厄年にやってはいけないこととは?男女別・年齢早見表と対処法を徹底解説
厄年には「悪いことが起こる」とイメージされることが多く、具体的に何を避ければよいのか気になる方もいるでしょう。本記事では、男女別の厄年早見表を紹介し、厄年を迎えたときの対処法について詳しく解説します。
厄年とは
厄年とは、個人の一生において災難や不運に遭遇する恐れが多いとされる特定の年齢を指します。
その起源には諸説ありますが、一説では陰陽道が由来とされています。平安時代には貴族の間で広まり、江戸時代には庶民にも浸透しました。「源氏物語」などの古典にも厄年に関する記述があり、古来から日本人の生活に根付いてきた考え方といえます。
厄年に科学的根拠はありませんが、心身や社会的立場の変化が重なる時期であることから、現代でも慎んで過ごす人が多いです。
厄年はいつまで続く?
厄年は1年だけでなく、前後を含めた3年間にわたって続くと考えられています。
まず、厄年の最初の年を「前厄(まえやく)」といい、「厄入り」とも呼ばれます。
その翌年が「本厄」で、ここが厄年の真ん中にあたり、最も注意すべき期間です。本厄の翌年は「後厄(あとやく)」と呼ばれ、「厄晴れ」ともいわれます。後厄も油断せず、引き続き用心することが大切です。
さらに、厄年の中でも特に災難に注意すべき年が「大厄(たいやく)」です。男性の場合は42歳、女性の場合は33歳の本厄が大厄にあたります。ただし、地域や宗教・宗派によっては大厄だけを厄年として扱う場合もあるため、考え方の違いにも留意しましょう。
【男女別】厄年の年齢早見表
厄年に相当する年齢は男性と女性で異なる上に、数え年に基づいて決められています。
数え年では生まれた年を1歳として計算するため、今年の自分の年齢に1歳加えると考えると分かりやすいでしょう。あるいは、現時点で誕生日の前であれば2歳、誕生日を過ぎていれば1歳を満年齢に加えて計算することも可能です。
ここからは、男性と女性それぞれの厄年について解説します。前厄・本厄・後厄の三つに分けた年齢早見表も参考にして、自分の厄年がいつまで続くのか確認してみてください。
男性は20代と40代、60代に厄年の3年間が訪れます。特に、42歳の大厄は働き盛りの時期で健康面に注意が必要です。
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前厄 |
24歳 |
41歳 |
60歳 |
|---|---|---|---|
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本厄 |
25歳 |
42歳(大厄) |
61歳 |
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後厄 |
26歳 |
43歳 |
62歳 |
続いて女性の厄年は、男性と比べて該当する年齢が多いのが特徴です。
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前厄 |
18歳 |
32歳 |
36歳 |
60歳 |
|---|---|---|---|---|
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本厄 |
19歳 |
33歳(大厄) |
37歳 |
61歳 |
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後厄 |
20歳 |
34歳 |
38歳 |
62歳 |
10代の終わりから20代初めが厄年となっているのは、かつて女性の平均出産年齢が10代であったため、産前産後の体調に注意を促す意味があったと考えられています。
なお、還暦である60歳は男女ともに前厄と重なります。このため、お祝いをしてもよいのか迷う方もいるかもしれません。実は、還暦にあやかって身に付ける赤い帽子や、ちゃんちゃんこには厄除けの効果があるといわれており、むしろお祝いをして安心感を得られるといえます。
厄年にやってはいけないこと
厄年には重要な決断を避けた方がよいとする説は、古くから信じられてきました。では実際に、厄年にあたって何かやってはいけないことはあるのでしょうか。下記では、厄年にやってはいけないことを解説します。
新しい事を始める
結婚・引っ越し・転職・起業など、大きな変化を伴う行動は体力や気力を必要とするため、避けた方がよいとされています。
ただし、出産に関しては「厄を落とす」として縁起がよいとみなされる場合もあるため、必ずしも避ける必要はありません。
大きな決断をする
厄年には、大きな決断を避けた方がよいといわれています。特に、結婚や転職、引っ越しなど人生の転機となる決断は、慎重に検討することが望ましいです。これは、厄年に伴う不運やトラブルを避けたい心理が背景にあるといわれます。
厄年を気にしすぎる
厄年を意識しすぎると、不要なストレスがたまり、心身の調子を崩すことにもつながりかねません。むしろ、体調や身辺を見直す機会と捉え、慎重に判断して物事を進める方が精神衛生上よいでしょう。
厄年を迎えたときの対処法
厄年にやってはいけない事は厳密にはないといえますが、気になってしまう方もいるのではないでしょうか。そこで、ここからは厄年を迎えた時の対処法について解説します。
厄払い・厄除けを受ける
厄年には、災いを避けて平穏に過ごせるように厄払いや厄除けを受けることが効果的です。両者はよく似ている言葉ですが、行う場所や儀式の内容、目的に違いがあります。
厄払いは主に神社で行われ、すでに自分に降りかかっている災厄や穢れを祓うことが目的です。宮司や神職が祝詞を読み上げ、大麻や玉ぐしを用いて参列者を清めます。
一方、厄除けは主に仏教の密教寺院で行われる護摩祈願で、災厄や邪気を寄せ付けないようにする予防の意味が強いです。
厄払い・厄除けは、元旦から節分までに行うのが一般的ですが、時期を過ぎても1年を通して祈願・祈祷を受けることが可能です。
どちらを受けるかは宗教や目的に合わせて選べます。また、厄払いと厄除けの両方を受けることで、さらなる安心感を得られるでしょう。
縁起物を身に付ける
厄年を無事に乗り越えられるか不安な方は、縁起物を身に付けておくと気持ちが前向きになり、心穏やかに過ごす手助けになります。例えば、神社や寺院に参拝するにあたって、厄除けのお札やお守りを授与してもらうとよいでしょう。
自分の生活を見直す
厄年を迎えたら、生活習慣を見直して心身の健康を整えることも大切です。厄年は、体調の変化や仕事・家庭環境の変化が起こりやすい時期でもあります。
厄年をネガティブに捉えるのではなく、「何があっても対応できるように備える」という前向きな気持ちで過ごしましょう。具体的には以下のような対策がおすすめです。
自分の生活を見直す方法
- 十分な睡眠をとり、規則正しい生活を送る
- 栄養バランスを意識した食事を心がける
- 定期的に健康診断を受け、体調管理を徹底する
- 身の回りを整理整頓し、環境を整える
厄年をきっかけに生活を整えることで、災厄を遠ざけるだけでなく、気持ちもすっきり前向きに過ごせます。
厄年にやってはいけないことと対処法で不安を乗り越えよう
この記事のまとめ
- 厄年は災厄や不運に遭いやすいとされる特定の年齢で、現代でも慎んで過ごすべきとされている習慣
- 厄年は前厄・本厄・後厄の3年間にわたって続き、特に大厄が最も注意すべき1年間
- 厄年の年齢は男性と女性で異なり、数え年でみる
- 厄年にやってはいけない事とは、新しい事や大きな決断
- 厄払い・厄除けは、災いを避けるために寺社で行われる祈願
- 厄年をきっかけに自分を見つめ直すことも大切
厄年とは、災厄や不運が身に降りかかりやすいとされる特定の年齢のことです。現代では科学的根拠はありませんが、ライフステージの変化と重なることが多く、気にする人も少なくないです。
厄払いや厄除けを受けるほか、日頃から体を労わり、身の回りを見直すことで厄年を前向きに過ごすきっかけとなります。
これから厄年を迎える方は、この記事を参考にできることから実践してみましょう。