告別式の所要時間はどのくらい?基本的な流れや注意点、初七日法要とまとめて執り行う場合の時間も解説
告別式に参列する際、「何時から始まるのか」「時間はどれくらいかかるのか」など、おおよその目安が分かるとスケジュールを立てやすいものです。本記事では告別式の所要時間を中心に、葬儀の基本的な流れや告別式の時間を解説します。参列時の注意点や初七日法要とまとめて執り行う場合についてもまとめていますので、目を通してみてください。
告別式とは
告別式という名前を聞いたことはあっても、具体的な流れや内容については曖昧な方も多いのではないでしょうか?まずは告別式の意味合いや、葬儀・お葬式・お通夜との違いについて見ていきましょう。
故人とのお別れの儀式
告別式とは故人とのお別れを目的とする儀式の一つです。仏式では僧侶によるお経の読み上げや参列者による焼香、喪主(ご遺族の代表者)による挨拶などで、故人の冥福を祈ります。
葬儀式と同日に連続して執り行うことが多く、一般参列者は葬儀・告別式に参加します。故人と最後に立ち会えるのが告別式となるため、遺族・一般参列者にとって重要な式典といえるでしょう。
宗教によって式典の流れや対応に多少の違いはあるものの、基本的な儀式の内容は共通しています。
お通夜・お葬式・葬儀との違い
お通夜とは、遺族や親族、故人と親しい間柄の友人などが集まり、故人と最期の夜を過ごす儀式です。夜通し行う場合が多かったことからお通夜と呼ばれており、ご逝去後にご自宅や葬儀場に故人を搬送したのち、線香やロウソクを灯して故人のそばに寄り添います。
お葬式とは、お通夜・葬儀・告別式など故人を送るための儀式の総称のことです。地域や宗派により流れや対応に違いがありますが、一般的には一日目にお通夜、二日目に葬儀・告別式というように二日間のスケジュールで執り行われます。
葬儀(葬儀式)とは、僧侶による読経により現世から故人を仏様のもとへ導くための宗教儀式のことです。葬儀(葬儀式)は、遺族・親族向けの儀式、告別式は一般参列者向けの儀式となります。近年では葬儀式と告別式を分けずに行うため、一般参列者は葬儀・告別式通して参加すると考えてよいでしょう。
お葬式 |
故人を弔うための儀式の総称 |
---|---|
お通夜 |
故人と最期の夜を過ごす儀式 |
葬儀式 |
遺族・親族のための供養儀式 |
告別式 |
一般参列者も参加してのお別れの儀式 |
お葬式全体のスケジュール
- お通夜
- 葬儀・告別式
- 出棺
- 火葬
- 精進落とし
告別式の所要時間は30分〜1時間
告別式にかかる所要時間は、30分~1時間ほどです。葬儀式と同日に執り行うのが一般的で、葬儀式も合わせた式の所要時間は1時間~1時間半ほどとなることが多いでしょう。一般参列者として参加する場合も、告別式だけでなく葬儀・告別式を通しての所要時間を確認しておくとよいです。
お葬式のスケジュールは予め告知されているため、時間に余裕をもって斎場に到着するようにしてください。
初七日法要と告別式をまとめた場合の所要時間
葬儀式・告別式・初七日法要をまとめた場合の所要時間は、5~10時間ほどです。初七日法要とは、葬儀・告別式から7日後に故人を供養する法要です。近年、遠方からの参列者への考慮や遺族の負担を減らすため、葬儀式・告別式のあとに連続して初七日法要を執り行う例も多く見受けられるようになりました。
初七日法要は、葬儀式・告別式の閉会後にそのまま式典会場で行われたり、火葬場からお寺に移動して行なわれたりと、場合により開催場所が異なります。いずれも葬儀・告別式の当日にまとめて初七日法要を行う場合は、移動時間や精進落としの時間も考えて所要時間は10時間ほどを見込んでおきましょう。
告別式当日の流れ
ここからは、午前中に葬儀・告別式を開始する場合の当日の流れと、所要時間について詳しく解説します。午後から開始する場合も基本的な流れや所要時間は同じですので、参考にしてみてください。
【9時30分】参列者の受付開始
葬儀・告別式の30分~1時間前から、一般参列者の受付を開始されます。斎場に到着したら受付で香典を渡し、氏名や住所などを芳名帳に記帳します。受付の方や遺族への挨拶などを含めると、受付手続きの所要時間は大体10~15分ほどです。
葬儀・告別式は、可能な限り葬儀の始まりから閉式まで参加するのがマナーとされています。開始時間に遅れて参加となると失礼にあたるため、注意してください。規模が大きいお葬式は参列者が多く、受付に時間がかかることも予想されます。時間に余裕をもって斎場に向かいましょう。
【10時】葬儀・告別式開始
葬儀・告別式では、葬儀式のあとに休憩時間を設けて告別式が行われます。各式典にかかる時間は30分ほどで、葬儀・告別式を合わせると1~1時間半程度を見込んでおきましょう。
