閉じる メニュー
葬儀を知る

親族への香典はどこまで出すのが正解?一般的な範囲と気になる金額の相場もあわせて紹介

親族への香典はどこまで出すのが正解?一般的な範囲と気になる金額の相場もあわせて紹介

香典はお通夜や葬儀、法要などの際に参列者や関係者からご遺族に渡すお金です。自分の親族の訃報や法要を耳にした場合、どこまでの範囲に香典を出すか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、香典を出す親族の範囲や金額の相場、不祝儀袋の書き方などについて分かりやすく解説します。

東京博善のお葬式 0120-506-044 24時間365日・通話無料 お気軽にお問い合わせください 事前相談・お急ぎの方もこちらから!

親族への香典を出す範囲はどこまでが正解?

親族への香典を出す範囲がどこまでかは厳密に決められているわけではありません。しかしながら、一般的に香典を出す親族の範囲は三親等までとすることが多いとされています。

一親等から三親等までの親族にあたる人達

  • 一親等の親族:両親・子
  • 二親等の親族:兄弟姉妹・祖父母・孫
  • 三親等の親族:叔父叔母・曾祖父母・甥姪・ひ孫

つまり、三親等の範囲外である従兄弟などが故人であるときは、血縁関係のみで考えると香典を準備しなくてもよいということになります。しかし、故人との付き合いの深さについても考慮し、香典を出すかどうかを決めることが多いでしょう。

例えば、四親等の親族にあたる従兄弟や甥または姪については、血縁関係のみから考えると香典を準備する範囲には当たらないことが多いです。

ただし、昔から親戚付き合いがありお世話になっていたり、仲良く親交があったりする場合には、香典を出すことも十分に考えられます。このように、血縁関係に加えて故人とのこれまでの関係も併せて考えると、香典を準備するかどうかを判断しやすいでしょう。

これらに加えて、故人(親族)の葬儀に参列した場合には、ご遺族側が香典を辞退されていない限り香典を持参しましょう。

親族に渡す香典の金額相場

ここからは、親族に渡す香典の金額相場について解説します。最近では小規模な家族葬が行われることも多々ありますが、一般葬でも家族葬の場合でも、香典の金額に変わりはありません。

親族に渡す香典の金額相場

  • 故人が両親の場合…5~15万円程度
  • 故人が兄弟姉妹の場合…3~5万円程度
  • 故人が祖父母の場合…1~5万円程度
  • 故人が叔父・叔母の場合…1~5万円程度
  • その他の親族…5千~1万円程度

一般的に自分の年齢が高くなると、これらの金額より多めに包むことが多い傾向にあります。また、香典にはお通夜や葬儀、法要後の会食代も加味して金額を決めることになるため、会食が行われない場合には香典の金額が低めになることも多いです。

香典の相場は、地域によっても変わります。気になる方は近所の方や同じ地域に住む親族に相談するのも一つの方法です。

親族に渡す香典の書き方と包み方

ここからは親族に渡す香典の書き方と包み方を解説します。これまでに香典を準備したことがないという方は、特に確認して準備しておきましょう。

書き方

香典袋には、毛筆や筆ペンを使って書くのがもっとも丁寧な方法です。香典は不祝儀にあたるため、毛筆や筆ペンを使う場合には薄墨を使用して書きます。薄墨は「突然のことで墨をする時間がなかった」「涙で墨が滲んだ」などを意味します。

万が一これらの筆記用具が手元にない場合や、筆書きに慣れておらずきれいに書けない場合には、サインペンなどを使って書いてもよいでしょう。

上包み(外袋)

上包みの表面には、中央上部に表書きとして「御香典」などの言葉を縦書きします。表書きは宗派や葬儀・法要などによって異なるため、以下を確認してから書くようにしましょう。

表書きの種類

  • 御香典…お通夜や葬儀、四十九日法要などに使う。仏式の場合や、宗派が分からない場合にもおすすめ
  • 御霊前…四十九日まで使う。どの宗教でも使える
  • 御仏前…四十九日法要以降に使う。ただし浄土真宗は故人は死後にすぐ成仏するという考えのため、お通夜や葬儀から「御仏前」を使用する
  • 御榊料・御玉串料・神饌料…神式の場合に使う
  • 御花料…キリスト教式の場合に使う

中央下部には、自分の氏名を同じく縦書きします。表書きと氏名の間には水引がくるスペースを空け、なおかつ縦一列になるよう位置に注意して書き進めると、きれいに仕上がるでしょう。

中包み(中袋)

中包みには表面中央に香典として包んだ金額を「金 壱萬圓也」といったように、縦書きで記載します。最初に「金」、最後に「也」をつけ、漢数字は、改ざんを防止するために旧字の漢数字を使うのが一般的です。

書き慣れていない時は、他の紙に練習してから書くことをおすすめします。

漢数字と旧漢数字

  • 一→壱
  • 二→弐
  • 三→参
  • 四→肆
  • 五→伍
  • 六→陸
  • 七→漆
  • 八→捌
  • 九→玖
  • 十→拾
  • 百→陌
  • 千→阡
  • 万→萬

