【動画解説】親族への香典はどこまで出すのが正解?一般的な範囲と金額相場も紹介
香典はお通夜や葬儀、法要などの際に参列者や関係者からご遺族に渡すお金です。自分の親族の訃報や法要を耳にした場合、どこまでの範囲に香典を出すか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、香典を出す親族の範囲や金額の相場、不祝儀袋の書き方などについて分かりやすく解説します。香典辞退の場合も含め、いざという時に困らない基本知識を解説します。ぜひ参考にしてください。
香典に関する気を付けたいポイントについて、東京博善の公式YouTubeチャンネルの動画でも分かりやすく解説しています。金額の相場や中袋の書き方、渡し方など幅広く紹介しています。
この記事で分かること
- 香典を渡すべき親族の範囲を見極める基準
- 故人との関係に応じた香典の金額相場
- 不祝儀袋の書き方から渡し方
- 香典を渡す必要がない例外的な場合
「ひとたび」は、東京都内で6つの総合斎場を運営する東京博善(創業100年超)がお届けするお役立ちコラムです。現場を知り尽くした専門スタッフが、葬儀・法要・終活の疑問に分かりやすくお答えします。
親族への香典を出す範囲はどこまでが正解?
親族への香典を出す範囲がどこまでかは厳密に決められているわけではありません。しかしながら、一般的に香典を出す親族の範囲は三親等までとすることが多いとされています。
一親等から三親等までの親族にあたる人達
- 一親等の親族:両親・子
- 二親等の親族:兄弟姉妹・祖父母・孫
- 三親等の親族:叔父叔母・曾祖父母・甥姪・ひ孫
つまり、三親等の範囲外である従兄弟などが故人であるときは、血縁関係のみで考えると香典を準備しなくてもよいということになります。
例えば、四親等の親族にあたる従兄弟や甥または姪については、血縁関係のみから考えると香典を準備する範囲には当たらないことが多いです。
ただし、昔から親戚付き合いがありお世話になっていたり、仲良く親交があったりする場合には、香典を出すことも十分に考えられます。このように、血縁関係に加えて故人とのこれまでの関係も併せて考えると、香典を準備するかどうかを判断しやすいでしょう。
これらに加えて、故人(親族)の葬儀に参列した場合には、ご遺族側が香典を辞退されていない限り香典を持参しましょう。
故人との関係によって変化する
香典を出す範囲を考える上で、血縁の近さと同じくらい大切なのが故人との関係です。
三親等より遠い親族であっても、幼少期から親しく交流していたり、生前に多大なお世話になったりした場合には、感謝の意を込めて香典を包むことが一般的です。逆に、3親等以内であっても長年疎遠になっており、お付き合いが全くなかった場合には、周囲の親族と相談した上で控える判断をすることもあります。
また、自身の親が存命であれば、世帯主である親がまとめて包むため、子供の立場では個別に用意しないという慣習もあります。このように、血縁上の定義だけではなく、これまでの交流の深さや家族間での役割を考慮して判断することが大切です。
親族に渡す香典の金額相場
ここからは、葬儀における香典の親族への金額相場について解説します。近年、家族葬においては香典を辞退する場合が増えていますが、香典を受け取る場合は一般葬と同様に金額を検討することが考えられます。
親族に渡す香典の金額相場
- 故人が両親の場合…3万円~10万円程度
- 故人が兄弟姉妹の場合…3万円~5万円程度
- 故人が祖父母の場合…1万円~5万円程度
- 故人が叔父・叔母の場合…1万円~5万円程度
- その他の親族…5千円~1万円程度
一般的に自分の年齢が高くなると、これらの金額より多めに包むことが多い傾向にあります。また、香典にはお通夜や葬儀、法要後の会食代も加味して金額を決めることになるため、会食が行われない場合には香典の金額が低めになることも多いです。
