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葬儀を知る

火葬した骨がピンク色なのは何故?遺骨に色が付いてしまう理由を解説

火葬した骨がピンク色なのは何故?遺骨に色が付いてしまう理由を解説

火葬後の遺骨は基本的に白色ですが、部分的にピンク色に変色していることがあります。遺骨がピンク色になっていると驚かれる人も多いですが、遺骨に色が付くことは火葬の現場では時おりあることです。本記事では、火葬した遺骨がピンク色になる原因について解説します。

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火葬とは?

遺骨がピンク色になる原因について解説する前に、まず火葬の基本的な流れや仕組みについて解説します。火葬の仕組みについて知っておくことで、遺骨がピンク色になる原因も理解しやすくなります。

火葬の基本的な流れ

火葬は、葬儀や告別式の後に実施するのが一般的です。葬儀から火葬までの流れは、下記のような流れで進行していきます。

葬儀から火葬までの流れ

  1. お別れの儀
  2. 釘打ちの儀
  3. 出棺
  4. 火葬場へ移動
  5. 納めの儀
  6. 棺を火葬炉に入れる

お別れの儀では、棺の中に花や副葬品を入れて供養します。副葬品は故人が愛用していた品物や家族からのお手紙を入れるのが一般的です。

お別れの儀が終了したら喪主や親しい親族が釘打ちの儀と出棺を行った後火葬場に同行し、納めの儀を行います。火葬が完了するまでの時間は、約1~2時間程度です。火葬の待ち時間は、火葬場の待合室で待機する場合と葬儀会場に戻って会食をする場合があります。

火葬の仕組み

火葬の仕組みは、ロストル式と台車式の2種類があります。ロストル式とは、金属で作られた格子の上に棺を乗せて火葬する方式で、焼きむらができずに短時間で火葬できるのが特徴です。

台車式は耐熱式のレンガやコンクリートの台車の上に棺を置いて火葬します。ロストル式と比べると火葬に時間がかかりますが、遺骨の形を残しながら火葬できるメリットがあります。日本の火葬場では、台車式を採用しているところが多いです。

遺骨の一部分がピンク色になるのは時おりあること

火葬後に遺骨の一部分にピンクや緑、青い色が付いてしまうのはよくある現象です。火葬の過程でミスが起きたわけではないため、ご安心ください。

遺骨の色に関する迷信はあるが根拠はない

遺骨の一部分がピンクや緑に変色していた場合、何か不吉なことが起こるのではないかと心配する人もいるでしょう。

「きちんと供養できていなかったのではないか」「重大な医療ミスがあったのではないか」と心配になることもあるかもしれませんが、遺骨の色に関する迷信は根拠がないため気にしないようにしましょう。

火葬した遺骨がピンク色になってしまう理由

遺骨がピンク色になる原因については、明確な理由を断定できないとされています。ただし、考えられる要因はいくつかあるため、ここからは遺骨がピンク色になる理由を解説します。

棺の中の花の色が移った

遺骨がピンク色になる理由として、棺の中に入れた花の色素が移ったのではないかという説があります。お別れの儀では、祭壇に飾った大量の花を棺に入れます。その際、棺に入れた花が燃える過程で、骨にピンクの色素が移ったと火葬場の従業員から説明を受けることがあります。

副葬品の色が移った

2つ目は、副葬品の色が移ってピンク色になったという理由です。お別れの儀では、故人の愛用していた品物を棺の中に入れます。その際、アクセサリーや洋服のボタンなど金属製のものが含まれていると、金属の燃焼反応の過程で色が生じて遺骨がピンク色になる可能性があるのです。

金属以外にも、プラスチック製のものが燃えて溶ける過程でピンク色が付着することもあります。

ロストルの色が付着した

前述したとおり、火葬の仕組みにはロストル式と台車式があります。遺骨がピンク色になる原因として、ロストルの影響も考えられます。

ロストルは金属でできており、その上に遺骨が触れることで金属反応を起こしてピンク色が付く可能性もあります。火葬をロストル式で行った場合は、ロストルに遺骨が触れたことでピンク色になったのかもしれません。

薬の影響で色が代わる可能性は低い

遺骨がピンク色になる原因について調べると、故人が生前に服用していた薬が影響しているのではないかという意見も見受けられます。しかし、薬を服用するのは少量なので、薬の成分がいつまでも身体に残っているとも考えにくく、骨の色まで影響を与える可能性は低いのです。

骨上げのマナーと手順を解説

これまで解説してきたように、遺骨がピンク色になるのは火葬の現場で時おり起こることです。そのため火葬後の流れについても問題なく進めることができます。ここからは火葬後に行われる骨上げについて解説しますので、これから火葬に参列する人はあらかじめ確認しておきましょう。

骨上げのマナー

骨上げにはいくつかのマナーが存在します。ここからは骨上げを行う上で大切なマナーを解説していきます。

故人と関わりの深い遺族から行う

骨上げは、故人と血縁関係の近い遺族から行うのがマナーです。具体的な順番は家族構成などにもよりますが、一般的には喪主→故人の子ども→故人の兄弟→故人の孫といった順番で行います。

