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葬儀のあと

喪中・忌中にひな祭りは行ってもよい?配慮すべき期間や注意点も解説

喪中・忌中にひな祭りは行ってもよい?配慮すべき期間や注意点も解説

ひな祭りは、女の子の成長と幸せを願う伝統行事です。おめでたい行事ですが、喪中や忌中と重なった場合はどうすればよいのでしょうか。本記事では、喪中や忌中にひな祭りを行ってもよいのか説明します。ひな祭りを行う上で配慮すべき期間や注意点も解説しますので、参考にしてみてください。

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喪中・忌中にひな祭りは行ってもよい?

結論からいうと、喪中にひな祭りを行うことに大きな問題はありません。

一般的に喪中や忌中においては、故人の冥福を静かに祈りお祝い事を控えるという考え方があります。しかし、喪中であってもお正月以外の年中行事は行ってよいとされており、ひな祭りも該当します。

一方で、喪中よりも身を慎む期間と考えられている忌中にひな祭りを行う場合は、特に配慮が必要です。近年は身内だけでお祝いするのであれば問題ないという風潮も見られますが、周囲の意向を尊重し、慎重に判断した方がよいでしょう。

ひな祭りは、女の子本人や家族にとって特別な行事のひとつです。そのため、喪中や忌中にひな祭りを行うかどうかは、家族間で十分に話し合うようにしましょう。

また、地域によって喪中や忌中での注意点が異なります。ひな祭りを行うと決めた際は、あらかじめ親戚や地域の方に確認しておくことが大切です。

ひな祭りとは

そもそもひな祭りの由来や、やるべきこととは何なのでしょうか。ここでは、ひな祭りの由来や過ごし方について詳しくみていきましょう。

ひな祭りの由来

ひな祭りは「桃の節句」とも呼ばれ、子供の成長を願う行事として日本の文化に根付いていますが、本来は中国の習わしである「上巳(じょうし、じょうみ)の節句」が起源といわれています。

中国では季節の変わり目で邪気の入りやすい時期を節(せつ)と呼び、1年間を五節句という5つの節に分けていました。そのうちのひとつが3月最初の巳の日にあたる上巳節で、人々は水辺で禊を行い、体を清めたそうです。

この上巳の節句の風習が日本に伝わると、人形に穢れを移して川に流し、邪気を払うという行事に変化しました。

そして、平安時代に貴族の子供たちが紙の人形を使う「ひいな遊び」を行っていたことから、上巳の節句における人形と結びつき「ひな祭り」と呼ばれるようになったと考えられています。

また、旧暦の3月3日頃は桃の咲く時期であることから、江戸時代以降には「桃の節句」という呼び名も浸透していきました。

人形を作る技術が向上するにつれ、ひな人形は流すのではなく飾るものとして扱われ、現在に至ります。一方で、ひな人形に穢れや厄を移して流すひな祭りの形式を継承している地域もあります。

ひな祭りにやること

現在のひな祭りは女の子の成長を祝い、健康と幸せを願って3月3日に行われます。中でも生まれて初めて迎えるひな祭りは、初節句として重視される傾向にあります。

ひな祭りではひな人形を飾り、桃の花やひし餅などをお供えします。

また、ひな祭りの日に家族や親戚で集まり、会食の席を設ける場合も少なくありません。ひな祭りには、ちらし寿司やはまぐりのお吸い物など、健康と長寿にちなんだ料理が用意されます。

喪中・忌中とは

喪中と忌中は、どちらも故人の家族が慎んで生活する期間ですが、意味や期間は異なります。両者をきちんと区別し、適切な過ごし方を心がけましょう。

喪中の意味と期間

喪中とは、故人の家族が喪に服する期間のことです。喪中では特定の行動を控え、故人を悼む気持ちを表します。

喪中の期間は1年にわたって続くのが一般的です。しかし、親等や故人との関係によって喪中にあたる期間が異なる点に注意しましょう。

なお、キリスト教と仏教の浄土真宗に関しては、喪中や忌中という考え方がありません。

忌中の意味と期間

仏教では、故人が生まれ変わるために7日ごとに生前の行いに対する審判を受けると考えられています。その最後の審判となる49日目までの期間が、忌中にあたります。一方、神道における忌中は、故人の死による穢れが周囲に及ばないよう、遺族が外部と接触せずに過ごす期間です。喪中よりも厳しく行動を控える必要があるといえるでしょう。

仏教では命日から数えて49日まで、神道では50日までが、忌中の期間です。その後、仏教で四十九日法要を、神道で五十日祭を行うことで、忌明けを迎えます。

喪中に行ってはいけないこと

喪中では、お祝い事や新しい始まりに関係するような事柄は避けた方がよいと考えられています。ここからは、喪中に行ってはいけないことについて解説します。

神社での参拝

神道には死を穢れとする考え方があります。そのため、喪中においては神道の祭祀の場である神社に参拝するのは避けた方がよいでしょう。初詣も慶事にあたることから、喪中には控えるようにしてください。ただし、仏教では死を穢れとみなさないことから、喪中に寺院に参拝することは可能です。