香典の相場は、地域によっても変わります。気になる方は近所の方や同じ地域に住む親族に相談するのも一つの方法です。
香典の金額を決める際の注意点
香典の金額を決める際には、いくつか気をつけるべきポイントがあります。まず、「4」や「9」といった忌み数字や、割り切れる偶数は「縁が切れる」ことを連想させるため避けるのが一般的です。また、端数が出る金額も避けるようにしましょう。
お札を用意する際は、新札を使用しないのが一般的です。新札は「あらかじめ不幸を予期して準備していた」という印象を与えかねないため、適度に使用感のあるお札を包みます。どうしても新札しかない場合は、一度折り目をつけてから封筒に入れましょう。
法事・法要の香典の金額目安
四十九日や一周忌などの法事では、葬儀の際とは金額相場が異なります。法事の香典には、故人への供養の気持ちに加え、法要後の会食代が含まれることが一般的です。
故人との関係によりますが、親族として参列する場合は1万円~5万円程度が目安となります。例えば、両親や兄弟姉妹の法要であれば3万円~5万円程度、祖父母や叔父・叔母の場合は1万円~3万円程度を包むことが多いです。
また、法要後にホテルや料亭などで会食が振る舞われる場合は、飲食代を考慮して5千円〜1万円程度を上乗せして包むのがご遺族への配慮となります。地域や家族間の慣習によっても最適な金額は変わるため、親族同士で事前に相談しておくと安心です。
親族に渡す香典の書き方と包み方
ここからは親族に渡す香典の書き方と包み方を解説します。これまでに香典を準備したことがないという方は、特に確認して準備しておきましょう。
香典を入れる封筒の選び方
香典袋は、包む金額や宗教・宗派に合わせて適切なものを選びます。
一般的に、親族への香典では黒白または双銀の結び切りが施された不祝儀袋を使用します。結び切りには「二度と繰り返さない」という意味が込められているため、お葬式などの弔事には欠かせない選択です。
選ぶ際の基準として、包む金額とのバランスが重要です。5千円~1万円程度であれば水引が印刷された簡易的な袋を選び、3万円以上の高額を包む場合には、実際に水引がかかった高級感のある袋を用意するのが一般的です。また、仏式では蓮の花、キリスト教式ではユリの花や十字架がデザインされたものを選ぶなど、相手の宗教への配慮も忘れないようにしましょう。
書き方
香典袋には、毛筆や筆ペンを使って書くのがもっとも丁寧な方法です。香典は不祝儀にあたるため、毛筆や筆ペンを使う場合には薄墨を使用して書きます。薄墨は「突然のことで墨をする時間がなかった」「涙で墨が滲んだ」などを意味します。
万が一これらの筆記用具が手元にない場合や、筆書きに慣れておらずきれいに書けない場合には、サインペンなどを使って書いてもよいでしょう。
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外袋
外袋の表面には、中央上部に表書きとして「御香典」などの言葉を縦書きします。表書きは宗派や葬儀・法要などによって異なるため、以下を確認してから書くようにしましょう。
表書きの種類
- 御香典…お通夜や葬儀、四十九日法要などに使う。仏式の場合や、宗派が分からない場合にもおすすめ
- 御霊前…四十九日まで使う。どの宗教でも使える
- 御仏前…四十九日法要以降に使う。ただし浄土真宗は故人は死後にすぐ成仏するという考えのため、お通夜や葬儀から「御仏前」を使用する
- 御榊料・御玉串料・神饌料…神式の場合に使う
- 御花料…キリスト教式の場合に使う
中央下部には、自分の氏名を同じく縦書きします。表書きと氏名の間には水引がくるスペースを空け、なおかつ縦一列になるよう位置に注意して書き進めると、きれいに仕上がるでしょう。
中袋
中袋には表面中央に香典として包んだ金額を「金壱萬圓也」といったように、縦書きで記載します。最初に「金」、最後に「也」をつけ、漢数字は、壱(一)、弐(二)、参(三)、伍(五)、拾(十)、阡(千)、萬(万)を使います。
