【終活】身辺整理の方法とは？整理をするものや早めに行うメリットも解説
終活に取り掛かる中で、「身辺整理」という言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。身辺整理とはどのように行うのか、どのように仕分けるのか不安を感じていませんか？本記事では、身辺整理の意味や方法、スムーズに進めるコツなどを解説します。
身辺整理とは
「身辺整理」という言葉を聞いたことがあっても、その内容までは詳しく分からないという方もいるのではないでしょうか。まずは、身辺整理の内容や開始するタイミングについて解説していきます。
身辺整理とは
身辺整理とは、自分に何かあった時に備えて身の回りのものを片付けることです。体が元気なうちに周囲を整頓しておくことで、家族の負担を減らしたり将来への不安が軽くなったりする利点があります。
身辺整理を始めるタイミング
終活の一環として身辺整理を始めるのに明確なタイミングはありません。身辺整理が必要だと感じたら、いつからでも始められます。
ただ、自宅の家具・家電の処分や身の回りの整理には体力が必要なため、なるべく体が元気なうちに始めた方がよいでしょう。また、身辺整理には判断力が必要です。自分で物事をきちんと判断できる間に身辺整理を進めることをおすすめします。
終活で身辺整理を行うべきもの
終活で身辺整理を行う際、何を整理すればよいのか迷う方もいるでしょう。ここからは、終活で身辺整理を行うべきものを紹介します。
身の回りの持ち物
終活で身辺整理を行うべきものとして、身の回りの持ち物が挙げられます。持っている品物が多いと家族は遺品整理にかなりの手間がかかる上、貴重な品物や財産を誤って処分してしまう可能性が高くなります。自宅にある壊れた家具や家電、使用していないものなどの不用品は捨てていきましょう。
写真や日記、アルバムといった思い出の品物も、本当に必要なものを除いて処分することをおすすめします。なるべく持ち物を減らしておき、遺品整理の負担を軽減しましょう。
財産
財産も、終活で身辺整理するべきものの一つです。有価証券、銀行の通帳、保険証書といった財産に関係する書類は一か所にまとめておきましょう。財産に関することが書かれたエンディングノートや財産目録なども、分かりやすいところに出しておくことをおすすめします。
仮想通貨などのインターネット上の財産もきちんと身辺整理しましょう。また、借金やローンといった負債もきちんと明記しておく必要があります。
有料サービス
終活として身辺整理を行う際は、有料サービスの整理も進めておきましょう。例えば、月額制の有料サービスやサブスクリプションを契約している場合、サービスを解約しない限り亡くなった後も金額が引き落とされます。
現在使用していない有料サービスがある場合は、あらかじめ解約しておきましょう。その上で、使用している有料サービスをメモやエンディングノート、パソコンなどに分かりやすくまとめておくのがおすすめです。
デジタルデータ
パソコンやスマートフォンなどのデバイスに入っているデジタルデータも、終活で身辺整理するものの一つです。インターネットの検索履歴、写真や動画、SNSのアカウントなど、人に見られたくないものは事前に整理しておきましょう。
中でもSNSアカウントは、そのままにしておくと誰かに乗っ取られる恐れがあります。利用を継続したい場合は、前もってパソコンやスマートフォンなどにログインに必要なアカウント情報を残しておきましょう。
また、家族に残したいデータがある場合は、パソコンやスマートフォンのパスワードを明記してください。エンディングノートやメモなどにメールアドレスやパスワードなどを書き、分かりやすい場所に保管しておけば、家族がデータを確認できます。
人間関係
終活を行う際は、人間関係を整理することもおすすめです。これからの人生について考え、今後誰と付き合っていきたいかを明確にしましょう。この先付き合うべき相手を選定し、それ以外の人間関係を断捨離すれば、より充実した生活を送れるようになります。
突然関係を断ち切ることに抵抗がある場合は、SNSの整理や年賀状じまいなどの小さなことから着手してみてください。また、自身のお通夜や葬儀に参列してほしい方をまとめておくのもおすすめです。
終活で身辺整理を行うメリット
ここからは、終活の一環として身辺整理を行うメリットを紹介します。生前に終活をして身辺整理を行う理由が分からないという方は、ぜひこちらのメリットに目を通してみてください。
遺族の負担を軽減できる
終活で身辺整理を行うメリットとして、遺族の負担を軽減できる点が挙げられます。自身にもしものことがあった場合、残された家族はお通夜や葬儀、遺品の仕分けなどの手続きに追われることとなります。前もって身辺整理をしておけば、遺品整理の負担を大幅に軽減できるでしょう。