中包みの裏面には、左下に住所と氏名を縦書きします。住所は郵便番号も省略せず、しっかり書きましょう。番地については、漢数字を使用して記載するのが一般的です。このときは旧漢数字を使用しません。

包み方

香典は不祝儀のため、準備する封筒やお金、包み方については全て不祝儀の方法で行います。

封筒は黒白または双銀の結び切りの水引がついた不祝儀袋を用意します。包む額が大きい場合には、双銀の不祝儀を使用するのが適切です。仏式の場合、蓮の花がデザインされたものを使い、キリスト教の場合はユリの花や十字架がデザインされたものを使用しましょう。

準備するお金は、適度に使用感のある古札を使用します。ただし、シワが多く入っていたり、破れていたりなどあまりにも傷んだお金は適していないため注意しましょう。お金は、封筒の裏側を肖像画が向くようにし、全てのお札の向きを揃えて入れます。

親族に香典を渡さなくてもよい場合

最後に、親族に香典を渡さなくてもよい場合について説明します。どこまでの範囲の親族に香典を出すべきか判断できないときには、以下の場合に自分が当てはまるかどうかをまず考えてみましょう。

親族が三親等の範囲ではない場合

故人である親族が三親等の範囲に当てはまらなかったときには、香典を出さなくてもよいとされています。

しかし、先述したように例え親族が三親等の範囲でない場合であっても、親戚付き合いがあって、関係が深かった場合には香典を渡すこともあります。

そのため、三親等の範囲のみにとらわれず、親族とどのくらい親交があったかについても判断材料にしてみてください。三親等の範囲外かつあまり親交がなかった親族の場合には、香典を渡さないと判断してよいでしょう。

ご遺族が香典を辞退している場合

ご遺族が香典を辞退している場合は、香典を渡しません。香典を辞退する理由はさまざまですが、参列者や関係者に経済的な負担をかけたくない場合や、香典返し(香典をいただいた方への返礼品)の準備の負担を無くしたい場合、葬儀や法要後の会食を行わない場合などが理由とされやすいです。

特に家族葬では、ご遺族が香典返しの負担を無くしたいという理由で辞退を申し出ることが多々あります。このとき、無理に香典を渡すと、かえって迷惑をかけてしまう事態にもなりかねません。香典辞退の連絡があった場合には、ご遺族の意思に従うことが大切です。

それでも親族の訃報を受けて弔意を表したいという場合には、供花を始めとする供物を持参したり、弔電を送ることを検討してもよいでしょう。ただし、ご遺族の負担になってしまうことは避けたいため、事前に供物や弔電を送ってもよいか確認し、許可をもらった場合にのみ送るようにしましょう。

また、葬儀や法要に参列できなかったときには、後日供物などを持参して弔問するのも一つの方法です。

これからも親戚付き合いを続けたい場合や残された親族が心配な場合は、弔問して直接顔を見ることで交流を図れます。このときにも前もって弔問の許可をもらい、期日を約束してから訪れることが大切です。

亡くなった親族と同居していた場合

亡くなった親族と同居していた場合は、自身はお通夜や葬儀、法要などを行う遺族の立場となります。したがって、香典を渡すことはありません。身内として葬儀や法要の準備に携わり、故人を供養することが大切です。

自分が学生である場合

自分が中学生や高校生などの学生である場合には、香典を渡すことは通常ありません。ただし、20歳を超えた大学生である場合などには、香典を準備することもあります。迷ったときには、両親やその他の親族に相談してみてもよいでしょう。中には連名で香典を渡すという選択肢もあります。

仮に学生であっても、大学院生の場合や、一度社会人を経験してから学生になった場合は親族に香典を渡すのが一般的です。

どこまでの親族に香典を出すか迷ったときは三親等を基準にしましょう

この記事のまとめ

  • 親族の香典を出す範囲がどこまでかは厳密に決められているわけではないが、一般的に香典を出す親族の範囲は三親等までが多い。血縁関係のみではなく、故人とのこれまでの関係についても加味してどこまでの親族に香典を出すか決める
  • 親族に渡す香典の金額は故人が両親の場合は5~15万円程度、兄弟姉妹の場合は3~5万円程度、祖父母・叔父叔母の場合は1~5万円程度となる
  • 香典の封筒の書き方は、上包みに表書きと氏名を書き、中包みの表面に金額、裏面に住所と氏名を書く
  • 香典の包み方は、黒白や双銀の結び切り水引がついた不祝儀袋に、お札の肖像画が封筒の裏側を向くようにして入れる。お金は古札を使用する
  • 親族に香典を渡さなくてもよい場合は①親族が三親等の範囲ではない場合②ご遺族が香典を辞退している場合③亡くなった親族と同居している場合④自分が学生であるなどである

どこまでの範囲の親族に香典を渡すかについては、しばしば悩まれる問題です。どこまで香典を渡すか迷ったときには三親等の範囲内にいるか、親戚付き合いがあり仲がよかったかなどを考えて判断するのがおすすめです。

また、最近では家族葬も多く見受けられますが、一般葬と家族葬に香典の金額の違いはないため注意しましょう。

SHARE この記事をSNSでシェアする