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葬儀を知る

年末に亡くなる人が多いのはなぜ?死亡率増加の要因、年末の葬儀を解説

年末に亡くなる人が多いのはなぜ?死亡率増加の要因、年末の葬儀を解説

年末は亡くなる人が多いとされていますが、どのような理由があるのでしょうか。また、年末に亡くなった場合、通常の葬儀と異なる点はあるのか不安に思っている方もいるでしょう。本記事では、年末に亡くなる人が多い理由に加え、年末に亡くなった場合の葬儀までの流れや注意点などを徹底解説します。

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年末(12月)は1月の次に死亡率が高い

e-Stat(政府統計の総合窓口)の「人口動態調査」によると、12月は1月の次に亡くなる人が多く、ほかの月と比較して死亡率が高いという調査結果が出ています。

年末に亡くなる要因はさまざまですが、主に病気で12月と1月の年末年始に亡くなる人が多いです。

人口動態調査 人口動態統計 確定数 死亡上巻 5-18 死因(死因簡単分類)別にみた死亡月別死亡率(人口10万対) | 統計表・グラフ表示

年末に亡くなる人が多い理由

ここでは、年末に亡くなる人が多い主な理由について解説します。

季節の変わり目で体調を崩しやすいため

12月は秋から冬への季節の変わり目であり、気温が低下し体調を崩しやすく、亡くなる人が多くなります。人の身体は気温が下がると体温を維持する機能が働き、血圧が上がりやすくなるためです。血圧が上がると他の循環器系の病気を誘発する可能性もあるため、特に高齢者は注意しなければなりません。

ヒートショックが多いため

ヒートショックとは、温度の変化により血圧が上下して心筋梗塞や脳梗塞などの発作を起こすのです。特に1年のうち年末の寒い時期は、他の月よりも入浴時の事故の件数が多くなります。暖かい部屋から寒い脱衣所へと移動し、その後浴室で温まるといった急激な温度の変化が起こりやすいのです。

従来の日本家屋や温泉施設は、床にタイルを使用していたり暖房設備がなかったりするため、温度差が生じやすくなります。特に10℃以上の温度差があると、ヒートショックが発生しやすくなるため注意が必要です。気温が低い年末はお風呂だけでなく、トイレでヒートショックが発生して亡くなる人も多いため気を付けなければなりません。

病院の受診を後回しにするため

年末年始は仕事や行事、飲み会などさまざまな案件が重なり、忙しさのあまり病院の受診を後回しにしてしまいがちです。年末は仕事が片付いてから、休みに入ってからと、体調が悪くても我慢してしまうことも多いでしょう。

また、年末年始は休業する病院も多く、病院の受付が混みあう時期でもあり、待ち時間に耐えられず、受診するのを諦めてしまう人もいます。それらのことが要因となり体調が悪化して、年末に亡くなる人が多いと考えられています。

交通事故が多いため

警視庁の「交通事故の発生状況」によると、1年のうち交通事故の件数と亡くなる人が最も多いのは12月です。また、交通事故の件数は17~19時に最も多くなっています。

12月に交通事故の件数が増えるのには、以下の理由が考えられます。

・一日の日照時間が短く、暗い時間が多い
・日没以降に帰宅ラッシュが重なり、自動車や歩行者の交通量が増える
・寒さにより路面が凍結する

日没以降は暗い夜道となり歩行者や対向車に気付きにくく、慌ててブレーキをかけても路面の凍結により事故となる場合も多いようです。

飲酒の機会が多いため

飲酒の機会が多くなることも、年末に亡くなる人が多い理由の一つです。12月は忘年会を行うことが多いため、酩酊状態で屋外で眠り込み、そのまま凍死する問題が起こっています。飲酒後に冬の寒い場所に長時間いたことで、血管が冷えて低体温になり亡くなる人が多いです。

また、12月は急性アルコール中毒によって亡くなる人が多いという問題もあります。飲み会で若い人が、先輩から一気飲みを強要されたことで重度の急性アルコール中毒を引き起し、亡くなる人もいるのです。

年末に亡くなった場合の葬儀までの流れ

年末に亡くなった場合、葬儀の準備はそれ以外の期間と違いがあるのでしょうか。ここからは、年末に親しい人が亡くなった場合の葬儀までの流れを解説します。

①ご遺体の搬送先を決める

病院で亡くなった場合は、まずご遺体の搬送先を決めなければなりません。年末に亡くなった場合でも、病院の対応は通常時と同じです。病室には限りがあるため、すぐにご遺体の搬送を求められます。

