人は、香典が無事に届いたかどうか不安に感じている可能性が高いです。香典を受け取った報告も兼ねて、電話で感謝を伝えることをおすすめします。お通夜や葬儀に参列できない方が他の方に香典を預けてくださった場合も、電話でお礼を伝えてよいでしょう。
なお、電話の後にお手紙や対面などで改めてお礼を伝えると、より丁寧です。
葬儀や法要中にお礼が言えなかった場合は電話でもよい
葬儀や法要中に香典のお礼が言えなかった場合も、電話で感謝を伝えてよいでしょう。葬儀や法要の際、遺族は準備や参列者の対応などに追われています。時間に余裕がなく、参列者に香典をいただいたことへのお礼を直接伝えられない場合もあるでしょう。
この場合、取り急ぎの感謝を伝えるために電話をしても問題ありません。より丁寧にしたい方は、後で改めてお礼を直接伝えるのもよいでしょう。
相手と場合によってはメールでも問題ない
相手との関係によっては、メールでお礼を述べても問題ありません。普段からやりとりしている友人や親族など、親しい人であれば取り急ぎの感謝をメールで伝えてもよいとされています。しかし、メールはカジュアルな印象を与えるため、親しい場合でも上司や年配の方にメールを送るのは避けた方がよいでしょう。
メールでお礼を伝えた後も、お手紙や対面などで改めてお礼を伝えると丁寧な印象を与えられます。
電話での香典のお礼の伝え方
ここからは、電話での香典のお礼の伝え方について解説します。「電話をかけたいけれど、どのようにお礼を伝えればよいかわからない」「伝えるべき内容や配慮すべきポイントが知りたい」という方は、こちらに目を通してみてください。
①香典へのお礼を述べる
香典のお礼を伝える際は、まず香典をいただいたことへの感謝の気持ちを示します。電話で伝える場合は、最初に名前と故人との関係を述べ、「〇〇の葬儀に関しましては、ご香典をいただきお心遣い恐れ入ります」と伝えましょう。
②葬儀が無事に終わったという報告をする
香典をいただいたことへのお礼を伝えた後は、葬儀が無事に終わった報告をします。葬儀ではなく法要の場合は、「無事に三回忌法要を執り行うことができました」と言い換えてください。
葬儀や法要に参列できなかった方にお礼の電話をする際は、「十日に葬儀を執り行いました」のように「いつ式を行ったか」も述べましょう。
③電話でのお礼になることのお詫びを述べる
香典のお礼を電話で述べる際は、電話口で謝礼を伝えることのお詫びをします。本来であれば、香典のお礼は電話ではなく対面で伝えるものです。取り急ぎ電話でのお礼となる旨と、対面で感謝を伝えられないことをお詫びしましょう。
また、当日に香典のお礼を述べられなかった場合は、その件についても謝罪します。「当日は直接お礼を伝えられず、大変失礼いたしました」のようにお詫びをするとよいでしょう。謝罪をした後、改めて香典返しや対面で感謝を伝えることも伝えると、より丁寧な印象を与えられます。
電話で香典のお礼を述べる際の例文
ここからは、電話で香典のお礼を述べる際の例文を紹介します。「伝えるべき項目はわかったけれど、具体的な伝え方がわからない」という方は、こちらの例文を参考にしてみてください。
親族から香典をいただいた場合
親族から香典をいただいた場合は、上記で紹介した3つの伝え方のポイントを意識してお礼を述べましょう。相手との関係に合わせて、伝え方を工夫しながら感謝を伝えるようにしてください。
友人・知人から香典をいただいた場合
友人や知人から香典をいただいた場合も、親族からいただいた場合と同じように感謝を述べます。相手との関係によっては、親族よりもフランクな表現を使っても構いません。ただし、不適切にならないよう伝え方には十分注意しましょう。
友達への香典のお礼については「友達への香典のお礼の伝え方と注意点」で詳しく紹介しています。
電話で香典のお礼を述べる際の注意点
ここからは、電話で香典のお礼を述べる際の注意点を紹介します。こちらで紹介するポイントに目を通し、配慮しながら香典のお礼を伝えましょう。
葬儀後すぐに電話する
香典については、葬儀や法要が終わり落ち着いた頃に、無事に受け取った旨を伝える連絡を検討しましょう。香典を郵送してくださった場合や、代理の方が持参してくださった場合など、相手が受け取りの確認を望む可能性がある場合には、特に連絡を差し上げると良いでしょう。連絡の方法としては、電話ではなく、ハガキや手紙で伝えることも一つの方法です。
電話だけで終わらせない
