お見舞い金の金額相場は?封筒の書き方やお金の入れ方、タイミングなど渡し方までマナーを解説
ケガや病気などで入院している方のお見舞いに行く場合、お見舞い金や品物を用意するのが一般的です。本記事では、お見舞いの相場やお見舞い金を包む封筒の選び方、書き方といったマナーを紹介します。お見舞いの渡し方やおすすめの品物も解説しているため、参考にしてください。
そもそもお見舞い金とは?
お見舞いは、長期的に入院している方のところへ訪問した際に渡します。自分の家族や親戚、友人だけでなく、職場の同僚や取引先の方に渡すこともあります。入院している相手が何を好むか、今何が必要か分からないため、直接役立ちやすい現金をお見舞いとして渡すことが多いです。
ただし、相手の考え方や関係によっては、現金を渡すと気を遣わせてしまう可能性があります。その場合はお金ではなく、品物を渡す方がよいでしょう。相手のことを一番に考え、何をお見舞いとして渡すべきか考えるのがおすすめです。
お見舞いを渡すのはどんなときか
お見舞いを渡す時期は、相手の容態が安定しているときを選ぶのが一般的です。入院直後や手術の前後、退院間近のタイミングは、ご遺族や本人が慌ただしく負担になるためなるべく避けてください。
お見舞いに行く際は、事前にご遺族や本人へ連絡し、面会の可否を確認することが大切です。病状や怪我の程度によっては面会を控えるべき場合もあります。その際は、無理に訪問せずにお見舞い金や品物を郵送するか、後日改めて伺うようにしましょう。
相手の体調を最優先に考え、適切なタイミングで伺うことが、回復を願う気持ちを伝える上での重要なマナーとなります。
検査入院や出産などの際は「お見舞い」としては特にとくに渡さない場合も多いでしょう。
お見舞いの金額相場:関係者別の目安
お見舞い金は、あくまでも相手を思う気持ちを表すものです。
高額すぎるとかえって相手の負担になる場合があるため、相場を参考に、無理のない範囲で包むことが大切です。
関係や付き合いの深さに応じて金額を調整するとよいでしょう。
ただし、4、9、6といった縁起の悪い数字を含む金額は避けるのが一般的です。ここからは、相手別のお見舞いの金額相場について詳しく解説していきます。「お見舞い金はいくら包めばいいか分からない」「具体的な金額が知りたい」という方は、こちらを参考にしてみてください。
両親・兄弟・祖父母へのお見舞いの金額相場
両親や兄弟、祖父母へのお見舞いの金額相場は、5千円~1万円とされています。お見舞いを渡すのが近親者の場合は、金額が高額になる傾向があります。お見舞い金として包む場合も、品物を購入して渡す場合も、5千円~1万円ほどを目安にするとよいでしょう。
この金額はあくまでも目安のため、相手との関係によっては1万円以上を包むこともあります。
親戚へのお見舞いの金額相場
親戚(親族)へのお見舞いの金額相場は、5千円~1万円です。会う頻度や相手との親密度によってお見舞いの金額を調整するとよいでしょう。いとこなどで、普段から親しくしている相手の場合は、1万円以上を包んでも問題ありません。
また、一緒にお見舞いに行く身内がいる場合は、包む金額について事前に相談しておくのがおすすめです。自分だけが高額なお見舞いを包んでいたり、反対に一人だけお見舞い金が少額になったりすると、相手に気を遣わせてしまう可能性があるためです。
職場関係者へお見舞いの金額相場
職場の同僚や取引先の方にお見舞いを渡す場合は、3千円ほどが相場とされています。相手が直属の上司や部下であったり、付き合いが長い相手であったりする場合は、3千円以上を包んでも問題ありません。また、複数人でお見舞いを出すことになった場合は、一人あたり3千円となるように調整するのが一般的です。お見舞い金ではなく品物を渡すことになった場合も、一人3千円ほどの予算で商品を選びましょう。
友人・知人・近所の人へのお見舞いの金額相場
友人や知人、近所の人のお見舞いに行く場合のお見舞い金額は、3千円~5千円が相場です。相手との親交が深かったり付き合いが長かったりする場合は、5千円以上の金額を渡してもよいでしょう。ただし、お見舞いの金額があまりにも高額すぎると、かえって相手の負担になる恐れがあるため注意してください。