お正月のお祝い

喪中の時期には、お正月のお祝いに関係する行動を避けた方がよいでしょう。

新年の挨拶も控えた方がよいとされるため、年賀状を受け取った場合には寒中見舞いを返します。挨拶は「あけましておめでとうございます」ではなく「本年もよろしくお願いいたします」に言い換え「おめでとう」という言葉を使わないようにしてください。お正月を象徴する鏡餅やしめ縄、門松などの縁起がよく、めでたいものも飾らないようにしましょう。

また、食事の面でも配慮が必要です。お祝いの料理とされるおせち料理やお雑煮は避けるのが一般的とされています。また、鯛や紅白のかまぼこといっためでたい意味を持つ食べ物は避け、黒豆や栗きんとんなど、めでたい意味を持たない食べ物を用意しましょう。

入籍や納車、新築など祝い事

お正月と同じく、入籍や納車、新築といった祝い事も、喪中の間は避けてください。

特に結婚や入籍は、人生の節目となる慶事です。周囲の気持ちに配慮し、結婚式の予定や入籍日が喪中と重ならないよう延期しましょう。

ただし先述の通り、お祝い事の中でもひな祭りのような年中行事は、喪中に行っても問題ないとするのが一般的です。これから行う行事が喪中に行ってもよいか不安な場合は、周りの人に相談するとよいでしょう。

結婚式やパーティーなど慶事への参加

喪中に結婚式やパーティーなどの慶事に出席することは控えましょう。もし慶事に参加する予定があっても、喪中と重なってしまった場合は断るようにしてください。

なお、欠席の理由については相手側に配慮して明言を避け「家庭の事情」「やむを得ない事由」などとしておきます。喪中の期間が終わってから本当の理由を説明し、改めてお詫びするとよいでしょう。

旅行

喪中においては、旅行を控えるようにしましょう。喪中の本来の意味を考えれば、頻繁に出歩いたり遠出したりすることはふさわしい振る舞いとはいえません。喪が明けて、落ち着いてから旅行を計画することが大切です。また、故人に関係のある場所や思い出の地を行き先に選ぶのもひとつの供養といえます。

忌中に行ってはいけないこと

喪中に行ってはいけないことは、忌中にも控えるようにしてください。さらに、忌中に行ってはいけないことが二つあります。

神棚へのお参りやお供え

忌中に神社への参拝を控えるのと同様に、神棚へのお参りやお供えも控えた方がよいでしょう。

忌中には、神様の目に触れる行為をしてはいけないと考えられています。そのため、忌中に入る際は「神棚封じ」と呼ばれる儀式を行います。神棚に故人が亡くなったことを報告し、五十日間は扉を開けないようにする儀式です。ただし、仏教の場合は忌中であっても仏壇にお参りしてよいとされています。

お中元やお歳暮

忌中には、お中元やお歳暮などの贈り物をすることも控えましょう。

一般的に、お中元やお歳暮とは日頃の感謝の気持ちを示すために贈るものです。しかし、忌中においては避け、法要を終えた忌明けに贈るのが適切です。贈り物をしたい場合は、お互いに気持ちよくやり取りできるように、忌明けを待ちましょう。

喪中・忌中にひな祭りを行う際の注意点

喪中や忌中にひな祭りを行う際は、過ごし方やひな人形の飾り方にいくつか注意点があります。ひな祭りは年中行事のひとつであり、喪中や忌中に行ってもよいとされていますが、周囲への配慮は欠かせません。

ひな人形を飾る場合、例年より飾り付けは控えめにし、色彩もできるだけ少なくするとよいでしょう。小さいひな人形に変えたり、飾る期間を短くしたりするのもひとつの手段です。家族のみで静かにひな祭りをお祝いすることで、故人をじっくり偲ぶ時間を共有できます。

また、喪中や忌中にひな祭りを行うのが憚られるという方は、時期をずらすことも検討してみてください。3月3日にひな祭りを行うにしても、延期するにしても、家族全員が納得のいく形が最も理想的でしょう。

喪中・忌中は期間や地域の慣わしに配慮して、ひな祭りを行いましょう

この記事のまとめ

  • 喪中にひな祭りを行っても問題ない
  • 忌中にひな祭りを行うかは周囲に配慮して判断する
  • 喪中と忌中には故人を悼んで喪に服するが、それぞれの意味と期間は異なる
  • 喪中と忌中には行ってはいけないことがある
  • 喪中や忌中にひな祭りを行う際には過ごし方に注意する

ひな祭りは、中国から伝わった歴史ある行事です。女の子の幸せを願う行事として、ひな祭りを盛大にお祝いする家庭もあるでしょう。

しかし、ひな祭りが喪中や忌中と重なった場合は、慎重に判断しなければなりません。親戚や家族間で話し合い、地域の方の意見も参考にしながら、周囲に配慮してひな祭りを行うことが大切です。

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