葬儀・告別式では僧侶が故人を弔うための読経や、参列者による焼香を行ないます。告別式では僧侶の読経、焼香に続いて弔電・弔辞の読み上げや喪主による挨拶が行われ閉式となる流れです。
【11~14時頃】出棺~初七日法要
出棺から精進落としまでにかかる時間は、およそ5~6時間ほどです。出棺から精進落としが終わるまでの流れは、以下の通りです。
式次 |
内容 |
所要時間 |
---|---|---|
出棺 |
棺に花入れをし、釘打ちをする。葬儀社による最終確認後に霊柩車にご遺体を乗せ火葬場に向かう。 |
15分 |
火葬 |
火葬場に到着後、火葬炉の前で故人へのお別れをする。焼香したのち、火葬が終わるまで待合室で待機。 |
1~2時間 |
骨上げ |
火葬が終わると係員より案内があり、参列者全員で骨上げを行う。骨壺に収骨し、斎場へ戻る。 |
15分 |
初七日法要 |
本来四十九日後に行なわれていたが、まとめて行う場合が多い。 |
2時間 |
出棺以降は遺族、親族のみの立会いとなります。一般参列者が参加するのは葬儀・告別式までですが、故人と親しい間柄であれば出棺や火葬まで参列することも可能です。参列を希望する場合は、事前にご遺族に一言伝えておきましょう。
初七日法要まで参加する場合は、予定を一日空けておくのがおすすめです。
葬儀・告別式の時間に関する注意点
ここでは、葬儀・告別式に一般参列する際の時間に関する注意点や、マナーについて紹介します。
受付の開始時間には会場に到着する
葬儀・告別式に参列する際は、葬儀開始時間の15~30分前には到着するようにしましょう。受付で香典のお渡しや芳名帳への記帳が終わると、ご遺族が参列者一人ひとりに挨拶に訪れる場合が多いです。
ご遺族は大勢の参列者に対応するため、お互いに心残りとならないよう時間に余裕をもって受付をすませるのがおすすめです。葬儀・告別式の受付開始時間は事前にスケジュールが通達されているため、何時から始まるのか予定を確認しておきましょう。
遅刻は厳禁!遅れる場合は開式前に連絡する
葬儀・告別式に遅れて参加するのは基本的にマナー違反となりますが、体調や交通状況によりどうしても間に合わない場合もあるでしょう。
式の開始時刻までに到着できないと分かったときは、早い段階で斎場に連絡するようにしてください。ご遺族へ直接連絡する手段もありますが、当日は準備や参列者への対応などで忙しく、余裕がない場合が多いため注意しましょう。
斎場に遅れて到着したら受付の方や葬儀社の案内に従い、タイミングを見計らって葬儀・告別式に参列します。
なお、告別式中盤の焼香に間に合わないほど大幅に遅れそうな場合は、欠席を考えるのが無難です。ご遺族は告別式が終わるとすぐに出棺の準備や対応で忙しくなるため、後日改めてお悔やみを伝えるようにするとよいでしょう。
告別式を途中退席するのはマナー違反
やむを得ず途中退席が必要な場合は、早めに近くにいる受付や葬儀社の案内係に伝えてスタッフの誘導のもと退席するようにしましょう。途中退席する場合も、お焼香までは参加するのが望ましいとされています。
体調が優れない場合は席を移動して閉式まで参加したり、急な用事であれば再度途中から参列したりなど調整してみてください。いずれの場合も、葬儀・告別式は僧侶による読経・焼香・弔電の読み上げなど式次が細やかに決まっています。段取りを崩さないよう、スタッフに聞いてタイミングを見計らって動くと安心です。
告別式にかかる所要時間をおさえて余裕をもって参列しましょう
この記事のまとめ
- 告別式とは、故人とのお別れを目的として行う儀式。仏式では、僧侶による読経・参列者による焼香により、故人の冥福を祈る
- 葬儀(葬儀式)は故人を仏様のもとへ導くための儀式。遺族や親族向けの儀式となり、近年では告別式と連続して行うのが一般的
- 葬儀・告別式の所要時間は、1~1時間半ほど
- 近年は初七日法要と葬儀・告別式をまとめて行う場合が多く見受けられる。初七日法要をまとめた場合の所要時間は、5~10時間ほど
- 葬儀・告別式当日は、葬儀・告別式開始の30分ほど前に受付が始まり、告別式が終わると一般参列者は散会となる
- 初七日法要まで参加する場合は1日予定を空けておく
告別式は、故人とお別れをする最後の機会です。開式の15~30分前までには到着するようにし、閉式まで参加するのが一般的とされています。葬儀・告別式への参列は1~1時間半ほどですが、初七日法要まで参加する場合は時間に余裕をもって1日空けておくのが望ましいです。
事前に告知される告別式のスケジュールに目を通して所要時間を確かめておきましょう。