年末に亡くなった場合も、ご遺体は自宅または葬儀社の安置室などに搬送されることが多いです。

②葬儀社の手配をする

ご遺体の搬送は、葬儀社に依頼するのが一般的です。病院が葬儀社を紹介してくれることもあります。

葬儀を依頼する葬儀社がなかなか決まらないという場合は、搬送のみをお願いすることも可能です。自家用車でご遺体を搬送しても問題ありませんが、安全面を考慮すると葬儀社に依頼したほうがよいでしょう。

③ご遺体を搬送・安置する

病院での退院手続きが終わったら死亡診断書を受け取り、葬儀社が手配した寝台車でご遺体を安置場所に搬送します。

④葬儀の打ち合わせをする

葬儀社と葬儀日程の打ち合わせをします。葬儀の打ち合わせは、年末年始であっても通常と同じ流れです。喪主を決めた後、日程や場所、葬儀形式や葬儀の規模、費用など葬儀全般について話し合います。

葬儀日程を決める前に、参列してほしい人の予定を確認しましょう。

⑤訃報の連絡をする

葬儀の日程が決まったら、故人の親戚や職場、友人などに訃報の連絡をします。一般的に訃報の連絡は電話で行いますが、新聞や電報、メールなどを利用しても構いません。特に故人と生前親しかった人は、お別れの時間をしっかりとってもらうためになるべく早めに連絡するようにしてください。

また、訃報連絡の場合、葬儀案内をして参列してもらう人と訃報を知らせるだけの人に分ける必要があります。年末はさまざまな予定が重なり、周囲の方も忙しくしている場合もありますが、なるべく家族や親族と手分けして行うのがよいでしょう。

年末に亡くなった場合の注意点

ここからは、年末に家族が亡くなった場合の注意点を紹介します。

葬儀までの日程が空く

一般的には、亡くなった日を一日目とし、二日目にお通夜、三日目に葬儀・告別式・火葬を執り行います。しかし、年末に亡くなった場合の葬儀日程は、1月4日以降となることがほとんどです。

火葬場は1月1日~3日までを休みにしていることが多く、すぐに予約が取れない可能性もあります。また、お寺によっては年中行事としての法要が年末年始にあるため、僧侶についても希望通りにならないかもしれません。

安置にかかる費用が高くなる

年末に亡くなってしまった場合、通常の時期よりも安置期間が長くなるため、安置にかかる費用は高くなります。

葬儀社の安置室を利用する場合、安置した日数分の施設利用料が必要です。また、ご遺体の傷みや腐敗を抑えるために保冷するドライアイスの料金も必要です。

ご遺体の状態を長く保つために、エンバーミングが必要になることもあるでしょう。エンバーミングは、ご遺体を「保存・防腐・殺菌・修復」するために行われます。エンバーミングを行う場合は、処置を行う施設までの搬送費も必要です。ただし、防腐処置を施したご遺体は保冷なしでの長期安置が可能となるため、ドライアイスなどの費用はかからなくなります。

その他、葬儀社の安置室を利用して付き添いを行う場合は、付き添いの人が宿泊する施設の利用料が必要です。葬儀社によって利用料は異なりますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

遠方の親族の宿泊代が高くなる

遠方の親族に葬儀に参列してもらう場合、葬儀までの期間に利用したホテルや旅館などの宿泊代や交通費がかかります。年末年始は特別料金にしている宿泊施設が多く、通常料金よりも宿泊代が高い傾向にあります。また葬儀までの期間が長いことから、宿泊代がさらにかかる可能性も考えられるでしょう。

年末に亡くなる人が多いのには気温低下や事故の増加などの理由がある

まとめ

  • 年末は気温が低下し、高齢者は体調を崩しやすい
  • 冬は急激な温度変化によるヒートショックも多いため注意が必要
  • 冬は日照時間が短い、路面凍結などで交通事故の件数が増加する
  • 年末は飲酒の機会が多く、急性アルコール中毒の件数が増加する
  • 年末は忙しいことや病院が混んでいるなどで、体調が悪化することも多い
  • 年末に亡くなるとご遺体の安置費用や親族の宿泊代が高くなる

年末は寒い時期となるため亡くなる人が多いです。室内の気温差を少なくしてヒートショックの発生を抑える、体調が悪くなったら早めに病院で受診する、飲酒の際は飲みすぎないようにするなどして、自身も家族も気を付けるよう心がけましょう。

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