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正月飾りの処分方法は?準備から回収方法まで注意点をあわせて解説

正月飾りの処分方法は?準備から回収方法まで注意点をあわせて解説

新年を彩った「正月飾り」を、どのように処分すべきか迷っている方も多いでしょう。本記事では、正月飾りの処分方法や準備、注意点について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。

正月飾りの意味

正月飾りの処分方法 しめ縄

正月飾りには、新年に「年神様(としがみさま)を家に迎える目印」や「家の清浄さを示す」意味があります。

年末の大掃除後に飾ることで、家が神聖な場所であると示し、年神様が迷わず訪れるための目印となるのです。さらに、「家内安全」や「無病息災」など、新年の幸福や家族の健康を願う意味も含まれています。

代表的な正月飾りの意味

  • 門松:年神様が家を訪れるための目印
  • しめ縄・しめ飾り:神聖な場所を示す結界
  • 鏡餅:年神様へのお供え、神様が宿る「依り代(よりしろ)」

正月飾りの処分時期は「松の内」が終わったら

正月飾りの処分方法 カレンダー

正月飾りの門松やしめ縄を飾っておく期間を「松の内」といい、「松の内」の期間が終わったら処分します。松の内は一般的に、関東・東北・九州地方では1月1日から1月7日まで、関西地方では小正月と呼ばれる1月15日までとされています。

沖縄では旧暦の1月14日まで、一部の地域では1月20日(二十日正月)までとする場合もあるため、地域のしきたりを確認することが大切です。

なお、鏡餅の処分時期は門松やしめ縄とは異なります。一般的には1月11日(鏡開き)までとされ、割った鏡餅はお雑煮などにして食べることが多いです。ただし、関西の鏡開きは1月15日または1月20日、京都では1月4日など、地域によって異なる点に注意しましょう。

門松・しめ縄の処分時期

  • 関東・東北・九州地方:1月7日
  • 関西地方:1月15日
  • 沖縄:1月14日
  • 一部地域:1月20日

鏡餅の処分時期

  • 一般的な時期:1月11日
  • 関西地方:1月15日または1月20日
  • 京都:1月4日

正月飾りの処分方法

正月飾りの処分方法 お焚き上げ祈願する僧侶

正月飾りを飾っておく時期は知っていても、処分方法はわからないという場合もあるでしょう。ここでは、正月飾りの処分方法を五つ紹介します。

①どんど焼きでお焚き上げする

正月飾りの処分方法として代表的なのは、どんど焼きでのお焚き上げです。どんど焼きは、神社や地域の広場で正月飾りやお守りなどの縁起物を持ち寄り、円錐形のやぐらに入れて燃やす行事です。多くの場合、松の内が終わる1月15日前後に行われます。

どんど焼きでのお焚き上げには、門松やしめ縄に宿った神様を天に帰すという意味があるとされます。神社では、どんど焼きの日に正月飾りを無料で引き取ってもらえることが多いです。

しかし、予約や費用が必要な場合や、プラスチックなどの不燃物が付いていると受け付けてもらえない場合があるため、あらかじめルールを確認しておきましょう。

②神社に納める

どんど焼きの日に都合がつかなかったり、近隣で実施されていなかったりする場合は、神社の古札納所(こさつおさめしょ)に納める方法もあります。

古札納所とは、お守りやお札を納める場所で、多くの神社が時期を問わず受け付けているため、正月飾りも納めることができます。ただし、お正月のお焚き上げの日以外に納める際は、一般的にお焚き上げ料が必要です。

お焚き上げ料は神社によって異なり、しめ縄や自社のお札・お守り以外は受け付けていない場合もあるため、事前に神社へ確認しておくのがよいでしょう。

③郵送のお焚き上げサービスを利用する

正月飾りの処分には、郵送のお焚き上げサービスを利用するのもよいでしょう。遠方の神社で購入した正月飾りや、近隣にどんど焼きを行う神社がない場合などに便利です。

お焚き上げサービスでは、正月飾り、御札、お守り、人形、はく製など、供養が必要で手放しづらい品も回収してくれます。

ただし、郵送のお焚き上げサービスでは、お焚き上げ料に加え、手数料や送料がかかります。サービスによって引き取り可能な品、料金、利用方法などが異なるため、処分前に確認しておきましょう。

④不用品回収業者に依頼する

大きな門松や、郵送のお焚き上げサービスで引き取ってもらえないものは、不用品回収業者に依頼して処分する方法もあります。

業者に依頼すれば、分別や重い物の搬出などをすべて任せられます。年中無休で対応している業者が多いため、平日は忙しいという方でも利用しやすいのが特徴です。

正月飾りを供養してから処分したいときは、神社や寺院と提携している業者に相談するとよいでしょう。

⑤ごみとして回収してもらう

自治体では、正月飾りをごみとして出すこともできます。近隣に処分できる神社がないときや、業者に依頼する手間や時間をかけずに、すぐに処分したいときは便利です。

しかし、ごみの分別方法は自治体によって異なるため、正月飾りの素材やサイズによってさらに分別が変わることもあります。事前にお住まいの自治体でルールを確認しておくと安心です。