喪主の子どもや兄弟が複数人いる場合は、年齢順に行うことが多くなっています。その他の親族や友人に関しては明確な決まりがないため、年齢順や関係性の深かった順で行うのが一般的です。骨上げの順番で迷った場合は、あらかじめご家族で話し合っておくと安心でしょう。

専用の箸を使用して拾う

骨上げは、骨上げ箸と呼ばれる専用の箸を用いて行います。骨上げ箸は、長さが不揃いの竹製と木製の箸を1本ずつ使用するのが特徴です。これは逆さごとに由来しており、「日常とは異なる行為を行うことで不幸が続かないように」という意味が込められています。

なお、箸を使用して遺骨を骨壺に納めるのは、箸と橋をかけてのことです。火葬後の遺骨を箸で納めることで、「故人が無事に三途の川を渡れますように」という願いを込めています。

足の骨から順番に拾う

骨上げは、足の骨から順番に拾っていくのが一般的です。まずは足の骨を拾い、その後は腕、腰、背中、肋骨、歯、頭蓋骨と下半身から上半身に向かって拾っていきます。これは、「骨壺の中でも生前と同じように足が下になるように」という意味が込められています。

最後に喪主が喉仏と呼ばれる部分(軸椎という背骨の上から2番目の骨)を拾ったら、骨上げは完了です。最後に喉仏を拾う理由は、喉仏が仏様が座禅を組む形に似ているからといわれています。ただし、地域によっては大きい骨から拾うこともあるため、必ずしも上記のとおりに進むとは限らないことも覚えておきましょう。

骨上げの流れ

骨上げに参加する際に迷うことのないよう、骨上げの流れについて確認しておきましょう。

遺骨の周りに集まる

ここからは、骨上げの具体的な流れについて解説します。火葬を終えたら、係員から収骨室に集まるように合図があります。遺骨は火葬炉から骨上げ台に運ばれてくるので、参列者は遺骨の周りを囲むように待機しましょう。

このとき、喪主は頭側で待機する場合が多いです。分骨を希望される場合は、必要な分だけ骨壺を用意することも忘れないようにしてください。

二人一組で骨上げする

骨上げは、二人一組で行うのが一般的です。二人一組で行う理由には諸説ありますが、「霊がひとりに取りつくのを避けるため」もしくは「悲しみを共にするため」といわれています。

骨上げのやり方として、まず遺骨の前で合掌した後、ひとつの骨を二人で持ち上げて骨壺まで運びます。地域によっては、ひとりが持ち上げた骨をもうひとりに箸で受け渡す場合もありますが、詳しいやり方に関しては火葬場の係員の指示に従うようにしましょう。

骨壺に遺骨を納める

二人一組で拾った遺骨は、骨壺に納めていきます。遺骨をすべて骨壺に納めるかは地域によって異なり、東日本では全収骨する場合が多いです。一方、西日本では主要な骨だけを拾う部分収骨が一般的です。収骨する量が異なることから、骨壺のサイズは東日本では6~7寸、西日本では3~5寸と違いがあります。

なお、骨上げをするのが精神的に辛い場合は無理に行う必要はありません。小さいお子様なども箸を使って運ぶのは難しいため、近くで見守っているだけでも問題ありません。

火葬後は埋葬許可証が渡される

骨上げが終わると係員が骨壺の蓋を閉め、白木の箱に納めてくれます。このときに覚えておきたいのは、納骨の際に必要となる埋葬許可証が箱の中に入っていることです。埋葬許可証がないとお墓に納骨できないため、決してなくさないようにしましょう。

骨壺は自宅に持ち帰り、納骨まで祭壇に安置します。納骨の時期に決まりはありませんが、四十九日法要のタイミングで納骨する家庭が多いです。

火葬した遺骨がピンク色になっていても、心配せずに骨上げを行いましょう

この記事のまとめ

  • 火葬後に遺骨の一部分がピンク色になるのは珍しいことではない
  • 遺骨がピンク色になったとしても不吉なことが起こるわけではない
  • 火葬後に遺骨がピンク色になる原因は、花・副葬品・ロストルの影響が考えられる
  • 生前に服用していた薬が原因で遺骨がピンク色になる可能性は低い
  • 骨上げは故人と関わりが深かった遺族から順番に行う
  • 骨上げは専用の箸を使い、二人一組で足の骨から順番に拾うのがマナー

火葬後に遺骨の一部にピンクや緑、青の色が付くことは決して珍しいことではありません。遺骨がピンク色になる原因は明確には分かっていませんが、火葬時に別のものから色が移ったことが考えられます。不吉なことが起こる前触れではないため、遺骨がピンク色になっていたとしても気にする必要はありません。 

また、火葬後の骨上げのマナーを知っておくことも大切です。これから火葬に参列する人は、本記事で紹介したマナーや手順をしっかりと把握しておきましょう。 

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