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葬儀を知る

「荼毘」と「火葬」の違いって?それぞれの意味や語源を知って正しく使おう

「荼毘」と「火葬」の違いって?それぞれの意味や語源を知って正しく使おう

「荼毘(だび)」と「火葬」は似たような場面で使われる言葉であるため、どのような違いがあるか詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、「荼毘」と「火葬」の意味の違いや、それぞれの語源、使い方を詳しく解説していきます。

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「荼毘」と「火葬」のそれぞれの意味とは?

荼毘の意味・語源

荼毘」は「だび」と読み、故人のご遺体を焼いて弔うこと、つまり火葬を意味する言葉です。一般的には「荼毘」と表現されますが、「荼毗」と書き表すこともあります。

また、荼毘という言葉を単体で使うことは少なく、「荼毘に付す」といった使い方をするのが一般的です。荼毘には火葬だけでなく、お通夜葬儀の意味が含まれる場合もあります。

荼毘の語源は、南アジアやインドで使われていたサンスクリット語で、燃やす・火葬を意味する「dhyapayati(ディヤーパヤティ)」や、上座部仏教の聖典に用いられているパーリ語で、梵焼・焼身の意味を持つ「jhapeti(ジャーペーティ)」が由来とされています。

荼毘の漢字自体に特別な意味はなく、サンスクリット語やパーリ語の音がそのまま漢字に置き換えられたと考えられています。

火葬の意味・日本での歴史

火葬とは、その名の通り、故人のご遺体を火で燃やして残った灰や骨を弔う葬法のことです。故人を弔う方法としては、そのまま土にご遺体を埋める「土葬」や、水中にご遺体を沈める「水葬」などがありますが、現代の日本においては9割以上のご遺体が火葬されています。

日本において火葬が一般的な葬法となったのは、明治時代以降です。明治時代までは公家や貴族など身分の高い人のみが火葬され、一般庶民は土葬されていました。しかし、明治時代に「伝染病予防法」が発令されたことにより、都市部で土葬ができなくなり火葬が広まっていきました。

現在、法律上で土葬は可能となっていますが、条例で土葬を禁止している自治体が多く、土葬の許可を得るのは難しくなっています。

「荼毘」と「火葬」の違い

基本的な意味は同じ

「荼毘」も「火葬」も、故人のご遺体を焼却して弔うことを表現した言葉です。基本的な意味が同じであるため同じ場面で使える言葉だと思われがちですが、実は使える場面や状況は少し異なります。

使える場面が異なる

「荼毘」はパーリ語やサンスクリット語を語源とし、日本に仏教が伝わった際に普及した言葉です。荼毘も火葬と同じくご遺体を焼いて弔うことを意味する言葉ですが、仏教用語にあたるため仏式の葬儀でしか使用しません。

一方、火葬は仏教用語ではないため、神道やイスラム教、キリスト教など、仏式以外の葬儀においても使用されます。

「荼毘」と「火葬」の使い方

基本的な意味は同じですが、荼毘と火葬の使い方には細かな違いがあります。ここからは荼毘と火葬の使い方について解説します。それぞれの言葉を正しく使えるように確認しておきましょう。

荼毘の使い方

「荼毘」は、仏式の宗派において故人を火葬したことを表現する際に使われます。先述した通り荼毘という言葉を単体で使うことはなく、「決定する」「措置をとる」の意味がある「付す」と合わせて、「荼毘に付す」という言い回しをするのが一般的です。

また、家族以外の人に対しては、「荼毘される」「荼毘に付される」という言い方をします。

そして、「荼毘に付す」という表現は人だけでなくペットにも使用できるのが特徴です。近年、大切なペットが亡くなった際に火葬をして弔う方が増えてきています。そのような状況を受け、ペットを火葬する際にも「荼毘に付す」という言い方が使用されるようになってきているのです。

以下の具体的な使い方を参考にして、荼毘という言葉を正しく使えるようにしましょう。

「荼毘」の使い方

  • 人気俳優が葬儀後に荼毘に付されました
  • 荼毘に付すのに要する時間は、故人の年齢や体格によって異なります
  • 無事に荼毘に付すことができ、安堵しております

火葬の使い方

火葬は、ご遺体を焼却して残った骨を弔う葬法を表す言葉です。以下の具体的な使い方を参考にして、火葬という言葉を正しく使えるようにしましょう。

火葬の使い方

  • 火葬時間の目安は40分から1時間ほどです
  • 火葬は親族のみで執り行います
  • 火葬後に骨上げを行う

荼毘と火葬の違いを踏まえ、言葉を使い分けましょう

この記事のまとめ

  • 荼毘は「だび」と読み、故人のご遺体を焼いて弔うことを意味する。仏式のお通夜や葬儀の意味を含む場合もある
  • 荼毘はサンスクリット語やパーリ語が語源
  • 火葬とは、ご遺体を焼いて弔うことを意味する
  • 荼毘と火葬の基本的な意味は同じだが、荼毘は仏式の葬儀でしか使用できない
  • 火葬は、宗教を問わずご遺体を焼いて弔う葬法を表現する際に使う言葉

「荼毘」と「火葬」は、どちらも故人のご遺体を焼却して弔うことを意味する言葉です。しかし、火葬はどの宗派においても使用可能ですが、荼毘は仏教以外では使われません。それぞれの言葉の語源や使い方を知って、適切に言葉を使い分けましょう。 

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