香典のお礼を述べる場合、電話だけで終わらせないよう注意が必要です。電話のみでお礼をすると、「簡単にすまされた」と思われる恐れがあるためです。香典返しをする際に改めて手紙などでお礼を伝えるようにしましょう。
対面で香典をもらった際のお礼の言葉
対面で香典を受け取った際は、相手の心遣いに対して簡潔に感謝の気持ちを伝えるのが一般的です。以下のポイントを踏まえて挨拶を行いましょう。
対面で香典をもらった場合の挨拶のポイント
- 受付で受け取る場合は「本日はお忙しい中お越しいただき、ありがとうございます」と感謝を伝える
- 香典を手渡しされた場合は、感謝の言葉は述べずに深く一礼して受け取る
- 長話は避け、ほかの方を待たせないよう配慮する
お通夜やお葬式の当日は、お礼の言葉とともに深く一礼して受け取ります。親しい間柄であっても、相手に失礼のないよう丁寧な対応を心がけます。
手紙(お礼状)で香典のお礼を伝える際の気を付けたいポイントと書き方
香典のお返しに添える手紙(お礼状)を書く際には、いくつ配慮すべき点があります。ここでは、手紙を作成する際に気をつけたい書き方のポイントを紹介します。
香典のお礼状や香典返しの送り方については「香典のお礼状の例文と書き方」で詳しく紹介しています。
句読点を使用しない
香典のお礼状では、「、」や「。」などの句読点を使用しないのが一般的です。これは、葬儀や法要が滞りなく進み、区切りがつくことを願う意味や、かつて毛筆で手紙を書いていた頃の名残など、さまざまな理由があるとされています。
文章を読みやすくするためには、句読点を使わずに一字空けや改行を用いるとよいでしょう。
時候の挨拶は省く
一般的な手紙の文面では、冒頭に季節の挨拶を入れることが多いですが、香典のお礼状では時候の挨拶は不要です。
「拝啓」などの頭語から書き出し、すぐにお礼の言葉や法要が無事にすんだことの報告へと入ります。結びには「敬具」などの結語を添えて、簡潔にまとめるのが適切です。
忌み言葉を避ける
葬儀や法要に対する手紙は、不吉なことを連想させる「忌み言葉」を避ける必要があります。「たびたび」「ますます」「重ね重ね」といった重ね言葉は、不幸が重なることを連想させるため使用しないようにしましょう。
また、「死」や「苦」などの直接的な言葉は、別の表現に言い換えるのが一般的です。
はがきを使う際の注意点
香典のお礼をはがきで送る際は、封書よりも略儀であることを踏まえ、文面や形式に配慮することが一般的です。はがきは、取り急ぎの報告や親しい間柄での連絡に適していますが、以下の点に注意してください。
【香典のお礼をはがきで送る場合のポイント】
- 文面が第三者の目に触れる可能性があるため、詳細なプライバシーに関わる内容は避ける
- 略儀であることをお詫びする言葉を必ず添える
- 弔事用のグレーの枠があるはがきや、落ち着いたデザインのものを使用する
はがきは手軽ではありますが、目上の方や特に丁寧な対応が必要な相手には、封書を選ぶ方がよいでしょう。相手との関係や状況に応じて適切に使い分けることが大切です。
便箋は1枚にまとめる
香典のお礼状を作成する際は、便箋を1枚にまとめるのが一般的です。これには、不幸が重ならないようにという願いが込められています。
便箋が複数枚にわたると「重なる」ことを連想させ、弔事においては縁起が悪いとされるため、以下の点に注意して作成しましょう。
作成時の注意点
- 文面は簡潔にまとめ、1枚に収まるボリュームを意識する
- 余白や改行を調整し、どうしても入りきらない場合は文字の大きさを工夫する
- 2枚目以降が白紙になることも「不幸の連続」を想起させるため避ける
- 親しい相手に略儀で伝える場合は、一筆箋を活用して簡潔にまとめる
本来は対面で伝えるべき感謝を略儀の書面で伝えるからこそ、相手に不安や不快感を与えないような細やかな配慮が大切です。
二重封筒を避ける
香典のお礼状を送る際は、二重封筒の使用を避けるのが適切です。二重の封筒は「不幸が重なる」ことを連想させるため、弔事においては縁起が悪いとされています。
お礼状を封書で送る際の注意点
- 白地で一重の封筒、または弔事用の専用封筒を使用する
- 郵便番号の枠がないものを選ぶのがより丁寧
- 中身が透けないよう、厚手の和紙などを活用する
本来であれば対面で伝えるべき感謝を略儀の書面で伝えるからこそ、こうした細かなしきたりを遵守することが大切です。相手に失礼のないよう、一重の封筒を用意して落ち着いた印象を与えることを心がけましょう。
手紙(お礼状)やメールで香典のお礼を伝える際の例文