書き慣れていない時は、他の紙に練習してから書くことをおすすめします。
中袋の裏面には、左下に住所と氏名を縦書きします。住所は郵便番号も省略せず、しっかり書きましょう。番地については、漢数字を使用して記載するのが一般的です。
夫婦や連名で香典を出す場合の書き方
夫婦で香典を包む場合、外袋の中央に夫のフルネームを書き、その左側に妻の名前のみを記載するのが一般的です。
また、親戚や友人など複数人の連名で香典を出す際は、3名までであれば右側から目上の方の氏名を順に書くのが通例です。
人数が多くなる場合は「〇〇一同」と記載し、別紙に全員の氏名や住所をまとめて中袋に同封します。
連名の場合でも、香典の合計金額が偶数になることを避けるため、一人あたりの金額を調整して奇数の合計になるようにするのが望ましいとされています。
包み方
香典は不祝儀にあたるため、香典袋やお札の選び方、包み方など、弔事にふさわしい方法で準備します。
封筒は、一般的に黒白または双銀の結び切りの水引がついた不祝儀袋を用意します。包む金額が大きい場合は、双銀の不祝儀袋を使用するのが適切です。仏式の場合は蓮の花がデザインされたものを使い、キリスト教の場合は水引をかけず、ユリの花や十字架がデザインされたものを使用することがあります。
準備するお金は、適度に使用感のある古札を使用するのが一般的です。ただし、シワが多かったり、破れていたりするなど、傷みが目立つお金は避けるのが望ましいでしょう。お金は、肖像画が封筒の裏側、かつ底側になるように入れます。
親族へ香典を渡す際のマナー
香典を正しく書き、丁寧に包んだ後は、適切な渡し方でご遺族に弔意を伝える必要があります。手渡しするか郵送するかによっても気をつけるべきポイントが異なります。
ここでは、葬儀場での基本的な渡し方や、事情があって参列できずに郵送する場合について詳しく紹介します。
新札を避ける
香典を包む際、未使用の新札を使用するのは避けるのが一般的です。新札はあらかじめ不幸を予期して準備していたという印象を与えかねないため、弔事においては不適切とされています。
香典には適度に使用感のある古札を用意しましょう。ただし、あまりに汚れがひどいものや、破れているお札は、故人やご遺族への失礼にあたるため注意が必要です。
手元に新札しかない場合は、一度半分に折ってから封筒に入れることで、お悔やみの気持ちを表現できます。急な知らせを受けて駆けつけたという姿勢を示すことが、ご遺族への配慮につながります。お札の向きを揃えて包むことも忘れないようにしましょう。
受付での渡し方と遺族へ直接渡す場合
葬儀場に受付がある場合は、受付係に対して「この度はご愁傷様です」と簡潔にお悔やみの言葉を添えて香典を渡します。
その際、袱紗(ふくさ)から香典袋を取り出し、相手から見て表書きの文字が正しく読める向きに持ち替えて手渡すのが一般的です。
家族葬などで受付がない場合は、ご遺族に直接お悔やみを伝えながら手渡します。ご遺族から霊前にお供えするよう促された際は、自分が文字を読める向きで祭壇にお供えしてください。
参列できず郵送で香典を送る方法
遠方に住んでいたり、やむを得ない事情で葬儀に参列できなかったりする場合は、香典を現金書留で郵送する方法があります。
送るタイミングとしては、葬儀後1週間以内を目安に、喪主またはご遺族の代表者宛てに手配するのが適切です。
郵送する際は、現金を入れた香典袋を現金書留の専用封筒に収めます。その際、葬儀に参列できなかったことへのお詫びと、故人を偲ぶお悔やみの気持ちを綴った手紙を同封するのが一般的です。
親族に香典を渡さなくてもよい場合
最後に、親族に香典を渡さなくてもよい場合について説明します。どこまでの範囲の親族に香典を出すべきか、不要かどうか判断できないときには、以下の場合に自分が当てはまるかどうかをまず考えてみましょう。
親族が三親等の範囲ではない場合