お見舞み金の包み方に関するマナーやルール
お見舞いとしてお金を渡す場合は、封筒選びやお金の包み方に関するマナーに注意が必要です。ここからは、お見舞い金を包む封筒の選び方やお金の入れ方、書き方といったマナーやルール、タブーについて詳しく解説していきます。
封筒・のし袋の選び方(水引・熨斗)
お見舞い金は、「二度と病気にならないように」「早く元気になれるように」という願いを込めて祝儀袋に包むのが一般的です。入院は縁起が悪いことだからと不祝儀袋を使うのはマナー違反になるため注意が必要です。水引は結び切りもしくはあわじ結びの紅白のものを選びましょう。紅白の祝儀袋を使用するのに抵抗がある方は、白の封筒を使用しても問題ありません。
黄白や黒白、銀色の水引は、お通夜や葬儀といった不祝儀をイメージさせるため使用できません。また、何度も結び直せる蝶結びは「何度も病気になって入院する」ことを連想させるため、お見舞いの際は避けてください。
また、祝儀袋に熨斗をつけるかどうかは家族の考え方や地域の慣習によって対応が異なります。熨斗とは贈答やお祝いといった慶事に使用される飾りです。入院のお見舞いはお祝い事ではないため、熨斗はつけないと考える方もいます。一方、熨斗には「不老長寿」の意味合いが込められているためお見舞いの封筒につけるべき、とする考え方もあります。熨斗をつけるべきか迷った場合は、家族や親戚に相談してみましょう。
お金の入れ方と揃え方
お見舞い金は、祝儀袋の中袋に包むのが一般的です。お札を入れる際は、中袋の表側に対して肖像画が描かれた面が来るように入れましょう。複数枚のお札を包む場合は、すべてのお札の上下の向きを揃えて入れることが大切です。
祝儀袋の包み方にも作法があります。外袋を折る際は、左、右、上、下の順番で重ねるようにしてください。これは慶事の際の折り方と同じで、病気やケガからの快復を願う前向きな気持ちを込めるためです。
お札を包む向きは、袋を開けたときに肖像画が最初に見えるように配置します。相手への敬意を示すための基本的なマナーのため、袋を閉じる前に向きが間違っていないか今一度確認しましょう。
新札ではなくきれいな古札を選ぶ
お見舞い金として包むお札には古札を使用するのが一般的です。新札をお見舞い金として包むと、「病気やケガで入院するのを予想していた」と思われてしまう恐れがあります。事前に準備していたと思われないよう、折り目のついたお札を準備してください。もし手元に古札がない場合は、新札を軽く折り曲げてから包むとよいでしょう。
ただし、あまりにも汚れているお札を包むのは避けてください。シワだらけだったり破れているお札をお見舞い金として渡すのは、相手に対して失礼になります。不快な思いをさせないためにも、なるべく状態がよい古札を選ぶようにしましょう。
書き方
お見舞い金を包む封筒には、表書きや名前、包んだ金額などを正しく記入するマナーがあります。
毛筆や濃い墨の筆ペンを使い、楷書で丁寧に書くのが一般的です。相手が誰からのお見舞いかすぐに分かり、後日お返しをする際にも困らないよう、必要な情報を明確に記載しましょう。
以下で、表書きや名前などの書き方を具体的に解説します。
表書きの書き方
祝儀袋の外袋には、表書きを記入します。濃い墨の筆ペンもしくは毛筆で、「お見舞」もしくは「御見舞」と書いてください。「お見舞い」「御見舞い」は文字数が4文字になり、「死」をイメージさせてしまうため避けましょう。
名前の書き方
表書きの下には、お見舞い金を包んだ人の名前を記入します。表書きの文字よりも少し小さめに、フルネームを記載してください。二名でお見舞い金を用意した場合は、表書き下の中央部分に代表者の氏名を書き、その左にもう一名の氏名を記入しましょう。家族や夫婦など名字が同じ場合は、代表者のみフルネームで書き、もう一名は名前のみを記載します。友人や会社の同僚などと連名でお見舞い金を包む場合は、右から年齢や立場が上の人の名前を書いていきます。名前を記載する際の字の大きさは統一しましょう。