家族に迷惑をかけないためにも、前もって終活を始めて身辺整理を行うことをおすすめします。
これからの人生を考えるきっかけになる
これからの人生を考えるきっかけになるというのも、終活で身辺整理を行うメリットの一つです。身辺整理で家具や家電、持ち物を仕分けしたりする中で、これからの人生に何が必要なのか考えるきっかけができます。
必要なものを取捨選択することで、この先どのように生きていくかというビジョンも見えるでしょう。品物だけでなく、人間関係や自分がやりたいことなどもあわせて整理することで、この先の人生がよりよいものになります。
相続に関する不安が少なくなる
身辺整理を行うことで、相続に関する不安が少なくなるというメリットもあります。財産や相続人に関する情報を財産目録やエンディングノートなどに書き残しておくことで、残される家族にきちんと情報が伝わります。財産に関する書類を事前にまとめていれば、相続漏れが起こる心配もありません。
終活での身辺整理を進めるコツ
終活で身辺整理をスムーズに進めるには、いくつかコツがあります。コツを押さえておかないと、なかなか身辺整理が進まなかったり、途中でやめてしまうといった状況になりかねません。こちらで紹介する身辺整理を進める方法に目を通し、コツを掴んでおきましょう。
身辺整理するものを書き出す
終活での身辺整理を進めるコツとして、整理するものをリストに書き出す方法があります。身辺整理には時間も手間もかかるため、まず何を片付けるかを明確にすることが大切です。リストを作れば作業を効率よく進められる上、必要な品物・不用品の仕分けで間違うリスクも減らせます。
気楽に始める
「身辺整理」と聞くと大変なことのように感じますが、一つひとつの作業は非常に単純です。難しいことだと考えず、気楽に始めてみましょう。品物の仕分け、相続人の選定などできることから少しずつ始めることで、効率よく進められます。
エンディングノートを活用する
エンディングノートを活用するというのも、終活での身辺整理をスムーズに進める方法の一つです。エンディングノートとは、故人の意向や伝えたいことを書き残すノートのことです。家族への感謝や自分の気持ち、相続人について、葬儀の希望など、何を書いても構いません。エンディングノートをうまく活用し、自分の意見を家族に伝えましょう。
期限を決める
終活での身辺整理を効率よく進めるコツとして、あらかじめ期限を決めることが挙げられます。時間をかけて取り組むのもよいのですが、あまりにも時間をかけすぎると整理が終わりません。
無理のない範囲で「ここまでに終わらせる」と目標を決め、それまでに身辺整理を完了できるよう計画を立てましょう。処分に迷うものがあるなら、「数ヶ月保管した後に改めて考える」「1年間使わなかったら捨てる」など、ルールを決めておくと終活がスムーズに進みます。
終活で身辺整理を行うときの注意点
ここからは、終活で身辺整理を行う上で後悔しないための方法・注意点を解説していきます。この先の人生を安心して過ごすためにも、こちらでまとめている注意点にしっかりと目を通しておきましょう。
焦って作業を進めようとしない
終活での身辺整理を進める上で大切なのは、焦らないことです。身辺整理では、財産の整理や人間関係の見直しなど、今後の人生に関わる重要な決定事項が多々あります。「すぐに終活を終わらせなくてはいけない」と焦ってしまうと、判断を誤る恐れがあるため注意しましょう。
大切な書類は気づいてもらいやすい場所に保管する
終活での身辺整理を進める際は、大切な書類の取り扱いにも十分注意してください。特に、財産や葬儀に関する書類は、家族に気づいてもらいやすい場所に保管しておきましょう。
業者選びは慎重に行う
業者に身辺整理を依頼する場合、業者選びは慎重に行いましょう。業者によっては、高額請求や騒音騒ぎなどのトラブルが起こる可能性があります。口コミや評判などを事前に確認した上で、どの業者に任せるか決めましょう。
終活での身辺整理は手順やコツを押さえてから始めましょう
この記事のまとめ
- 身辺整理とは、万一に備えて身の回りのものを片付けること
- 身辺整理はいつ始めても構わない
- 終活で身辺整理を行うべきものとして、身の回りの持ち物、財産、有料サービス、デジタルデータ、人間関係が挙げられる
- 終活で身辺整理を行うメリットとして、遺族の負担を軽減できる、これからの人生を考えるきっかけになる、相続に関する不安が少なくなるなどが挙げられる
- 終活で身辺整理を進める際は、まず整理するものを書き出すことが大切
終活の一環として身辺整理を行うことには、残された人生を豊かに過ごせる、家族の負担を軽減できるといったメリットがあります。また、自分の死後や葬儀に関する不安も和らぐでしょう。本記事で紹介した終活での身辺整理を進める方法やコツを参考にして、身の回りの片付けを進めてみてください。