ここからは、手紙(お礼状)やメールで香典のお礼を伝える際の具体的な文例を紹介します。相手との関係や宗教に合わせて、適切な言葉を選んで作成しましょう。
香典に対するお礼の言葉の伝え方については「香典のお礼の言葉と伝え方」で詳しく紹介しています。
手紙(お礼状)の一般的な例文
仏式などでの一般的なお礼状の文例を紹介します。
例文
拝啓
御尊家におかれましては清祥のことと存じ上げます
先般 亡父 〇〇の葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらずご会葬いただき またご厚志を賜り厚く御礼申し上げます
おかげをもちまして 去る〇月〇日に四十九日法要を滞りなくすませることができました
つきましては 供養のしるしとして心ばかりの品をお送りいたしました ご受納いただけますと幸いです
本来であれば直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところですが 略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます
敬具
宗派別の例文(仏式・神式・キリスト教式)
お礼状の文章は、宗派によって表現が異なります。仏式では「四十九日法要」や「供養」という言葉を使いますが、神式では「五十日祭」や「偲び草」と言い換えます。
また、キリスト教式ではカトリックなら「追悼ミサ」、プロテスタントなら「記念式」とし、香典に対するお礼の品は「感謝のしるし」などとするのが一般的です。それぞれの宗教に合った言葉を選んで文面を作成しましょう。
親戚へ手紙(お礼状)を送る場合の例文
親戚へ手紙(お礼状)を送る際は、一般的なポイントを踏まえつつ、少し柔らかい表現を加えてもよいとされています。
例文
拝啓
先日の父〇〇の葬儀に際しましては ご多用中にもかかわらずご参列いただき また過分なご厚志を賜り誠にありがとうございました
おかげをもちまして 去る〇月〇日に四十九日法要を滞りなくすませることができました
つきましては 供養のしるしとして心ばかりの品をお送りいたしましたので お納めください
本来であれば直接お伺いしてお礼を申し上げるべきところですが 略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます
時節柄 どうぞご自愛ください
敬具
メールやLINE(ライン)で伝える場合の例文
親しい友達や友人、親戚に対しては、メールやLINE(ライン)を利用して取り急ぎお礼を伝えることもあります。メールで親戚や友人にお礼を伝える場合は、以下のような簡潔な文章で感謝を述べましょう。
例文
件名:香典のお礼(〇〇より)
〇〇様
先日の父の葬儀では お忙しい中お通夜にご参列いただき またお心遣いをいただきまして誠にありがとうございました
おかげさまで 無事に葬儀を終えることができました
本来であれば直接お礼をお伝えすべきところ 略儀ながらメールにて失礼いたします
後日あらためてご挨拶に伺います
本当にありがとうございました
親戚へメールで伝える場合の例文
親戚へメールでお礼を伝える際は、件名を分かりやすくし、感謝と無事に終わった報告を簡潔にまとめます。
例文
件名:香典のお礼(〇〇より)
〇〇叔父様
先日の父の葬儀では 遠方よりお越しいただき また過分なお心遣いをいただきまして誠にありがとうございました
おかげさまで 無事に葬儀を終えることができました
生前は父が大変お世話になり 心より感謝申し上げます
本来であれば直接お礼をお伝えすべきところ 略儀ながらメールにて失礼いたします
落ち着きましたら 改めてご挨拶に伺います
本当にありがとうございました
香典返しをする際の挨拶・お礼状
香典返しを送る際や直接渡す際は、無事に法要を終えた報告と感謝の気持ちを伝えるのが一般的です。以下のポイントを踏まえて挨拶やお礼状を準備しましょう。
香典返しを送るときや直接渡す際のポイント
- 郵送で送る場合は、品物に挨拶状(お礼状)を必ず添える
- 直接渡す場合は「おかげさまで四十九日の法要を滞りなくすませることができました」と報告する
- 「心ばかりの品ですが、どうぞお納めください」と言葉を添えて品物を手渡す
後日香典返しをする場合、品物だけを送るのは不適切となります。感謝の気持ちを込めた挨拶状を添え、相手に失礼のないように対応します。
香典のお礼に関するよくある質問(FAQ)
香典のお礼に関して、多くの方が疑問に感じる点とその回答をまとめました。
Q.連名で香典をいただいた場合のお礼はどうすればよいですか?