故人である親族が三親等の範囲に当てはまらなかったときには、香典を出さなくてもよいとされています。
しかし、先述したように例え親族が三親等の範囲でない場合であっても、親戚付き合いがあって、関係が深かった場合には香典を渡すこともあります。
そのため、三親等の範囲のみにとらわれず、親族とどのくらい親交があったかについても判断材料にしてみてください。三親等の範囲外かつあまり親交がなかった親族の場合には、香典を渡さないと判断してよいでしょう。
ご遺族が香典を辞退している場合
ご遺族が香典を辞退している場合は、香典を渡しません。香典を辞退する理由はさまざまですが、参列者や関係者に経済的な負担をかけたくない場合や、香典返し(香典をいただいた方への返礼品)の準備の負担を無くしたい場合、葬儀や法要後の会食を行わない場合などが理由とされやすいです。
特に家族葬では、ご遺族が香典返しの負担を無くしたいという理由で辞退を申し出ることが多々あります。このとき、無理に香典を渡すと、かえって迷惑をかけてしまう事態にもなりかねません。香典辞退の連絡があった場合には、ご遺族の意思に従うことが大切です。
それでも親族の訃報を受けて弔意を表したいという場合には、供花を始めとする供物を持参したり、弔電を送ることを検討してもよいでしょう。ただし、ご遺族の負担になってしまうことは避けたいため、事前に供物や弔電を送ってもよいか確認し、許可をもらった場合にのみ送るようにしましょう。
また、葬儀や法要に参列できなかったときには、後日供物などを持参して弔問するのも一つの方法です。
これからも親戚付き合いを続けたい場合や残された親族が心配な場合は、弔問して直接顔を見ることで交流を図れます。このときにも前もって弔問の許可をもらい、期日を約束してから訪れることが大切です。
亡くなった親族と同居していた場合
亡くなった親族と同居していた場合は、自身はお通夜や葬儀、法要などを行う遺族の立場となります。したがって、香典を渡すことはありません。身内として葬儀や法要の準備に携わり、故人を供養することが大切です。
自分が学生である場合は不要
自分が中学生や高校生などの学生である場合には、香典を渡すことは通常ありません。ただし、20歳を超えた大学生である場合などには、香典を準備することもあります。迷ったときには、両親やその他の親族に相談してみてもよいでしょう。中には連名で香典を渡すという選択肢もあります。
仮に学生であっても、大学院生の場合や、一度社会人を経験してから学生になった場合は親族に香典を渡すのが一般的です。
どこまでの親族に香典を出すか迷ったときは三親等を基準にしましょう
この記事のまとめ
- 親族の香典を出す範囲がどこまでかは厳密に決められているわけではないが、血縁関係のみではなく、故人とのこれまでの関係についても加味してどこまでの親族に香典を出すか決める
- 親族に渡す香典の金額は故人が両親の場合は3万円~10万円万円程度、兄弟姉妹の場合は3万円~5万円程度、祖父母・叔父叔母の場合は1万円~5万円程度となる
- 香典の封筒の書き方は、外袋に表書きと氏名を書き、中袋の表面に金額、裏面に住所と氏名を書く
- 香典の包み方は、黒白や双銀の結び切り水引がついた不祝儀袋に、お札の肖像画が封筒の裏側を向くようにして入れる。お金は古札を使用する
- 親族に香典を渡さなくてもよい場合は①親族が三親等の範囲ではない場合②ご遺族が香典を辞退している場合③亡くなった親族と同居している場合④自分が学生であるなどである
どこまでの範囲の親族に香典を渡すかについては、しばしば悩まれる問題です。どこまで香典を渡すか迷ったときには三親等の範囲内にいるか、親戚付き合いがあり仲がよかったかなどを考えて判断するのがおすすめです。
また、最近では家族葬も多く見受けられますが、一般葬と家族葬に香典の金額の違いはないため注意しましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。