4名以上の連名でお見舞い金を渡す場合は、代表者のフルネームのみを記載し、その左側に「外一同」と書きます。全員の名前を封筒に書く必要はありません。誰がお見舞い金を包んだか相手に分かるように、お金を包んだ人の名前が書かれた紙を封筒に入れておきましょう。この際、右から年齢や立場が上の人の名前を記入していきます。友人同士の場合は、五十音順で名前を記載するのが一般的です。
中袋(表側と裏側)
お札を入れる中袋の表面には、お見舞い金として包んだ金額を記載します。中央部分に、「金参阡圓」「金壱萬圓」のように金額を書きましょう。金額を明確に記載することで、受け取った相手が快気祝いの金額の目安を決めやすくなります。
中袋の裏面には、お見舞い金を包んだ人の住所と名前を記載します。相手がお見舞いのお返しを準備する際に使用する可能性があるため、住所には部屋番号や郵便番号までしっかりと記載してください。複数人でお見舞いを贈る場合は、中袋には代表者の氏名のみを記載します。その上で、お見舞いを包んだ人全員の名前と住所を書いた紙を同封します。
お見舞いの渡し方とタイミング
お見舞いへと伺う際は細やかな配慮を積み重ねることで、相手に余計な気を遣わせることなく、一日も早い回復を祈る真心をより真っ直ぐに伝えられます。相手の状況に合わせた柔軟な対応こそが、お見舞いにおける最も大切な作法といえます。注意点や渡すタイミングを解説するので参考にしてください。
事前に訪問してよいか確認する
お見舞いに行く場合は、前もって訪問してもいいか確認しておきましょう。手術をしたばかりだったり、体調がすぐれなかったりと、タイミングによってはお見舞いが相手の負担になる恐れがあります。また、事前連絡なしで突然お見舞いに向かうのは、相手に迷惑がかかってしまいます。前もって面会時間を調べた上で、「いつならお見舞いに行ってもいいか」を確認するようにしましょう。
会ってすぐに渡す
お見舞い金や品物は、相手に会ってすぐに渡すのがマナーです。お見舞いを渡す際は「何かに役立ててください」「一日も早い回復を祈っています」など、相手を気遣う言葉をかけましょう。病状やケガの状態を根掘り葉掘り聞くのは避けてください。
長居しすぎない
お見舞いに行った際は、あまり長居しすぎないように注意しましょう。相手がケガや病気から完全に回復しておらず、長時間のお見舞いが負担になる可能性があります。なるべく15分以内で帰るよう心掛けましょう。
おすすめのお見舞い品3選
現金ではなく品物をお見舞いとして渡す場合、何を贈ればよいか迷ってしまうのではないでしょうか。お見舞金と品物を何かを渡したい場合もあるでしょう。ここからは、おすすめのお見舞い品を紹介していきます。
タオル
お見舞い品としておすすめなのが、タオル類です。長期入院中には、かなりの量のタオルが必要になります。手触りのよいタオルを贈ることで、相手に喜んでもらえるでしょう。
食べ物
食べ物も、喜ばれるお見舞い品の一つです。ただし、病院によっては外部からの食品の持ち込みが禁止されている場合もあるため、事前に確認することが大切です。また、相手に食事制限があるかどうかも把握しておきましょう。果汁アイスやフルーツゼリー、個包装のお菓子などがよく選ばれます。
お花
お花も、お見舞いの定番としてよく選ばれる品物です。カーネーションやガーベラといった彩りのよい花が喜ばれます。生花はもちろん、ブリザーブドフラワーやフラワーアレンジメントなども喜ばれます。
ただし、鉢植えは「根がつく=寝付く」とされ、縁起が悪いとされることがあるため、お見舞いには避けたほうがよいでしょう。また、香りの強い花や花粉が多い花も病室では不向きな場合があるため、選ぶ際は注意が必要です。
お見舞いに関するFAQ
ここでは、お見舞いに関してよく寄せられる質問にお答えします。
手紙を添える際のマナーやお金の包み方、金額に関する疑問など、細かいけれど気になる点について解説するので、お見舞いの準備をする際の参考にしてください。
Q.お見舞いの手紙を送る場合のマナーやルールはある?