正月飾りを自宅で処分する際の準備

正月飾りの処分方法 門松

正月飾りをそのままごみとして捨てるのに抵抗がある場合は、塩や清酒でお清めをしてから自治体に回収してもらう方法もあります。以下にご自宅で処分するときの準備を紹介していますので、参考にしてください。

①正月飾りを細かく分解する

正月飾りを処分する前の準備として、素材やパーツごとに細かく分解することが重要です。自治体に回収してもらう場合は、燃えるごみと燃えないごみを細かく分け、大きなものは粗大ごみとして出す必要があります。

正月飾りの門松やしめ縄には、プラスチックや金属がついていることがあります。これらを分別せずに捨てると、回収してもらえない可能性もあります。ルールに従って正しく分別すれば処分がスムーズになり、正月飾りを丁寧に送り出すことにもつながります。

②正月飾りをお清めし、紙に包む

正月飾りを自宅でより丁寧に処分する場合は、細かく分解したあとにお清め(清め塩や清酒を使う)してから紙に包むとよいでしょう。白い紙(奉書紙や和紙など)を敷き、その上に正月飾りを置きます。

正月飾りに塩または酒を振りお清めをした後、下に敷いた紙で包んでください。包む際は、年神様に感謝の気持ちを唱えるとより丁寧です。

正月飾りをお清めし、紙に包む方法

  1. 白い奉書紙か和紙を用意する(コピー用紙でも可)
  2. 処分する正月飾りを紙の上に置く
  3. 正月飾りに塩・酒を振りお清めをする
  4. 下に敷いた紙で正月飾りを包む

③自治体のルールに従い回収してもらう

お清めした正月飾りは、自治体のルールに従い処分します。しめ縄は一般的に可燃ごみとして出せますが、大きな門松や飾りは粗大ごみとなる場合が多いです。

プラスチックや金属類は、燃えないごみやリサイクルに分別される傾向にあるため、回収ルールを確認して正しく処分しましょう。できればほかの家庭ごみとは分け、正月飾りだけを袋に入れるとより丁寧です。

正月飾りを処分する際の注意点

正月飾りの処分方法 腕組みをして考える女性

ここまで、正月飾りの処分方法や自宅で処分する際の準備などを解説してきましたが、処分する際には注意点もあります。三つ挙げているため、参考にしてみてください。

正月飾りは一年で使い切り

正月飾りは年明けに年神様を迎えるためのものであり、毎年新しく用意して一年で使い切るのが一般的です。長く使用すると劣化するほか、本来の意味が薄れるともされているため、注意が必要です。

松の内を過ぎたら、年神様に感謝の気持ちを伝え、正しい処分方法で手放しましょう。その後、年末の大掃除が終わったら、また新しい正月飾りを飾るのがよいでしょう。

庭や畑で燃やしてはいけない

正月飾りを処分するときに、自宅の庭や畑などで燃やすことは避けましょう。火の粉が飛んで周囲に燃え移り、火事になる危険性があります。また、法律や自治体の条例などで禁止されている場合もあるため注意が必要です。

処分の際は、どんど焼きやお焚き上げ、業者や自治体への回収依頼など、正しい方法を選ぶようにしましょう。

破魔矢は一年飾ってから処分する

破魔矢は他の正月飾りと異なり、自宅に一年飾ってから処分します。厄除けや家内安全などの願いを込めることが多いため、翌年の正月まで飾った後に手放すのが一般的です。

破魔矢も正月飾りと同様に、神社でお焚き上げしてもらえる場合があります。地域のしきたりによっても異なるため、近隣の神社に問い合わせ、処分する際の注意点なども含めて確認しましょう。

正月飾りは正しい方法で処分しましょう

正月飾りの処分方法 謹賀新年のしめ飾り

この記事のまとめ

  • 正月飾りは年神様を迎えるための目印
  • 毎年新しく飾り、処分時期は松の内の期間が終わったら処分する
  • 一般的に松の内は1月7日または1月15日まで
  • 鏡餅は1月11日の鏡開きの日に食べる
  • 正月飾りの処分方法はどんど焼きや神社のお焚き上げが一般的
  • 自宅で処分する際は自治体のごみ回収ルールに従う
  • 破魔矢は一年飾ってから処分する

年神様をお迎えし、新年の幸福や家族の健康を願う正月飾りは、松の内が終われば処分するのが通例です。神社や自治体、地域のしきたりなどで定められた注意点を守り、正しい方法で処分しましょう。

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