A. 人数が少ない場合は、全員へ個別にお礼を伝えるのが丁寧です。
職場など大人数の場合は、代表者の方へお礼を伝え、皆様で分けられる菓子折りなどを用意する方法が一般的です。 「一同」としていただいた場合は、部署単位などのまとまりに対して、代表者宛てにまとめてお礼を述べても問題ありません。
Q.香典を辞退したのに届いた場合はどう対応すべきですか?
A. 相手の厚意を無下にしないよう一度は受け取り、早めに電話や手紙でお礼を伝えます。香典返しは通常通り行いますが、特に高額な香典をもらった場合は、いただいた金額に見合った返礼品を後日用意するようにしましょう。
Q.会社あての香典お礼のメールの書き方や注意点を教えてください
A. 職場や付き合いのある会社からいただいた香典へのお礼をメールで伝える際は、業務の妨げにならないよう配慮しつつ、感謝の意を簡潔にまとめるのが一般的です。本来は書面で送るべきものですが、取り急ぎ報告を兼ねて送る場合には、以下のポイントに注意して作成してください。
職場への香典お礼
- 件名は「御香典のお礼」などとし、誰からの連絡か一目で分かるように記載する
- 忌み言葉や句読点を使わないといった弔事の作法を遵守する
- 無事に葬儀を終えた報告とともに、休んでいる間の業務フォローに対する感謝を添える
- 略儀であることへのお詫びを必ず含める
会社では連名でいただくことも多いため、宛先は状況に合わせて調整しましょう。後日、出社した際にあらためて対面で感謝を伝えることが大切です。
Q.新盆や一周忌の香典のお礼はいつまでにすべきですか?
A. 新盆(初盆)の法要で香典をいただいた際のお礼は、法要の日から数えて2週間以内、遅くとも1ヵ月以内には済ませるのが一般的です。葬儀の際と同様に、忌明けのタイミングを目安として感謝を伝えることが大切です。一周忌などの法事においては、香典に対するお礼や引き出物は法要当日に手渡しするのが基本とされています。
お礼を伝える際の要点
- 法要後、1週間から2週間を目安に香典返しの品物を発送する(新盆の場合)
- 品物には、法要を無事に終えた報告と感謝を記した挨拶状を添える
- 当日に返礼品を渡す「当日返し」をした場合でも、高額な香典をいただいた方には後日改めてお礼の品を送る
香典返しを郵送する場合は、相手に無事届くよう、法要が終わってからあまり日を空けずに手配を進めるようにしましょう。
電話で香典のお礼を述べる際は、伝え方やマナーに注意しましょう
この記事のまとめ
- 香典を郵送で受け取った場合や、葬儀や法要中にお礼が言えなかった場合は、電話で感謝を伝えても問題ない
- 電話でお礼を述べる際は、香典をいただいたことの感謝、葬儀や法要が無事に終わった報告、電話でのお礼になることのお詫びを述べる
- メールでお礼を伝える場合は、相手との関係に注意する
- 電話で香典のお礼を伝える際は、葬儀や法要後すぐのタイミングで電話する
- 電話だけでは終わらせず、後に対面や手紙などで改めて感謝を伝えるとより丁寧
香典を郵送してもらった場合や、葬儀中にお礼を伝えられなかった場合は、電話で感謝を述べても問題ありません。電話でお礼をする際は、伝え方や例文などをしっかりと押さえておきましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。