A.遠方などで直接お見舞いに行けない場合や、入院期間に面会できない場合、手紙を送ることでお見舞いの気持ちを伝えられます。
手紙を書く際は、相手の心に寄り添う言葉を選ぶことが大切です。ただし、「たびたび」「重ね重ね」といった重ね言葉や、「終わる」「消える」などの不吉な言葉は避けましょう。
病状を詳しく尋ねるのではなく、相手の回復を願う前向きな内容を心がけてください。元気になったら一緒にしたいことなどを綴るのもよいでしょう。
はがきは誰でも読めてしまうため、封書で送るのが丁寧な方法です。郵送が難しい場合はメールでもよいでしょう。
Q.お札の向きは人物の向きは裏向き?表向きに入れる?
A.お見舞い金のように相手の回復を願う場面では、お札の肖像画が描かれている面を中袋の表側に向けます。
さらに、肖像画が上に来るように揃えて入れましょう。これは、袋を開けたときに人物の顔がすぐに見えるようにするためです。
複数枚のお札を入れる際も、すべて同じ向きに揃えるのがマナーとされています。
これは相手への敬意や心遣いを示すための作法です。
Q.2万円を包むのは失礼にあたる?
A.結婚祝いなどでは「割り切れる」偶数は避けられる傾向にありますが、お見舞い金の場合、2万円を包むことは必ずしも失礼にはあたりません。
ただし、「4」や「9」を連想させる金額は避けるのが一般的です。
偶数の中でも2万円は許容されることが多いですが、慣習を重んじる方へ渡す場合や、気になる場合は1万円や3万円といった奇数の金額を選ぶ方が無難です。
相手との関係や地域の慣習を考慮して判断しましょう。
相場やマナーを踏まえてお見舞いを準備しましょう
この記事のまとめ
- お見舞いは、入院している家族や親戚、友人などに渡す金品
- お見舞いの金額相場は、渡す相手によって異なる
- お見舞い金は、紅白の水引のご祝儀袋に包むのがマナー
- お見舞い金には新札ではなく古札を使用する
- お見舞いに行く際は、事前に訪問してよいか確認することが大切
- お見舞いでは気遣いの言葉をかけ、長居しすぎないようにする
- お金ではなく品物を渡す場合は、タオルや食べ物、お花などが喜ばれる
お見舞いは、病気やケガで療養している方を励まし、一日も早い回復を願う気持ちを伝えるためのものです。
金額の相場や封筒の書き方、渡し方のマナーを守ることは、相手への配慮を示す上で重要です。しかし、形式にとらわれすぎるのではなく、相手の状況を最優先に考え、負担にならないように行動することが何よりも大切です。
温かい言葉をかけるなど、心からの気遣いを伝えましょう。
2006年に葬儀の仕事をスタート。「安定している業界だから」と飛び込んだが、働くうちに、お客さまの大切なセレモニーをサポートする仕事へのやりがいを強く感じるように。以来、年間100件以上の葬儀に携わる。長年の経験を活かし、「東京博善のお葬式」葬祭プランナーに着任。2023年2月代表取締役へ就任。
